学術と軍隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 06:04 UTC 版)
軍隊と学術研究機関の関係は冷戦期において急速に発展した分野である。ロン・ロビンは『冷戦の敵の形成 軍学複合体の文化と政治』において軍部と大学の新たな関係性を研究しており、第二次世界大戦における複雑な兵器システムの誕生とともに生まれたと論じている。すなわち戦車、艦艇、火砲、航空機、電子戦兵器、軍用通信などの軍事システムが高度に複雑化することにより、また戦争の範囲が急速に拡大して総力戦となったことから、軍の研究機関だけではなく市民の研究機関も研究に乗り出すようになることとなった。また冷戦期においてアメリカの軍部は軍事工学の研究開発のために大学を活用していた。加えて朝鮮戦争が勃発すると大学や研究機関がオペレーションリサーチの方法論を駆使して作戦計画や有事立法案の作成に関与するようになる。例えばレンズの『軍産複合体制』によれば1965年に陸軍のキャメロット計画と呼ばれるチリやブラジルなどの混乱地域に対する内政干渉の秘密計画がアメリカン大学により研究されていたことが明らかにされた。
※この「学術と軍隊」の解説は、「政軍関係」の解説の一部です。
「学術と軍隊」を含む「政軍関係」の記事については、「政軍関係」の概要を参照ください。
- 学術と軍隊のページへのリンク