プレイヤー / エボル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/17 03:59 UTC 版)
「ZETMAN」の記事における「プレイヤー / エボル」の解説
N・E・Tプロジェクトの過程で生み出された人造生物。及び、それに類する者たち。作中で名前が出てこない者が多いため、名前はその特徴から便宜的につけたもの。名前後ろの〈〉内はそのプレイヤーの世代。 切り裂き魔 / カメレオンエボル 〈G1〉 声 - 酒巻光宏 ジンが初めて出会ったプレイヤー。カメレオンのような姿をしており、良く伸び鋭利な舌を持つ。完全に裏返る前から発作の様に人を切り裂き、連続殺人犯として噂になっていた。自身を止めるため自殺しようとしていた所をジンに助けられ本格的に目醒めてしまう。ジンと神崎との闘いの中で、神崎の左腕を切り落とし致命傷を負わせるが、既にメルトダウンが始まっており、出来損ない呼ばわりした神崎に飛び掛かった勢いで小屋の木片に突き刺さってしまい、そのまま自壊した。 アニメ版では裏返る前から殺人衝動を抑えられておらず、普段から自らの意思で殺人を行なっていた。神崎やホームレス達を惨殺した時点にはジンと遭遇せず、灰谷に唆されて梶村に代わってジンとおばさんを襲撃する役割となっており、メルトダウンも起こしていない。高笑いしながらおばさんの顔に傷を付けるが、それによって一時的に覚醒したジンに倒された。 掃除人(そうじにん) 声 - 小山力也 マントで頭から全身を覆っている。エボルが人として静かに暮らすため、裏返り暴走してしまったプレイヤーを始末する役割を担っており、エボル達から恐れられている。但し、裏返った後でしか探知できない為に大抵は後手に回ってしまい、暴走する者が多いと対処しきれない場合もある。腕が剣の様な形をしており、その腕で刺すことによってプレイヤーやその死体を消滅させることが出来る(人間の死体も消滅させられる)。異形の力を使っても理性を失っておらず、また、近くにいるジンがZETとしての覚醒を停止しているためプレイヤー(エボル)以外である可能性も高い謎の生命体。 当初は暴走したプレイヤーの始末という役割を果たすのみであったが、ジンを始末せず「命を大事にしろ」と諭して去った。しかし一方で後に本気でジンを消しにかかるなど、行動原理はあくまで組織(マスターの意思)に忠実である。陰禅すら蚊帳の外に置いてマスターと会話しており、組織でも高い地位に就いている模様。最後はアマギタワーにて灰谷を追い詰めるが、背後から陰禅の奇襲を受けて倒された。 アニメ版では灰谷にも敬語を使っている。終始マスターに従い、アマギタワーのテロには出向かなかった為に倒される事もなく、エピローグではマスターのメッセージをジンに伝えている。 放火魔 / ファイヤーエボル 〈G2〉 声 - 小野友樹 炎を自在に操るプレイヤー。闘技場で戦っていたプレイヤーの1体らしく、完全に目醒める前から各地で放火を行なっていた。肉体が損傷しても火によって再生が可能。その為に正義の味方を目指すコウガのターゲットとなり、ジンとコウガが出会うきっかけとなる。ジンに出会った当初はまだ理性を保っていたがすぐに裏返り、ジンに襲い掛かる。ジンに致命傷を与えるがそれによってZET因子を爆発させることとなり、不完全ながらもZETへと変身したジンに圧倒される。それでも火で肉体を再生させようとした所を、コウガが持ち込んでいた消火スプレーによって顔の周囲を真空状態にされ、窒息。そのままアパートの崩壊に巻き込まれて死亡した。 切り裂き魔同様、アニメでは人間の姿の時から既に衝動のまま凶行に及んでいた。崩壊に巻き込まれて死亡した原作と異なり、最期はジンに心臓を貫かれて倒された。 蜘蛛男 放火魔とほぼ同時刻に目醒め、蜘蛛の巣を張って女子高生を喰らっていたが、駆けつけた掃除人によって始末される。 女性体育教師 声 - 原島梢 人間として私立虹華学園中等部の体育教師となり生活をしているエボル。買収され、小葉の水泳補習をまるで溺死させる現場のように見せかけ、ライブ映像を二郎の元に送る。この映像を見せられたコウガは小葉が殺されると思い込んで救出に向かうも、これはコウガの判断力を試す為の二郎のテストであり、最初から小葉を殺す気はなかった。