ゲンの人生に関わった人々
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「はだしのゲンの登場人物」の記事における「ゲンの人生に関わった人々」の解説
大原 夏江(おおはら なつえ) ゲンが似島へ米を貰いにいった際に出会った少女。もともと日本舞踊の踊り子だったが原爆で母を失い、自身も顔にケロイド状の大火傷を負う。ゲンの姉・中岡英子に瓜二つで、ゲンらの姉貴分として慕われる。顔全体の火傷を苦にして何度も自殺を図るが、ゲンに止められ叱咤される。2巻で登場しゲンと別れ、6巻で入水自殺を図ろうとしたところでゲンに助けてもらうところで再会し、原爆孤児の隆太・勝子・ムスビの仲間に入り共同生活するようになり明るさを取り戻した。そこで勝子らと洋裁店を開く決意をする。しかし盲腸で入院後に再び死を考えるようになり、広島市郊外の五日市町に住む陶芸家に自分の骨壺を作りたいと訪れたこともあった。そこで骨壷を作るが生きる勇気を与えるためにゲンに壷を割られ、ゲンの叱咤で立ち直ったのも束の間、直腸ガンに急性心臓麻痺を併発してこの世を去る。死後にABCCの関係者が来るが、ゲンに追い返される。夏江の遺骨はゲンが作り直した骨壷に納められた。当初は比治山の頂上に埋葬する予定だったが、ABCCの施設が鎮座していたため、結局中岡家の墓に納められることとなった。なお、彼女も勝子同様、1950年にはスカート姿となる。 中尾 光子(なかお みつこ) 女子学生。ゲンが中学の卒業式の帰路、雨森と別れた直後の広島市内の左官町電停で出会い一目惚れした。当初はゲンと犬猿の仲だった父の重蔵に叱られるのを恐れて交際を嫌がっていたが、隆太の一喝とゲンの想いを受けて後に交際を始め、厳島に初デートをした。ゲンの初恋の相手で、将来は医師を目指していた。原爆が投下された時は母に頼まれた品物を取りに防空壕の中に入っていたため助かったが、母と弟の悟(さとる)は熱線で皮膚にヤケドを負い歩けなかった。結局最後まで助けることはできず2人とも見殺しにしてしまい、そのことを後悔していたが、同様の経験を持つゲンに励まされ立ち直る。ゲン同様激しく天皇を嫌っており、出鱈目でいい加減な皇国史観を信じ切った女も大馬鹿と発言している。また、父・重蔵の戦争狂にはとても心を痛めている。 清楚かつ端麗な容姿とは裏腹にゲンと同じくらいに気が強く、襲い掛かったヤクザに焼きたてのお好み焼きを顔面に押しつけてこらしめた。 帰宅して間もなく、入浴中に大量に吐血し白血病で死去する。彼女の死は、重蔵の改心とゲンとの和解に繋がった。 中尾 重蔵(なかお じゅうぞう) 光子の父。ゲンがアルバイトをしている看板屋『中尾工社』の社長で隻眼の元大日本帝国陸軍軍曹。いわば軍人時代は飛竜部隊所属の鬼軍曹であったが、スクーターを運転中も軍歌を口ずさみ、会社での朝礼の際の作法が軍隊式だったり、社歌は軍歌の歌詞を替え歌にするなど病的な戦争賛美者で、たびたび従業員に暴行を働いたり等と軍人を引退しても鬼軍曹であった。しかし一方で、原爆で生き残った唯一の家族である娘の光子を溺愛している。軍隊の印刷インキを安価で手に入れて看板屋を始めたという経緯を持つ。ゲンとは会社で決別して以来犬猿の仲であり、ゲンは光子の父親が重蔵であったことを知りショックを受ける。スクーターのパンクを部下の黒崎のせいにして殴り、娘の光子が白血病で死んだ際には光子の死をゲンのせいにして殴ろうとするなど、責任転嫁の激しい性格でもあった。しかし娘の死後、ゲンから光子が死んだ原因が重蔵自身が美化し続けていた戦争であると言われた事と、部屋に残された父親へのメッセージを兼ねた遺書を読んだのを境に戦争を美化し続けた己の愚かさを恥じ、核兵器と戦争を憎む平和主義者へと転じる。光子の遺書からゲンが愛娘の光子を心から愛してくれたことを知り、ゲンとも和解した。なお、和解の際にゲンから受け取った生前の光子の肖像画に感動し、ゲンの画家としての才能を認めている。ゲンが東京へ旅立つ際、多額の餞別を渡してゲンを天野星雅・達郎とともに見送った。 実際に作者は看板屋に就職し重蔵のような軍隊帰りの親方から暴行を受けている。 