光海の14股相手
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桃園 朝日(ももぞの あさひ) 光海の父方の従姉で、香子の姪。21歳→22歳。紫雲大学文学部の4年生で、香子のゼミに所属している。図書館の司書を志望しており、就職活動の末に内定を得て、「浜横図書館」の司書に就職する。香子によって光海の14股相手の1人目に選ばれる。源氏物語の朝顔の君に見立てられている。紫雲大内においてほかの女性たちにも劣らない容姿とスタイルだが、2次元の男にしか興味がないエロコミック愛好の腐女子 で、現実の男性との交際経験も皆無の処女。貞操意識が強く、現実の性関係に対して過敏な反応をする。幼なじみである光海のことは弟のように思っていたが、「漫画に出てくるような中性的な男の子」すなわち光海のような男が好みでもある。自分にセックスを迫り暴走する光海を拒絶し、交際の申し込みも断ったことで一時気まずい関係になる。しかしこれをきっかけに光海を異性として意識し始めるものの、恋愛への恐怖で自分の気持ちを認めようとしなかった。第6巻の時点で、光海のキスは受け入れるようになる。また、光海への好意は親友の月子にはそれとなく見透かされており、からかい半分に探りを入れられることもある。光海の女性関係を少しずつ知るようになってからは嫉妬の感情を募らせるようになる。取り残されることに危機感を抱いて、就職に伴う引っ越し作業で二人きりになった時、光海に気持ちを告白しようとしたが、光海が熟睡していたため機会を逃してしまう。光海に迫られた後にオナニーをしてしまいがちである。 光海の14股相手の中では比較的出番が多い。下着も地味で派手さはないが、童顔で愛嬌のある顔として描かれている。最終回の時点でも(自分の本心に正直になれず)、光海に対して無関心な態度を装っている。 桐山 葵(きりやま あおい) 香子の友人で、同じマンションに住むネイルサロン経営者。24歳。やや高圧的な目つきとショートヘアーが特徴のクールビューティーな女性。香子によって光海の14股相手の2人目に選ばれた。源氏物語の葵の上に見立てられている。世界的企業の社長令嬢であり、偉大な父親の背中を見て育ったため、父親以外の男性を愛せない重度のファーザー・コンプレックス(ファザコン)となった。交際経験自体はあるものの、セックスの最中に「お父様」と叫ぶ癖があり、本人はそれを恥じている。自分に接近してきた光海を最初はペット扱いしていたが次第に自身の父への思いを打ち明けられるほどに心を許すようになり、第3巻で光海の初体験の相手となる。しかし、その際の出来事が原因で一時関係が疎遠になってしまう。以後しばらくは光海に無関心のような態度をとり続けていたが、その後は自身が気が向いたときに会う程度には関係が修復している模様(ただし、香子の前では相変わらず光海には関心のない態度を装っている)。香子が研究のため光海に14股相手を紹介していることを知りつつも、それを黙認する態度をとっている。朝日や美也とは面識があるが、互いにあまりよい印象は持っていない。光海が香子への好意を自覚するようになってからは近親愛者という自分と同じ叶うことのない恋をしている同志として応援するようになり美也を牽制する行動をとる。 花田 千里(はなだ ちさと) 紫雲家政専門学校の1年生。18歳→19歳。見た目は地味であるが、温厚で家庭的な性格を持ち、笑顔が魅力的な癒し系の女性。姉がいる。香子によって光海の14股相手の3人目に選ばれた。源氏物語の花散里に見立てられている。学業の傍ら、蕎麦屋「紫雲そば」でアルバイトをしている。普段は補正下着で体型を隠しているが、実は香子以上の巨乳の持ち主。小学生時代から胸が大きかったため、同年代の男子たちからは奇異の目で見られ、重度の男性恐怖症となる。作中でも、紫雲そば店長の小さい息子からセクハラを受けたり、客の男たちに狙われたりする。そんな自身の悩みを香子に相談したところ、同じく異性に恐怖を持つ光海を紹介され、互いのコンプレックス解消のために交際することになる。