結果、コウガは判断を間違えたとされ、一郎の付けた蟲によってコウガのファンの少女が3人殺害された。しかし本人は平穏な生活を望んでおり、協力したことを後悔し、それ以上関わることも避けたがっていた。 蟹(かい)/ カニエボル 〈G2〉 声 - 酒巻光宏 磯野兄弟の長男。変身後の姿は蟹をモチーフとしており、デザインは韮沢靖が担当している。泡で人間などを溶かす能力を持ち、裏返った際には手が大きなハサミとなる。ガムを使い半端ながらも覚醒したジンに圧倒されながらもどうにか逃げるが、掃除人によって抹殺された。 海老蔵(えびぞう)/ エビエボル 〈G2〉 声 - てらそままさき 磯野兄弟の次男。兄弟と共に田中を襲うが、長男が裏返った際には掃除人を恐れてその場を去る。その後、灰谷によって弟と共にタカ派へとスカウトされ、さらにZETの殺害を依頼される。兄弟の中では一番慎重な性格をしており、灰谷から譲り受けた魔法のクスリも弟の使用を確認してから使用。兄弟の中では最も高い戦闘力を持ち、兵隊となる小型のプレイヤーを生み出す事が可能。更には体の一部を予め切り離しておく事で、例え倒されてもその分身に本体を移して生き延びる事ができる。 薬使用後はジンをじわじわと甚振ったり、小葉に重傷を負わせてその苦痛と恐怖の表情を愉しむという嗜虐性を見せる。その後、アルファススーツを纏ったコウガと交戦し、終始有利に運ぶが、ZETに覚醒したジンが乱入した事で形勢が逆転する。しかしそれと同時にメッセンジャーが放った蟲によって強化され、コウガとジン二人を圧倒。だが最後はジンとコウガの連携プレイの前に敗れ、予め用意していた分身も既にジンに破壊されていた為にそのまま死亡した(ジンは先に舟を倒した事で彼らの特性を知っていた)。変身後の姿は海老をモチーフとしており、デザインは竹谷隆之が担当。 アニメ版では蟲を付けられる事は無く、ジンが完全体から白ZETに戻った際に一度は有利に立つも、最終的にはコウガに分身を全滅させられると同時にジンに心臓を握り潰されて死亡した。 舟(しゅう)/ フナムシエボル 〈G2〉 声 - 竹田雅則 磯野兄弟の三男。兄弟と共に田中を襲うが、長男が裏返った際には掃除人を恐れてその場を去る。その後、灰谷にタカ派へとスカウトされ、ZETの殺害を依頼される。灰谷の誘いに即座に乗ろうとするなど、次男に比較すると考えが浅い。一度は掃除人を撃退するものの、その後再び田中を襲っている最中に海老蔵からの呼び出しを受け、その途中にZETに覚醒したジンに遭遇。相手がZETであると気づくと敵意が無いように振る舞ったが、暴きの輪で無理矢理裏返させられ、本音を声高らかに叫んだ為に瞬殺される。死に際に分身を放って生き延びていたのも空しく、追ってきたジンに容赦なく倒され、尚も生き延びようと放った分身も瞬殺された。変身後の姿はフナムシをモチーフとしており、デザインは次男と同じく竹谷隆之が担当。 アニメ版では海老蔵の分身に代わって自身が小葉の首を切り付けるも、アルファスとして駆け付けたコウガに一度倒される。その場を逃げ延びた後は、原作通り花子を犯しに行く途中でジンに倒される。分身も即座に潰された。 犀刀(さいとう) / サイ男 〈G1〉 かつて闘技場から最初に脱出した「伝説の13人」の中の1人で、サイのような大きな角を持つ。苗字の漢字は明らかに可笑しいが、誇りからそう名乗っている。カメレオン男、灰谷と共に研究所を襲撃。ジンに襲いかかり致命傷を与えるも、そのことによりジンを ZET へと覚醒させてしまい、瞬殺される。エボル組織でも高い身分のはずだが研究所襲撃には自ら出向いており、後に灰谷にも堂々と軽んじられていた。 アニメ版ではジンとは戦わず、灰谷と共にアマギタワーを襲撃したが、コウガに倒された。また、人間の時の姿も見せている。 カメレオン男 / カメレオンエボル 〈G2〉 声-酒巻光宏 カメレオンのような風貌をし、背景に同化する能力を持つプレイヤー。プロローグに登場した切り裂き魔と同じく鋭利な舌を持つが、関係は不明。犀刀・灰谷と共に研究所を襲撃し、黒服Bの片目を潰し、岸本を殺害。神崎の頭部を持ち去る。このことにより、黒服Bは仇として彼に激しい怒りを抱くことになる。