WebDAV
読み方:ウェブダブ,ウェブディーエーブイ
WebDAVとは、WWW(World Wide Web)の通信プロトコルであるHTTPの拡張仕様のひとつで、Webサーバーのフォルダおよびファイルの管理をWebクライアントから行えるようにした仕様のことである。
当初のHTTPでは、Webサーバーのファイルをクライアント、つまりWebブラウザで受信することが可能になっていたが、WebDAVではこの仕様を拡張して、クライアント側のドキュメントをサーバーに送信することができるようにした。クライアント側からのファイル送信による公開のほか、フォルダおよびファイルのリストの取得、ファイルのコピーや移動、現在編集中であるファイルの別ユーザーの書き込みからの保護などを行うことができる。
| サーバー: | WebSphere Webアクセラレータ Webサーバー WebDAV Webサーバーソフト XOOPS XAMPP |
WebDAV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/04/18 02:15 UTC 版)
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| 通信プロトコル | |
| 目的 | Webサーバ上のファイル管理 |
|---|---|
| 開発者 | ジム・ホワイトヘッド、Internet Engineering Task Force(IETF) |
| 導入 | 1996年 |
| 派生元 | HTTP |
| 派生先 | Delta-V、CalDAV、GroupDAV |
| OSI階層 | アプリケーション層 |
| ポート | 80, 443 |
| RFC | RFC 2518, RFC 4918 |
WebDAV(Web-based Distributed Authoring and Versioning、ウェブダブ)はHTTPを拡張したもので、Webサーバ上のファイル管理を目的とした分散ファイルシステムを実現するプロトコルである。
概要
WebDAVは、Webサーバに対して直接ファイルのコピーや削除を行ったり、ファイル所有者や更新日時などのファイル情報を取得・設定するといった機能を持つ分散ファイルシステムで、HTTP 1.1を拡張したプロトコルで実現される。元々はファイルのバージョン管理機能も内包していたが、後に RFC 3253 で定義されたDelta-Vに分離された。
マイクロソフトによって最初に開発され、1999年2月に RFC 2518 が発表された。2007年6月に発表された RFC 4918 が2008年1月現在最新の定義である。
特徴
Webサーバ等でコンテンツのアップロードや更新を行う際に、FTPやscpのような別のサービス・プロトコルを使うことなく、HTTPだけで全てのコンテンツ管理を完結できる。また、HTTPの拡張のみによって実装されているため、ファイアウォールによって既存のファイル転送サービスが利用できない環境や、HTTPプロキシを経由した環境でも利用できる。
開発背景
WebDAVは1996年にジム・ホワイトヘッドがワールドワイドウェブコンソーシアム(W3C)と協力して、ワールドワイドウェブ上での分散型オーサリングの問題について関心のある人々と話し合うための会議を開催したことから始まった[3]。ティム・バーナーズ=リーのウェブの当初の構想は、読み書き両方の媒体を含むものであった。実際、バーナーズ=リーの最初のウェブブラウザであるWorldWideWebは、ウェブページを表示および編集することができたが、ウェブが成長するにつれて、ほとんどのユーザーにとって読み取り専用の媒体となった。ホワイトヘッドとそれを賛同する人々は、そうした状況を変えたいと考えた[4]。
これらの会合の結果、IETFワーキンググループが結成された。IETFとしてもこの新たな取り組みは、IETFが標準化に着手していたHTTPの拡張につながるものだったためである。プロトコルの開発が始まると、分散オーサリングとバージョン管理の両方を同時に扱うには膨大な作業量が必要となり、タスクを分離する必要があることが明らかになった。WebDAVグループは分散オーサリングに注力し、バージョン管理は将来的に取り組むことにした。
WebDAVワーキンググループは、インターネット技術運営グループ(IESG)がRFC 2518の増分更新を承認した後、2007年3月に作業を終了しました。当時未完成だったその他の拡張機能(BINDメソッドなど)は、正式なワーキンググループとは関係なく、それぞれの担当者が完成させた。
設計
WebDAVには、元となるHTTP 1.1に加え次のメソッドが存在する。HTTPのヘッダ部でメソッドおよびURIを指定する。ボディ部では、クライアント・サーバ双方ともXMLを用いる。
- PROPFIND
- 指定したURIが示す資源の属性を取得する。具体的には、要求する属性をクライアントがWebサーバに送信すると、サーバはそれに対応した属性値を返す。また、その資源の属性全てを取得することも出来る。
- PROPPATCH
- 指定したURIが示す資源の属性の設定や削除を行う。
- MKCOL
- 指定したURIの場所に新たな資源を作成する。
- COPY
- 指定したURIが示す資源およびその属性値を別のURIにコピーする。
- MOVE
- 指定したURIが示す資源およびその属性値を別のURIに移動する。
- LOCK
- 指定したURIが示す資源のファイルロックを設定する。共有ロックと排他ロックの二種類が利用できる。
- UNLOCK
- 指定したURIが示す資源のロックを解除する。
実装
Webサーバ
- Internet Information Services
- Windows ServerにおけるWebサーバInternet Information Servicesは、バージョン5.0からWebDAVをサポートしている[5]。
- Apache HTTP Server
- バージョン1.3から既存のApache HTTP Serverに追加する形でのWebDAVモジュールが存在していた[6]。バージョン2.0からは標準搭載され[7]、設定のみで利用できる。
- Ruby on Rails
- WebDAVサーバ機能を実現する追加モジュール[8]が存在する。
- 04WebServer
- 2003年10月1日公開のバージョン0.40から実装されている。
クライアント
Windows
