大牟田4人殺害事件とは - わかりやすく解説 Weblio辞書

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大牟田4人殺害事件

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/04/06 05:24 UTC 版)

大牟田4人殺害事件（おおむたよにんさつがいじけん）は、2004年（平成16年）9月16日と同月18日に福岡県大牟田市で発生した連続殺人・死体遺棄事件^[8]。

脚注

^ ^a ^b ^c ^d ^e 「馬沖橋」（うまおきばし、座標^[30]^[31]）は諏訪川に面する大牟田市馬場町と、対岸の同市沖田町を結ぶ橋^[32]。K1宅から北東約600 m地点^[33]（車で4、5分程度の場所）にある、車1台がやっと通る幅の橋である^[34]。
^ K1宅の跡地は2022年時点で、セブンイレブン大牟田桜町店（大牟田市桜町30番地）の駐車場になっている^[80]。上告審判決時点では、一家4人とも住居は福岡市早良区百道二丁目16番10号（福岡拘置所の所在地）になっている^[81]。
^ ^a ^b K2が1992年に恐喝事件を起こして逮捕された際、住所は大牟田市藤田町176-1（座標）と報じられている^[84]。同地にはかつて、K2の旧姓である「I」姓の住宅のほか、K2が経営していた建設会社と同じ「I建設」が所在していたが^[85]、事件後（2005年）に発行された地図では「I建設」があった建物にクリーニング店が入居している^[86]。2022年版の住宅地図では、かつて「I」姓となっていた住宅は空き家となっており、かつての「I建設」所在地は「ヘアーサロン天音」になっている^[87]。
^ 指定暴力団（＝道仁会）から見て三次団体に該当する^[97]。北村組は1996年時点で、3代目村上一家の傘下にあった^[98]。
^ 小野一光 (2007) によれば、多い時でもK4を含めて5 - 6人の組員しかいなかった^[100]。ただし北村組の上部団体の幹部は鈴木智彦の取材に対し、大牟田ほどの地方都市では10人も組員が居ればそこそこの規模であると証言している^[101]。
^ ゼンリンの住宅地図（2004年版）によれば、大牟田市小浜町42番地の8（座標）に被害者A1と同姓の「T」姓の家があり、その南隣には「小浜保育所」（小浜町42番地の48：座標）があった^[110]。2022年版では、42番地の8（「T」という家があった箇所）は更地になっているが、南隣の保育所は2004年時点と同じまま残っている^[111]。
^ A2は事件の約5年前から別居していた父親と電話やメールで連絡を取っていたが、約2年半前に「高校を辞めて東京に出たい」と言い出した際に諭されて以来、連絡は途絶えていた^[116]。
^ 検察官の冒頭陳述によれば、K2がA1から300万円を借金した時期は1998年（平成10年）ごろ^[10]。
^ 外壁の塗り直し工事^[133]。この工事にはK3・K4も作業員として携わっていた^[134]。K3は逮捕前、『西日本新聞』の取材に対し、同年8月にA1宅の壁の塗替え作業を行ったと証言している^[75]。
^ K2は公判で、A1宅の改装工事を約200万円で請け負い、その支払いを度々請求したものの、約49万円しか支払ってもらえなかったと証言している^[135]。
^ 検察官の冒頭陳述によれば約6,600万円^[10]。
^ K2は公判で、A1の母親から2,300万円を借金していたことを明かしている^[140]。
^ 大間山（座標）は、大牟田市東部（熊本県玉名郡南関町との県境付近）に位置する標高225 mの山で、その南東には「八角目峠」という峠（座標）がある^[148]。三池公園（大牟田市大字三池1209-1：座標）は、大間山とその登山道路、そして標高50 m地点にある広場からなる公園である^[149]。
^ 地代2,600万円と改装工事代80万円^[10]。
^ K4の手記によれば、大牟田駅前の国道208号に入ったころ^[161]。
^ 「歌う」＝警察に通報する、の意味^[34]。
^ 検察官の冒頭陳述によれば12錠^[10]^[54]。
^ K4はこの時、大牟田市内および近郊の質屋3店を回っている^[78]。質入れの際には本名を用いていた^[172]。
^ 同公園は全敷地が大牟田市西新町に位置する^[182]。
^ 25口径＝銃口の直径6.4 mm^[191]。
^ A1・Bの両名の遺体からは、それぞれ25口径の銃弾が3発ずつ（計6発）検出されたが、それらの線条痕（銃弾が発射される際に刻まれ、「銃の指紋」と言われる）はいずれも、K1が自殺を図った際に使用した「ブローニング・ベビー」のものと一致している^[3]。
