ギアーデ連邦
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「86-エイティシックス-」の記事における「ギアーデ連邦」の解説
エルンスト・ツィマーマン 声 - 内田夕夜 ギアーデ連邦の暫定大統領。連邦軍最高司令官を兼ねる。10年前の革命の英雄であり、市民の支持を一身に集めている。大量生産品のスーツを常に身に着けている。シン達はエルンストのおっさんと呼んでいる。 名前の初出は2巻からで、ギアーデ連邦にたどり着いたシンたちの保護者となる。生まれなかった自分の子供をシン達に重ねている節があり、以前から保護していたフレデリカも含め子供らを守ろうとする気持ちは強い。普段は温和かつお茶目な中年紳士だが、その本質は「火龍」と表現される革命家でありかなりの理想主義者。高尚な理想の実現を本気で信じており、普遍的な正義や平等を実現できない国は滅ぶべきだという狂気を抱えている。このため共和国の迫害政策に嫌悪感を抱く。モルフォ撃破作戦で、生還率の限りなく低い戦場へシン達86を投入する決定が軍部により下された際はかなり危険な精神状態になっており、もし彼らが帰ってこなかったときはこの世界を滅ぼすと考えていた。小説3巻時点で50代である。 グレーテ・ヴェンツェル 声 - 植田佳奈 レギンレイヴの開発者であり、レギンレイヴの試験運用を行う1028試験部隊とその隷下にある「ノルトリヒト戦隊」を監督する。のち設立された「第86独立機動打撃群」では旅団長を務め、階級は中佐→大佐。上官としてシンたち86と関わり、彼らの理解者となる。86に近い少年兵上がりの戦闘属領兵と恋仲になるも、結婚直前にレギオンとの戦いで戦死された過去がある。そのためシン達を生き残らせるという事に本気で取り組んでいる。空軍のパイロットからフェルドレスのオペレーターに転身した経歴を持ち、作中でもレギンレイヴを駆って戦線を無傷で脱出するなど高い実力を誇る。モルフォ撃破作戦ではナハツェーラーの機長としてノルトリヒト戦隊を目的地まで送り届けた。青年士官の頃はレギオン殺しの“黒寡婦蜘蛛(ブラックウィドウ)”の異名を持っていた。小説3巻時点で27歳。 ヴィレム・エーレンフリート 声 - 興津和幸 ギアーデ連邦軍西方方面軍参謀長。階級は准将。夜黒種の純血。口の悪いリアリストで、使えるモノならどんなものであろうと使うがモットー。モルフォ撃破作戦において86の投入を上層部に提案した人物だが、有用だから使うが使い潰したいわけではないという彼なりの考え方でシン達を気にかけていた。昔グレーテに思いを寄せており、戦死した彼女の恋人とは友人兼恋敵の間柄だった。青年士官の頃は装甲歩兵隊の少佐として前線で戦う。常軌を逸した白兵戦装備で近接猟兵型と渡り合い、“人斬り蟷螂”の異名を持っていた。こちらも小説3巻時点で27歳。 リヒャルト・アルトナー 声 - 山本兼平 ギアーデ連邦西方方面軍第177機甲師団師団長。階級は少将。グレーテとヴィレムの陸軍大学同期で先輩にあたる。86を若干危険視していたが、それは戦場しか知らない彼らの危うさや今後の人生を慮っての事であり、人間らしさを取り戻して行く彼等を影ながら見守っていた。共和国撤退作戦の指揮官として自ら殿隊の指揮を取り、全滅と引き換えに撤退の時間を稼ぎ戦死する。 テレザ 声 - 芳野由奈 金髪碧眼で細身のメイド。エルンストに仕えている。連邦にたどり着いたシン達を温かくおもてなし、更にフレデリカのお世話役も勤めた。 イザベラ・ペルシュマン レーナの副官である20代半ばの女性。階級は少尉。赤髪と緑の目を持つ。学生時代のあだ名はミンチン女史。 ユージン・ランツ 声 - 田丸篤志 童顔に眼鏡をかけた穏やかな少年。没落貴族の出で白銀種の純血である。妹の学費を稼ぐため軍に志願する。 ザンクト・イェデルの図書館で居合わせたシンと知り合い、特士校(特別士官学校)の同期として友人になる。卒業後は第177機甲師団第141連隊第18中隊に配属。ヴァナルガンド中隊長機の操縦士を勤めており階級は少尉。 戦闘に参加した際レギオンの攻撃で下半身を失う瀕死の重傷を負い、シンに介錯された。仲の良かった彼の死は、多くの仲間たちと同様にシンの心に傷として残っている。 妹のニーナを溺愛しており、シンからはシスコン扱いされるほど。 ニーナ・ランツ 声 - 朝日奈丸佳 ユージンの10歳の妹。マルセルの告げ口からユージンを介錯したシンに糾弾の手紙を送り付けた。