ゲンを校門前で呼び止めた女性 中年女性で名前は不明。広島に原爆が投下された1945年8月6日8時15分直前、校門に入ろうとしたゲンを呼び止め、その日の授業はどこで行なうかを聞く。この時ゲンは学校の塀を背にしてちょうど日陰に入っていたため、直後に投下された原爆の閃光や爆風の直撃を浴びずに済むことになり、逆にこの女性は閃光と爆風の直撃を受けて熱線で皮膚が焼きただれ即死した。ゲンが初めて目にした原子爆弾の犠牲者である。作者の中沢の原爆投下時の実体験に基づくエピソードであり、中沢は「人間の生き死にの運は、まったく紙一重の差で決まるものだ。」と述べている。 アニメ版ではゲンと同じ小学校の女子生徒になっている。また、この時ゲンは塀を背にしていないが、落とした石を拾おうとしてかがんだ際に塀の影に隠れた形になっており、女子生徒は熱線を浴びて顔半分を焼かれ、死亡している。テレビドラマ版では「おおのみのる」の母親と名乗っていたが、こちらも同様に死亡している。 大川 節子(おおかわ せつこ) 原爆投下直後にゲンと君江が出会った第一女子高一年五組の女子学生。家族は父・弘吉(ひろきち)、母・ミヨ。 被爆したことで全身に大火傷を負い、君江に自身が死んだことを両親に伝えるよう伝言を残し、そのまま死亡した。遺体はゲンによって埋葬された。 被爆したアメリカ兵捕虜 原爆投下以前に、広島に収容されていた。広島市民は捕虜に対し石をぶつけたりするなど憎悪を抱いていたが、大吉はアメリカ兵にも家族がいることを思い憎悪を抱かなかった。その後中岡家は、アメリカ兵の捕虜が捕虜収容所を空襲から守るためにペンキで「P文字」を屋根に書いていたことを知り、中岡家の自宅の屋根にもペンキで「P文字」を書いて捕虜が収容されているように偽装したが、原爆投下によって水の泡となる。 原爆投下後に、アメリカ兵捕虜は熱線で皮膚が焼きただれ死亡しており、生き残った被爆者から石をぶつけられ憎悪の対象になっていたが、ゲンは被爆死した捕虜を哀れみ、自国の兵士を巻き添えにした原爆投下に対し憤っていた。 兵士 ゲンが米を探す途中で出会った兵士。熱中症で倒れたゲンを死体だと勘違いして火葬しようとした。熊本県出身で、良太・信吉という2人の息子がいる。やけどを負ったゲンを救護所に運ぼうとしたり、ゲンに自分の分の乾パンをあげるなど、優しい性格の持ち主。原爆で死亡した罪の無い人達のためにも、アメリカ兵を倒すという旨の発言をする。救護所に向かう途中、血便を垂らし、髪の毛が抜け、炎天下にもかかわらず寒気を訴えて倒れ込んだ。ゲンが彼を運んで救護所に向かうも、着いた時点で死亡してしまう。救護所の軍医によると、放射能による障害であり、救護所に駆けつけてきた他の元気な兵士達もそれが原因で死亡しているという。それを聞いたゲンは原爆の恐ろしさを知り、泣き叫んだ。 正太郎 広島の親類の家に遊びに来たが、原爆に巻き込まれて命を落としてしまった。 正太郎の母親 ゲンが米を探す途中で出会った女性。桃を一つあげ、ゲンから励ましの言葉を貰った。ゲンは桃を君江に食べさせようと思っていたが、喉を嗄らした夏江を救うために彼女にあげた。 似島の一家 ゲンが似島で会った一家。当初はからかい半分で浪曲を頼むが、ゲンの心のこもった浪曲に感動し、米をあげた。テレビドラマ版ではゲンに騙されそうになった子供の家族という設定になっている。 鉄男・さち子(てつお・ - こ) ゲンと隆太が、疎開中の昭を迎えに行く道中で出会った兄妹。母親と共に島根県の松江にいる親戚の家に向かう途中に母親が体調不良で倒れ、食料調達のため、農家の近所で鉄男が空腹を訴えるさち子をあえて殴り、人々からの同情心を利用して食料を恵んでもらっていた。初めはゲン達を追い払うが、鉄男も体調不良で倒れて身動きがとれなくなったことから、代役を務めてくれたゲンたちに感謝する。感謝の礼としてゲンに種麦を渡した。 大覚寺の和尚 大覚寺の和尚。友子を探す為、クラスメイトの中村の紹介で来たゲンにお経を教えた。当初は不謹慎なことを言うゲンを怒っていたが、ゲンがお経を覚えた時は心の中で褒めていた。 民吉(たみきち) 雨森の住む原爆スラムの住民。