学芸都市編SS
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「とある科学の超電磁砲」の記事における「学芸都市編SS」の解説
ショチトル、トチトリ、テクパトル アステカの魔術結社「翼ある者の帰還」所属の魔術師。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#翼ある者の帰還」を参照 ビバリー=シースルー アメリカ人の女性映画監督。 18歳ほどで金髪碧眼の女性。Lカップの爆乳の持ち主。ユーロ系の恋愛映画の超新星とされる、若くしてカンヌで絶賛された天才新人監督であり、学芸都市の「新しい撮影技術を模索する」という目的のために集まっていた映画関係者の一人。 「客を招き寄せ、繋ぎ止め、心に残る作品を生み出すための技術だけを追求しているエキスパート」であり、観客の心理を読み取る撮影技術を応用した人間の誘導を得意とする。人間の感情を繊細に扱う作風が特徴で、美琴は大ファンであるが、佐天曰く「奇麗だが難しくて子供の自分には良く分からない」「主観的」とのこと。 学芸都市で出会った美琴達に興味を示し、接触してくる。滞在中、「雲海の蛇」だけが客の心理を意図的に誘導するギミックを持たない事に気づいており、拉致された佐天を探す美琴達に協力して、「翼ある者の帰還」の攻撃で混乱する人の波に呑まれないようにホテルまで案内する。学芸都市からの脱出時にも美琴の「アナウンス作戦」に乗り、与えられた原稿を最適な形にアレンジして、最も効果的な避難勧告を行い観光客を救助艇へ誘導した。 『禁書目録』第19巻では彼女が作った10分間のショートフィルムが登場しており、鑑賞した浜面から大絶賛されている。また、彼女の代表作である「鉄橋は恋の合図」は原作第39話の後日談のタイトルにもなっている。 オリーブ=ホリデイ 学芸都市の「係員」の女性。 年齢は20代半ばで肌は日焼けし、スポーティな競泳水着の上にオレンジ色の救命胴衣を着けた恰好をしている。「係員」になる以前から、アメリカに忠誠を誓い世界各地を暗躍していたエージェントで、戦闘経験に長けている。以前は南極基地で、温暖化の影響で氷が溶けたことによる新たな地図の作成作業「ライン引き」に従事し、アメリカのテクノロジーを各国に持ち帰らせないように救援を求める他国の研究者達を狙撃する任務に当たっていた。 恒久的にアメリカが「世界の警察」として主導的な立場でなければならないという考えから、非道な手段も辞さない。学園都市が科学技術が2、30年進んでいるといわれる事から、近い将来、世界中が学園都市と同じ状態になり、これによって各種の問題が一気に紛争として噴出する事を危惧している。 学園都市の核であるラージランチャーを担当し、施設に侵入した美琴と佐天を発見するも、「経営陣」からの指示で一度は見逃す。再度施設へ侵入してきた佐天を事故の形で処理しようとするが、ショチトルのミサイル攻撃によって妨害されて負傷、彼女達が滞在するホテルを襲撃するが美琴の高圧電流で吹き飛ばされて倒れる。学芸都市からの脱出時には、「太陽の蛇」出現を受けて業腹ながらも美琴達に協力を要請した。 経営陣 学芸都市の運営を司る5人の上層部。非常にエリート意識が高く傲岸不遜な人物達。学園都市とは別のアプローチでの超能力開発研究プロジェクトを、アメリカ本土から極秘に任されていたが、魔術サイドとの協定に抵触した事を知ったアレイスターからの圧力で、「翼ある者の帰還」との全面戦争に際して米軍からの救援を拒否され、プロジェクトの完全凍結とデータの破棄を行って脱出するよう命じられる。
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学芸都市編SS(用語)