^ 三井三池オートスポーツランド事務所の位置座標：出典^[197]。
^ 川幅約30 mの中央部分という報道もある^[206]。
^ 検察官の冒頭陳述書によればトランク^[54]。
^ 大牟田市街地から国道208号を利用して遺棄現場に向かう際、国道208号の「片平橋」で諏訪川を渡ったところに遺棄現場となった同川左岸の堤防道路との交差点（座標）があるが、その交差点の角（大牟田市船津町269-1：座標）に「うどんそばあずみ」という店があった^[211]。2023年時点では、同店は同市船津町413-1（座標）に移転しており、事件当時の所在地には「たんぽぽ」が出店している^[212]。
^ 「一部橋」（いちぶばし）の正式名称は「駛馬橋」（はやめばし）である^[214]^[215]。また「馬込橋」という通称もある^[215]。同橋は大牟田市一部町と、諏訪川対岸の同市沖田町を結ぶ県道藤田上官線の橋で^[216]^[217]、1951年以降のゼンリンの地図では正式名称の「駛馬橋」となっているが、1956年の『大牟田市実測図』や1958年の大牟田博を記念してゼンリンが発行した『大牟田住宅詳細図』では「一部橋」となっている^[215]。橋の北側（一部町）には「一部橋」という西鉄バスのバス停がある^[218]。また、駛馬橋の南詰付近（左岸）には「一部橋公園」がある^[219]。
^ この犬はA3を殺害した際にはいなかったことから、K4はA2が部屋に入れたのだろうと述べている^[234]。
^ K2はK3に奪った現金の一部を手渡した理由について、公判で「余計な頼みで一緒に時間を潰してくれたから」と述べている^[174]。
^ 検察官の冒頭陳述書によれば、建設作業員の出張費にも奪われた金の一部が遣われている^[54]。
^ 『西日本新聞』 (2004) によれば同日、行方不明になっていたA3について捜索願が出された^[66]。また、Bの家出人捜索願は19日午前、Bの母親が出したものである^[72]。
^ 事件後、A1の母親がK2のもとを訪れて（当時行方不明だった）3人について尋ねていたことが報じられている^[114]。
^ 深笛義也 (2013) によれば、K2はA3の遺体が発見される少し前から大牟田署に参考人として呼ばれ、事情聴取されていた^[249]。
^ 遺体の身元確認および、車の車台番号による特定は翌24日^[145]。
^ 当時、K1に出頭要請は出ていなかった^[258]。
^ 逮捕当初の報道では逮捕容疑はA3に対する死体遺棄容疑とされていたが、後にA1ら3人に対するものだったことが判明している^[277]。
^ 大牟田署に派遣されていた^[40]。
^ 隣の小部屋^[293]。
^ タクシー会社名は『朝日新聞』 (2004) で報じられている^[297]。久留米市本町12-1（座標）にはそのタクシー会社の施設が県道に面して建っており、その付近には「本町四」交差点（座標）および「本町四丁目」バス停（座標）があった^[298]。
^ K3が脱走した時に履いていたスリッパは、庁舎1階に残されていた^[293]。
^ 「K1の仲間の暴力団幹部」とも報じられている^[287]。
^ 沖端川の河口付近^[300]、および沖端川に架かる橋の周辺^[297]。K3は電話を掛けた組員に対し、ここを待ち合わせ場所として伝えていた^[297]。
^ 道が行き止まりになっているなどしていたため、目的地にたどり着けなかったという報道もある^[297]。
^ K3がK2の弁護人から、K2の調書に「拳銃6発のうち何発かはK3が撃ったかもしれない」との供述があったことに対する答え^[325]。
^ 同日はこのほか、A1の妹とBの母親もそれぞれ意見陳述で犯人らを死刑にするよう求めた^[46]。
^ K4はK2より1年数か月前から福岡拘置所で生活していた^[352]。
^ 当時は久留米拘置支所の建て替えに伴い、同支所の機能が福岡刑務所に移されていたため^[378]。
^ 福岡市内の病院^[381]。
^ 刑務官が入所者の服薬に立ち会い、服用後は口の中に薬が残っていないかを点検する^[382]。
^ K1は公判で被害者を冒涜する発言をした^[337]。
^ K4は判決前に小野に対し、クリスマスに死刑判決が出たら「素敵なプレゼントをありがとう」と言おうと考えていることを打ち明けていた^[419]。
