シリアルキラー
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シリアルキラー(英: serial killer)とは、一般的に異常な心理的欲求のもと、1か月以上にわたって一定の冷却期間をおきながら複数の殺人を繰り返す連続殺人犯に対して使われる言葉である[1][2]。
ほとんどの連続殺人は心理的な欲求を満たすためのもので、被害者との性的な接触も行われるが、動機は必ずしもそれに限らない[1]。猟奇殺人や快楽殺人を繰り返す犯人を指す場合もある。自らの犯行であることを示す手口やなんらかの固有のサインを残すこともあり、その被害者たちの外見や職業、性別などに何らかの共通点が見られる場合もある[3]。
概要・定義

「シリアルキラー」という英単語は、元FBI捜査官のロバート・K・レスラーが、テッド・バンディ(Theodore Robert Bundy、米国で36人以上の女性を殺害した連続殺人犯、1989年死刑執行)を表すために1984年9月に提唱したとされている。同様の意味を持つシリアルマーダラー (serial murderer)、シリアルホミサイド (serial homicide) などは以前から使用されてきた。
シリアルキラーの定義は複数あるが、FBIのレポートによると[1]、下記の共通項にまとめられる。
- 1人、稀に複数人による犯行
- 2人以上の殺人の被害者がいること
- 殺人事件が、それぞれ別個のものであり、別の時に起きていること
- 犯行が一定の間隔を置いて行われることが大量殺人 (mass murder) と連続殺人 (serial murder) を区別する
シリアルキラーは、複数の殺人を一定の期間(冷却期間)を置いて淡々と(シリアルに)繰り返すのが特徴である。一度に多数の人間を殺害する場合(FBIの定義では1日以内に4人以上)は大量殺人に分類され、その犯人を大量殺人犯、大量殺人者 (Mass murderer) という。さらに、短時間内に2か所以上の場所で殺人を犯した者はスプリー・キラーと呼ばれ、これも区別される。
被害者の人数については、少なくとも3人以上の殺人の被害者がいることをもってシリアルキラーとしての定義を満たすと、専門家によって広く考えられている[4]。法的にも、1998年に米国議会で制定された、H.R.3494 - Protection of Children From Sexual Predators Act of 1998[5]の中で、「ここでいう連続殺人 (serial killings) とは、連続した3件以上の殺人で、そのすべてが米国内で行われ、犯行が同一の犯人または犯人たちによって行われたと合理的に推察されるもの」としている。
2005年、FBIはテキサス州サンアントニオで学際的シンポジウムを開催した[要出典]。これは、連続殺人に関する知識の共通点を特定する目的で、さまざまな分野から135人の連続殺人専門家を集めたものである。同グループはまた、FBI捜査官がその標準として広く受け入れている連続殺人の定義についても「別々の事件における同じ犯罪者による2人以上の犠牲者の不法殺害」とまとめた[要出典]。しかし、この定義は殺害の動機を考慮に入れておらず、冷却期間を定義していない。
動機
FBIのリポートによれば、シリアルキラーの殺害の動機は多くの場合、異常心理に基づく欲望を満たす為の一種の快楽殺人である。ただ、その直接の動機は性的なものだけに限らず、怒り、営利、スリルや注目を浴びるため、といったものも含まれるという[1]。FBI行動科学部のロバート・R・ヘイゼルウッドは、シリアルキラーの動機を「自尊欲求の充足」としている。つまり他者に対する「権力欲求や憤慨欲求、コントロールへの欲求」に基づき自らの力を被害者に投射し、誇示することによって自らの欲望を満たすもので、その犯罪行為(「自尊犯罪」)の一環として強姦や遺体損壊などが伴う場合があるということである[6]。そのため多くの場合、被害者が身に着けていた装飾品や遺体の一部を「トロフィー(記念品・戦利品)」として保管していることがある。
シリアルキラーの動機は一般的に言って以下の4つのカテゴリーに分けられるという[7]。個々のシリアルキラーの動機はそれぞれオーバラップすることがある。
ビジョナリー(幻想)
ビジョナリーのタイプは、しばしば精神病的な症状を示し、現実から外れており、別の人格を主張したり、別の何か神だったり悪魔だったり[8]に唆された、許可された、と主張したりする[9]。テレパシーで通信したハーバート・マリンがそのタイプで、社会に溶け込めていない人格の持ち主。
