画素
映像を構成する最小面積の単位。画面は多数の明暗の異なる点の集合体から成り立っていて、これらの点が集まって画像として認知される。デジタルメディアでは画素が規格によって定められ、それで解像度も決まる。
(執筆:オーディオビジュアル評論家 藤原陽祐)
※この情報は「1999~2002年」に執筆されたものです。
画素
画素
別名:ピクセル
【英】pixel
画素とは、ディスプレイ上の画面を構成する最小単位のことである。
画素は色情報を持った点として存在する。画像(PICture)の要素(ELement)であることから「ピクセル」とも呼ばれる。ディスプレイは画面に縦横に敷き詰められた画素の集合によって表示を可能にしている。縦と横それぞれに並んだ画素の数によって表示の精細度が左右される。この精細の度合いが解像度と呼ばれる。
解像度は画素の「横×縦」の数で表される。たとえば画素数が横に640個、縦に400個のディスプレイであれば、解像度は640×400と表現される。このとき画面中には25万6000の画素が存在することになる。
ディスプレイに限らず、デジタル画像を構成する色の最小単位のことも画素と呼ばれる。最近では画像処理技術の向上により、画素に色情報だけでなく奥行きや透明度などの情報が付与される場合もある。このような3次元的概念を含んだ画素は、「ピクセル」ではなく特に「ボクセル」(BOX-Element)と呼ばれる。また、テクスチャーマッピングが施された画像における画素は、特に「テクセル」(TEXture-ELement)と呼ばれることもある。
画素 picture element,pixel
ピクセル
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ピクセル(英: pixel)、または画素(がそ)とは、コンピュータで画像を扱う際に、色情報 (色調や階調) を持つ最小単位、最小要素のこと。
しばしばピクセルと同一の言葉として使われるドット[要曖昧さ回避]とは、後者が単なる物理的な点情報(ある色、例えばドットを「黒色」で表示されるものとすれば、1ピクセルのRGBが「全て消えている状態」)であることで区別される。例えばディスプレイにおいて320×240ピクセルの画像を100%表示すれば320×240ドットとなるが、200%表示ならば640×480ドットとなる。
ピクセルは、一般的に「写真の要素」を意味する英語の「picture element」からの造語、または「写真の細胞」を意味する英語の「picture cell」からの造語とされる[1]。picture elementのもう一つの略語pelは、日本語で絵素(えそ)と表現され、その場合に限り「画素」をサブピクセルを意味する用語として使われたが、この用法は歴史的用語となりつつあり、電光掲示板の仕様に時折みられる程度となっている。

コンピュータでは、連続的な値を扱えないため、画像を扱うにも量子化する必要がある。例えば、640×480ピクセルの画像は、横640個、縦480個の点を並べて表現されていることを示す。ディスプレイなどのデバイスにおいては、一般的なラスタディスプレイでは、ピクセルを単位として画像を表示する。
アスペクト比
画像におけるアスペクト比は、1画面の縦と横の比を意味する (画面アスペクト比を参照)。同様に、画素におけるアスペクト比は、1画素の縦と横の比を意味する。
コンピュータディスプレイでのピクセルは、画像を2次元平面として扱う都合上、正方形をしている。これは、補正のための余分な演算が必要ないからである。
テレビ(NTSC規格など)のように、ピクセルの縦横比(ピクセルアスペクト比)が1:1でない場合もある[注 1]。この場合は表示時に常に補正を行っている。
色

大半のカラー画像において、一つのピクセルは、三原色の各原色(赤、緑、青)で独立した明度情報を有する[注 2]。ピクセルにどれだけの情報量を与えるかによって、そのピクセルが表現できる色数が決まる。例として、1ピクセルに1ビットの情報しか割り当てない場合、ピクセルは2色しか表現できない。それぞれの原色のチャンネルに8ビット(28=256 階調)、計24ビットの情報を割り当てれば、(28)3=16,777,216 色が再現できる(一般的に、ヒトの目は750万色~1000万色程度の識別が可能であるといわれており、これを十分にカバーできる)。また、1ピクセルに32ビットの情報を割り当てる場合もあり、この時は色の表現に24ビットを使用し、残りの8ビットでアルファチャンネル (透明度) を記述するために使用することがある。
