せき止め湖
別名:堰き止め湖、堰止湖
土砂災害などで川縁の土砂が崩れたり、土石流が流れ込んだりすることによって、川が堰き止められて形成される湖。台風や豪雨などの影響で出来る場合が多い。
せき止め湖は、河川が自然に堰き止められてダムのようになることから、「天然ダム」や「土砂ダム」と呼ばれることもある。基本的には単なる土砂の堆積であるため、いつ崩れるか分からず、一度に大規模に崩落すると下流の地域に大きな危険が及ぶ可能性がある。
2011年8月から9月にかけて、紀伊半島付近を襲った台風12号(平成23年台風第12号「タラス」)の影響で、奈良県、和歌山県で4つのせき止め湖ができている。下流の自治体では住民に避難を呼びかけている他、決壊して土石流が発生するようなことのないせき止め湖の解消方法について、模索している。
せきとめ‐こ【×堰き止(め)湖】
堰止湖
(堰き止め湖 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/26 08:45 UTC 版)
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堰止湖(せきとめこ、せき止め湖[1]、英語: dammed lake[1])は、山体崩壊や地震、火山噴火などの現象や、海流の影響で運ばれた土砂などにより、永続的に形成された湖沼のこと。
種類
地滑りに伴うもの
主に、地震や集中豪雨に伴う大規模な地滑り、山腹の崩壊、火山噴火に伴う噴出物により発生、形成される。
海流に伴うもの
沿岸を流れる海流により、砂州が発達し、海域が閉じ込められ、湖沼となったもの。堰湖とも呼ばれる。
主な堰止湖
地すべり
火山噴火
- 中禅寺湖 - 男体山の噴出物により形成。
- 檜原湖 - 磐梯山の山体崩壊により形成。
- 富士五湖 - 富士山の噴出物により形成。
- 大正池 - 焼岳の噴出物により形成。
- 芦ノ湖 - 箱根火山の山体崩壊により形成。
海流
河川による堆積
川が運搬した土砂により川が堰き止められて形成[2]。
- 千波湖 - 茨城県水戸市 那珂川の堆積により形成。
- 牛久沼 - 茨城県龍ケ崎市、牛久市、つくばみらい市、つくば市 小貝川の堆積により形成。
- 菅生沼 - 茨城県坂東市、常総市
- 浮布池 - 島根県大田市 三瓶山麓の土石流により形成[3]
脚注
- ^ a b 文部省編『学術用語集 地理学編』日本学術振興会、1981年。ISBN 4-8181-8155-2。
- ^ "日本の典型地形について>4.河川の作用による地形#堰止湖". 国土地理院. 2019年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月14日閲覧。
- ^ 田中正明『日本湖沼誌〈2〉プランクトンから見た富栄養化の現状』名古屋大学出版会、2004年9月1日、290-291頁。 ISBN 4815804923。
関連項目
- 堰き止め湖のページへのリンク