土砂ダム
天然ダム
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天然ダム(てんねんダム)とは、大雨や地震、火山噴火などの自然現象のために、土砂などが河川の水の流れを堰き止めるようになった地形をいう。また、この地形によって形成された、水を大量に蓄積する現象を指す場合もある。
- ^ 国土交通省がこの呼称を用ることとなったいきさつには、2004年10月23日に発生した新潟県中越地震が関係している。この地震において、新潟県古志郡山古志村を流れる芋川流域などでこの現象が生じた。その時点において、天然ダムという言葉はすでに学術用語として広く用いられており、当初は日本の国土交通省もこの表現を採用していた。しかし、国土保全と災害対策と治水を担う国土交通省は、この表現が「美しい印象を与えてしまう恐れがあり被災者の心情にそぐわない」ことを理由として、同年11月12日、この現象を示す表現を「河道閉塞」に改めることとした。なお、ここでの「河道」は水路の意味合いであり、通常の意味での「道路」を閉塞するとの意味は全く含んでいない。水が流れる河川の水路ことを河の「みち」(道)としている点には注意が必要である。
- ^ 安田政彦『災害復興の日本史』p10 吉川弘文館 2013年2月1日発行 全国書誌番号:22196456
- ^ 天然ダム付近に監視カメラを設置しました~平成30年7月豪雨を受けた技術的支援~ 国土交通省近畿地方整備局
- ^ 読売テレビの道浦俊彦によると、読売新聞は、新潟県中越地震の際に「天然ダム」について「天然という言葉には美しいイメージがあるのでふさわしくない」との声があがったことから、2004年11月13日付朝刊において「今後は『土砂崩れダム』に改める」と告知した(ことばの話3244「地震湖」(道浦俊彦「とっておきの話」2008年5月27日、2012年3月15日閲覧))。
- ^ NHKホームページ「そなえる防災」の2012年(平成24年)9月掲載のコラムでは、タイトルは「天然ダムの危険性と対策」で、記事には「土砂ダム、堰止湖(せきとめこ)とも呼ばれる」と書かれている。
- ^ 多里英, 公文富士夫, 小林舞子 ほか、「長野県北西部,青木湖の成因と周辺の最上部第四紀層」 『第四紀研究』 2000年 39巻 1号 p.1-13, doi:10.4116/jaqua.39.1 日本第四紀学会
- ^ 卜部厚志, 藤本裕介, 片岡香子、「越後平野の沖積層形成における火山性洪水イベントの影響 地質学雑誌 2011年 117巻 9号 p.483-494, doi:10.5575/geosoc.117.48
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- ^ 国立国会図書館. “「日本人のおなまえ」という番組で特集されていた、平安時代の八ヶ岳崩壊について書かれた文献を教えてほし...”. レファレンス協同データベース. 2022年2月28日閲覧。
- ^ 井上公夫(2012) (PDF) 井上公夫, 山本武美(2012): 宝永南海地震(1707)で形成された仁淀川中流(高知県越知町)の天然ダムの石碑と説明看板, 砂防と治水, 44(6), pp.113-115.
- ^ 情報の散歩道 (PDF) 井上公夫,山本武美: 宝永南海地震(1707)で形成された仁淀川中流・舞ヶ鼻の天然ダムの石碑と説明看板
- ^ 都司嘉宣『歴史地震の話 ―語り継がれた南海地震』高知新聞企業、2012年、ISBN 978-4-87503-437-7
- ^ 善光寺地震による虫倉山周辺,特に臥雲院付近の地すべり災害 歴史地震 第23号(2008) 101-109 頁
- ^ 梓川上流・トバタ崩れ (1757) に伴う天然ダムの形成と決壊対策 砂防学会誌 Vol. 60 (2007-2008) No. 3 P 44-49]
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- ^ “大雨で決壊の恐れ高まる 奈良・和歌山の2つの天然ダム湖”. 産経新聞. (2011年9月8日) 2011年9月10日閲覧。
- ^ “奈良・和歌山の土砂崩れダム3か所、決壊の恐れ”. 読売新聞. (2011年9月16日) 2011年9月16日閲覧。
- ^ “能登半島地震 輪島に土砂ダム7カ所、決壊に注意 京大防災研”. 毎日新聞 (2023年1月7日). 2024年1月11日閲覧。
- 1 天然ダムとは
- 2 天然ダムの概要
- 3 世界の主な発生地
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