コンピュータにおいては、1ピクセルあたりに割り当てる情報量によって、16ビット (赤、青は5ビット=32階調、緑は6ビット=64階調) で表現する場合をハイカラー、24ビット (各原色8ビット=256諧調) で表現する場合をトゥルーカラーと呼ぶ。 ディスプレイデバイス等において、アルファチャンネルは意味をなさないが、24ビットに比べて、メモリアドレスやデータの扱いが簡単であることから、各ピクセルに32ビットを割り当てる場合もある (この場合は「トゥルーカラー」となる)。商業印刷用途などでは、48ビット(各原色16ビット=65,536階調)も用いられる。
アンチエイリアス
コンピュータで扱う画像ではピクセル単位より細かく描画することはできない。このため、物体の輪郭にジャギーと呼ばれるギザギザが発生してしまう。このジャギーを軽減するために、物体の輪郭を背景と融合するように、色を滑らかに変化させることをアンチエイリアス (英: anti-alias) といい、その処理をアンチエイリアシングという。アンチエイリアスをかけると輪郭がぼやけてしまうため、ビットマップフォントなどではアンチエイリアス処理(アンチエイリアシング)は行われないことが多い。アンチエイリアス処理に前述のアルファチャンネルが利用されることもある。
メガピクセル
メガピクセル(英語: Megapixel)は、万単位のピクセルを示す単位として用いられる。1メガピクセルは100万画素である。主にデジタルカメラの性能指標として用いられる場合が多い。しかし日本ではあまり用いられておらず、数字を大きく見せるために「1000万画素」などと表現されることが多い。
脚注
注釈
- ^ テレビでは走査線数が決まっているため、高画質にするために水平解像度を増やすためである。(画面アスペクト比#DVD-Videoの画面サイズを参照)
- ^ 色差情報(Cr、Cb)、輝度情報(Y)などを用いる場合もある。詳細は色空間を参照。
出典
- ^ “は行 (CG 用語辞典)”. 日本大学理工学部応用情報工学科吉川・山口研究室. 1996年11月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月9日閲覧。
関連項目
画素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 07:47 UTC 版)
ラスター表現においては画素(ピクセル)という概念が必要となる。1画面は「ライン(行)」と「カラム(列)」に分解でき、その最小単位が画素である。ラスタースキャン方式をとるディスプレイでは、垂直方向の1スキャンがそのまま1ラインとなるが、水平方向の解像度はデバイスの性能に依存する。そのため初期のディスプレイでは、1画素のアスペクト比(縦横比)が1対1とならず、ソフトウェアで補正することがあった。PC/AT互換機が普及してからは、その標準表示画素数である640×480がVGA規格として定着し、アスペクト比も1対1であることが当然となった。 カラー画像の場合、1画素の色深度はコンピュータが処理しやすい24ビット(RGB各8ビット)が標準だが、アプリケーションによってはさらにアルファチャンネルとして8ビットを加えてマスキングや半透明処理を行うことができる。濃淡情報のみを扱うグレースケール画像の場合、1画素あたり8ビットが標準である。商業印刷用途や産業・科学技術計算用途では、RGB各16ビットを割り当てる48ビットカラーや、16ビットグレースケールもよく使われる。ただし、いずれの形式も、コンピュータで効率的に扱えるように1スキャンラインのサイズが4バイトの倍数となるよう、必要に応じて詰め物(パディング)が末尾に付加されることが多い。 画素という用語はしばしばドット(dot、点)と混同されるが、初期のビットマップは画面表示そのままのイメージであったので、データもVGAにおいては640×480が基本となったことによる。現在では画面の表示能力の、数倍もの巨大な画素数のイメージを処理することは珍しくなく、「画素=画像データの最小単位」「ドット=グラフィックデバイスの最小単位」という理解がようやく広まってきた。
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