溶け込める様、促す社会が成り立ってない国に現れやすい。[10] 。
ミッション系(使命感)
ミッションのタイプは、一般的に「望ましくない」と規定する一定のタイプの人々を排除するためといって自己の行為を正当化する。その被害者は、ホームレスや前科者、同性愛者、薬物中毒者、売春婦、または特定の人種または宗教に属する人々などである。このタイプは特に精神病的な気質を示さない[11]。一部のものは自分が社会を変える、社会の病を治すのだと思っている[12]。
快楽主義者
このタイプのシリアルキラーは、殺人によってスリルや快感を得、人を単なるその手段・対象としか見ない。法心理学者は、"性欲"、"スリル"、"快適な生活のため(営利)"の三つの子タイプに分けている[13]。
性欲
このタイプはセックスが主要な動機で、被害者が死んでいようがこだわらない。自らのファンタジーが重要な役割を果たす。性的シリアルキラーは被害者に対する絶対的なコントロール、支配、権力を持つ心理的欲求があり、拷問など痛みを与えつつ死に至らしめる欲求がある[14]。通常、被害者との密の接触を要するナイフや手を使って犯行に及ぶ。犯行が続くにつれて、通常、殺人の間隔が短くなるか、さらなる刺激を必要とするようになる、またはその両方の場合がある[15]。
スリル
このタイプのスリル殺人は、被害者たちに痛みや恐怖を与える事で刺激や興奮を得る。スリル殺人では通常、性的コンタクトは発生せず、被害者はランダムに選ばれる。このタイプのシリアルキラーは長期間、殺人を控えることも出来る。犯行を重ねるごとに手口が向上し、完全犯罪を目指し自分は捕まらないと考える[16]。ロバート・ハンセンがそのタイプである[17]。ゾディアック事件でも、「殺人はセックスよりもよい。もっともスリルを与えてくれる」と書いた手紙を新聞社に送っている[18]。カール・ユージン・ワッツはその被害者から「楽しんで興奮していた」と証言されている[19][20]。
快適な生活のため(営利)
物質的な営利、または快適な生活を求めるが故の動機。通常、被害者は家族や親しい知り合いである。疑われないように、殺人の間隔をあけて疑いが晴れるのを待つ。しばしば毒殺という方法をとる。女性のシリアルキラーはしばしばこのタイプである。全員が、とは限らない[21]。
力の誇示・コントロール
このタイプのシリアルキラーの主な目的は、被害者に対する権力の投射・誇示である。このタイプのシリアルキラーは幼少期に虐待されていることがあり、大人になって無力感や物足りなさを感じている場合がある。この権力・コントロール系のシリアルキラーの多くは性的虐待を加えるが、その強姦は(性欲タイプのシリアルキラーと異なり)性欲に基づくものではなく支配することの形態の一つであるという違いがある[22]。テッド・バンディがこのタイプのシリアルキラーであると言える[23]。
犯人像
大多数のシリアルキラーは、一見したところ普通の人で、仕事や家庭・子供を持ち、通常の社会の一員として暮らしている。また、特定の人種に偏りはなく、その国の人種構成に比例する。多くの場合、さまざまな程度の精神障害や精神病質を患っており(いわゆるサイコパス)、それが殺人行動に寄与している可能性がある[1][24]。家族による精神的、身体的、性的な虐待を経験しており、不安定な家庭の出身者も多い[3]。また、少年・青年時代に頻繁にいじめに遭い、社会的な隔離を受けていることもある。動物を虐待していた者も見られる。詐欺、窃盗、破壊行為などの犯罪に関与している者もいる[25]。
類型
FBIの「犯罪分類マニュアル」によると、シリアルキラーは以下の3つのカテゴリーに分かれる[26]。
- オーガナイズド型
- ディスオーガナイズド型
- 混合型
オーガナイズド型のシリアルキラーは、自らの犯行を綿密に計画する。例えば被害者を誘拐し、殺害したのち、別の場所に遺棄する。しばしば被害者の同情心に訴えるような手を使い被害者を誘い込む。または、他人に自主的についていくのが職業である売春婦を狙う。このようなシリアルキラーは犯罪現場についてもしっかりと証拠隠滅を図る。法科学についての知識もあり、遺体を埋めたり、重石をつけて川に沈めたりする。メディアで報道される自らの犯罪について注意深く把握し、しばしば自らの誇りにする。オーガナイズド型のシリアルキラーは社会スキルや人間関係を維持する能力が高く、友人や恋愛関係、結婚し家庭を築き、子供もいる。このタイプのシリアルキラーが、逮捕後に周囲から「親切でまさか人を傷つけるような人には見えなかった」などと言われるタイプである。テッド・バンディやジョン・ゲイシーがこのオーガナイズド型に分類される[27]。一般的に言ってこのタイプのIQは全体平均(94.7)前後である[28]。