灰谷が組織から独立した後も行動を共にしており、後にアマギタワーで再びジンと対峙。背景と同化してジン達を苦しめるも、ジンの攻撃で心臓がむき出しになる。必死の命乞いも空しく、早苗から「神が許しても岸本は許さない」と告げられた黒服Bに容赦なく射殺された。 尾張(おわり) 玩具会社キャッスルトイの会社員。普通のビジネスマンの風貌だが、仕事のトラブルの腹いせに通行人を殺害する危険人物。裏返った姿は描かれていないが、尻尾で人を刺していた事から蠍型のプレイヤーと推測される。木下とは長い付き合いのようだが、彼の動向を陰禅らに報告していた。 小森(こもり) 〈G1〉 コウモリのような姿をしたエボルで、陰禅と共に木下を誘拐する。裏返り後の醜い姿に強いコンプレックスをもっており、(実際は偶然の産物なのだが)自分をデザインしたという木下を逆恨みする。人間形態時はチンピラのような風貌。G1だが「伝説の13人」ではなく末端の構成員である模様で、陰禅の事も様付けで呼んでいた。 灰谷 政次(はいたに せいじ)/ エンヴィル 〈G3〉 声 - 遊佐浩二 エボル組織の幹部であり、組織の頭脳でもある。ジンをエボルに勧誘したり、磯野兄弟にジンの殺害を依頼したりと行動に謎が多く、重要な作戦でさえゲームのように楽しんでいる節がある。真の姿はエンヴィルというプレイヤーであり、その名の通り天使(エンゼル)と悪魔(デヴィル)を合わせたようなデザインである。天使を模した本体と悪魔を模した羽を持ち、目は顔ではなく腹部と両手の掌にある。マスターの細胞から作られた「抑制の指輪」によって裏返りを防いでおり、ジンの暴きの輪をも無効化している。 組織とは別の目的で動いているようで、組織の規範を逸脱した行為が多い。そのため、マスターに始末されそうになるが辛うじて一命を取り留め、その後は組織とは独立して行動を開始する。大晦日にアマギタワーにてクラシックの指揮台に立ち銃を乱射して観客を無差別に殺害。その後、早見達がテロを実行すると次々と策を打って事態を混迷させていき、ジンやコウガを時に追い詰め、時に助けるなど真意の読めない行動を繰り返す。その目的は「ジンを見ていたい」「ジンはこの世界のカリスマになるべき」と語っている。最後は掃除人に致命傷を負わされるも、結果的に陰禅に助けられた。5年後には陰禅の前に現れ、ジンを徹底的に追い詰め、しかし決して殺さないようとに忠告する。 アニメ版では世代の設定が無く、ジンの幼少期に既に誕生している。マスターすら敵わない強力なエボルとして登場し、一連の事件の黒幕として暗躍する。平穏を望むマスターとは逆にエボルのカリスマとしてZETを覚醒させる事を目的としている。最後は暴きの輪でエンヴィルへと裏返り、コウガが手も足も出ない戦闘力を見せつけるが、ジンに敗れてアマギタワーから落下する。しかし、心臓を握り潰されたにも拘わらず、エピローグでは灰谷とも思える人影がジンの様子を伺っている。 コンセプトデザインは寺田克也が担当しているが、実際は寺田のデザインのメッセージをすくい上げて桂が描いたものである。 陰禅 宗弥(いんぜん そうや)/ デゼル 〈G3〉 灰谷と並ぶ、エボル組織の幹部。木下を誘拐する際、立ちはだかったアルファスを容易く戦闘不能にした。灰谷の軽薄な態度を快く思っていなかったが、灰谷が追放された後は自分の立場に疑問を抱き、いつ灰谷同様用済みとして斬り捨てられるか不安を持つようになる。 真の姿はデゼル。エンヴィルである灰谷とは対照的に悪魔的な本体と天使的な羽を持ち、口は腹部と両手の掌にある。エンヴィルとは対となるように作られており、戦闘能力自体は灰谷を上回る。さらに、武器である槍から無数の兵隊を生み出すことができる。しかしエンヴィルの眼にはデゼルの動きを止める力が備わっており、それを知らず目を合わせてしまった為に動けなくなり、敗北(陰禅の暴走に備えての能力であり、陰禅にしか効かない)。鉄筋コンクリートと融合させられ、放置された。その後、灰谷が掃除人に殺され掛けている所にコンクリートと融合したまま現れ、掃除人を倒した後に意識を失った。 事件後、マスターによって灰谷と融合させられそうになるも、その灰谷の協力で脱出。