外胚葉異形成(Ectodermal dysplasia)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 16:01 UTC 版)
「外胚葉」の記事における「外胚葉異形成(Ectodermal dysplasia)」の解説
外胚葉異形成は、外胚葉由来の組織グループ(特に歯、皮膚、髪、爪や汗腺)が発達異常を起こす稀ではあるが重篤な状態である。外胚葉異形成の170以上のサブタイプがあるので、外胚葉異形成は漠然とした用語である。疾患は、突然変異または遺伝子の突然変異のいくつかの組合せによって引き起こされることがわかっている。病気の研究は現在進行中であり、同定されている外胚葉異形成症のサブタイプに関わる変異のほんの一部についてしか研究されていない。 外胚葉異形成症(Hypohidrotic ectodermal dysplasia HED)は、この疾患の最も一般的なサブタイプである。この患者は、さまざまな症状が出る。 HEDの一般的な異常の一つは、発汗減少症、または機能不全の汗腺に起因し汗がでない。患者は、温熱療法は避けるべきであり、暖かいと特に危険である。 顔の奇形もHEDに関連する。傷ついていたり、歯が欠けていたり、目の周りのしわ、皮膚、少なく細い髪、奇形鼻などもHEDに関連している。湿疹のような皮膚の問題が、場合によって観察されている。 それは、典型的には、EDA遺伝子はX染色体上にあり、劣性遺伝をする。 この疾患の患者は、一般的に男性である。なぜなら、男性はX染色体をひとつしか持っていないからである。女性がこの疾患になるには、両方のX染色体に遺伝子変異がなくてはだめで、女性ではまれである。女性の1つのX染色体上の遺伝子が変異している場合、この病気にはならないが、子どもに影響がある可能性があると考えられる( キャリアの疾患)。
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