最期の言葉
収載図書最期の言葉
出版社論創社
刊行年月2007.5
シリーズ名ダーク・ファンタジー・コレクション
最期の言葉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/06 09:48 UTC 版)
この驚くべき、恐ろしい雷の轟音の中、死にゆく男はヒュッテンブレンナーの腕から頭を起こし、堂々とその右腕を伸ばし掲げてみせた。それはまるで軍に命令を下す将官のようであった。これは、しかし一瞬の出来事であり、腕は落ちて沈み、ベートーヴェンは身罷った。 セイヤーによるベートーヴェンの死に関する概要 記録に残るベートーヴェンの最後の言葉は、死が迫る中で出版社から贈られた12本のワインのボトルについて発した「残念、無念 - 遅すぎた!」である。彼の最後の言葉がイタリア語のコンメディア・デッラルテの典型的な結びの句である"Plaudite, amici, comedia finita est"(喝采を、諸君、喜劇は終わった)であると信じる向きもあったが、これは1860年にヒュッテンブレンナーにより明確に否定されている。この他、難聴について「天国では聴こえるに違いない」と述べたというのも作り話である。 ベートーヴェンの伝記作家であるアレグザンダー・ウィーロック・セイヤーは自身のノートに、ベートーヴェンの死に関するヒュッテンブレンナーの記述を書き留めている。ヒュッテンブレンナーの目撃情報は、死に際してベートーヴェンが「拳を天に振りかざした」ことにするため脚色されていることもある。死に瀕した者の精神状態に帰したところで何を証明することもできないので、現代のベートーヴェン学者はこうした情報をうまく言い紛らわせたり、無関係であるとして無視したりする傾向にある。
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