第501大隊
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「クローン・トルーパー」の記事における「第501大隊」の解説
クローン・キャプテン(後にコマンダーに昇進)のレックスが率いる青いマーキングの精鋭部隊。ジェダイ将軍のアナキン・スカイウォーカーと彼のパダワン・アソーカ・タノと共に数多くの戦いで勝利をおさめ、彼らに影響され個性豊かで型破りなクローンが多く所属する。オーダー66の際にジェダイ聖堂を襲撃した部隊でもある。また同時期にアソーカやレックスを含めた大隊の主要メンバーの属する別動隊を乗せたクルーザーが墜落。公式には搭乗員全員が死亡したことになっており、墜落現場にはARCトルーパー・ジェシーを含めた多くの第501大隊のクローン兵が埋葬されている。 レックス(Rex/CT-7567) 装甲服の随所に青い塗装が施された第501大隊所属の大隊指揮官を務めるキャプテン(大尉)。終戦時にはコマンダー(中佐)に昇進した。認識番号はCT-7567。第501大隊全体を指揮しているが、その中でもトレント中隊を主力として指揮下に置いている。 アナキン・スカイウォーカーの副官を務めたクローン・トルーパーであり、彼と彼のパダワンであるアソーカ・タノと共にクリストフシスの戦いをはじめとする多くの戦場に従軍している。また、アナキンがオビ=ワン・ケノービと行動を共にする機会が多い為、彼の指揮下にあるコーディと行動を共にする事もあり、上官であるコーディを呼び捨てるなど階級の枠を越えた友情を築いていた。特にリシ・ムーン(第5話「ルーキーたち」)にあった前哨基地では実戦経験のない新人クローン・トルーパー達を彼と共に指揮し、基地を占領していたドロイド・コマンドーを倒し、基地を破壊。これによって共和国軍に異常を知らせ、敵艦隊を撤退に追い込んでいる。後に彼はリシ・ムーンで共に闘い生存した2名のクローン・トルーパーのエコーとファイヴズを第501大隊に入隊させている。アンバラの戦いでは、一時的に部隊の指揮から外れることとなったアナキンの代わりを務めたジェダイ将軍ポング・クレルの無謀な命令や部下を物として扱う態度に「我々は人間」「部下の命を守ることが仕事である」と抗議した。その後、クレルが裏切り者であることを知ったレックスは彼を逮捕することを決意し、部下たち率いて彼と拘束しに向かう。戦闘の末、クローン兵のみで拘束することに成功(その後クレルは銃殺刑が命じられるが、執行直前にレックスの部下の一人ドグマにより射殺される)したが、この事件をきっかけにクローン戦争の在り方、戦後、クローンはどうなるのかについて疑問を持ち始める。 柔軟な思考の持ち主であるレックスは、上官であるジェダイに対しても堂々と自分の意見を述べ、階級よりも経験を重視している。後にレックスはアナキンの影響を受け、恐れ知らずの戦士として知られるようになる。また、アサージ・ヴェントレスのマインド・トリックに耐えうるだけの精神力を持ち合わせており、マインド・トリックにかかったふりをしてアナキンに危機を知らせることに成功している。アナキンとはクローン大戦を通して共にいることが多く、友人としての関係を築いている。アナキンのためなら命を捨てることもいとわず、軍やジェダイ評議会の命令よりアナキンの命令を優先することもある。アナキンとパドメの結婚については本人から聞いており、彼らが夫婦としての時間を過ごすためにジェダイ評議会や軍上層部に根回しをしたり、アソーカの監督役を引き受ける、戦場でパドメと通話する時間を作るためにオビ=ワンを相手に時間稼ぎをするといった場面もあった。アナキンとパドメが自ら結婚の秘密を明かしていたのはレックスのみであった。こうした事もあり、レックスはアナキンからも数少ない理解者の一人として信頼を得ていた。アナキンの弟子であるアソーカとも上官と部下としてだけではなく友人関係を築いており、ときには「アソーカ」と名前で呼ぶこともある。また、アソーカに対し軍事や礼儀作法などの指導を行うこともあった。 