その中で好感を持ち光海を初体験の相手に選んだものの、千里自身はそれらを男性恐怖症を克服する一環として見ており、交際の続行を熱望する光海に対して返答出来なかった。返答が延期になった後はメル友の仲になる。最終回の時点でも、「紫雲そば」でアルバイトをしている。 六条 美也(ろくじょう みや) 紫雲大学の教員で、情報処理チューター。25歳。その気さくで明るく優しい性格もあって、学生からの評判は非常によいが、裏では光海をストーカーして撮影していた写真を自分の部屋の壁一面に飾っているヤンデレである。香子によって光海の14股相手の4人目に選ばれた。香子の後輩であり、香子から「14股」計画を知らされたうえで光海と関係した。源氏物語の六条御息所に見立てられている。実は5年前に教育実習生として光海の中学に赴任しており、当時いじめられても泰然としていた光海に対しては鮮烈な印象と助けられなかった負い目とを抱き続けて来た。ただし、光海自身は当時はいじめを前に心を殺していたのであって泰然としていた訳ではなく、いじめのトラウマから当時の記憶がほとんどなく、彼女のことも覚えていなかった。光海の心の傷を癒せるのは自分だけだと交際を重ね、さらにはセックスをした。その時、光海に避妊を求めないで性交を望んだが結局避妊具をつけて行った。その後の光海に結婚を迫り監禁しようとしたが、香子にその暴走は現在の光海を愛せないからだと看破される。その場は引き下がったものの、引き続き光海の動向を注視しており諦めてはいない様子。情報能力にとても長けている。読唇術が得意。胸は小さい。 のちに光海と夕の恋仲を妬み邪魔立てをするが、その行き過ぎた行動が香子の怒りを買う形となり、光海の写真やパネルなどをすべて没収される。それを機に、光海の“保護者”としての香子の存在に警戒心を抱くようになる。香子が失踪した際に、光海を慰めようと車で追いかけようとするが、葵に駐車場で邪魔される。(源氏物語の「車争ひ」の再現)最終回の時点では紫雲大学の准教授になっている。 小若 紫亜(こわか しあん) 紫雲大学初等部の5年生。10歳。香子の知人の娘で、ツインテールの長髪と天真爛漫な笑顔が印象的な美少女。香子によって光海の14股相手の5人目に選ばれた。源氏物語の若紫に見立てられている。小学生でありながら光海に思わず「異性」を意識させるほどの、不思議な色香と雰囲気を持っている。一人称が自分の名であったり、大学にやって来て迷子になるなど、言動は幼さが抜け切れていない。香子にはよく懐いており、光海に対しても抱きついたり手を繋いだりと無邪気な振る舞いを見せる。母子家庭に暮らしている。香子が人道に外れた研究のために自分を利用することを知りながら、香子と別れたくない寂しさから、14股相手の一人になることを自ら引き受けた。光海が大学祭のミスコンに出場すると知った際は、「お兄ちゃん(光海)は私のものだから出場して欲しくない」と甘えてむずかる。将来は、香子のようなグラマーな体型になることを夢見ている。乙女とはSNSを通じて知り合った友人同士である。 瀬見 伊予(せみ いよ) 紫雲大学売店店員。27歳→28歳。黒縁の眼鏡と、後ろで一つ結びにした髪型が特徴。香子によって光海の14股相手の6人目に選ばれた。源氏物語の空蝉に見立てられている。浮気性の彼氏がおり、プロポーズをされることもなく独り暮らしをしている。押しに弱い性格で、現在の彼氏と交際しているのも、なし崩し的に迫られ関係を持ったことが原因である。また、自己評価の低さから現状を変えるような行動が起こせず、他人をやっかんだり酒を煽るなどして焦燥を募らせる日々を送る。香子はそんな彼女のことを気にかけており、「自縄自縛からの解放」に期待して光海に接触を命じる。光海と一夜を共にしてからは、少しだけ前向きになる。最終回の時点では典子の秘書になっている。 常夏 夕(とこなつ ゆう) 紫雲フィットネスクラブのインストラクター。22歳。誕生日は8月31日。ポニーテールの髪型をしており、関西弁を話す。香子によって光海の14股相手の7人目に選ばれた。