たにとは? わかりやすく解説

だに【壁蝨/×蜱/×蟎】

読み方:だに

古くは「たに」とも》

ダニ目節足動物総称。体は頭・胸・腹区別がない楕円形で、ふつう歩脚は四対。種類多く人畜について血を吸うイエダニ・ツツガムシなどのほか、食料品につくコナダニ・ホコリダニ、農作物加害するハダニなど有害なものが知られるが、無害な種類のほうがはるかに多い。

自分では働かず、ゆすり・たかりで暮らす嫌われ者。「街の—」

[補説] 「蟎」は国字


たに【谷/渓/×谿】

読み方:たに

地表にできた狭くて細長いくぼ地。浸食作用でできた河谷(かこく)・氷食谷一般的であるが、断層運動褶曲(しゅうきょく)運動でできた断層谷褶曲谷もある。「千尋の—」

細長くくぼんでいる部分また、波の山と山との間の低い所。「気圧の—」「景気の—」

二つ屋根斜面が交わる、くぼんだ所。


たに【谷】


谷(たに)

屋根二つ傾斜面流れの合う部分を谷という。谷の部分納まりには、谷板たにいたの上桟瓦載せて葺く場合と、谷瓦載せて葺く場合とがある。


読み方:たに

  1. 薬店砂糖店及び絵具屋の通り符牒にしてすべて一といふ数量を表す。通り符牒参照せよ(※巻末通り符牒参照)。〔符牒
  2. 一。〔砂糖絵具屋〕

分類 符牒砂糖絵具


読み方:たに

  1. 八銭。或は陰門を云ふ。

読み方:たに

  1. 揚弓大弓等にて金銭賭く時の八銭の隠語。谷は一別「やつ」といふ。
隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

読み方
たに

谿

読み方
谿たに

読み方
たに

読み方
たに

(たに から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/12 14:28 UTC 版)

ヨセミテ国立公園ヨセミテバレー

(たに、英語: valley)とは、尾根山脈に挟まれた、周囲より標高の低い箇所が細長く溝状に伸びた地形

谷の定義

小歩危

谷は広義には周囲より標高が低くなっている地形であり、細長く溝状に伸びた低所の総称をいう[1]地図においては、尾根とは逆に等高線が凹状になって表れる。ただし、広義の谷は谷底が一方向に向かって低くなっている必要はない[1]

谷で一番多いのは河川侵食谷であり、谷は狭義には河川の浸食によりできた河谷(かこく)のことをいう[1]。谷を流れる川のことを渓流といい、そのような谷は谿とも表記され、渓谷(けいこく)ともいう。

日本の谷は一般的に低地の狭いV字谷だが、大陸には広大な低地を持つ谷が存在する。カリフォルニア州セントラル・バレーの低地は東西100㎞、南北700㎞もあり、日本語の「谷」が持つ意味合いとはかけ離れている。

イギリスではデイル (dale) と呼ばれ、その数が多いヨークシャーデイルズ国立公園英語版がある。

谷の分類

成因による分類

侵食谷と初生谷

谷はその成因により侵食谷初生谷に大別される[1]

侵食谷とは河川、流氷氷河など主として流体の運動によって侵食された谷をいう[1]。侵食谷は成因により河川侵食谷、氷食谷、溶食谷、風食谷、海食谷などに分類される[1]。最も多いものが河川侵食谷(河谷)である[1]

初生谷とは侵食以外の成因によってできた谷である[1]。初生谷も成因により変動成谷(リフト谷や断層谷など)、火山成谷(火山体間谷など)、集動成谷、堆積成谷などに分類される[1]

構造谷・氷食谷・浸食谷

谷は構造谷、氷食谷、浸食谷に分類されることもある[2]

構造谷(Tectonic valley)
地殻面の割目や褶曲などの地質構造が初因となって形成された谷[2]。断層谷、褶曲谷、分界谷に分けられる[2]
氷食谷
氷河時代の氷河が深い溝となり形成された谷[2]
浸食谷
主に流水の浸食作用によって形成された谷[2]

