徴兵検査
徴兵検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/10 17:20 UTC 版)
徴兵検査では多くの国で詳細な色覚の検査が行われてきた歴史があり、日本では石原表が官民で広く用いられていた。男性約22人に1人いる2型色覚の場合には兵科色の中に区別できない物が何種類か存在することになり、軍務を行う上で重大な欠陥として扱われてきた。このため2型色覚は兵役免除の対象になった。たとえば、2型色覚の混同色である橙色と黄緑色はドイツ軍では前者が憲兵、後者が装甲擲弾兵部隊を表していた。 徴兵制が世界的に行われていた時代には身体的欠陥による徴兵不適格者は社会的にあらゆる場面で差別を受けたため、色覚異常は過剰に障害として問題視されたが、現代では兵科色自体があまり使われなくなったことや、誤認を防ぐ色分け方法の発達などによりそれほど問題とされなくなった。
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徴兵検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/15 00:53 UTC 版)
満20歳(1943年から満19歳)になった男子は、徴兵令(後に兵役法)により、徴兵検査を受ける義務があった。徴兵検査に関しては、海軍で徴兵する者も、陸軍が一括して行った。海軍で徴兵する者を除いた者が、下記の区分に従って徴兵された。 徴兵検査は4月16日から7月3日にかけて全国的に行われた。検査を受ける者は、褌ひとつになって身体計測や内科検診を受けた。軍隊の嫌う疾病は、伝染性の結核と性病(集団生活に不都合。性病が発見されると成績が大きく下がり、その連隊にいる限りまず絶対に一等兵以上に進級しなかった)で、また軍務に支障ありとされる身体不具合は、偏平足・心臓疾患(長距離行軍が不能のため)・近視乱視(射撃不能のため・諸動作・乗馬に不都合)であった。X線検査などはなく、単に軍医の問診・聴診・触診や動作をさせての観察など簡単な方法にて診断が行われた。また褌をはずさせて軍医が性器を強く握り性病罹患を確かめる、いわゆるM検、さらに後ろ向きに手をつかせ、肛門を視認する痔疾検査も検査項目として規定され、全員に実施された。航空機搭乗者・聴音などの特殊兵種の少年志願兵の検査には、より入念な方法が実施された。 検査が終わると、次の5種に分類された。 甲種 身体が特に頑健であり、体格が標準的な者。現役として(下記の兵役期間を参照)入隊検査後に即時入営した。甲種合格者の人数が多いときは、抽選により入営者を選んだ。 乙種 身体が普通に健康である者。補充兵役(第一または第二)に(同)組み込まれ、甲種合格の人員が不足した場合に、志願または抽選により現役として入営した。 丙種 体格、健康状態ともに劣る者。国民兵役に(同)編入。入隊検査後に一旦は帰宅できる。 丁種 現在でいう身体障害者。兵役に適さないとして、兵役は免除された。 戊種 病気療養者や病み上がりなどの理由で兵役に適しているか判断の難しい者。翌年再検査を行った。 検査に学力検査はなく、身長が152センチメートル以上で身体が強健、視力がおおむね良好ならば甲種合格とされた。水木しげるのように強健でも近視が強い者は眼鏡破損時に作戦行動が難しくなるため乙種とされ、入営した場合もさほど視力が関係しない兵科に配置された(水木は喇叭手になった)。また身長が極度に高いなど体格が標準でない場合は、軍服の支給に支障があるため乙種もしくは丙種とされた。 徴兵検査の責任者は聯隊区司令部より派遣される徴兵官(佐官級の陸軍将校)で、これを市町村自治体の兵事担当部署が補助し、身体検査自体は部隊派遣の衛生部員が実施した。会場整理など雑務は在郷軍人会が補助人員を差出した。身体検査後は、その場で徴兵官より合格・不合格が告げられ、志願の有無(外地部隊や海軍)を問われた。海軍は志願制が主体であったが、不足人員の徴兵も行っており、徴兵検査を陸軍に委任していた。 兵科兵種への割当は、それぞれに基準があった。砲兵は重量物を扱うため体格良好でなければならず、玉乃海太三郎など入営した力士は優先して選ばれた。騎兵は乗馬するため高身長で、さらに偵察任務のため視力良好でなければならず、工兵は職人・機械工などの経験者が選ばれた。輜重兵は大勢の輸卒を部下に持つため一等兵でも分隊長なみの統率力が要求され、比較的に高学歴者が選ばれた。なお眉目秀麗・姿勢良好が要求される近衛兵の選別は徴兵検査では行わず。入営してから一般部隊より抽出された。 平時は春に検査があり、翌年の1月に入営した。入営即日に軍医の身体検査があり、そこで兵役に耐えられずとされると、即日帰郷を命ぜられ除隊となった。これは自己申告制で、軍医が中隊ごとに新兵を集めては「身体に不具合のある者は申し出よ」と命じ、その場で簡単な診察を行って決定した。従って不具合があっても認められない者や、虚偽申告によって入営を免れた者など、さまざまな悲喜劇が生まれた。 「三島由紀夫#戦時下の青春」および「仮面の告白#あらすじ」も参照
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徴兵検査
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/08 16:19 UTC 版)
徴兵検査は直轄市或いは県市政府の徴兵検査委員会により実施される。当該委員会は徴兵検査開始10日前に日時と場所及び注意事項を徴兵検査対象者に通知する。この時対象者が学業またはその他理由により徴兵猶予が必要な場合は徴兵猶予手続きを申請しなければならない。当該委員会は徴兵猶予の理由が消失後再度徴兵検査通知を行なう。 徴兵検査の目的は、徴兵対象者が軍務に耐えられるかの判断の他、徴兵後配属される軍種を選定する参考とする。検査は徴兵検査委員会が委託した医師により行なわれ、結果は検査終了後に通知される。検査結果の判定に異議があれば、医療機関の診断書を提示の上、徴兵委員会の承認を得る必要がある。
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