他のクローンとレックスとの最大の違いは、短い金髪(スキンヘッドと表記されることも)だということである。彼は常に所属部隊を示す青い塗装が施された装甲服に身を包み、指揮官が身に付けるカーマ(腰巻)と青いポールドロン(首周りを覆う肩あて)を身に着けている。また、2丁のブラスター・ピストルを装備し使用することが多いが、状況に応じてブラスター・ライフルも使用している。 大隊指揮官という立場であり、さらに多くの功績をあげてきたにもかかわらず終戦直前まで階級はキャプテンのままであった。これに対し、コマンダー昇進後にアソーカに対し「自分はコマンダーという階級が好きじゃない」と話している。 クローン大戦が終盤に差し掛かった頃、タップが上官のジェダイを突発的に射殺する謎の事件を発端として、クローン達の脳に取り付けられた「行動抑制チップ」に隠された真の目的となるプログラム「オーダー66」の存在を知った部下ファイブスの最期の言葉を耳にしたレックスは、数名の仲間と共に密かに調査を続ける。 クローン大戦最後の数週間、ジェダイを離反したアソーカ・タノの要請によりレックスはマンダロアへ派遣される。久しい友の再会に喜ぶ第501大隊であったが、コルサントからの救援要請を受けた第501大隊は部隊を二つに分けて任務を遂行することになる。その際、ジェダイでも共和国軍人でもないアソーカの立場を問題視したオビ=ワンを納得させるため、アナキンはレックスをコマンダーに昇進させ、アソーカを彼の軍事顧問という立場で同行させることでオビ=ワンを同意させた。軍事顧問という立場のアソーカであったが、レックスと彼が率いる第332中隊のメンバーは彼女を「コマンダー」と呼び、アソーカと同じ文様のヘルメットをかぶることで彼女への敬意を表した。 マンダロア包囲戦にて第501大隊はダース・モール率いるマンダロアの戦士たちと戦闘になる。モールに対しアソーカは互角に戦い、フォースにて彼を拘束した瞬間にレックスがショック・モードでブラスターを放ちモールを気絶させ逮捕することに成功。第501大隊はマンダロアで勝利を収める。しかし、モール逮捕後、コルサントへ護送中にオーダー66が発令される。レックスはアソーカを前にして最後の力を振り絞り一瞬だけオーダー66の強制力を抑え込みアソーカに「ファイヴスを探せ」とメッセージを伝える。その後、レックスはアソーカと戦闘になるも、アソーカは逃亡。レックスは部下たちにアソーカの捜索とモールの処刑を命じるが、アソーカは陽動のためにモールを牢獄から逃がし、自身はレックスのメッセージをもとにファイブスの事件のファイルを調べる。そのファイルからレックス自身の事件に対する疑問を述べた音声ファイルを見つけたアソーカは、もう一度、レックスと接触し彼を捕らえる。そして、船内の手術室に籠城し、そこでレックスの頭部からバイオ・チップを取り除いた。そのとき、第501大隊が手術室を襲撃しアソーカは窮地に追い込まれるが、正気に戻ったレックスが襲撃してきたクローンたちを撃退し、アソーカの命を救った。その後も、レックスとアソーカは第501大隊のクローンたちを殺さずにスタンモードやフォースで気絶させながらクルーザーからの脱出方法を探っていたが、脱獄していたダース・モールが機関部を破壊してクルーザーから逃亡したため、クルーザーに残った兵士たちは窮地に追い込まれる。アソーカとレックスは肩などを撃たれて負傷しながらも互いを守りながら逃亡を続け、ギリギリのところでファイターに乗り脱出。墜落によりクルーザーに乗っていた千人を超える第501大隊のクローンたちは全滅し、アソーカとレックスは死を装いオーダー66を生き残った。レックスとアソーカはクローン戦争の3年間を共に戦ったクローンたちをほぼ全員失い、悲しみの中、墜落現場の前に亡くなったクローン全員を埋葬。自身のライトセーバーをその場に供えて、墜落現場を去っていった。この墜落は、ダース・ヴェイダーにとっても、アナキン・スカイウォーカーの時に心を許せる数少ない仲間であった元パダワンと第501大隊のクローン達の大多数を失ったことを意味した。