地層の走向との関係による分類

縦谷(じゅうこく、Longitudinal valley)
縦谷とは地層の走向に平行な谷をいう[2]
横谷(おうこく、Transvers valley)
横谷とは地層の走向にほぼ直角な谷をいう[2]。特に山脈を貫通するものは貫通谷という[2]
斜谷(しゃこく、Oblique valley)
斜谷とは地層の走向に斜交する谷をいう[2]

地形の分類との関係

地形の分類のうち作用による分類との関係では、浸食地形にV字谷など、気候地形(主として気候作用による地形)にU字谷などがある[3]。また、位置による分類では山麓地形あるいは河川地形とされる峡谷(渓谷)などがある[3]

左右両側の斜面勾配に著しい異なりを見せる谷は非対称谷という。

なお、谷だったエリアになど軟らかいが堆積して平坦になった地形を「埋没谷」と呼ぶ。日本では、関東平野の一部である東京都区部東側などの例がある。強い地震時には液状化現象が起きやすい[4]

堆積物があっても、谷底平野などとして谷の形状が残っている地形については「埋積谷」参照。

地名

日本で「」「谷戸」「谷津」「谷地」と表し、「や」「やと」「やつ」「やち」などと読む地形および地名については谷戸を参照のこと。

また、東日本新潟県長野県静岡県以東)では「○○沢」と呼ばれることが多いが、西日本富山県岐阜県愛知県以西)では「○○谷」と呼ばれることが多い。つまり、「谷」と「」とは、同じ意味を表す方言どうしであった、という見方も可能である。例えば、谷川岳丹沢山とは、ともに谷あるいは沢の多い山を指す山名である。特に中間の富山県では、谷は比較的規模が大きく深く、沢は比較的規模が小さく浅い意味で用いられる。

比喩としての「谷」

越えることが難しいことを谷にたとえて、「死の谷」「不気味の谷現象」といった表現が使われる。

脚注

出典

  1. ^ a b c d e f g h i JGU 2017, p. 509.
  2. ^ a b c d e f g h i 野満隆治『河川学』第二篇 河谷発生論、公益社団法人 土木学会、2023年7月8日閲覧。
  3. ^ a b 地形の分類、兵庫県 環境部、2023年7月8日閲覧。
  4. ^ 【扉】都心の地下「埋没谷」見える化/泥が埋めた軟地盤 揺れや液状化に注意朝日新聞』朝刊2021年6月25日(教育・科学面)同日閲覧

参考文献

関連項目


たに

出典:『Wiktionary』 (2021/10/10 13:29 UTC 版)

発音

名詞

たに谿

  1. 地表狭くて細長い窪地
  2. 細長く窪んでいる場所。波の山と山の間の低い部分
  3. 二つ屋根斜面窪んで交わった部分

翻訳












※ご利用のPCやブラウザにより、漢字が正常に表示されない場合がございます。
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence. Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.

「たに」の例文・使い方・用例・文例



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「たに」の関連用語

1
100% |||||

2
100% |||||

3
100% |||||

4
100% |||||

5
100% |||||

6
100% |||||

7
100% |||||

8
100% |||||

9
100% |||||

10
100% |||||

たにのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



たにのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
愛知県陶器瓦工業組合愛知県陶器瓦工業組合
Copyright (C) 2025 愛知県陶器瓦工業組合 All rights reserved.
皓星社皓星社
Copyright (C) 2025 株式会社皓星社 All rights reserved.
EDRDGEDRDG
This page uses the JMnedict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの谷 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのたに (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
漢字辞典
Copyright © KANJIDIC2 - the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group(EDRDG), used in conformance with the Group's licence.
Copyright © 1991-2010 Unicode, Inc. All rights reserved. Distributed under the Terms of Use in http://www.unicode.org/copyright.html.
Stroke Order Diagrams(SODs) licensed from © Kanji Cafe.
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS