樂團とは? わかりやすく解説

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がく‐だん【楽団】

読み方:がくだん

音楽演奏する団体。「管弦—」


バンド (音楽)

(樂團 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/04 00:12 UTC 版)

キング&カーター・ジャズ・オーケストラ、1921年1月テキサス州ヒューストンで撮影

バンド: band)または楽団(がくだん)、楽隊(がくたい)とは、楽曲演奏する集団のこと。主にロック、ソウル、ジャズ、ポップなどのジャンルで使用される用語である。なお、英語の“band”は音楽バンドのみならず、一まとまりの集団も意味する

概要

大人数のクラシック・オーケストラと、ロック、ソウル、ジャズやなどのポピュラー音楽の相違点としては、オーケストラは階層的で厳粛であるのに対して、ロックのバンドメンバーは関係が平等であり、観衆とフレンドリーに交流している点があげられる。[1]クラシック音楽のオーケストラには、交響楽団、管弦楽団、吹奏楽団などがあり、木管楽器、金管楽器、コントラバスなどのファミリーで構成されている。[2]クラシックの大きな楽団を交響楽団と呼び、国立交響楽団のような楽団の場合、団員数が100人にもおよび、バンドと呼ぶには不適当な規模となる。[3]日本で使用されるユニットは、英語圏ではアルバム・ユニット(album-equivalent unit)のように、ダウンロード数とストリーミング数を合計してアルバム1枚に相当すると数える、新しい集計方法を指している。[4][5] [6]

分類

ギター・トリオの代表的バンドであるジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスギタリストジミ・ヘンドリックス)、ベーシストノエル・レディング)、ドラマーミッチ・ミッチェル)の3人編成。

ロックバンド

主にロックやポップ・ロックを演奏することを目的としたバンド。一般的には3人から5人、あるいはそれ以上のメンバーで構成されており(2人のこともある)、概ね以下に分類される。ただ、人数はメンバーの脱退や新規加入により変動するため、人数による分類には問題もある。専任ボーカル不在の場合は、メンバーの誰か、あるいは何人かがボーカルを兼任する場合が多い[注 1]

2人組
2人組のユニットで、ロックバンドとしての最少編成。最も簡素な編成だが、1980年代のエレクトロやシンセ・ポップの流行以降、この編成をとるバンドが増える傾向が見られた。
3人組
パワー・トリオ[7]
ギタリスト+ベーシスト+ドラマーの構成。
1960年代後半から増加したロックバンドの編成。スリーピースと呼称される場合もある。
ロック・バンドwithキーボード
キーボーディスト+ベーシスト+ドラマーの構成。
ギターでなくキーボードを入れるスリーピース。当然ながら、ギターのロックバンドではなくなる[注 4]
ギター2人+ベース
エレキギター2人とベースだったり、エレキギターとアコースティックギターにベースだったりする。
4人組
ギター、ベース、ドラムス+ボーカル
スリーピースとボーカルを個別に揃える4人タイプ。担当するパートを個別で専任にすることができる、ロックバンドのもう一つの基本的なタイプ。
ギター2人、ベース、ドラムス
ギターを2本入れるタイプ。スリーピースに比べ、ボーカルが派手にステージングしにくくなる代わりに、2本のギターで音に厚みが生まれる。
ギター2人、ベース、ドラムス、キーボード
キーボードを入れるタイプ。同様にスリーピースよりも音が厚くなる。
5人組
ギター2人、ボーカル、ベース、ドラムス
ギターは2本で、かつボーカルを専任とする5人編成。パートが多く、ボーカルも専任の場合が多い。
ギター2人以上、ボーカル、キーボード、リズム隊
ギター複数に、さらに専任ボーカルとキーボードを揃える。
変則的バンド編成
6人組
ギター・トリオ+リズム隊+ギター+ドラム(パーカッション)+キーボードなど
6人編成でドラマーを2人とするタイプ。2人のドラミングで音圧が増すが、ドラム同士のコンビネーションが求められる。
7人組
ツイン・リード・ギター
ロック・バンド+ホーン・セクション
ブラス・ロックのシカゴ、チェイス、BS&Tなど。多くのパートが存在する大人数。
ロック・バンド+ストリングス
ELOなど
ブルース・ロック・バンド。
ロック・バンド+ブルースハープ
フリートウッド・マック(初期)、ジェスロ・タル(初期)、ポール・バターフィールド、ジョン・メイオールなど
ジャム・バンド
ステージにおいて即興演奏を行うことを主体とするバンド。
グレイトフル・デッド、フィッシュなど