社長となったコウガを監視、コントロールする為に彼の世話役としてアマギへと送り込まれる。 デザインはエンヴィル同様に寺田が担当するはずだったが、寺田の多忙の為に間に合わなかった為、桂が竹谷と相談して考えている。デザインのイメージは天使→悪魔、目→口と、エンヴィルを逆にしたもの。 メッセンジャー 主に灰谷の下に就いており、ジン達へ灰谷からのメッセージを伝える役割を持つ。全身をマントで覆っており、顔の部分にディスプレイのようなものが付いている。覚醒したジンを前にして怯えている様子から、戦闘能力は高くないと思われる。 マスター〈G1〉 声 - 石井康嗣 バー「EVOL」のマスター。スキンヘッドに髭を蓄えた風貌で表情は非常に優しい。二郎に命のクスリを渡していることから、エボル達の命のクスリの管理を担当している模様。 その正体は中田二郎によって生み出されたエボルの始祖であり、灰谷や陰禅、そして「伝説の13人」の上に立つエボル組織のボスである。裏返りを抑制する能力を持っており、G3よりも能力の劣るG1でありながら組織のボスに就いている。さらに、頭部を機械仕掛けの新たな身体に移植したことで灰谷にすら一瞬で致命傷を負わせる力を手に入れた。当初はZET(ジン)を組織のカリスマとして作り替えようとしていると思われていたが、既にZETに代わるカリスマの候補を生み出しており、ZETへの関心は薄れている。第一幕ではその最終的な目的は最後まで不明。元々は狼男のような姿のプレイヤーだった。 アニメ版では二郎にクスリを渡す時点でエボルのボスである事が明かされている。原作のような野望を抱く様子は見られず、事件を起こす二郎に「人間と事を荒立てないように」と忠告していた。後に灰谷の行動を止めるためということを理由に、ジンに協力を申し込み、彼と協力関係となる。シード マスターの新しい身体の頭脳。灰谷追放後の組織のブレインで、マスターには極めて忠実。マスターとシードは一方しか表層に出ることはないようだが、シードが見聞きした情報は即座にマスターに伝えられる模様(逆にマスターしか知り得ない情報はシードは知らない)。小さなカプセルに収められた新たなカリスマを「息子」と呼んでいた。 灰谷の部下〈G3〉 アマギタワーのテロでジン達の足止め役として現れたエボル。名前は不明。ZETに覚醒したジンと一戦を交え、優勢に持ち越したものの、加勢に来た高雅に不意打ちで銃によって攻撃され倒れる。剣を持たないジンに対し剣を捨てて戦うなどフェアな面も持つ。 アニメ版では花子をアマギタワーに連れて来る役割であった。最期はコウガに原作と同じ倒され方をした。 道化師〈G3〉 同じくアマギタワーのテロの最中に現れたエボルで灰谷の部下。液状の球体を飛ばし、指をパチッと鳴らすことで爆発させる能力を持つ。3人おり、それぞれ口調が異なる。灰谷の暴走を食い止めるためやって来た掃除人とも一戦を交え、圧倒的な力を見せ付けたかのように見えたが・・・。 彼らを撮影していたカメラマンが「アルファスのアニメに登場する怪物に雰囲気が似ている」と発言している為、木下によってデザインされたエボルである事が窺える。 アニメ版にも登場。最期はコウガに倒される。 田中 花子(たなか はなこ)〈G3〉 声 - 伊瀬茉莉也 矯正をしている17歳(3章時)。小葉と同じ高校ではあるが、知り合いではない。愛をなくした家庭に嫌気が指し、家出。その途中、たまたま留守だったジンの家のベッドで寝ていた。その後、近くでプレイヤーに襲われジンに助けられる。自分を顧みず他人のためにばかり動くジンを目の当たりにして心を動かされ、もう帰って来られないかもしれないというジンの帰りを待っていた。その後、無事に帰って来たジンの家族として暮らす誘いを告白と捉え、本人だけが恋人気分で共同生活を始める。花子という名前は自分ではあまり好きではないらしいが、ジンは「いい名前」と言い、以降は本人の意思を無視して下の名前で呼ぶ。時折、偏頭痛に襲われる体質で、常備している薬を毎日服用している。 この時点ではまだジンは恋愛感情を理解していなかった為、すれ違いからジンの態度に怒って結局は去ってしまう。一度風呂に入ってから出て行こうとしたものの途中で寝てしまい、そこを舟に襲われ、強姦されかける。