ジョン・ゲイシー
ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、通常はるかに衝動的である。しばしば、その場にあるものを使い殺害に及ぶ。大抵、遺体を隠そうともしない。無職だったり一匹オオカミタイプで友人も少なかったりする。しばしば精神障害があったり、その犯行のきまった手口はないのが手口といった具合でしばしば過剰な暴力と、ときに屍姦や性的暴行を伴う[29]。ディスオーガナイズド型のシリアルキラーは、オーガナイズド型より、わずかに低いIQ92.8である[28]
混合型は、上記2種の混合で、オーガナイズド型がディスオーガナイズド型に変化する場合もありうる。
医療従事者
『死の天使』型といい、医療従事者による連続殺人は、世界的に多くの事例がある。もともと看護業界に多く、弱者に対しケアを提供する強い立場と医療の知識を悪用して犯行に及ぶ。
女性

アイリーン・ウォーノス
女性のシリアルキラーは男性のそれと比べて稀である[30][31][32][33]。女性のシリアルキラーは、アメリカでは1800年から2004年の間に6人の連続殺人犯に1人以下(416名の既知女性犯罪者のうち64名)、アメリカの連続殺人犯のうち15%が女性で被害者総数は427人から612人の間とされる[34][35][36]。女性の連続殺人犯についての本「Lethal Ladies」の著者アマンダ・L・ファレル、ロバート・D・ケッペル、ヴィクトリア・B・ティンティントンは、「司法省は、前世紀の間に36人の女性連続殺人犯が活動していると指摘している」と書いている[36]。The Journal of Forensic Psychiatry & Psychologyは、すべての連続殺人犯のうち16%が女性であるという証拠を示している[37]。
歴史
歴史犯罪学者は、中世にもシリアルキラーが存在したと示唆している。 また狼男やバンパイア(吸血鬼)などの怪人の伝説は中世のシリアルキラーをモデルに作られたとされている。世界最古のシリアルキラーとされている人物は紀元前144年から116年にかけて殺人を繰り返した前漢(現:中国)の劉彭離という王子とされている[38]。9世紀にはアッバース朝の「バグダッドの絞殺魔」と言う無数の女性を絞殺した氏名不詳の男が逮捕された[39]。









有名なシリアルキラー
以下、50音順に述べる。
日本
- 李珍宇:(1958年8月17日 - 1958年9月1日/小松川事件)
- 岩淵熊次郎:(1926年8月20日 - 1926年9月30日/鬼熊事件)
- 梅川昭美:大竹市強盗殺人事件(1963年)・三菱銀行人質事件(1979年)
- 死刑判決を受けたオウム真理教の幹部達[40]:オウム真理教事件 (1980年代 - 1990年代)
- 大久保清
- 大西性次郎:(1925年11月- 1925年12月/ピス健事件)
- 大米龍雲
- 小田島鐵男と犯人MK:マブチモーター社長宅殺人放火事件(2002年/警察庁広域重要指定124号事件)
- 勝田清孝:7件の連続強盗殺人事件(1972年9月 - 1980年7月)・警察庁広域重要指定113号事件(1982年10月 - 1983年1月)
- 川俣初太郎:(1932年 - 1933年/目黒貰い子殺人事件)
- 小林カウと犯人OK:ホテル日本閣殺人事件(1952年10月2日 – 1960年12月31日)
- 木嶋佳苗
- 栗田源蔵
- 小平義雄
- 酒鬼薔薇聖斗
- 坂本慶次郎:(1932年 - 1933年/連続稲妻強盗殺人事件)
- 清水定吉:(1882年 - 1886年/ピストル強盗定吉)
- 杉村サダメ:(1960年11月 - 1960年12月/女性連続毒殺魔事件)
- 戸塚宏:(戸塚ヨットスクール事件・5人殺害)
- 永山則夫:連続ピストル射殺事件(1968年 - 1969年/警察庁広域重要指定108号事件)
- 西口彰
- 野口男三郎:臀肉事件(1902年 - 1905年)
- 野村悟:工藤會による市民襲撃事件(1998年2月 - 2014年5月)
- 馬場勝太郎:(1905 - 1907年/肝取り勝太郎事件)
- 廣田雅晴[注 1]:京都・大阪連続強盗殺人事件(1984年/警察庁広域重要指定115号事件)[42]
- 平井権八:江戸時代の侍による連続強盗殺人事件(1672年 - 1678年?)
