車輪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 09:08 UTC 版)
車輪が得意とする場所、苦手とする場所
車輪はものを移動させる方法として広く使われている。ただし、向く場所(得意とする場所)、向かない場所(苦手とする場所)がある。
舗装された面、鉄道の上面、硬い地面、平らでなめらかな床面などはよく転がり、車輪に適している。
車輪の向かない場所というのは、雪原(積雪地)・湿地・泥道・砂漠・不整地・障害物がころがっている道、などである。
車輪が苦手な場所で、車輪の代わりに使われるものには次のようなものもある。
- 不整地 : 徒歩、ウマ(乗馬)、無限軌道(ただし実際には機構の一部として車輪が使われている)。ホバークラフトも。
- 雪原 : ソリ(手押しの橇、犬ぞりなど)。スノーモビル(ただしゴムの無限軌道が使われていて、車輪も組み込まれている。)
象徴としての車輪
車輪には文化的な意味もあり、チャクラ、転生、陰陽などといった周期や規則的繰り返しの神秘的暗喩という側面もある。そのため、地形が険しくて不向きということもあり、チベットではかつて車輪つきの乗り物が禁じられていた。
翼付きの車輪は進歩の象徴であり、パナマの国章や Ohio State Highway Patrol のロゴなど、様々な場面で見られる。
スポークのある車輪(チャリオット)は青銅器時代中期に登場し、一種の権威を象徴するようになった。太陽十字は原始宗教によく見られるが、これは太陽神がチャリオットに乗るようになったという技術革新を表したものと言われている。
インドの国旗に見られる車輪は糸車と言われているが、法(ダルマ)を表しているとも言われる。ロマの人々の旗にも車輪が使われているが、これは彼らがインドを起源とすることと、流浪の歴史を現しているという。
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ロマの旗
車紋
日本の家紋の一種に車輪を文様化した図案化した車紋(くるまもん)が存在する。 使用家の代表格としては徳川四天王として活躍した榊原家や同じく大名の生駒家の車紋が挙げられる。
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源氏車
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榊原源氏車
脚注
出典
- ^ 大辞泉【車輪】
- ^ Lexico, definition of wheel
- ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p134-135 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年5月30日初版第1刷
- ^ ホイールの誕生、 そして進化と発展の歩み
- ^ a b c 3500 BC, Invention of the wheel
- ^ a b 「ものがつなぐ世界史」(MINERVA世界史叢書5)p25 桃木至朗責任編集 中島秀人編集協力 ミネルヴァ書房 2021年3月30日初版第1刷発行
- ^ Waza z Bronocic (in Polish)
- ^ Dyer, Gwynne, "War: the new edition", p. 159: Vintage Canada Edition, Randomhouse of Canada, Toronto, ON
- ^ CRAFTS; Uncovering Treasures of Ancient Nubia; New York Times
- ^ Ancient Sudan: (aka Kush & Nubia) City of Meroe (4th B.C. to 325 A.D.)
- ^ What the Nubians Ate
- ^ The Cambridge History of Africa
- ^ Ekholm, Gordon F (1945). “Wheeled Toys in Mexico”. American Antiquity 11.
- ^ 「マヤ文明を知る事典」p46 青山和夫 東京堂出版 2015年11月10日初版発行
- ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p137 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年5月30日初版第1刷
- ^ 「都市の起源 古代の先進地域西アジアを掘る」p158 小泉龍人 講談社 2016年3月10日第1刷発行
- ^ 「ものがつなぐ世界史」(MINERVA世界史叢書5)p26-27 桃木至朗責任編集 中島秀人編集協力 ミネルヴァ書房 2021年3月30日初版第1刷発行
- ^ How The Wheel Developed
- ^ 「物流ビジネスと輸送技術【改訂版】」(交通論おもしろゼミナール6)p25-26 澤喜司郎 成山堂書店 平成29年2月28日改訂初版発行
- ^ 「図説 人類の歴史 別巻 古代の科学と技術 世界を創った70の大発明」p135 ブライアン・M・フェイガン編 西秋良宏監訳 朝倉書店 2012年5月30日初版第1刷
- ^ 「ものがつなぐ世界史」(MINERVA世界史叢書5)p27-29 桃木至朗責任編集 中島秀人編集協力 ミネルヴァ書房 2021年3月30日初版第1刷発行
- ^ bookrags.com - Wheel and axle
- ^ a b c d e 意匠分類定義カード(G2) 特許庁
- ^ ウィズチューブホイール - トピー工業(更新日不明)2018年1月26日閲覧
- ^ 取扱商品 - 中丸ゴム工業(更新日不明)2018年1月26日閲覧
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