建築物 建築物の種類

建築物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/16 00:57 UTC 版)

建築物の種類

清水寺(木造)
ル・ランシーのノートルダム教会(鉄筋コンクリート構造)
アヤソフィア(ドーム構造)

建築物の分類には、使用する材料、骨組の形状、耐力配分方式、施工過程、特殊目的など様々な分類法がある[2]

構造形式による分類

構造形式による分類として、木構造、鉄筋コンクリート構造、鉄骨造、鉄筋・鉄骨コンクリート造、補強コンクリート造、石造、レンガ造などがある[2]

  • 木構造木質構造
    木構造とは主要構造部に木材を用いた構造で、軸組式、壁式、組積式がある[2]
    • 軸組式
      軸組式は柱・梁・桁といった軸組を主体とする日本の伝統的な工法である[2]軸組構法(在来工法)ともいう。柱の内側に壁を仕上げる様式を真壁造り、柱の外側を壁で覆う様式を大壁造りという[2]
    • 壁式
      壁式はツーバイフォー工法などに代表される工法である[12]。ツーバイフォー工法(2×4工法)は北米で開発された2×4の壁材を主要な構造材とする工法である[12]
    • 組積式
      組積式は線状材を井桁状に組み上げるもので校倉造などに代表される工法である[12]
  • 鉄骨構造鋼構造(S造)
  • 鉄筋コンクリート構造(RC造)
    鉄筋コンクリート構造は主要構造部に鉄筋コンクリートを用いた構造である[12]。コンクリートは圧縮に強いが引っ張りには弱く、鉄筋は引っ張りには強いが圧縮に弱い(座屈を生じる)という弱点を鉄筋コンクリートにすることで相互に補完している[12]。また、鉄筋コンクリートにすることで耐火性も向上し、コンクリートのアルカリ分によって鉄筋の酸化を防いでいる[12]
  • 鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)
  • コンクリート充填鋼管構造(CFT造)
  • 補強コンクリートブロック造(CB造)
  • 膜構造

構造骨組による分類

構造骨組の形状による分類として、ラーメン構造、トラス構造、アーチ構造、ドーム構造、シェル構造(シャーレン構造)などがある[2]

その他の分類

  • 耐力配分方式による分類として、張壁式構造、自耐壁式構造、骨組式構造、壁体式構造などがある[2]
  • 施工過程による分類として、湿式構造と乾式構造がある[2]
  • 特殊性能を有する建物の分類として、耐火構造、耐寒構造、防水構造などがある[2]

注釈

出典

  1. ^ 広辞苑「建築物」
  2. ^ a b c d e f g h i j k 職業訓練教材研究会『二級技能士コース 塗装科 選択・建築塗装法』2005年、189頁
  3. ^ building noun 1 (可算) "a structure such as a house or school that has a roof and walls" (Oxford Advanced Learner's Dictionary -6e)
  4. ^ building n. 1."a structure with a roof and walls" (The Concise Oxford Dictionary -10e)
  5. ^ 岩波書店『広辞苑』第五版、大修館書店『明鏡国語辞典』。
  6. ^ [Bau』 - コトバンク]
  7. ^ a b 工作物(こうさくぶつ)〔法律用語〕: 「建物・塀・橋などのように土地に接着して設置されたもの」(三省堂『大辞林』電子版データ『スーパー大辞林』 3.0)
  8. ^ 建築基準法(昭和25年法律第201号)
  9. ^ 景観法都市計画法都市公園法など。
  10. ^ 刑法(明治40年法律第45号)
  11. ^ 文化財保護法(昭和25年法律第214号)
  12. ^ a b c d e f 職業訓練教材研究会『二級技能士コース 塗装科 選択・建築塗装法』2005年、191頁


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