足尾鉱毒事件 足尾鉱毒事件の概要

足尾鉱毒事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/01 00:11 UTC 版)

足尾鉱山

足尾銅山の開発により排煙、鉱毒ガス、鉱毒水などの有害物質が周辺環境に著しい影響をもたらし、1890年代より栃木の政治家であった田中正造が中心となり[1]、国に問題提起するものの、加害者決定はされなかった。

1972年昭和47年)3月31日板橋明治を筆頭代理人とした群馬県太田市毛里田地区(旧山田郡毛里田村)の被害農民(太田市毛里田地区鉱毒根絶期成同盟会)971名が、古河鉱業株式会社(現:古河機械金属株式会社)を相手とし、総理府中央公害審査委員会(後の総理府公害等調整委員会)に提訴。2年後の1974年(昭和49年)5月11日、調停(銅等の重金属汚染・土地改良事業・損害補償・自治体との公害防止協定など)を成立させた。「100年公害」と言われたこの事件の加害者をついに古河鉱業と断定、加害責任を認めさせるという歴史的な日となった。

足尾の精錬所は1980年代まで稼働し続け、2011年に発生した東北地方太平洋沖地震の影響で渡良瀬川下流から基準値を超えるが検出されるなど、21世紀となった現在でも影響が残っている。 


  1. ^ 19世紀にここで山火事があったことから、山が禿げたのは山火事が原因だという主張もある。
  2. ^ 鉱毒調査委員会官制、明治35年勅令第35号。
  3. ^ 制作には当時、宇都宮市職員を務めていた作家の立松和平も携わった[10]






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