源氏物語の夕顔に見立てられている。中高生時代は病弱だったため男性との交際経験がなく、恋愛に憧れていた。職場の同僚からは経験豊富なものと誤解されている。自ら強くなろうとして体を鍛えたが、香子は夕の「強さはみせかけ」で「もろく儚い部分を隠すための鎧」と評している。夕の写真が、紫雲フィットネスクラブのパンフレットや看板になっている。好きな男性のタイプは「男らしい人」であり、正反対のタイプである光海のことは当初敬遠していたものの、コーチングやデートを重ねる中でその真摯な態度や優しさに魅かれていき、やがて処女を捧げる。 光海との仲は相思相愛であり、その後も順調に交際を重ねていたものの、彼の垣間見せる「香子への思慕」には一抹の不安を拭えずにいた。そんなある日、職場の辞令により大阪に転勤することとなり、光海とは遠距離恋愛になる。そこに、以前より光海との交際を妨害していた美也から「14股」計画をリークされるなどの揺さぶりをかけられた結果、光海に別れを告げる。およそ1年ぶりに占い郷で光海と再会したが、光海の本命は香子であり、自分は光海のことが好きであるからこそ辛くて別れたのであると本心を告げ、けっきょく関係回復には至らなかった。 末摘 華(すえつむ はな) 紫雲大学放送学科の2年生。20歳。美声の持ち主で、声優を志望している。ソバカス顔で眼鏡を掛けた小柄な少女だが、胸は大きい。香子によって光海の14股相手の8人目に選ばれた。源氏物語の末摘花に見立てられている。他人と話すのが苦手で友達がおらず、異性との交際経験もない処女。当初、女装でミスコンに優勝した光海のことを自信家だと誤解し苦手意識を抱いていたが、香子の口添えもあって友人となり、成人向けゲームの声優オーディションへの特訓に付き合ってもらう仲となる。しかし、性経験が皆無であることから、特訓を続けていても演技に自信が持てず思い悩むようになり、意を決して光海に「性経験の指南」を願い出る。その時は、光海がまだ夕と恋人関係にあったことから断られてしまうが、のちに夕と破局したショックから放心状態になっていた光海に「慰めたい」と申し出て関係を持ち、処女を捧げた後は、自信をもってオーディションに臨んだ。その後も光海との交流は続いており、巫女のアルバイトを通して朝日・千里・月子とも友人関係となった。最終回の時点では、声優として活躍しておりテレビに出演することもある。 源内 典子(げんない のりこ) 紫雲歯科医院の歯科医師で、香子の友人。年齢は明言されていないが、本人いわく光海より20歳以上年上。ショートボブの髪型をしたクールな美女。香子によって光海の14股相手の9人目に選ばれた。源氏物語の源典侍に見立てられている。香子の差し金により診療に訪れた光海と知り合い、会ったその日に突然香子宅を訪れ、光海の眼前で裸になって入浴するなどの大胆不敵な行動をとる。実は自分自身を偏愛するナルシストであり、「14股」計画のことも承知済みであった。またサディストの気質もあり、自身のそういった「変態性」については自認している。香子は光海に「彼女の愛する「自分」以上の、特別な存在になってくれ」と指示を出す。のちに香子に罵倒され落ち込んでいた光海に優しい言葉をかけ、自宅に招き入れて関係を持つかに思われたが、典子は鏡に映る自分を見ながらの自慰行為だけで満足し、光海に家に帰るよう告げる。その後クリスマスの日に再びアプローチをかけてきた光海に、今度は打って変わって辛辣な言葉の数々を投げかけるが、それにより彼のマゾヒズム的な「変態性」を吐露されたことから心を許し、セックスをして年末までの4日間をともに過ごす。 玉鬘 るり(たまかずら るり) 女子高校の3年生。18歳。光海が運転免許の講習に行った先の田舎にある大きな屋敷に住む、地元一の箱入り娘。顔は夕に似ているが、胸は大きい。香子によって光海の14股相手の10人目に選ばれた。源氏物語の玉鬘に見立てられている。いわゆる「愛人の子」 であったが、子どものできなかった玉鬘家に養子として引き取られてきた。義母からは愛情を向けてもらえず心を失いかけていたところに、使用人である黒髭家の姉弟と交流を持ち救われたという過去を持つ。