- 古谷惣吉と少年SN:福岡県内における連続強盗殺人事件(1951年)・警察庁広域重要指定事件105号事件(1965年)
- 吹上佐太郎:吹上佐太郎事件(1922年 - 1923年)
- 堀慶末:碧南市パチンコ店長夫婦殺害事件(1998年)・闇サイト殺人事件(2007年)
- 松本智津夫:オウム真理教事件(1980年代 - 1990年代)
- 宮﨑勤:東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(1988年 - 1989年/警察庁広域重要指定117号事件)
日本以外
- アイリーン・ウォーノス
- アーサー・シャウクロス
- アーチボルド・ホール
- アナトーリ・オノプリエンコ
- アメリア・ダイアー
- アルバート・フィッシュ
- アレクサンドル・ピチュシキン
- アンドルー・クナーナン
- アンドレイ・チカチーロ
- アンリ・デジレ・ランドリュー
- イアン・ブレイディ
- イスラエル・キーズ
- イ・チュンジェ
- ウィリアム・ボニン
- ウィリアム・ユネック
- ウェイン・ウィリアムズ
- ヴェルナー・クニーセク
- ヴェルマ・バーフィールド
- エド・ゲイン
- エドモンド・ケンパー
- エフレン・サルディヴァー
- エリザベス・ウェットローファー
- オイゲン・ヴァイトマン
- カール・グロスマン
- カール・デンケ
- カール・パンズラム
- カルロス・ロブレド・プッチ
- カンパティマール・シャンカリヤ
- キム・ソンジャ
- 切り裂きジャック
- キングズベリー・ランの屠殺者
- クリステン・ギルバート
- グレアム・ヤング
- ゲイリー・ハイドニック
- ゲイリー・リッジウェイ
- ケネス・マクダフ
- ゴードン・ノースコット
- ゴンサレス姉妹
- サミュエル・リトル
- ジェニーン・ジョーンズ
- ジェフリー・ダーマー
- ジェリー・ブルードス
- ジェーン・トッパン
- ジャック・ウンターベガー
- ジャベド・イクバル
- ジャンヌ・ウェバー
- ジョエル・リフキン
- ジョセフ・ディアンジェロ
- ジョゼフ・ナーソ
- ジョゼフ・フランクリン
- ジョー・ボール
- ジョン・アレン・ムハンマド
- ジョン・クリスティ
- ジョン・ゲイシー
- ジョン・ヘイグ
- ジル・ド・レ
- ステファン・レッテル
- スティーブ・ライト
- セルゲイ・タカク
- ソー・クリスチャンセン
- ソニー・ビーン
- ダニエル・カマルゴ・バルボサ
- ダニー・ローリング
- ダリヤ・サルトゥイコヴァ
- チャールズ・カレン
- チャールズ・チータット・ン
- チャールズ・ハッチャー
- チャールズ・ホイットマン
- チョン・ナムギュ
- ディーン・コール
- テッド・バンディ
- デニス・レイダー
- デビッド・バーコウィッツ
- ドナート・ビランチャ
- ド・ブランヴィリエ侯爵夫人
- トマス・ニール・クリーム
- トミー・リン・セルズ
- ナニー・ドス
- ニコライ・デュマガリエフ
- ニールス・フーゲル
- ニューオーリンズの斧男
- ハイルブロンの怪人
- バートリ・エルジェーベト
- ハーバート・マリン
- ハロルド・シップマン
- ビヴァリー・アリット
- ピーター・サトクリフ
- ピーター・トービン
- ビリー・ザ・キッド
- ブライリー兄弟
- ブラッディー・ベンダーズ
- フリッツ・ハールマン
- ブルーノ・リュートケ
- フレデリック・ウェスト
- H・H・ホームズ
- ペーター・キュルテン
- ペドロ・パブロ・ナカダ・ルデニャ
- ペドロ・ロドリゲス・フィリオ
- ペドロ・ロペス
- ベーラム (タギー)
- ベル・ガネス
- ヘンリー・リー・ルーカス
- ボニーとクライド
- マイラ・ヒンドリー
- マーサ・ワイズ
- マルク・デュトルー
- マルセル・プショー
- ミシェル・フルニレ
- ミハイル・ポプコフ
- メアリー・アン・コットン
- メアリー・ベル
- モハメド・ビジェ
- ヤン・シンハイ
- ユージーン・ブレット
- ユ・ヨンチョル
- ヨアヒム・クロル
- ランドルフ・スティーブン・クラフト
- リチャード・チェイス
- リチャード・ラミレス
- ルイス・ガラビート
- ロドニー・アルカラ
- ロバート・ハンセン
- ロバート・ピックトン
- ロバート・ベルデラ