Windows 98以降は「Webフォルダ」という名称のWebDAVクライアント機能を内蔵し、ネットワーク上に置かれたファイルとしてアクセスできる。
Windows XP SP2以降でBasic認証を行うには、HTTPS (SSL) での接続が必要であり、HTTP接続ではレジストリの設定を変更する必要がある[9][10]。
Windows VistaではWebDAV機能は動作しない。「Web フォルダのソフトウェア更新プログラム: KB907306」を適用すれば32bit版に限り[11]利用可能であったが[12]、これも2022年現在は利用できない。
Windows 7以降は再び標準で利用可能となっている[13]。
2023年11月にマイクロソフトからWebDAV機能は非推奨とされ、標準では利用不可となった。[14]
その他、Windows用のクライアントとして、CarotDAV[15]やNetDrive[16]、TeamFileクライアント[17]などがある。
OS X
Finderは、WebDAVクライアント機能を内蔵している。Appleが運営するストレージサービスiDiskへのアクセスには、WebDAVを利用している[18]。
UNIX
GNOMEにおいてファイルアクセス抽象化機能を提供するGnomeVFSは、WebDAVクライアント機能を備えている。GNOMEのファイルなどファイルアクセスにGnomeVFSを用いているアプリケーションは、シームレスにWebDAVサーバ上のファイルにアクセスできる。
cadaver[19]は、キャラクタユーザインタフェースを持つWebDAVクライアントである。
その他
PerlにおけるHTTP::DAV[20]、PythonのPyDAV[21]などのように、各種スクリプト言語向けのクライアントライブラリが複数存在する。
Subversionやarchでは、リモートリポジトリへのアクセスプロトコルにWebDAVが利用できる。
WebDAVを使用した規格
その他
脚注
- ↑ officedocspr5. “Windows クライアントの非推奨の機能”. learn.microsoft.com. 2026年4月18日閲覧。
- ↑ “WebDAVとは?リスクと非推奨の理由、代用ツールを解説! | ミライサーバーのススメ”. blog.miraiserver.ne.jp. 2026年4月18日閲覧。
- ↑ “Proposed agenda for San Mateo Meeting from Jim Whitehead on 1996-06-21 (w3c-dist-auth@w3.org from April to June 1996)”. lists.w3.org. 2026年4月18日閲覧。
- ↑ “Re: Updated agenda from Daniel W. Connolly on 1996-07-09 (w3c-dist-auth@w3.org from July to September 1996)”. lists.w3.org. 2026年4月18日閲覧。
- ↑ Windows 2000 ホーム ‐ Internet Information Services 5.0 技術概要
- ↑ mod_dav: a DAV module for Apache
- ↑ Apache 2.0 の新機能の概要
- ↑ WebDAV in Ruby on Rails - ウェイバックマシン(2006年10月11日アーカイブ分)
- ↑ Windows シェル コマンドを使って、または エクスプローラ表示 を使って、 Windows SharePoint Services 3.0 または Windows SharePoint Services 2.0 にドキュメントライブラリに接続できません。
- ↑ “Using the WebDAV Redirector” (英語). microsoft.com. Microsoft (2022年3月22日). 2022年6月5日閲覧。
- ↑ “How do I access WebDAV in Windows XP/Vista? | QNAP” (英語). QNAP (2022年3月20日). 2022年6月5日閲覧。
- ↑ “Windows Vista からの WebDAV 接続 - KAGOYA Internet Routing”. kagoya.jp. カゴヤ・ジャパン. 2022年6月5日閲覧。
- ↑ “Can't access WebDAV Web folder - Windows Client” (英語). microsoft.com. Microsoft (2021年9月23日). 2022年6月5日閲覧。
- ↑ mestew (2024年2月9日). “Deprecated features in the Windows client - What's new in Windows” (英語). learn.microsoft.com. 2024年2月19日閲覧。
- ↑ 麗の小屋 - WebDAV Client CarotDAV -
- ↑ Solution Box Inc.
- ↑ チームファイル
- ↑ .Mac Services: iDisk についてよくお問い合わせいただく質問と解答 (FAQ) - 4/5
- ↑ cadaver - command-line WebDAV client
- ↑ HTTP::DAV
- ↑ PyDAV
- ↑ Halloween Document 10
- ↑ Halloween I:Japanese (山形浩生による日本語訳)
外部リンク
- WebDAV日本語情報ページ
- WebDAV-jpメーリングリスト
- WebDAV Testing Server 接続テスト用に公開されているWebDAVサーバ。
WebDAV
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:34 UTC 版)
Webサーバの中には、FTPを使用せずHTTP経由でファイル転送ができる機能WebDAVを備えているものもある。Apache HTTP Serverはモジュールを追加インストールすることでWebDAVを使うことができる。この技術はセキュリティ上の問題からFTPプロトコルの使用が禁止されているネットワーク上でデータを転送するために使われることがある。WebDAVそのものがFTPとは異なるセキュリティ上の問題を抱えることもある。
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