ソウル/R&B

ファンク・バンド
クール&ギャング、オハイオ・プレイヤーズ、ジミー・キャスター・バンチ[注 8]、バーケイズ、コンファンクシャン、カメオ、パーラメント、スレイブ、ファットバックなど
ハウス・バンド
ブッカーT&MGズ、ファンク・ブラザーズ、MFSBなど

ラップ

ヒップホップ・バンド
ザ・ルーツ

レゲエ

レゲエ・バンド
ボブ・マーリー&ザ・ウェイラーズ、サード・ワールド

ルーツ/ブルース/カントリー

ジャグ・バンド
ジム・クウェスキン・ジャグ・バンド

ジャズバンド

主にジャズを演奏することを目的としたバンド。

コンボ[8]
少人数の編成による音楽集団。[9]厳密にいえば三重奏から八重奏までがコンボにあたり、九人以上がビッグ・バンドとなる。また、従来のジャズバンドは生楽器による編成が基本とされていたが、マイルス・デイヴィス以降は電気/電子楽器の導入も大幅に増えた(ザ・クルセイダーズ、スタッフ、ハービー・ハンコックなど)。
ビッグバンド
大人数編成のバンド。ラロ・シフリンクインシー・ジョーンズのビッグ・バンドなど
スウィング・ジャズ・バンド
戦前のアメリカで流行したスウィング・ジャズを演奏する大人数のバンド。
デューク・エリントンベニー・グッドマンカウント・ベイシーグレン・ミラーなど
人数による分類

ジャズ、クラシックなどで使用される用語。またカルテット、クインテットなどは、ソウルやロックでも使用される。

  • 重奏団(デュオ、2ピースバンド)
  • 三重奏団(トリオ、3ピースバンド)
  • 四重奏団(カルテット、4ピースバンド)
  • 五重奏団(クインテット、5ピースバンド)
  • 六重奏団(セクステット、6ピースバンド)
  • 七重奏団(セプテット、7ピースバンド)
  • 八重奏団(オクテット、8ピースバンド)
  • 九重奏団(ノネット、9ピースバンド)
  • 十重奏団(デクテット、10ピースバンド)

クラシック音楽

オーケストラ

管弦楽団交響楽団とも呼称される。主にクラシック音楽及び非ポピュラー音楽の演奏を目的とした楽団。ただし「ボストン交響楽団」と「ボストン・ポップス・オーケストラ」の様な形で複数のジャンルを演奏する場合もある。ウィーン・フィルベルリン・フィルなど、活動拠点を名称にしている場合が多い。

吹奏楽団

ポピュラー音楽

ポップスのオーケストラは、イージー・リスニングとも呼ばれる。主にポピュラー音楽の演奏を目的とした楽団であり、指揮者自身が編曲をつとめる。

フォークソング

大体はアコースティックギター2人、アコースティックギター2人にベースが多数を占めるが、アコースティックギター2人にドラムス、アコースティックギター2人にフルートもある。ギター2人にベースとドラムス、ギター2人にキーボード、ベースとドラムスと言う4人組、5人組もある。殆んどがフォークブーム終焉時に解散している。