- ロバート・ベン・ローズ
シリアルキラー関連の事件
日本(事件)
- 尼崎事件
- 秋田児童連続殺害事件
- オウム真理教事件
- 大口病院連続点滴中毒死事件
- 大阪愛犬家連続殺人事件 - 警察庁広域重要指定120号事件
- 大阪・愛知・岐阜連続リンチ殺人事件
- 大阪姉妹殺害事件・山口母親殺害事件 - 同一犯による犯行。
- 大阪連続バラバラ殺人事件 - 警察庁広域重要指定122号事件
- 鬼熊事件
- 大牟田4人殺害事件
- 川崎老人ホーム連続殺人事件
- 関西青酸連続死事件
- 北関東連続幼女誘拐殺人事件 - 冤罪事件となった足利事件も含まれている。
- 北九州監禁殺人事件
- 熊谷連続殺人事件 - 加害者の兄は「ペルー史上最悪の殺人鬼」ペドロ・パブロ・ナカダ・ルデニャ
- 京都・大阪連続強盗殺人事件
- 警察庁広域重要指定118号事件
- 警察庁広域重要指定121号事件
- 寿産院事件
- 混血少年連続殺人事件 -警察庁広域重要指定106号事件
- 埼玉愛犬家連続殺人事件
- 堺市連続強盗殺人事件
- 佐賀女性7人連続殺人事件
- 座間9人殺害事件
- 自殺サイト殺人事件
- 新宿歌舞伎町ラブホテル連続殺人事件
- スナックママ連続殺人事件 - 警察庁広域重要指定119号事件
- 東京切り裂きジャック事件
- 東京・柳島自転車商一家殺人事件・女子中学生連続強姦殺人事件 - 同一犯による犯行。
- 寺津村連続保険金殺人事件
- 鳥取連続不審死事件
- 富山・長野連続女性誘拐殺人事件 - 警察庁広域重要指定111号事件
- 長野・愛知4連続強盗殺人事件
- 浜松連続殺人事件
- 広島タクシー運転手連続殺人事件
- 福岡3女性連続強盗殺人事件
- 藤沢市母娘ら5人殺害事件 - 警察庁広域重要指定112号事件
- 不凍液連続殺人事件
- 本庄保険金殺人事件
- 山口連続殺人放火事件
- 西口彰事件
日本以外(事件)
- ウクライナ21
- イプスウィッチ連続殺人事件
- 至尊派連続殺人事件
- ソウル西南部連続殺人事件
- ゾディアック事件
- トロント連続殺人事件
- 華城連続殺人事件
- バークとヘア連続殺人事件
- フィレンツェの怪物事件
- ムーアズ殺人事件
- ボストン絞殺魔事件
- ホワイトチャペル殺人事件
- ラトクリフ街道殺人事件
- ラインツ病院患者連続殺人事件
- ロングアイランドの連続殺人鬼
シリアルキラー関連キャラクターおよび関連作品
シリアルキラーを題材とした作品
脚注
注釈
出典
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関連項目
- 1900年以前の連続殺人犯リスト
- シリアルキラーの一覧
連続殺人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 13:57 UTC 版)
「古谷惣吉連続殺人事件」の記事における「連続殺人」の解説
古谷は熊本刑務所を仮出所すると、更生保護会「熊本自営会」(熊本県熊本市)で土木作業に携わるようになった。惣吉の父親や、彼と同居していた甥夫婦は惣吉への感情が極めて悪く、姉婿も身元を引き受ける意思がなかったため、熊本自営会がその身元を引き受けることになったのである。古谷は熊本自営会に帰住した際、「二度と(刑務所に)入所するようなことはしない」との決意を示し、将来の職業として「経験のある溶接か洋裁をしたいが、土工でもなんでもして働きたい」という意欲を示していた。 熊本自営会にいた当時、古谷はあまり外泊せず、門限を守り、新聞をよく読んで身だしなみに気を使うなど、真面目に生活していた。このころ、古谷は雑記帳に以下のような手記を書いている。 「人を殺したと云う事は悪いかも知れぬ。併し殺さねばならぬという必然の上に立った行動にはいささかも悔ゆる処は無いのである。如何に前科を重ねた凶悪な囚人でも、ものに感じる気持は人一倍持っている。私は今日の刑ム官に牢番や番犬になってもらいたく無い」 — 古谷惣吉「罪の是非」、 また、古谷はこのころ、「旅愁」と題した詩で「旅人よ、何をそんなに急ぐんだ。明日への希望を持て」などと歌っていた。一方、古谷は日記に「天狗の鼻をへし折ってみたい」という反権力主義を吐露した文章や、「人間の刺身を喰いたい」という一文も記していたが、事件後にはマスコミによって「イダ天殺人魔」「連続殺人に狂う」「まれにみる逃走の名人」などといった論調で取り上げられることはあっても、後者の言葉が取り上げられることはなかった。