アプリケーション層
レイヤ7
【英】application layer
レイヤ7とは、ネットワークにおけるプロトコルの機能を分かりやすくするために整理されたOSI参照モデルにおける第7層に位置するデータ通信モデルのことである。ネットワークを通じて通信するアプリケーションが相互にデータをやり取りする場合に必要とする共通のデータ構造などが規定される。
ネットワークを通じて送受信を行なうアプリケーションソフトの、例えば電子メールの形式や文書の構造といった固有の形式が、自由に取り交わされる。レイヤ5(セッション層)からこの層までの通信方式は、例えばHTTPといった単一のプロトコルで定められている場合が多い。なおTCP/IPプロトコルでは、特にこの層に相当する部分はない。通常はアプリケーションプログラムが自身で規定する。
アプリケーション層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/10 17:34 UTC 版)
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アプリケーション層(アプリケーションそう、Application layer)とは、通信ネットワークにおいてホストが用いる共用のプロトコルとインターフェースメソッドを示す抽象化レイヤーである。「アプリケーション層」という抽象概念はコンピュータネットワークの標準的なモデルであるインターネット・プロトコル・スイート( TCP/IPモデル)および開放型システム間相互接続モデル(OSI参照モデル)の両方で使われている。
いずれのモデルでも「アプリケーション層」という用語を、それぞれにおける最高レベルのレイヤの名前として用いているが、詳細な定義やレイヤの役割は異なっている。
TCP/IPモデルにおいては、アプリケーション層は4階層ある内の第4層にあたり、IPのコンピュータネットワークを介したプロセス間通信に使われる通信プロトコルとインターフェースメソッドを含んでいる。アプリケーション層は通信だけを標準化しており、ホスト間のデータ通信チャネルの確立と、クライアントーサーバ間またはピアツーピアのネットワーキング・モデルにおけるデータ交換の管理は、下位のトランスポート層のプロトコルに依存している。TCP/IPのアプリケーション層は、通信の際にアプリケーションが考慮せねばならない特定のルールあるいはデータ形式を定めていないが、元々の仕様(RFC 1123)はソフトウェア設計における堅牢性原則(robustness principle) に依拠し、またそれを勧告している[1]
TCP/IPモデルでのアプリケーション層は、OSI参照モデルのアプリケーション層、プレゼンテーション層、およびセッション層の三階層に対応する。従ってOSI参照モデルの「アプリケーション層」の定義が意味する範囲はTCP/IPの「アプリケーション層」よりも狭い。
OSIモデルにおけるアプリケーション層は、7階層ある内の第7層にあたり、受信した情報をユーザーに表示するユーザー・インターフェイスと定義している。一方、IPモデルでは、その部分にOSIモデルほどの詳細さで関心を寄せてはいない。OSIモデルでは、トランスポート層の上にも二つの追加的なレベルがある――すなわちセッション層とプレゼンテーション層である。OSIはこれらのレベルの機能を厳格にモジュール分離し、各層にOSIプロトコルの実装を提供すべきことを規定している。
OSIモデルのアプリケーション層は、アプリケーションプロセスのための共通アプリケーションサービスへ直接接続して実行する。またプレゼンテーション層に対して要求も行う。共通アプリケーション層サービスは、関連するアプリケーションプロセス間の意味的な変換を提供する。注意: 一般的に興味が有る共通アプリケーションサービスの一例としては、仮想ファイル、仮想端末、ジョブの転送及び操作プロトコルを含む。
例
- 9P, Plan 9 from Bell Labs distributed file system protocol
- AFP, Apple Filing Protocol
- APPC, Advanced Program-to-Program Communication
- AMQP, Advanced Message Queuing Protocol
- Basenet
- Bitcoin
- BitTorrent
- Atom Publishing Protocol
- BOOTP, Bootstrap Protocol
- CFDP, Coherent File Distribution Protocol
- DDS, Data Distribution Service
- DHCP, Dynamic Host Configuration Protocol
- DeviceNet
- DNS, Domain Name System (Service) Protocol
- eDonkey
- ENRP, Endpoint Handlespace Redundancy Protocol
- FastTrack (KaZaa, Grokster, iMesh)
- Finger, User Information Protocol
- Freenet
- FTAM, File Transfer Access and Management
- FTP, File Transfer Protocol
- Gopher, Gopher protocol
- HL7, Health Level Seven
- HTTP, HyperText Transfer Protocol
- H.323, Packet-Based Multimedia Communications System
- IMAP, IMAP4, Internet Message Access Protocol (version 4)
- IRCP, Internet Relay Chat Protocol
- LDAP, Lightweight Directory Access Protocol
- LPD, Line Printer Daemon Protocol
- MIME (S/MIME), Multipurpose Internet Mail ExtensionsとSecure MIME
- Modbus
- NETCONF
- NFS, Network File System
- NIS, Network Information Service
- NNTP, Network News Transfer Protocol
- NTCIP, National Transportation Communications for Intelligent Transportation System Protocol
- NTP, Network Time Protocol
- OSCAR, AOL Instant Messenger Protocol
- PNRP, Peer Name Resolution Protocol
- POP, POP3, Post Office Protocol (version 3)
- Rlogin, Remote Login in UNIX Systems
- RTPS, Real Time Publish Subscribe
- RTSP, Real Time Streaming Protocol
- SAP, Session Announcement Protocol
- SDP, Session Description Protocol
- SIP, Session Initiation Protocol
- SLP, Service Location Protocol
- SMB, Server Message Block
- SMTP, Simple Mail Transfer Protocol
- SNMP Simple Network Management Protocol
- SNTP, Simple Network Time Protocol
- SOAP
- RDP, Remote Desktop Protocol
- SSH, Secure Shell
- TCAP, Transaction Capabilities Application Part
- TDS, Tabular Data Stream
- TELNET, Terminal Emulation Protocol of TCP/IP
- TFTP, Trivial File Transfer Protocol
- TSP, Time Stamp Protocol
- VTP, Virtual Terminal Protocol
- Waka (protocol), an HTTP replacement protocol
- Whois (and RWhois), Remote Directory Access Protocol
- WebDAV
- X.400, Message Handling Service Protocol
- X.500, Directory Access Protocol (DAP)
- XMPP, Extensible Messaging and Presence Protocol
出典
外部リンク
アプリケーション層
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 09:18 UTC 版)
「Profibus」の記事における「アプリケーション層」の解説
様々なサービスレベルに対応したDPプロトコルが定義されている。 DP-V0 は、データと診断の周期的交換を行う。 DP-V1 は、周期的/非周期的データ交換と警報処理を行う。 DP-V2 は、等時間隔モードとデータ交換ブロードキャストが可能(スレーブ同士の通信)。
※この「アプリケーション層」の解説は、「Profibus」の解説の一部です。
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