^ 銃砲刀剣類所持等取締法第三条の十三（発射の禁止）「何人も、道路、公園、駅、劇場、百貨店その他の不特定若しくは多数の者の用に供される場所若しくは電車、乗合自動車その他の不特定若しくは多数の者の用に供される乗物に向かつて、又はこれらの場所（銃砲で射撃を行う施設（以下「射撃場」という。）であつて内閣府令で定めるものを除く。）若しくはこれらの乗物において拳銃等を発射してはならない。ただし、法令に基づき職務のため拳銃等を所持する者がその職務を遂行するに当たつて当該拳銃等を発射する場合は、この限りでない。」
^ 最高裁第一小法廷（才口千晴裁判長）が2005年4月18日付で出した殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、殺人未遂被告事件に関する決定^[432]。
^ 暴力団組織の幹部およびその弟分の2被告人が、組織の構成員2人を拳銃で射殺した事件で、幹部（首謀者）と弟分（実行犯）の2被告人をそれぞれ無期懲役とした最高裁決定（第一小法廷：2008年2月20日）や、2人を殺害した強盗殺人事件で、殺害実行犯の女性被告人および共犯である男性被告人の2人を死刑とした原判決を破棄し、2被告人に無期懲役を言い渡した判決（東京高裁：1995年12月13日）^[445]。前者は本事件と同じ強盗殺人・死体遺棄・銃刀法違反事件であるが、当該強盗殺人は被告人の被害者に対する恨みが主たる動機であったことが死刑回避の1つの根拠となっていた^[446]。
^ 福岡高裁1997年12月4日判決、東京高裁1997年1月31日判決、東京地裁1998年5月26日判決など^[447]。1997年の2判決はいずれも妻子3人を殺害した被告人に対し、犯行に計画性がないことや動機に酌量の余地があることなどを理由に、無期懲役を言い渡した原判決に対する検察側の死刑を求めた控訴を棄却したもので、検察側が上告せず、無期懲役が確定している^[448]。
^ 死刑確定者が再審無罪になった4事件（免田事件・財田川事件・松山事件・島田事件）および、志布志事件・氷見事件を例示している^[463]。
^ ^a ^b K1・K3に対する上告審判決が宣告された時点では、K2・K4の両名に対する死刑判決はまだ確定していなかった^[23]。
^ 『年報・死刑廃止』 (2011) によれば、2011年9月25日時点で^[485]、4人（いずれも当時は上告中）とも福岡拘置所に収監されていた^[486]。K2は死刑確定後の2012年（平成24年）に福島のアンケートに対し、前年末に夫K1と長男K3がそれぞれ広島と大阪へ移送されたと回答している^[487]。
^ 当時はK2の悪阻が酷かったため、Yは当初は誘いを断ろうとしていたが、K2から「たまにはゆっくり行っておいでよ」と送り出されて参加した^[504]。
^ 市中心街で経営していた「ジュエリー」^[508]。K2が事件の約2年前（2002年ごろ）に開店したが、経営は不調で数か月後に閉店したという報道^[129]、K2の親族が経営していたスナックが事件前月（2004年8月）に光熱費すら払えなくなり閉店したという報道がある^[29]。娘とともに店を切り盛りし、店は繁盛していたとする報道もある^[93]。
^ 当時の新弟子検査の合格ラインは身長173 cm、体重75 kgだった^[517]。また2004年11月時点では身長183 cm、体重115 kgと報じられている^[520]。
^ この写真は『FRIDAY』1996年10月25日号に掲載されている^[524]。
^ この記者は事件発生時点で『週刊現代』の記者を務めていた^[98]。
^ 6月20日に無断でK2の会社を出て行った^[529]。鈴木 (2017) は、Uは同事件前は北村組と同じ暴力団の上部組織に出入りしていたが、K3によって無理矢理引き抜かれたためにトラブルが絶えず、それが事件の引き金になったと述べている^[532]。
^ Uが転落した用水路は、地元では「クリーク」とも呼ばれている^[533]^[534]。クリークとは、筑後平野で「掘割」とも呼ばれる農業用用排水路（総延長：約470 km）のことで、水路としての機能だけでなく、ため池のような貯留機能も兼ねている^[535]。
^ 大溝端橋（おおみぞはたばし）は、県道柳川城島線の橋^[536]^[537]。
^ Uは現場近くに来る前、城島町内の女友達数人に連絡してきていた^[529]。
^ Uの動向を把握したK3が、この現場付近でUと女友達が会う約束をさせたとする報道もある^[529]。
^ 少女4人について、城島署は「事件への関与は薄い」などの理由から立件を見送った^[539]。
^ 城島警察署は、福岡県久留米市城島町大依371番地2にあった福岡県警の警察署だが^[543]、2010年（平成22年）4月10日に久留米警察署へ統合された^[544]。現在、旧警察署庁舎は久留米署が「城島警部交番」として利用している^[545]。