だが、モルフォ撃破作戦成功後にはユージンの墓参りを終え帰っていくシンの遠い後ろ姿に感謝を伝え、ユージンの死をある程度は受け入れられている様子が見られた。アニメ版では、シンが墓前に残した笑う兄と二人で一緒に撮った写真を見た後、去っていくシンに感謝を伝えるシーンとなっている。 キリヤ・ノウゼン 声 - 上村祐翔 フレデリカの近衛騎士だった青年。愛称はキリ。シンの6歳年上。シンの遠縁にあたる。 革命勃発後の6年にも及ぶ内戦で正気を失っていき、フレデリカ処刑の発表を聞き連邦を憎悪したまま《羊飼い》として電磁加速砲型に取り込まれてしまう。近親者としてシンに同族嫌悪に近い執着を抱く。レギオンとしてのコールサインはペイル・ライダー。 モルフォ撃破作戦にてシン達スピアヘッド戦隊との死闘を繰り広げ、フレデリカの機転で弱点を貫かれ機能停止に追いやったが最後は満身創痍のシンを道連れに自爆した。原作ではファイドがフレデリカを自爆から護ったが、アニメ版では自爆の直前に《羊飼い》から解放され、流体マイクロマシンで作った腕でフレデリカを爆風から遠ざけて守り抜いた。 セイエイ・ノウゼン 現在のノウゼン家当主。シンとレイの祖父にあたる。かつてシンたち家族に骸骨の騎士の絵本を送ったことがある。連邦で再会したのちは残された家族として少しづつシンと交流を始めている。 レイシャ・ノウゼン シンの父。ゼレーネと同様に人工知能の研究者である。妻の名はユウナ・マイカ・ノウゼン。対立する家系の妻と結婚するため家出同然に共和国へ亡命する。ヨーゼフ・ペンローズとは大学の同僚であり知覚同調の共同研究者。ペンローズ家とは家族ぐるみの付き合いがあった。人間の友達になる人工知能を研究しており、ファイドの元となる人工知能とそれを搭載した犬型ロボットを開発した。開戦後は家族の市民権を取り戻すため兵役に応じ戦死。 ゲルダ・マイカ シンの母方の祖母。帝国の大貴族であるマイカ家の女侯。 エルウィン・マルセル 声 - 高梨謙吾 シンやユージンの同期でヴァナルガンドのオペレーター。階級は少尉。シンがユージンを介錯したことに憤慨し、ニーナにユージンの死の様子を伝える。大攻勢の際に右足を複雑骨折したことで後遺症が残り、以後はヴァナディースにて第86独立機動打撃群作戦本部で管制官を務める。ロア = グレキア連合王国へも同行し、以後はシンと和解し共にニーナの面倒を見ている。
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XM2 レギンレイヴ WHM製造、共和国のM1A4ジャガーノートを参考に開発された第3世代フェルドレス(多脚機甲兵器)。グレーテ・ヴェンツェル中佐が設計・開発した高機動型で、敵の攻撃を防御するのではなく、回避する(機動防御)という設計思想のもとに開発された。高い機動力の半面搭乗者への負荷も大きく、第1028試験部隊(ノルトリヒト戦隊)で行われた運用初期のキルレシオはヴァナルガンドと大差無かった。現在の運用は86や旧戦闘属領(ヴァルグス)が担っており、キルレシオも向上している。背部に固定武装としてガンマウントアームを装備し、88ミリ滑腔砲を標準装備する。アニメ版の表記では1弾倉あたりの装弾数は10発。副兵装として高周波ブレード2本か12.7ミリ重機関銃2丁を格闘用サブアームに装備。他にワイヤーアンカー2基、57ミリ脚部・対装甲パイルドライバ4基の固定武装がある。 ガンマウントアームのバリエーションとして88ミリ狙撃砲、88ミリ散弾砲、ミサイルランチャー、40ミリ機関砲が登場している。なお、88ミリ砲の愛称はドイツ軍の「アハト・アハト」が一般的だが、作者の名前の都合から作中ではソ連軍の76ミリメートル砲の通称「ラッチェ・バム」が使用されている。全長6.3メートル、全高2.7メートル(格闘用サブアームの装備含まず)。 共和国製のジャガーノートより確実に性能は上だが、シンたちには「共和国のジャガーノートより多少上等な、アルミの棺桶」「搭乗者クラッシャー」などと言われる。シンたち86はこの機体もジャガーノートと呼称するため、2巻以降は多くの場面でこちらの名称が使われる。 高機動型との戦闘時の経験から、登録された外部音声をトリガーとして主砲を放つ射撃モードが追加されている。 作中第5・6巻では、ロア=グレキアの雪原に対応するために砲塔旋回機構のオミットやアイゼンの追加などが施された寒冷地仕様機が登場。 M4A3 ヴァナルガンド 製造元はフェルスインゼル陸軍工廠、連邦軍の主力第3世代フェルドレス。