その他

男女混合バンド
女性ボーカルを担当する男女混合バンド。スージー・クアトロ、ジョーン・ジェット&ブラックハーツ、LINDBERGJUDY AND MARYDREAMS COME TRUEなど。
ガールズバンド
原則として女性だけで編成されたバンド[10]ゴーゴーズバングルス、プリンセス・プリンセス
バックバンド
原則として伴奏を受け持つバンド。ブルーコメッツのように歌手のバックバンドを多くつとめたグループもいる。キング・カーティスのキングピンズなど
コピーバンド
有名なバンドに似せた演奏を行うバンド。演奏内容だけでなく、衣装やステージアクションなどもコピーする例もある。ファンによるリスペクトや、諸事情でオリジナルのバンドを呼べない場合の代替手段など、存在理由は多岐にわたる。
コミック・バンド
バンドの名称にもある通り、社会情勢・身内・時事などをネタにした内容の演奏を行うバンド。主な例としてはクレージーキャッツザ・ドリフターズ[注 9]、ラトルズ、一人バンド扱いのギタリスト王様トリオ・ザ・ミミックビジーフォー、ハンダースなどがある。
アンサンブル
クラシックの数人から十数人程度の、小編成の演奏団体に対して用いられることが多い。他にもジャズを演奏するバンドに対しても用いられる。
インディーズ・バンド
大手レコード会社(メジャーレーベル)に所属せず、インディーズレーベルを中心に活動しているバンド。

脚注

注釈

  1. ^ ただし、ロックバンドにボーカルが必須という訳ではなく、ベンチャーズフォーカスなど、インストゥルメンタル主体のロックバンドも存在する
  2. ^ 「サラ・スマイル」「シーズ・ゴーン」「リッチ・ガール」など多数のヒット曲を持っている
  3. ^ エリック・クラプトン、ジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーのトリオだが、ブルースとベイカーの極端な不仲は有名だった
  4. ^ ただし、エマーソン・レイク・アンド・パーマーによる「タルカス」の一部や「悪の教典#9 第1印象」で、キーボーディストが演奏の低音部を片手で担当し、ベーシストがギターを担当するという例もある。
  5. ^ 黒沢健一を中心としたバンド。黒沢健一は48歳で死去している
  6. ^ 「マイ・ジェネレーション」「サマー・タイム・ブルース」などが代表曲
  7. ^ 結成からジェフ・ベックの脱退まで。
  8. ^ バーサ・バット・ブギーなど、ファンクの名曲を多くリリースしたバンド
  9. ^ コメディアングループとしての活動が著名だが本来はバンド。

出典

  1. ^ Differences between classical and rock wilforbismusic.com 2025年10月31日閲覧
  2. ^ Bands courses.lumenlearning.com 2025年10月23日閲覧
  3. ^ Guide to the orchestra Kennedy center 2025年10月31日閲覧
  4. ^ Standards 2025年10月21日閲覧
  5. ^ Why Album Sales Are Down 2025年10月31日閲覧
  6. ^ A decade of iTunes singles killed the music industry 2025年10月31日閲覧
  7. ^ Best Power Trio 2025年10月21日閲覧
  8. ^ コンボ shiroutojazz.com 2025年11月4日閲覧
  9. ^ [1]
  10. ^ ガールズ・バンド | 時事用語事典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス. 2021年10月25日閲覧

関連項目


楽団

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/11 23:33 UTC 版)

ZOMBIE LOLITA」の記事における「楽団」の解説

チャナ -CHANA-(団長/Guitar) ゾンビロリータ団長作曲作詞イラストデザインメイク構成演出劇作家、バンドプロデューサー。 HIDEATH -ヒデス-(Drum) 「劇団チャイナマーブル」からのオリジナルメンバーブラストビート高速ドラミングを主に得意とする黒色乙女 -くろいろおとめ-(Guitar/vocal) 2011年加入2015年1月より休養のため一時脱退当初ヴォーカルのみの参加だったが現在はギターメインとなっている。 DAHLIA紅蓮飛鳥肥溜下子、グロリア月乃るび、愛弓を担当わんたろう -WANTARO-(Bass2005年一時加入2012年復活し正式加入ライブパフォーマンス女装などを得意とし積極的に行う姿が度々見られる義眼城柊子 -ぎがんじょうとうこ-(key board2013年加入鍵盤から効果音まで担当している。

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楽団

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 03:23 UTC 版)

名詞

 がくだん

  1. 音楽演奏する団体

発音(?)

が↗くだん

「楽団」の例文・使い方・用例・文例

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