原爆投下時の大怪我で右眼と左足を失い、顔の右側には熱傷によるケロイドが残っている。原爆症で死期にある娘の春の「死ぬ前に、生き別れた娘の泰子(たいこ)に会いたい」という願いをかなえるため、赤ん坊を貸してくれるよう奔走するがことごとく断られる。そこで、ゲンの家から友子を連れ出し、泰子が生きていたと嘘をついて春を元気づけようとする。初めは鉄達にゲンを追い払ってもらっていたが、ゲンの強い訴えで自分の身勝手さを恥じて友子を引き渡すことにした。 春(はる) 民吉の娘。原爆投下当時、夫の達二(たつじ)と民吉、生後2週間の娘の泰子と暮らしていた。原爆投下で達二は死亡。泰子を連れて民吉と共に逃げる途中、炎にまかれて泰子を見失う。泰子に会いたいという願いを持ったまま原爆症で死の床に倒れ、民吉が連れてきた友子を泰子と信じ、子守唄を歌ってあげながらこの世を去る。 鉄・銀太・三吉・幸吉(てつ・ぎんた・さんきち・こうきち) いずれも雨森の住む戦後集落の住民。原爆で家族を亡くし、原爆症の死の恐怖から酒と喧嘩に明け暮れる日々を過ごしていたが、民吉が拉致してきた友子によって生きる希望を持ち始める。彼らは友子を「わしらのお姫さま」と慕っていた。初めは雨森ともども友子を取り戻すゲンを因縁を付けてまで追い払っていたが、ゲンの強い訴えで改心して友子を引き渡し、友子の治療費を捻出するために働く。最後はゲンと共に友子を弔う。 鉄矢・三郎(てつや・さぶろう) 米兵に骸骨を売り歩いていた兄弟。原爆投下前は大豪邸に住んでいたが、原爆で家と両親を失い、弟の三郎も失明してしまう。アメリカへの復讐と三郎の眼の手術費を稼ぐため、拾い集めた骸骨を売る。 廣川 千恵(ひろかわ ちえ) ゲンが出会った女の子。男の子にいじめられていた所をゲンに助けられる。 廣川 清吉(ひろかわ せいきち) 千恵の父。ABCCにて調査用死体の収集の仕事をしている。献体を募るためにあちこちの家を廻るたびに「死体をあさるハゲタカ」と罵られ、そのため娘の千恵がいじめられている。娘のために仕方なく汚れた仕事をしており、ゲンも彼を責めようとはしなかった。ゲンに、ABCCと医者との癒着関係を話す。 倉田(くらた) 倒れた君江を診察した医師。ABCCでの診察を薦める。廣川清吉からABCCの真相を聞いたゲンに糞尿責めの仕返しをされる。その後も隆太に襲撃される宿で鮫島と一緒にヤクザのサイコロ賭博をするなど、悪事を続けている模様。 岩次・留吉・昭平(がんじ・とめきち・しょうへい) ゲンがお金を集めていた時に会った孤児達。ゲンが入り浸っていた鉄くずを集める所に銅を持ってきたが、実際は造船所から盗んできたものであった。彼らの会話を盗み聞きしていたゲンも同じことをするために、ムスビと共に盗むための船を奪う。しかしその船は銅の積みすぎで沈没してしまった。 印刷工場の男 ゲンが持ってきた松吉の原稿を本にすることはできないと断る。原爆で家族6人殺されているが、これも仕方がないことだと諦観する。ゲンに極東軍事裁判で日本の戦争責任者として裁かれた親切な日本兵のことを話す(ゴボウを食べさせたら「木の根を食わせた」として重労働30年、お灸を据えたら「火あぶりにした」という扱いにされて死刑)。 マイク・ヒロタ(Mike Hirota) 進駐軍の少尉。日系アメリカ人の2世であり、日本語に堪能。そのためゲンは当初ヒロタをアメリカ軍服を着ている日本人だと勘違いした。第二次世界大戦時のアメリカでは日系人の強制収容という差別があったために反日的思想であり、視野が狭く独善的なため(ヒロタの視点で)卑怯な騙し討ちである真珠湾攻撃をした日本が報復として原爆投下をされるのは当然だと原爆投下を一貫して肯定しており、原爆の非人道性を告発する図書『夏のおわり』を無償で配っていたゲンと隆太とムスビを拘束し、呉市の基地へ連行する。米軍の工作機関であるキャノン機関とも関係があるらしく、ゲンたちを洗脳してスパイにしようと企むが、ゲンたちが拷問に備え、洗面器で尻を叩き、その際衝撃を逃がす特訓をしているところを見て、恐怖のあまり狂ったと勘違いし、狂人をスパイにしても役に立たないとして釈放する。 拷問を受けている男 呉市の基地に収容されている男性。