石田郁夫 (1979) は、後者の言葉について「これらの片言隻句から、彼の残忍性、冷血、凶暴をあかし立てるものたちもいるわけだが、うっぷんを紙の上に晴らして自制していたにすぎまい。」と述べている。 同年11月12日、古谷は保護観察所長に対し、「本籍地の父親(実際は同年2月4日に死去していた)を見舞いたい」と旅行許可を求めた。保護観察所長は、古谷が長期間在監生活を送っていたことや、父親が高齢であること、また12月から就職するよう斡旋していた事情から、20日間の旅行を許可。古谷は予定通り、同年11月29日に旅行から帰ってきたが、その旅行中の11月17日には、鳥取県米子市で廃品回収業者が殺害される事件(古谷の関与が疑われたが、立件されなかった。後述)が発生している。 同年12月1日、古谷は熊本市内の水道配管工事に従事し、更生保護委員会から通勤するようになった。1965年1月8日には、保護観察所の主任官との面接で、本人の希望もあって雇主の家への住み込みが認められ、同年2月20日には担当の保護司が、熊本自営会の主幹(仮出所直後からの担当者)から別の人物に交代している。しかし、古谷は同月28日、雇主との喧嘩がきっかけで、雇主への暴力沙汰を起こした。この時は雇主の配慮もあって、当事者間で解決され、担当の保護司も保護観察所への報告を見送っていたが、古谷はこの事件がきっかけで水道配管工を退職し、3月・4月は適職がなかったため、更生保護会の庭園工事の手伝いをしていた。また、配管工を辞めてから前後8回にわたり、元雇主の仕事現場に現れて脅迫し、20,000円を脅し取る事件を起こしているが、この事実は逮捕後に元雇主が保護観察所へ報告するまで明るみにならなかった。 古谷は同年5月1日、熊本自営会の主幹から小遣いとして2,000円を借りたが、4日まで無断外泊したまま帰らなかった。同月5日朝、いったん熊本自営会に帰ってきたが、それ以降は行方不明になり、同月27日には担当者から主任官に対し、その旨が報告される。このため、翌28日には熊本保護観察所長が、長崎保護観察所長宛に地古谷の所在調査を依頼したが、同所長は29日、「古谷は父方(本籍地)に居住しておらず、立ち寄った形跡もない」と報告した。そのため、熊本保護観察所長は同日、九州地方委員会に対し、所在不明による保護観察停止の申請手続を行い、同年6月1日、九州地方委員会は保護観察を停止することを決定した。同月6日、同決定の効力が発生したことで保護観察は停止され、残り刑期の進行も停止したが、最終的には本人が一連の事件で逮捕され、所在が判明したことを受け、同年12月18日に近畿地方委員会が保護観察停止の解除を決定し、刑期満了日は同年12月22日に変更された。同日、熊本保護観察所長からの申請を受け、九州地方委員会は古谷の仮出獄を取り消すことを決定した。 自営会を出て以降、古谷は1965年(昭和40年)8月 - 12月にかけて福岡県・兵庫県・滋賀県・京都府・大阪府の2府3県で、強盗殺人7件(被害者8人)・強盗1件・強盗未遂1件の犯行を繰り返した(太字は強盗殺人事件、および死亡した被害者)。 一連の事件の共通点としては以下のような点が見い出されている。 犯行現場 - 一軒家、もしくは他と独立した掘立小屋風の建物。 被害者 - いずれも人家から離れた場所で身寄りもあまりなく、毎日をどうにかやりくりしながらひっそり暮らしていた老人か、1人留守中の老人。主にバタ屋(廃品回収業)の者だった。 犯行態様 - 古谷は自身の強力な腕力により、年老いて抵抗もままならない被害者たちの鳩尾や胸部に先制の一撃を見舞い、両手首を後手に縛った上で絞殺するか、持っていた凶器で殺害した。そして殺害後に金品を強取し、死体の上に布団などを掛けて隠蔽を図り、逃走時には入り口に錠前を掛け、犯罪の発覚を遅らせた。 動機 - 古谷と被害者たちとの間に面識はなく、人を殺害しなければならないほどの特段の動機はなかった。高槻事件(F事件)の取り調べの際、古谷は「被害者Fに『飯を食わせてくれ』と頼んだが、『大きなことを言うな』と言われて立腹し、絞殺した」と供述している。 