クローン戦争終結から数年後、ヴェイダーはこの地を訪れ、供えてあったライトセイバーを回収している。 クローン大戦終結後もアソーカと逃亡生活をつづけたレックスはある時期を境に別行動をとることになる。『エピソード4』の約5年前にアソーカからの勧誘により反乱同盟軍に加入。部隊の指揮や軍事顧問のほか新たなジェダイ、エズラ・ブリッジャーの指導などを務めた。また、レックスは反乱同盟軍設立初期の主要幹部の一人でもあった。その後、ロザル戦役での活躍を通じて反乱同盟軍コマンダーとなったレックスは、ヘラ・シンドゥーラ将軍と共にエンドアの戦い(『エピソード6』)に参加した。詳しくは『スター・ウォーズ 反乱者たち』を参照。 ファイヴス(Fives/CT-27-5555) 第501大隊所属のARCトルーパー。認識番号はCT-27-5555又はCT-5555。ARCトルーパー昇進後はARC-5555とも呼ばれる。ニックネームの由来は識別番号に5が並んでいたことからであり、自身の頭部に数字の「5」を象った意匠の刺青を施している。第501大隊所属時はレックスの補佐官を務めていた。 元々は一般兵出身で落ちこぼれ組と言われていたドミノ分隊の新米トルーパーだった。前哨基地リシ・ステーションの奇襲の際に、視察に訪れていたキャプテン・レックスとコマンダー・コーディと共に基地を奪還。勇敢に散ったヘヴィーをはじめ分隊のほとんどが死亡した中、エコーと共に生き残り、第501大隊に転属された。さらに直後に参加したカミーノ防衛線での功績が認められエコーと共にARCトルーパーに昇進。一時期、第501大隊を離れARCとしての訓練、任務に就く。 しばらくして、ファイヴスとエコーはジェダイ・マスター・イーヴン・ピール救出任務のため第501大隊と第212大隊の合同任務に参加。この任務でエコーが失踪(後に生存が判明)し、ピールも命を落としたが、彼の持っていた暗号はジェダイ・パダワン・アソーカ・タノが持ち帰り、彼らはジェダイ・マスター・プロ・クーン率いる第104大隊「ウルフ・パック」に救助され任務を終えた。 エコーの死後も第501大隊から離れ任務に就いていたファイヴスだが、アンバラへの進攻任務に際し、ジェダイ将軍・アナキン・スカイウォーカーの補佐として第501大隊に復帰。久しぶりの再会となるレックスや初めて出会う第501大隊の兵士たちと共に戦いに参加した。この戦闘では、スカイウォーカーがコルサントに呼び戻され、代わりに代役を務めたジェダイ・マスター・ポング・クレルによる無謀な作戦にファイヴスは苛立ちを覚えていた。最終的にクレルが裏切り者だと気付いたクローンたちはダークサイドに堕ちた彼を逮捕し処刑することになる。 戦争末期、ファイヴスはリンゴ・ヴィンダの戦いで、同僚のクローン兵タップが目の前でジェダイを殺す瞬間を目撃し拘束する。原因を探るため彼をカミーノに輸送したファイヴスだが、最終的にタップは原因不明の死を遂げてしまう。原因を探る中でカミーノアンの主任医療科学者ナラ・セが何かを隠していることを突き止める。最終的に脳内のバイオ・チップの存在に気付いたファイヴスは、自身の頭からチップを取り除き、ジェダイ・マスター・シャアク・ティにそのことを知らせる。彼女の提案もあり、コルサントのパルパティーン最高議長へ直接報告に来たファイヴスは、密室でパルパティーンからオーダー66の真実を告げられる。真実を知り最高議長を殺そうとしたファイヴスだが、騒ぎを聞きつけたシャアク・ティに追われるかたちで逃亡。真相を話す直前にナラ・セから薬物を打ち込まれていたファイヴスは、意識レベルが低下し正常な判断がとれない状態となる。逃走中、同僚のキックスに接触し、アナキンとレックスをとある倉庫街に呼ぶように伝えたファイヴスは、倉庫に来たアナキンとレックスに真相を告げる。しかし、薬物により正常な思考ができていなかったファイヴスは彼らに正しい真実を伝えられないまま、その場に駆け付けたクローン・コマンダー・フォックスに殺害される。