ゲン・隆太・ムスビに拷問の恐ろしさやスパイの仕事を告げたあと、ヒロタらに再び拷問される。 彼の拷問されている声を聞いたゲンたちは拷問に備え、洗面器で尻を叩くなどの特訓をするようになった。 糞尿を集めている男 ゲンが墓参りしている時に出会った中年の男。他の家から糞尿を集めており、その糞尿を畑の肥料にし、育てた野菜を糞尿を貰う礼として家の住民に配っていた。無断で糞尿を取ったため、その家の住民達に追われていたところをゲンに助けられた。足を痛めたため、ゲン(後に隆太も加わる)が代役を引き受け、糞尿集め(桶一個分200円)を頼む。 倉持 勇造(くらもち ゆうぞう) 戦時中は満州にいた元大日本帝国陸軍軍曹。終戦後に鉄くずを貯め込み、それを売って大金持ちになる。歯はすべて金歯。朝鮮戦争の特需成金。悪路を猛スピードで車を飛ばし、歩いていたゲンと隆太を泥まみれにする。その後、レストランで再び出くわす。泥まみれにした件を悪びれもせず札束で解決しようとし、店内に大声で聞こえよがしな倉持の戦争賛辞、中国兵殺しの自慢話に怒ったゲンと暴力沙汰に発展する。歴戦の軍人だけにゲンと隆太の2人を腕力で圧倒するが、股間突きを食らい、その後愛車を石で破壊された。 陶芸家 広島市郊外の五日市町に住む陶芸家。妻・ウメと暮らしている。雪子(せつこ)という一人娘がいたが、学校に登校する途中で原爆で死亡している。病気で学校に行くのを拒否した彼女を無理矢理行かせたことを後悔している。自分の骨壺を作るために訪ねて来た夏江に壺作りを教えた。夏江の死後、彼女の骨壺を作るために訪ねて来たゲンに壺作りを教えた。 天野 星雅(あまの せいが) 木板に直接絵を描いて売っていた画家。作品は全く売れないが、絵画の腕は一流で、大月の代理を中尾から任せられるほどである。ゲンが政二から預かった油絵の具を譲り受ける。未来に希望を捨てないゲンに絵を教え、ゲンが政二との出会い以来、本格的に絵描きを目指すきっかけとなった。その後はゲンと共にアルバイトで中尾工社に勤めるが、朝礼のいざこざがキッカケで重蔵の戦争賛美に嫌気が差し、中尾工社を去る。その後、重蔵と和解したようで最後は東京へ旅立つゲンを共に見送る。 天野 達郎(あまの たつろう) 星雅の孫。生活苦により絵の具が買えない祖父のためにゲンの持っていた夏江の骨壷を金品と勘違いして盗むが、星雅に諭されて以降はゲンを兄のように慕う。また、黒崎と大月に痛めつけられているゲンを見かねて助けに入った。最後は祖父や中尾重蔵とともに東京へ旅立つゲンを見送る。 黒崎(くろさき) ゲンがアルバイトをしていた看板屋の社員。国民学校6年生の時に原爆で家族親類を失って戦災孤児となり、その後、瀬戸内海の島にある寺の住職に拾われ、強制労働や拷問を受ける(この間に、思いを寄せていた少女が原爆症で死ぬ)。島を脱出した後、看板に書かれた「人工の虹」を見て感動し中尾重蔵の看板屋に入社、暴力を受けながらも大月の腰巾着として働く。元々は臆病ながら優しい性格だったが、ひねくれた性格・ヒガミ根性になってしまったのは外的要因のせいと自らを語り、ポジティブ思考で年下で自分より上達の早いゲンを僻む。また、悲惨な体験から、寺の鐘の音がトラウマになっている。看板屋の朝礼に参加した際にあくびをしたり、ゲン達がクビになったことを喜び重蔵に殴られるなど、結局最後まで暴力を受けっぱなしだった。 大月 徹(おおつき とおる) ゲンがアルバイトをしていた看板屋につとめる画家。自称広島一の絵描きだが、性格は非常に悪く、謝っているゲンにケンカをけしかけ、黒崎共々ゲンを痛めつける。仲介して来た達郎を傷つけられ怒ったゲンに投げ飛ばされた拍子に利き腕の右腕の骨を折ってしまい、全治3ヶ月の重傷を負う。その後完治し、看板屋の朝礼にも参加した際にゲンと星雅がクビになったのを喜んでいた。給料は他の社員よりも多く貰っているらしい。喫煙の習慣有り。 鉄・重(てつ・しげ) 黒崎のチンピラ友人。黒崎に唆されてゲンの腕を切断しようとしたが、逆にゲンにコテンパンにされる。
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