^ 残る1人も翌31日に城島署へ出頭して逮捕されている^[546]。
^ 同日、K3ら7人は2週間の観護措置となり、福岡市内の少年鑑別所に収容されている^[547]。
^ 共犯6人はいずれも中等少年院送致の処分を下されている^[548]。
^ Uの遺族はK3に対し、損害賠償請求訴訟を起こしたが、被告 (K3) 側は「金が払えない」と和解に応じず、支払い命令にも応じていなかった^[552]。
^ 新聞では2004年春に出所したと報じられている^[95]^[513]。
^ この男性（当時23歳）はK4が相撲部屋に在籍していたころの知人で、K1一家（特にK4）と親しい関係にあった^[555]。K4は鈴木宛の手記で、彼は力士時代の先輩であり、自身と同じく引退後にヤクザとして家に迎え入れていたと述べている^[556]。彼は8月末から大牟田市内の病院に入院していたが、9月18日夜と19日未明 - 20日にかけて外泊、外出していた^[555]。
^ 「ワンダーランド高田店」（現在の住所：福岡県みやま市高田町今福669番地：座標）^[557]。同店は2000年に現在地で開店している^[558]。
^ 当時K1一家の自宅があった藤田町と、事件当時K1一家が住んでいた桜町はいずれも1999年時点で、市立駛馬南小学校の校区だった^[566]^[567]。
^ 当時は安治川部屋の西序ノ口29枚目で^[583]、同場所を7戦全勝で優勝している^[585]。この取組の当時、K4（三池山）と安馬は互いに4連勝中だった^[564]。
^ 年齢は序ノ口・序二段の兄弟子がいずれも10歳代で、十両だった兄弟子は当時25歳^[594]。当時序ノ口だった1人は、2009年2月時点でも現役だった^[592]。
^ 知人女性が他の女性と揉めていたため怒鳴りつけたこと^[96]。
^ 交番のガラスを割ったこと^[96]。
^ 薬物売買は体面が悪いため、暴力団の世界でも自ら薬物を使用することは「御法度」とされているが^[600]、商品の純度を確認するため、自らの身体に薬物を試し打ちすることがあり、薬物売買を行っている組にはそのような役割を果たす組員がいることもあった^[556]。
^ この少年は新入りだった^[604]。
^ K4は初めて小野と面会した当時、「俺が家族の窓口になる」と言って両親や兄K3との面会には勝手に行かないよう厳命していた^[624]。
^ 2011年12月時点で新たな死刑確定者にも同様のアンケートを送付している^[634]。
^ 78人のうち、実名掲載に応じた人数はこの3人を含む70人^[639]。
^ アンケート送付は2015年5月で、回答の締切は7月末まで^[645]。
^ 2015年7月時点での死刑確定者全130人のうち、執行停止中の1人（袴田巌）と、重篤な病人2人を除く人数^[646]。うち、K2・K3・K4の3人を含む73人が回答した^[646]。
^ 『FRIDAY』の記事で公開されている^[651]^[652]。
^ 平成19年5月30日付け法務省矯成第3350号法務省矯正局長依命通達「被収容者の外部交通に関する訓令の運用について」：「法は、人道上の観点から、親族については外部交通を許すことが適当であるとして、その権利を保障しているところ、当該養子縁組が民法第802条第1号の規定により無効を主張できる場合はもとより、無効とは認定できないまでも、専ら外部交通を得る目的などのためにされたものであり、養親子としての情を深めたりするという目的意識はなく、あるいは極めて希薄である場合など、法令における外部交通に関する各種規制を潜脱するためと認められる場合は、当該養子縁組による親族関係は、法における親族との外部交通に係る規定を適用する基礎を欠くものであり、当該外部交通を認めない運用もあり得ること。特に、暴力団関係受刑者の場合、安易に外部交通を認めないよう留意すること。」^[663]
^ 刺青の下絵の指導を請う絵の教師宛の信書、養子縁組・死刑執行後の遺体引取・訴訟および再審請求・債権回収の調整などの調整を求める知人宛の信書など^[664]。
^ 同事件の犯人は佐賀県警に逮捕された後、別の女児に対するわいせつ目的略取などの容疑（1件は大牟田署管内で発生）でも再逮捕された^[675]。その後、2006年3月14日に佐賀地裁（坂主勉裁判長）で求刑通り懲役20年の判決を言い渡されている^[676]。同判決によれば、犯人は2001年5月 - 2004年2月にかけて鳥栖市や大牟田市などで5人の女児を略取してわいせつ行為におよんだ（未遂を含む）ほか、佐賀県三養基郡の小学校に侵入してスクール水着4着を窃盗したり、2004年4月には拘置先の鳥栖警察署で警察官に怪我を負わせて逃走しようとしたりした^[676]。