その後、ファイヴスとタップの異常はリンゴ・ヴィンダの任務の際に飲んだ水による抑制チップの誤作動によるものということで事件は処理され、この抑制チップについても遺伝子ホストのジャンゴ・フェットの危険な衝動を抑えるためのものだったと説明された。 こうして真実を伝えられず、オーダー66発動によりジェダイは滅びてしまうが、彼の死は無駄にはならなかった。ファイヴスの最期を看取ったレックスは彼の最期の言葉をもとに第501大隊の一部の兵士たちと事件を捜査。最終的にバイオ・チップを取り除き、オーダー66には加わらなかった。 エコー(Echo/CT-1409) 第501大隊所属のARCトルーパー。階級は一般兵。ARCトルーパー昇格後は伍長。ニックネームの由来はお喋りなところからきている。 ファイヴスと同様にドミノ分隊出身のエコーは、ファイヴスと同じく新米時代に哨基地リシ・ステーションの奇襲にて共和国の勝利に貢献。第501大隊に入隊する。その後、カミーノ防衛線での功績が認められファイヴスと共にARCトルーパーに昇進した。ドミノ分隊の中でも勤勉で常に戦略アルゴリズムに目を通していたエコーは、ARCトルーパー昇格後にレックスと共に第501大隊の最新戦略アルゴリズムを構築した。 さらに時が経ち、エコーはジェダイ・マスターのイーヴン・ピール救出任務のため第501大隊と第212大隊の合同任務に参加する。この任務でエコーは仲間たちの道を切り開くために闘い、爆発に巻き込まれて生死不明となり、公式には戦死として記録された。だが、エコーは瀕死の重症を負いつつも生存しており、彼の身体はテクノ・ユニオンのエマー・ワット・タンバーに引き渡された。 エコーはサイボーグとして生きながらえ、睡眠状態のままスカコ・マイナーにある特殊な機械につながれた状態になる。エコーとファイヴス、そしてキャプテン・レックスのみが知る戦略アルゴリズムは分離主義者に利用され、アナクセスの戦いにて共和国軍を追い詰める。しかし、この戦いには第501大隊も参加しており、ファイヴスもすでに死亡していたため、この情報を持つものがエコーしかいないと確信したレックスはアナキンや特殊部隊クローン・フォース99とともにエコー救出作戦を開始。救い出すことに成功する。エコーは分離主義者の技術で作られたサイボーグの体を利用して敵を情報を乱し、アナセスの戦いを勝利に導いた。そして、エコーは自身の特殊な身体では通常のクローンになじめないと悟り、第501大隊には戻らずにクローン・フォース99に加わることになった。 ジェシー(Jesse/CT-5597) 第501大隊所属のクローン・トルーパー。戦争終盤までにARCトルーパーに昇格し階級も中尉となる。ファイヴスが死亡した後のレックスの補佐官も務めた。アニメ『クローンウォーズ』シリーズ最終回にて登場人物たちの前に最後の敵として立ちはだかるキャラクターでもある。 第501大隊の初期メンバーの1人であるジェシーは同部隊所属のキックス、ハードケースと親しい関係となり、多くの任務で3人で行動することが多かった。クローンの中でも特に愛国心の強いジェシーは顔とヘルメットに共和国の紋章を刻んでいた。ジェシーは指揮官であるキャプテン・レックスから高い信頼を得ており、一般兵でありながら臨時指揮官として部隊を指揮することもあった。惑星サルーカマイでのグリーヴァス捜索任務では、コマンドー・ドロイドの狙撃によりレックスが意識不明となった際に不意の攻撃で指揮官不在となった部隊へ素早く指示を出し、狙撃したドロイドの制圧、自分たちのいる地形の確認などを素早く的確に実行。レックスを治療できる場所を住民と交渉するなど、緊急時の状況にも機転の利いた対応が行えることを証明した。 アンバラへの進攻任務では、アナキン・スカイウォーカーの代わりに指揮官の代役を務めたジェダイ・マスターのポング・クレルによる無謀な作戦に苛立ちを覚えていた。クレルの指揮に疑問を覚えたジェシーはファイヴスの提案する軌道にある分離主義勢力補給船の破壊に賛同し、ハードケースも含めた3人で密かに破壊任務を実行。