主兵装は120ミリ滑腔砲、副兵装は12.7ミリ重機関銃2丁、操縦士と砲手兼車長が乗る複座式。前面装甲は600ミリ圧延鋼板相当と堅固で、戦闘重量50トンながら八脚による巡航速度は時速100キロ近い。有人ゆえの機動力の限界を除けば戦車型に匹敵する性能を誇り、人類側の機甲兵器では最高峰の機種と評価されている。ただし、レギンレイヴを開発したグレーテ中佐からは鈍間でレギオンに勝てないと低い評価を受けている。斥候型や近接猟兵型であれば充分に圧倒可能で、スペックで劣る戦車型に対しては統制をとった連携と人海戦術で戦線を維持している。近代化改修を適宜行っているらしく、シンたちの入隊前は第三期改修型が最新モデルだった。全長6.5メートル、全高2.9メートル。 XC-1 ナハツェーラー 製造元はWHM、地面からわずか数メートル上を飛ぶ、地面効果翼機(ランドクラフト)と呼ばれる極めて特殊な飛行機。レーダーなどから極めて捕捉されにくい。旧帝国空軍で開発され、量産開始目前の状態だったが、対レギオン戦争に伴い、試験施設ごと放棄されていた。積載重量は最大300トン超、ヴァナルガンドの4機小隊またはレギンレイヴの16機中隊を積載可能。軍の要求に応えた結果重くなり過ぎ、離陸には電磁カタパルトが必要となった。カスピ海の怪物とAn225、B2スピリットがモチーフとなっている。作中ではグレーテ・ヴェンツェルが機長を勤める。 C-5フレースヴェルグ 旧帝国空軍工廠製、作中世界最大の輸送機だが、ナハツェーラーには劣る。 ヴァナディース レーナたち第86独立機動群司令部が搭乗する指揮車両であり、ヴァナディースHQ(ヘッドクォーター)が置かれる。30トン級装甲車に管制機器一式と指揮設備が完備されている。作中ではレーナ、アネット、マルセルなどが搭乗。自己防衛用に25ミリチェーンガンと12.7ミリ機関銃を装備。パーソナルマークはセオが描いた赤いドレスの女性「鮮血女王」。 ウルフヘジン ギアーデ連邦軍の装甲服。主に装甲歩兵たちが使用する。現実の強化外骨格に類似。12.7ミリ重突撃銃を標準装備し、稀に白兵戦装備を使用する者もいる。主に斥候型や近接猟兵型に対応する。戦場ではハーフトラックや装甲車を利用した機械化歩兵として活動する。 トラオアシュヴァーン ギアーデ連邦先進技術研究局開発、電磁加速砲型を仮想敵として開発された連邦の試作レールガン。むき出しの配線、未完成のFCSや冷却系、再装填に200秒を要するなど運用上多くの問題を抱えるが、人類側の数少ない切り札である。発射時はレギンレイヴが一機射撃管制を行う必要がある。全長約40メートル、全高11.6メートル。300ミリレールガン一基を装備。 トラオアシュヴァーン改 通称“闘神孔雀(カンプフ・プファオ)“。トラオアシュヴァーンを始めとする試作レールガンの開発結果をフィードバックして建造された改良型試作レールガン搭載列車砲。攻撃力と機動性を考慮した結果仮想敵である電磁加速砲型に似た列車砲となった。戦局の悪化を受け突貫作業で建造されたためFCSや自動装填装置は結局完成せず、合計13基の換装用砲身を用意することで連続射撃と着弾修正に対応している。第八特務砲兵連隊に配属された”カンプフ・プファオ“は想定通りの成果を発揮し電磁加速砲型<ニッズヘグ>を第5射で撃破した。全高12m。重量3000t
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ギアーデ帝国を打倒した市民革命によって誕生した、「我ら世界に掲げる正義たらん」の国是を掲げる共和制国家。国旗は双頭の鷲、首都はザンクト・イェデル。共和国からは東にレギオン支配域を超えた先にある。暫定大統領であるエルンストの下で選挙制度や議会制度が整備されており、国民へは透明性の高い情報開示も行われている。これら帝国時代の格差や差別を廃止する政策が進んでいるが、戦中ということもあり有力な貴族階級の影響力や教育格差の問題は未だ解消されていない。特に戦前以来の夜黒種と焔紅種の対立は深刻で、革命派の夜黒種と女大公ブラントローテを頂く焔紅種(新帝朝派)はレギオン戦争終結後の内乱の可能性さえ取り沙汰されている。帝国を滅ぼしたためレギオンに敵と認識され、レギオンとの戦いを続けてきた。戦闘属領(ヴォルフスラント)を盾に本土を無傷で守りきっており、共和国と違って食料がそれなりに流通している。テレビではアニメや特撮、スポーツ番組も放送されているらしい。
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