各事件の経緯事件名事件発生日時事件発生地点罪状被害者(括弧内は当時の年齢)被害品備考X事件 8月19日11時ごろ 福岡県福岡市大字松崎宇美川堤防上バラック 強盗 男性X(69歳)廃品回収業 X所有の金品現金約20,000円・定期預金証書(残高10万円)1通・利付興業債券保護預帳(額面合計金48万円)1通・印鑑1個 垂水事件(A事件) 10月30日ごろ 兵庫県神戸市垂水区海岸通7番16号の小屋 強盗殺人 男性A(57歳没)廃品回収業 A所有の金品現金約500円・男物腕時計1個・男物ズボン2本・白メリヤスパッチ1枚・白メリヤス丸首シャツ1枚 同年11月29日、福岡事件の捜査中に発覚(後述)。 大津事件(B事件) 11月1日ごろ21時ごろ 滋賀県大津市錦織町(琵琶湖畔)「柳が崎水泳場」の掘立小屋 男性B(59歳没)米菓子加工業・水泳場管理人 B所有の金品現金約170円・腕時計1個・白メリヤス肌着2枚 同年11月9日に発覚。 Y事件 11月17日ごろ18時30分ごろ 福岡県福岡市箱崎原田町一丁目「原田橋」東詰下の小屋 強盗未遂 男性Y(39歳)廃品回収業 何も持ち去らず逃走(下記参照) 福岡事件(C事件) 11月22日正午ごろ 福岡県粕屋郡新宮町上の府雲雀ヶ丘1592番地の1の小屋 強盗殺人 男性C(54歳没)英語塾講師 Cおよび家族所有の金品現金5,000円・トランジスタラジオ1台・腕時計+バンド各1個・ズボン1本・長袖シャツ1枚 黒皮手袋1双(Cの家族所有) 伏見事件 (1)(D事件) 12月3日ごろ21時ごろ 京都府京都市伏見区中島河原田町「京川橋」下の小屋 男性D(67歳没)廃品回収業 D所有の金品男物腕時計1個・ジャンパー1着 12月11日に独居者調査中の警察官(京都府警)が遺体を発見し、事件発覚。 伏見事件 (2)(E事件) 12月5日ごろ21時ごろ 京都府京都市伏見区中島流作町「鴨川橋」下の小屋 男性E(60歳没)廃品回収業 何も持ち去らず逃走(下記参照) 高槻事件(F事件) 12月7日ごろ20時ごろ 大阪府高槻市南芥川町23番15号「高槻橋」下の小屋 男性F(53歳没)土建手伝い 古谷の逮捕後に自供で発覚。 西宮事件 12月12日 兵庫県西宮市大浜町6番地海岸防潮堤外側の小屋 廃品回収業・男性2人男性G(51歳没) 男性H(69歳没) 事件直後に現行犯逮捕(後述)。 X事件 - バラックを訪れ、警察官を装って所持する金品について尋問をしたりしながら、その場にあったタオルでXの首を絞め、失神させて金品を奪った。X事件の翌日(8月20日)、古谷はXから奪った証書を換金して得た現金58万円を手に故郷・対馬へ帰郷し、8月22日 - 26日まで対馬に滞在。その後、東は伊豆半島から西は四国まで(日本海側も含めて)無目的な観光旅行を続けた。 垂水事件 - 各地を旅行し、所持金が尽きたところでAの小屋を訪れ、「泊めてくれ」と頼んだが、「泊まりたければ旅館か警察に行け」と断られ、Aを殺害して金品を奪うことを決意。やにわに拳でAの鳩尾を殴りつけてうつぶせに押さえつけ、右腕で首を絞め上げ、小屋にあった紐(昭和42年押第235号の25)でAの首を絞めて窒息死させ、金品を奪った。またAが調理していたうどんをその場で食べ、外から施錠して逃走した。その後、舞子の海岸の建物で泊まり、翌日(10月31日)朝5時ごろに起き、垂水を発って東方へ歩き、同日21時ごろに山崎で一泊した。 大津事件 - Bを殺害して金品を強取するため、やにわにBの右腕を逆手にとって後方にねじ上げ、小屋にあった紐(昭和42年押第235号の28)でBの両手首を後ろ手に縛り上げた。そして自身の右上でBの首を絞めて失神させ、小屋にあったタオル(昭和42年押第235の27)で首を絞めて殺害し金品を奪った。当時は現金がほとんどなかったため、B宅を素手でかなり物色したが、これが原因で指紋を現場に6個残し、うち砂糖壺に残された指紋が身柄特定のきっかけになった。 Y事件 - 橋の下で掘立小屋に1人で住んでいた男性Yに刃渡り約30 cmの刺身包丁を突き付け、所携のネクタイ(昭和42年押第235号の1)でYの両手首を縛り上げ、抵抗を抑圧。その上でYの上着・ズボンのポケット内を物色したが、偶然Y宅を訪れた男性ら2人に発見されたため金品を奪えず、そのまま逃走した。 福岡事件 - 男性C宅(海岸に面する松林の中に建っていた一軒家)に侵入し、Cを殺害して金品を強取しようと決意。Cに刺身包丁(刃渡り約30 cm)を擬して取っ組み合いとなったが、包丁で左前胸部・右腋窩部などを突き刺して失血死させ、金品を奪った。