ハードケースを失いながらも破壊を遂行した2人だが、クレルは共和国の勝利に貢献しているはずの2人に反逆罪として処刑を命じる。第501大隊のクローンたちはファイヴズとジェシーの処刑を命じらるが、クローンたちが発砲する直前、ファイヴズによる訴えにより、クローンたちは故意にミスを犯して処刑を失敗させる。後に、クレルこそ本当の裏切り者で第501大隊と第212大隊を全滅させようと故意に意味のない危険な任務を命令していたことが発覚。真実を知ったクローンたちによりクレルは逮捕され処刑される。 戦争終盤、ジェシーはこれまでの功績からファイヴスの死により空席となった第501大隊のARCトルーパーに選抜され、一般兵でありながらもARCへの昇進を果たす。ジェシーはレックスの補佐官としてキックスと共に多くの任に就いた。 オーダー66発動時は、部下たちと共にアソーカを襲撃するも取り逃がす。その後、裏切り者となったコマンダー・レックスと対立し、彼とアソーカの前に立ちはだかるクローン戦争最後の敵として部下を率いて墜落するクルーザーの中で最後まで戦闘を繰り広げる。ジェシーはレックスの説得に一瞬躊躇するも、共和国への愛国心が強かった彼は最終的にレックスとアソーカを処刑するよう部下たちに命令した。最終的にアソーカとレックスは船から脱出。ジェシーと船に残った千を超える第501大隊のクローン兵たちは全員死亡した。墜落後、アソーカとレックスは墜落現場からジェシーたちの遺体を回収。その場で埋葬し、アソーカはジェシーの墓の前にライトセイバーを供えていった。数年後にはダース・ヴェイダーもこの地を訪れ、アソーカのライトセーバーを回収している。 キックス(Kix/CT-6116) 第501大隊所属の衛生兵。同部隊のジェシー、ハードケースと親しく、多くの任務を共にした。 衛生兵として第501大隊を支えていたキックスは多くの任務で傷ついたクローンたちを救ってきた。健康において絶対的な権限を有していたキックスは階級的には上官であるジェダイ将軍やクローンの士官たちにさえ、健康に関して問題がある場合はその権限を行使して彼らに命令することもあった。また、仲間を大事にしていたキックスは、その命が無意味に危険にさらされる状況に対しては上官に対しても感情的に怒りを表していた。 戦争終盤、キックスはリンゴ・ヴィンダの戦いでおきたトルーパー・タップによるジェダイ将軍・ティプラー射殺事件の調査を任された。事件直後はこの謎を解き明かせなかったキックスだが、逃亡犯となっていたファイヴスへの協力や、その後の独自調査により独断でオーダー66の陰謀を突き止めることとなる。しかし、その事実を伝えようとした直後、キックスは分離主義者の襲撃を受け誘拐されてしまう。冷凍保存されドゥークー伯爵の元へ連行されることになったキックスだったが、輸送船はトラブルにより墜落し、ドゥークーの元へたどり着くことがなかった。 それから50年が経過し、ファースト・オーダーとレジスタンスが紛争を繰り広げていた頃、サイドン・イサノ率いる海賊団によって発見されたキックスは、ジェダイや共和国の顛末を知り、自身が共和国や兄弟たちに貢献できることは何もないと察する。そして、「銀河系最後のクローン」となったキックスはイサノの海賊団に加わり第2の人生を歩むことになる。 ハードケース(Hardcase) 第501大隊所属のクローン兵士。同部隊のジェシー、キックスと親しく、多くの任務を共にした。 好戦的な思考の持ち主であったハードケースは破壊力の高いガトリング型ブラスター・キャノン・Z-6回転式ブラスター砲を愛用し、立ち向かう敵に対して常に挑発的な言葉を投げかけていた。また、どんな絶望的な状況でも笑い声をあけながら敵を破壊していくなど、クローンの中でも珍しい思考を持っており、本人もそのことを気にしていた。一見、危険な思考の持ち主のように思われやすいハードケースだったが、仲間を大切にする想いは本物であり、彼らのためなら自らの命を犠牲にしても良いと思っていた。 アンバラの戦いでは、アンバラの軍事基地をファイヴスと襲撃。敵のファイターを奪取し、味方の危機を救った。