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学芸都市(がくげいとし) 学芸都市編SSの舞台。アメリカ合衆国・カリフォルニア州洋上に位置する直径10キロメートルの巨大人工島。 沿岸から約50キロメートル離れた地点の、周囲が水深数千メートルという中、例外的に水深20メートルくらいまで岩場がせり上がっている場所を選んで砂や人工物を積み上げて作られた。当初は20年以上昔に公開されたSF映画撮影用の特設施設だったが、その後改装され現在では島全体がアトラクションで埋め尽くされた世界最大級のテーマパークとなっている。また、映画大国アメリカが外貨獲得価値を恒久的なものとするための撮影技術の研究開発を行う側面も持ち、科学力では敵わない学園都市に対抗するために、最先端とは程遠い伝統工芸や古典芸術を世界各地から集めており、そこから新たな方向性の映画技術を模索する施設でもある。しかし、全てが娯楽でできイベントも頻繁に催されるこの街は、事故や事件などの異常事態が「サプライズのアトラクションショー」で片付き流されてしまうという危険を孕んでおり、実際後述のように隠蔽工作に利用されている。 元のSF映画が近未来の地球を描くものだったため、50年後の動植物の環境を疑似的に作り出しており、島の周囲は「生物ガード」という目の細かい網で覆われ、互いの生き物が出入りできないようになっている。撮影当時は本土から片道1時間以上かかっていたが、現在は少しでも景観を守るために作られたリニアモーターカーの海底トンネルによって行き来する。 表向きは娯楽と映画の街だが、その裏では学園都市とは違うアプローチで超能力開発を目指す極秘研究機関という側面を持つ。機密に触れたり不都合な行為を起こした人間を「ショー」として拉致・監禁したり事故を装って殺害するなど、目的のためには手段を選ばない。そのため、機密に触れた旅行者を自然な形で「処理」するための施設が複数存在し、ラージランチャー内にある行方不明者用の実験施設のほか、最東端部には事件を起こした張本人を溺死させるための海難事故の多発地帯が意図的に設計されている。さらに作中では「翼ある者の帰還」との戦闘に備え、50機以上の迎撃戦闘機、装甲服、ライフル、核ミサイル迎撃用の地対空ミサイルPAC3、といった在日米軍基地を凌ぐほどの戦力が結集していた。 研究の過程で美術や芸術とは関係ない「古くからの知識」までが集まった結果、「雲海の蛇」などの霊装を入手し、その魔術的な機構を超能力による産物と誤解して研究したために、「翼ある者の帰還」から襲撃を受け、長らく戦争状態となっていた。魔術サイドの協定に抵触したためにアレイスターから横槍を入れられて米軍の支援を受けられなくなり、最終的に敗北・壊滅して経営破綻し、その後は学園都市主導で解体される。なお、表向きは安価な旧式戦闘機を使ったゲリラに襲われたということになっている。係員 学芸都市の運営実務を行う職員。表向きは観光客の案内が主な役目だが、学芸都市の規則と注意事項を厳守してもらうための物理的な制約として、注意と警告を受け入れない客への実力行使を許されており、「ショー」による処理や証拠隠滅工作、有事の際の戦闘といった暗部まであらゆる業務を担う。 ラヴィーゼ飛行隊 学芸都市の主な防衛戦力。F-35をベースに改造した漆黒のステルス戦闘機の5機編隊であり、全部で50機が配備されている。数々の装備品を搭載した強力な戦闘機だが、これによって垂直離着陸機能は失われ700メートル程度の短距離滑走路が必要になっている。「エイリアン戦争」という映画に登場する同名の部隊と戦闘機を模しているらしく、観光客にはアクロバット飛行用の機体だと思われている。 ラージランチャー 島の内陸中心部3キロメートル四方の敷地にある、元々のSF映画で最も重要とされたロケット発射場。「名場面が生まれた場所」として手を加えないで保存してほしいと大勢のファンから嘆願されたため、他の部署のように「観光用」に内部を改装されずに残されており、客が入れなくなっている。莫大な集客効果を生んでおり、周囲には展望台や観覧車、高層ホテルなどが建てられている。 実態は学芸都市の核となる部分であり、縦横1.5キロメートル四方、高さ20メートル近い格納施設が内部に存在する。さらにその奥には「行方不明」で処理された人々が収容される一種の実験施設が設置される。ここに拿捕した大量の「雲海の蛇」が研究用に保管されていたが、潜入したトチトリ達によって徹底的に破壊される。 ラージランチャー以外にも弾薬庫をはじめとする実戦とアトラクションの齟齬を埋めるための地下施設が存在するが、立地上、シェルターとしての十分な「深さ」を確保できないので規模は小さい。 サーモンレッド 学芸都市が保有する巨大救命艇。200メートルクラスの高浮力式船舶で、定員は1隻あたり8万人前後。海岸12ヶ所に格納されており、全体で100万人近い観光客を乗せられる。あくまで救命艇なので1人1人のスペースは寝袋程度だが、そのスペース自体が独立したボートとして機能する。