ゲンガオゾ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 06:50 UTC 版)
「ザンスカール帝国の機動兵器」の記事における「ゲンガオゾ」の解説
ベスパが開発したサイコミュ搭載型試作MS。コンティオの発展型に位置する。エンジェル・ハイロゥにおける最終決戦に向けてゴトラタンやリグ・コンティオと共に、スーパーサイコ研究所にて開発された機体。ザンネックを失ったファラ・グリフォンが操縦した。 鈴を標本としたサイコミュを搭載しており、常にパイロットの士気を高める事が出来る。バック・エンジン・ユニットとの連携を得意とする。 武装 ビーム・ライフル 本機専用のライフル。マルチプル・ビーム・ランチャーを持つ事から出力は通常機レベルとなる。 ビーム・メイス(ビーム・サーベル) 伸縮自在のビーム・サーベル。サーベルとしての機能の他、基部を伸ばして先端にビームで複数の棘が付いた玉を形成させたメイスとして使用することが可能。また、アイドリング時はビームが球状となり、その状態でも使用可能。 バック・エンジン・ユニット MS本体から分離し独立稼働が可能な大型のスラスターユニット。ドッキング・クローによる本体との結合時は機動性を増強し、その推力によって機体を大気圏内飛行させる。分離時には、サイコミュ制御式の遠隔兵器としてオールレンジ攻撃が可能。後述のマルチプル・ビーム・ランチャーをヒンジとしてウイングを展開し独立飛行する。その際のゲンガオゾ本体は、肩部や機体後部スカートのスラスターによって行動する。 それまでサイコミュによるオールレンジ攻撃兵器はファンネルや本体分離型の有線式によるものが一般的であったが、本機はこのバック・エンジン・ユニットにサイコミュ・システムを搭載することで、新たなオールレンジ攻撃を可能とした。分離状態での稼働時間も非常に長く、劇中ウッソに「エネルギー・パックは無尽蔵なの!?」と驚愕されている。マルチプル・ビーム・ランチャー バック・エンジン・ユニット上に3連装ビーム砲が5基連結した武装。 収束・拡散と多目的な用途が可能。5基同時発射以外にも、5基それぞれパイロットの任意のタイミングで個別に発射することもでき、単機で大火力の波状オールレンジ攻撃を可能としている。サイコミュによる制御を示唆する資料も見られる。 劇中での活躍 『Vガンダム』第44話よりザンネックを失ったファラの乗機として登場。近衛師団のカリンガのホワイトアーク隊への復讐を背後から支援し、キスハール機から脱出したシャクティ・カリンを確保した。その後のエンジェル・ハイロゥ空域での戦闘では、タシロの反乱を成功させるため周辺空域を制圧、ウッソのV2バスターと交戦。バック・エンジン・ユニットを駆使したオールレンジ攻撃でバスター装備を破壊し追い詰めていた。しかし戦闘に割って入ったマーベットを攻撃しようとした際に2つの命を感じ取ったことで一瞬の動揺が生まれ、その隙にウッソのV2ガンダムにより撃破され爆散した。 漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴースト』では、キゾ中将支配下のマリア・シティを包囲するザンスカール本国の部隊の機体として2機登場している。 製作エピソード 機体デザインを担当した石垣純哉によると、デザインされた当初は「風神」をモチーフにした「ゴクアック」という名のMSで、「雷神」をモチーフにした「ザンコック」(後のザンネックの元となったMS)と同時に登場する予定であったとのこと。しかし「バック・エンジン・ユニットに(太鼓状の)マルチプル・ビーム・ランチャーを設けた結果、こちらが雷神のようになってしまった」とも語っている。なお小説版『Vガンダム』には未登場。
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