その後、代役の指揮官であるジェダイ将軍・クレルの命令に対して疑問を持っていたファイヴス、キックスに協力し、アンバラン民兵のスター・ファイターで分離主義勢力補給船を襲撃。この任務でハードケースは、自身の乗っていたファイターが故障したことで、一人で船に残りレイ・シールドに守られた主要反応炉を爆破することを決心。ファイヴスとジェシーを説得し脱出を見守った後、ミサイルを反応炉に直撃させて爆破。兄弟たちに「生きて明日も戦うんだ」と言葉を残し死亡した。ハードケースの犠牲は共和国の勝利に大きく貢献することになる。 ホーク(Hawk) 第501大隊所属のクローン・パイロット。青いマーキングと赤い羽根の描かれたヘルメットをかぶったホークは、第501大隊の中でも有数のパイロットとして知られた。惑星テスにてジャバの息子を救出する任務では激しい対空砲火の中、指揮官たちを地表へと送り届け、ジョークを飛ばす余裕を見せている。その後もアナキンやレックスから高い信頼を得ていたホークは、撃墜される可能性の高い激しい対空砲火の予想される任務や秘匿性を要求される敵地への潜入任務において、この指揮官たちが乗るガンシップや輸送船の操縦を任されることが多かった。また、スター・ファイターのパイロットとしてアナキンたちの乗るガンシップを地表へ着陸させるため、第501大隊のファイター部隊を率いて最前線で戦うことも多かった。 ドグマ(Dogma) 第501大隊所属のクローン・トルーパー。命令のために生き、そのためならどのような犠牲もいとわない考えを持っていたドグマは、周囲から典型的かつ模範的なクローンとして評価されていた。レックスはこの頑固なトルーパーの忠誠心を疑うことはなかったが、一方で多くの犠牲が出るであろう間違った命令でも疑問の余地を挟まず従うこの頑固な性格は、同部隊のトルーパーたちから疎まれることもあった。 アンバラの戦いにおいて、代役の指揮官を務めていたジェダイ・マスター・クレルの発する、クローンに多大な負担と危険を強いる指揮について、多くのクローンが疑問を唱える中、ドグマはこのジェダイ将軍に対し一切の疑問を持たず命令に従い、クレルの戦術こそが最も迅速かつ効果的なものであると信じていた。そのため、彼に反発するクローンたちへ苛立ちを覚え、兄弟たちへの処刑命令に対しても疑う余地なく実行しようとしていた。 そんなドグマにも兄弟たちへの情はあり、クレルの命令に騙され、第212大隊と同士討ちになった際には自分達が兄弟を敵と誤認して殺したことに驚愕していた。それでも、クローンとして正しい行動をしようとしていたドグマは、彼を逮捕しようとするレックスを裏切り者として殺そうとブラスターを向ける。しかし、レックスの説得により自身の誤りに気付き始めたドグマはブラスターを下ろしクローンたちに捕らえられ、営倉に連行される。その後クレルが同じく逮捕され営倉に入れられると、彼は盲目的なドグマがいたから自身の裏切りの計画が上手くいっていたと豪語した。その言葉に絶望したドグマは、釈放された直後にファイヴスからブラスターを奪い取り、仲間たちとクレルの処刑を決めても「ジェダイ」を殺すことに躊躇いのあったレックスの代わりにクレルを撃ち殺した。その後、ドグマはレックスたちへ銃を向けた事と、正式な銃殺刑の執行に則らずに独断でクレルを銃殺した事に対する罪を償うため刑務所へ連行された。 タップ(Tup/CT-5385) 第501大隊に所属したクローン・トルーパー。アンバラの戦いでは他の仲間たちと同じく、アナキン・スカイウォーカーの代わりに指揮官の代役を務めたジェダイ・マスターのポング・クレルによる無謀な作戦に苛立ちを覚えていた1人であった。その後、クレルが裏切り者と発覚し戦闘状態になると、タップは彼を罠にはめることをレックスに提案。罠にはめることに成功したタップは彼をスタン・ブラスターで気絶させ、逮捕に大きく貢献した。 リンゴ・ヴィンダの戦いでは、戦闘中に制御チップが機能不全を起こしオーダー66が誤って起動。上官であるジェダイ・マスターのティプラーを殺害する。