純粋で自立心旺盛な性格をしており、紫雲大学への進学にあたってさまざまなものに取り組んでいる。光海と出会った時点で、カップラーメンを食べたことがなかった。性について知ることを禁じられて育ち、小学校、中学校にも通わせてもらえなかったため、光海に教えられるまでは、その知識が皆無であった。親の決めた結婚相手がいる。婚約解消を狙った黒髭によって寝込みを襲われそうになるも、光海によって阻止される。その後、香子の計画によって女装した光海に一晩世話を焼いてもらったことで彼を「お姉様」と呼んで慕うようになり、バレンタインデーにはチョコレートを渡した。紫雲大学に入学後は千里と同じマンションで暮らし、千里の姉に一般常識を教育されている。 朧 月子(おぼろ つきこ) 朝日の親友で腐女子仲間。紫雲大学4年生。22歳。香子によって光海の14股相手の11人目に選ばれた。源氏物語の朧月夜に見立てられている。光海以外の男性とは会話がまったくできないほどの男性恐怖症である。光海と親しくなりメールのやり取りをする仲となる。性愛関係の妄想が好きで、官能小説家になるのが夢。光海や朝日に自作小説の感想モニターを頼むこともある。卒業後は大学院に進学する予定である。妹に高校生の凪子がいる。普段はゴスロリ風のファッションをしていることが多い。ブランド物のバッグを一度に多く買っても懐が痛まないほどのお金持ちである。メイクアップが得意で、光海が大学祭のミスコンに出場すると知った際は、朝日とともに協力を申し出た。第261話で、光海の11人目の相手であることが明かされ、第262話で、名字が読者に初めて公表された。 男性恐怖症を直す一環として光海にキスしようとして逆に彼からキスされるが、嫌な顔をするどころかむしろ微笑んだ。後日、香子からの提案もありラブホテルに光海とともに取材に行き、夜中までゲームをした後、(朝日には悪いと思いつつも)今度は自分から光海にキスをし、服を着たままバスルームで行為に及んだ。光海との初体験後は男性恐怖症が緩和された。光海との関係を妹の凪子に目撃されてしまい、SNSに書きこまれて拡散されることを恐れていた。最終回の時点では、作家としてかなり成功しているらしい。 三宮 乙女(みつみや おとめ) 紫雲大学附属中等部の2年生(春から3年生)。14歳。香子によって光海の14股相手の12人目に選ばれた。源氏物語の女三宮に見立てられている。年齢の割には精神が幼い。学校のクラスに馴染めず引きこもりになっており、光海がお試しで家庭教師を引き受けた。ウサギのぬいぐるみを肌身離さず持ち、うまるちゃんが家の中で着用しているようなフードをいつもかぶって生活している。香子の住んでいる同じマンションに、紫雲大学の大学生である腹違いの姉「乙姫」 と2人暮らしであるが、姉妹の仲はあまりよくない。当初は光海にもまったく心を閉ざしていたものの、乙女の友人である紫亜にアドバイスを受けた光海が散歩に連れ出すなどした結果、光海に心を許し懐くようになり、勉学への意欲も取り戻した。また、光海との交流が深まるに連れて姉との関係も改善された様子。光海に思慕を抱くようになるが、あえて家庭教師継続の話は断り「光海にとっての一番」になるべく努力することを決意する。 明石 夢告(あかし むつげ) 紫雲大学文学部1年生。18歳。関西弁を話し、黒い長髪を纏めている少女。左胸の内側に小さな痣がある。香子によって光海の14股相手の13人目に選ばれた。源氏物語の明石の君に見立てられている。神社で光海と出会った時に、彼に自慰行為を目撃された。占いを愛しており、(香子によると)思い込みの強い性格である。実家の明石家は、関西地方にある「占い郷」とよばれる霊場にある。光海とセックスをし処女を卒業したが、 占いの結果光海には本命の相手が居ることがわかり、また、家の家業を継ぐこともあり、光海とは一夏限りの恋人という関係に終わり、紫雲大学も退学する。
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