そして、この時まで古谷は垂水事件で被害者Aから奪ったズボンを穿いていたが、このズボンのほころびに気付いたために脱ぎ捨て、Cから奪ったズボンと穿き替えた。本事件でも遺留品(給料袋)に古谷の指紋が残されていた。唯一家族居住の被害者だったが、妻子の留守中の犯行だったため、家屋の立地条件なども含め、他の事件と類似と見なされた。事件前、被害者C宅やその周辺(西鉄新宮駅など)で40歳代 - 50歳代の不審な男(地下足袋姿)が複数の近隣住民に目撃されていた。事件の約2日前には、C宅を「営林署の岡」と名乗る40歳前後の男が訪れ、在宅していたCに対し「付近で松を盗伐する者がいる」と言っていたが、当時の福岡営林署に「岡」という職員はおらず、同署職員が現場付近を巡回した事実もなかった。 11月末には、古谷の身元引受人を担当していた「熊本自営会」の会主男性宛に、福岡県大牟田市内在住の女性から「9月末に香川県の琴平山を旅行した際に古谷さんから親切にしていただきました」という礼状に加え、古谷が女性とその同僚2人とともに4人で映った記念写真が届いたため、福岡県警特捜本部がこの女性から当時の古谷の行動について事情聴取した。 伏見事件(D事件・E事件) - 京都市伏見区内(鴨川の河畔)で相次いで発生。D事件 - 小屋の中でやにわにDの胸部・鳩尾を拳で強打し、Dが後方へ転倒したところ、両手を逆手に取って後方にねじ上げた。そして小屋にあった電気コード(昭和42年押第235号の29)でDの首を絞めて窒息死させ、金品を強取。Dのバラックを施錠した上で堤防を上り、やや東方を走る京阪国道(国道1号)を500 mほど下った工事現場の小屋の中で就寝した。同事件翌日(12月4日)、古谷はDから奪ったジャンパーと、福岡事件で被害者Cから奪ったトランジスタラジオ・腕時計を第三者に売却した。 E事件 - 小屋の中でいきなり拳でEの胸部を一発殴り、Eの両手を逆手に取って後方にねじ上げ、Eをうつぶせに押さえつけた。そして右腕でEの首を絞めて失神させ、小屋にあった毛糸首巻で首を絞めて窒息死させた。しかし小屋を物色していたところ、最も嫌悪していた蛇の抜け殻を見たため、何も持ち去らず逃走。 高槻事件 - 伏見事件2件の直後、大阪府高槻市へ移動。Fの小屋で格闘の末、拳でFの鳩尾を強打して転倒させ、馬乗りになって右手で首を絞めて失神させ、小屋にあったシャツ(昭和42年押第235号の41)の袖で首を絞めて窒息死させた。犯行後、壁にかかっていた上着・ズボンなどを物色したが、目ぼしいものを発見できず、何も持ち去らず逃走。またこの時、現場にそれまで持ち歩いていた青写真の設計図を遺留している。 西宮事件 - 金品を強取するため、同じ小屋の中で寝ていた2人(被害者G・被害者H)の頭部をいきなりハンマー(昭和42年押第235号の30)で滅多打ちにし、脳挫傷により死亡させた。 一連の事件のさなか、古谷は新聞・ラジオの報道に気を配ることも、旅館に宿泊することもなく、長距離を徒歩で移動していたが、この行動故に急行列車・旅館などを対象とした警察の一斉検索にはかからず、かえって警察の意表を突く結果となった。
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「連続殺人」の例文・使い方・用例・文例
- その連続殺人犯は刑務所で電気死刑に処せられた。
- その二人は連続殺人犯を捕まえる。
- この映画のテーマは連続殺人事件です。
- 連続殺人.
- 妻が連続殺人の犯人だと知って愕然とした.
- 連続殺人犯は感電死した
- 連続殺人
- 連続殺人犯
- 連続殺人犯の心理学的なプロフィール
- 殺人が短い期間以内で起こる連続殺人犯
- 無差別攻撃が恐怖感を広めているので,これらの連続殺人は一種のテロ行為だとも言える。
- 若いころに家庭内暴力を受けていた連続殺人犯を演じたのだ。
- 19世紀末,ロンドンで残忍な連続殺人が起こる。
- そのころ,東京で連続殺人が起こる。
- その一方で連続殺人事件が起こり,システムエンジニアの津(つ)島(しま)直(なお)紀(き)(永(なが)山(やま)絢(けん)斗(と))がその殺人の罪で逮捕される。
連続殺人と同じ種類の言葉
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