カミーノに精密検査のため運ばれたタップであったが、この時点で既に身体は衰弱しきっており、そのまま死亡する。この事件はダース・シディアスにとっても予想外の出来事であったが、情報工作を何重にも行ったことで真相は闇に葬られ、ジェダイはクローンに仕掛けられた罠に気づくことなく後に壊滅することになる。 アポー(Appo/CC-1119) 認識番号はCC-1119。 クローン大戦時には501大隊の軍曹を務めていた。 オーダー66が発令された時は、ジェダイ聖堂をダース・ベイダーとなったアナキン・スカイウォーカーと共に501大隊を率いて攻撃した。異変を察したベイル・プレスター・オーガナがジェダイ聖堂に降り立った時に、銃を向けて立ち去るよう命じたのもアポーである。その後、突然現れたパダワンのゼット・ジュカッサによって重傷を負うが何とか生き延び、数週間の療養生活を経て部隊に復帰した。 まだレックスの設定がなかった非正史(レジェンズ)では大隊指揮官(クローン・コマンダー)という設定になっている。クローン大戦終結の一ヶ月後にキャッシークへベイダーとともに侵攻した際にオーダー66より生き残ったジェダイマスターのローン・シュラインによって殺害された。その後、ベイダーは捕まえたローン・シュラインに対してアポーを気に入っていたと述べている。 ヴォーン(Vaughn/CT-0292) 第501大隊に属する第332中隊のクローン・キャプテン。 クローン大戦終戦の数週間前、マンダロア包囲戦に派遣されたヴォーンは、コマンダー・レックスとアソーカ・タノと共にダース・モール率いるマンダロリアン・スーパー・コマンドーたちと戦闘を繰り広げた。この戦いの際、ヴォーンと第332中隊のクローンたちはヘルメットをアソーカと同じ文様に染めることで彼女への敬意を表し、軍事顧問という立場である彼女を「コマンダー」と呼び慕っていた。アソーカに率いられて戦ったヴォーンだが、最後はマンダロリアンたちの罠にはまり射殺された。アソーカが現場に駆け付けた直後はまだ息があり、彼女に謝罪しながら息を引き取った。 リッジ(Ridge) 第501大隊内のトレント中隊に所属するクローントルーパー。部隊内では最古参にあたる一般兵でもある。 戦争初期、リッジとトレント中隊は指揮官のレックスやアナキン・スカイウォーカー、クローン部隊とは初の共同任務となるパダワンのアソーカ・タノと共に、惑星テスへ派遣される。戦いが始まる直前、リッジはガンシップ内で仲間のトルーパーからコムリンクを調整するよう命じられていた。 犯罪王ハットの息子ロッタを救出するためリッジたちはガンシップにて地表へ降下し、アセンション・ケーブルで要塞と化した修道院へと続く垂直な崖を登りながらドロイド軍と戦闘を繰り広げた。一時は修道院を占領したトレント中隊であったが、独立星系連合の司令官アサージ・ヴェントレスやドロイド軍の2度目の襲撃を受け窮地に追い込まれる。最終的にアナキンとアソーカはロッタを連れて脱出に成功するが、彼らの脱出まで時間を稼いだトレント中隊は第212大隊到着までにレックスやリッジなど数名の兵士を残して戦死する。しかし、トレント中隊の活躍により、共和国はジャバと同盟関係を結ぶことができた。 壊滅状態となったトレント中隊であったが、その後も兵員補充などを繰り返しながら第501大隊の主力部隊の一つとして各地で戦闘を繰り広げ、リッジもその戦いを生き抜いた。 戦争終結の年、第501大隊の古参兵の一人となっていたリッジはマンダロア包囲戦に参加。その後、モールをコルサントへ護送する際にオーダー66が発動される。クルーザー内でアソーカ・タノとモールの捜索が行われる中、リッジの部隊は格納庫へ向かうモールと遭遇する。リッジはモールを相手に最後まで戦うも、フォースによって剥がされた壁を腹部に飛ばされ死亡する。その後、最終的に船は墜落し、アソーカ、レックス、モールを除く搭乗していた第501大隊のクローン兵全員が戦死した。
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