その後、舟から身体を洗う為に浴槽の中に落とされ、それが幸いして家が倒壊しても無事であり、ジンに救出された。その際にコウガと面識を持ち、天城邸の部屋まで提供してもらったにもかかわらず、なぜかクリスマスイブのデート時にコウガのことを知らなかった。(ブレインスキャナーで記憶を消されたような描写はない。) 次第にジンにも本気で愛されるようになり、ジンがZETを捨てて人として生きようと考えるきっかけになる。しかし、クリスマスイブのデート中、掃除人の剣を受けたジンがZETに変異する瞬間を目撃してしまい、その姿に恐れを抱きつつも嫌いになりたくないという感情の板挟みに苦しむことになる。その後は灰谷に拉致され、ジンに対する人質として利用され、暴行を受けるもジンによって助け出された。 しかし実はその正体は巨大なプレイヤーであり、人間を砂化させていた張本人であった。G2の両親から生まれ、まだ生後3年程度であるが本人はそのことを知らず、自分を普通の高校生だと思っていた。常備薬も頭痛薬などではなく、プレイヤー達が飲む命のクスリであり、肉体が安定しない花子では一日一回以上も服用しなければならなかった(通常のプレイヤーは一か月に一回程度)。偏頭痛はそれが原因であり、また矯正器具もただ人間らしさを演出する為に着けているだけである。 灰谷に抑制の指輪を填められていたことでジンの暴きの輪を防いでいたが、真実を知らない花子がジンに指輪を外させてしまった所為(ジンに填めさせて暴きの輪を抑えようとしたため)で裏返り、自我を失って暴走。巨大なプレイヤーと化して街を破壊し始める。最後はその場に居合わせた明美を殺そうとしたため、止む無くジンに倒される。最期の瞬間には人間の姿に戻り、意識も取り戻し、ジンの腕の中で光の粒となって消えていった。 アニメ版でも同様の設定で、原作で明かされるよりも大分早く正体を明かした。但し、最期はジンではなくコウガに倒される。人間の姿に戻ることも花子としての意識を取り戻す事もなく死亡した。ジンの元に来たのはジンがより人の心を育む為(そして最後に絶望させる為)に灰谷が仕向けたのであって、本人も無自覚のうちに灰谷の差し金になっていた。 メイ〈アナザー〉 芝木が連れていた少女。しかし芝木曰く、プレイヤーではなく全く新しいプロセスで生み出されたアナザー・ジェネレーションであるため、裏返りはしないとのこと。ジンの誕生に関係があるらしいが、詳細は未だ不明。身体が不安定で、三時間おきに命のクスリを摂取しなければならず、また、髪の伸びが早い(初登場時は顔が覆い隠されるほどで、後に早苗に散髪されてショートカットになったが、翌日にはセミロングになっていた)。芝木のことは「パパ」と呼んで慕っていた模様で、彼が殺されるとその仇であるコピーを銃で背後から撃っている(ダメージはほぼ無かったが、気を逸らした事でジンの危機を救った)。 研究所脱出後は早苗が面倒を見ており、使用人時代の早苗が着ていたメイド服を着せられている(他に女の子用の服がなかったため)。度々髪を切られる所為で興味を持ったらしく、志村を実験台にして散髪の真似事をしている。第一幕では彼女に関しての謎は殆ど明かされなかった。完全体になったジンが暴走した際にはジンの名を呼んで目に涙を浮かべていたが、その理由も不明。 紺野(こんの) 原作最終回に登場。アマギ製薬の社員である男性で、小葉の務める病院に営業に来た。3~4年前にシングルマザーの女性と結婚している。 その正体は鳥型のエボルで、ジンの暴きの輪によって裏返り、戦いを繰り広げるも敢え無く敗北。冷酷な死神と聞いていたZETに温かな光を感じた事で、死に際に自身が求めていた「愛」の答えと、同時に家族に会いたいという恐怖を消し去る術をジンに求めた。しかしジンに「あんたはもう知ってんだよ。だから怖いんだ」と告げられた事で愛の意味を知り、安らかに光の粒となって消滅した。ジン曰く「あんたの光も温けえ」。 2人の女子高生 アニメ最終回に登場。一見、普通の少女だが真の姿は2人とも甲殻系のエボルである。2人組の男にナンパされていた所をジンによって裏返らせられ、その男達とジンに襲い掛かろうとしたが、呆気なく瞬殺された。
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