名称は、乗員のいる小型ボートを大量に抱える格好が、卵を抱えたシャケのように見える事に由来する。船自体は専門的な知識がなくとも、GPS制御で暗礁や他の船を自動で回避しながら米国本土へ向かえるように設定されているものの、港での細かい停船作業は行えないので下船時は陸地近くまで接近して救助隊に助けてもらう必要があり、戦場を迂回したり針路を別の場所へ変えるなどの回避策は取れない。また、周辺海域に設置された生物ガードを引き千切る必要性があるため、滅多に動かせない。 広域社会見学(こういきしゃかいけんがく) 学園都市の学生が世界各地の都市へ遠征する社会科見学。9月3日から9月10日までの1週間行われる。 参加者は学校を問わず無作為に選ばれ、20人ほどの学生や引率の教師などのグループが一つの都市へ向かう。宿泊先の指定や点呼など以外は基本的に全て自由行動であり、実際はほとんど修学旅行と変わらない。また、世界各地とはいっても、各国の中でもアメリカに派遣される学生が特に多い。 翼ある者の帰還 詳細は「とある魔術の禁書目録の用語#翼ある者の帰還」を参照 雲海の蛇(ミシュコアトル) 「翼ある者の帰還」が保有する霊装・兵器。量産機。アステカ神話の神ミシュコアトルの名を冠する。 全長5メートルほどの船舶。カヌーを2つ上下に合わせたような鋭角的な楕円形をしており、機体前方には左右に大小二枚ずつの羽が生え、全体的にトビウオのような外観である。本体材質は樽のような木製で、羽や他の箇所も全て木と布と黒曜石で出来ており、金属部品は1つも使われていない。本体上部はスライド式で開閉する。 アメンボの如く羽の先端で水面を蹴り滑るように進み、推進速度マッハ1から2という高機動性を有する。ミサイル、脱出機能、自爆装置も有する。海上移動用の兵器なので、基本的に水上しか進めないが、エアクッションの出力を一時的に増強して空へ飛び上がるオプションも存在する。推進剤は水素系燃焼剤だと推測されているが、当然ながら科学的手法では原理を説明できず、全く同じパーツで再現しても魔術師が乗らなければ起動しない。 太陽の蛇(シウコアトル) 「翼ある者の帰還」が保有する霊装にして最終兵器。太陽を地面から大空へ運ぶ役割を持つ神であり、400の神々を薙ぎ払った武器でもあるシウコアトルの名を冠する。4体の子機と「本体」の計5体からなり、どちらも木と布と黒曜石で構成されている。起動させるには鍵となるソフトボール大の霊装が必要で、抗争の最中に学芸都市に奪取されていたため長らく起動不能だった。 子機は全長100メートル以上の巨大飛行兵器。ラグビーボールを引き伸ばしたようなボディの側面と後方には大小の羽が取り付けられており、時速約100キロメートルで泳ぐように飛行する。側面の噴出口から重油のような液体状の火炎を押し流すように放出し攻撃する。ただしそれは副次的な機能で、本来は傘のように展開し直径200メートルほどのパラボラアンテナ型へ変形して、本体の攻撃地点となる使い捨ての指標である。 本体は地上から3万5000キロメートル以上離れた衛星軌道上に位置する、宇宙ステーションのような機体。アンテナに変形した子機の地点へ1000発以上の純白の光線を発射し、着弾地点の周囲直径10キロメートルを吹き飛ばす大規模爆撃兵器。元々はアステカ圏の人々が太陽への干渉方法を試みたプロジェクトの一つで、高度な天文学の知識や技術を用い物理法則を無視して強引に打ち上げた「文明の象徴」である。本来の役割は力を失いかけた太陽に大量の火打ち石を撃ち込んで活力を与えるというものだったが、結果としてこのプロジェクト自体は失敗し、その後兵器に転用された。 試作型セックスアピール水着 広域社会科見学2日目に黒子が着た未来水着。白い外布と青い内布の二重構造になっている、一見すると白っぽい地味なワンピース型水着なのだが、学園都市の科学技術の粋を集め、3万8000種の動物の求愛行動を参考に設計された究極の一品。老若男女どころか鳥獣魚虫まで問答無用で発情させる機能があり、秘密のスイッチを入れることで、外布の切り込みによる青い色彩で描き出されるライン、内蔵された小型スピーカー、フェロモン芳香粒(電気散布式)などの五感対応式の多角的な仕掛けが起動し、無尽蔵な求愛の嵐を巻き起こす。爆心地に立っている着用者本人が最も大きなダメージを受けるのが欠点。
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