高知・福留政親厩舎関連動物と人物
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「たいようのマキバオー」の記事における「高知・福留政親厩舎関連動物と人物」の解説
ヒノデマキバオー / 文太(ぶんた) 性別:牡 毛色:白毛 生誕:2004年3月31日 血統:父 タマブクロス(タマモクロス)、母 マキバコ、母父 サンデーサイデンス(サンデーサイレンス) 主戦騎手:福留隼人 おもな勝ち鞍:黒船賞、高知優駿(黒潮ダービー)、ロータスクラウン賞、高知県知事賞、帝王賞(第31回、第32回連覇)、フェブラリーステークス、ゴドルフィンマイル 馬主:一条(土佐一条氏がモデル)戦績(連載終了時)49戦19勝(中央4戦1勝、海外4戦1勝) 本作の主人公。ミドリマキバオー(うんこたれ蔵)の半妹マキバコ最後の産駒。容姿は先代マキバオー、母マキバコと同様、豚の胴体とカバの頭をくっつけたような姿で、母親似の前に突き出たたてがみが特徴。両前脚に青いバンテージを巻いている。「んにゃ〜」「〜にゃ」が口癖。好物は文旦と小夏。愛称の「文太」は文旦が好物なことに由来する。 当初は中央競馬 (JRA) デビューを目指し中央の厩舎に入厩するも、生まれつきの脚部不安から適わず、高知の福留厩舎に転厩した。現地ではその愛くるしい容姿から一躍高知競馬のアイドルホースとなり、県外からもファンが訪れるほどの人気を誇っていたが、実態は経営難に喘ぐ地方競馬場の運営資金を賄うための客寄せパンダに過ぎなかった。レースの勝敗云々は二の次で、客足を絶やさぬ様、体調も省みられずほとんど毎週の出走を強いられていた。もっとも、そんな事情は知らず常に大真面目にレースに臨み、観客に愛嬌を振りまいていた。 黒船賞開催日の最終レースにて、中央勢への劣等感から冷静さと自制心を欠いたハヤトの騎乗ミスと、観客から理不尽に罵られたハヤトへの自身の想いが相まって、初めて脚部の不安を無視した本気の走りを見せ、結果として12戦目にして初勝利を挙げることとなった。しかし、その代償として全治3か月の屈腱炎を発症し、長期休養を余儀なくされる。これを期に本格的な療養に入り高知優駿(黒潮ダービー)を目標とするも、結局完治を待たずに、客寄せ生活に逆戻りを強要される。常に上を目指ししのぎを削る同世代馬たちの姿と、それについて行けずただのお飾りとして祭り上げられる自分とのギャップを思い知らされ、激しい劣等感に苛まれて葛藤し続けていたが、とうとう我慢の限界に達し「思い切り走りたい」と涙ながらに胸の内をハヤトにぶちまける。赤字覚悟の福留厩舎全陣営の協力の下、再度療養に専念。調整不足ながら挑んだ高知優駿(黒潮ダービー)をノーマークの低評価を覆し勝利。重賞初制覇を果たした。 その後、戦いの場をほかの地方競馬へと移し、荒尾競馬場の荒炎賞で2着。続いて佐賀競馬場のロータスクラウン賞で交流競走初制覇となる。続いて出走した盛岡競馬場のダービーグランプリ4着と安定した戦跡を残してきたが、再度屈腱炎を発症し休養を余儀なくされる。 桂浜での治療や闘犬場での戦いによるデトックスによりリフレッシュした後、暮れの東京大賞典に選出され出走することに。アマゾンスピリットのマークを受けながら先行し、残りわずかまでアマゾンスピリットと競り合うも力尽き7着に終わる。その3日後に行われた高知県知事賞では大歓声の中、見事優勝する。 年が明け、佐賀記念を目標に、金太のアドバイスによるピッチ走法を身につける特訓を行う。その結果、佐賀記念では最終コーナーで首位に立ち、得意の勝負根性を発揮して猛追する他馬をことごとく跳ね返すも、カスケード産駒のフラットビッキー、トータルケイオスの2頭にカスケードの走りを彷彿させる追い込みを披露され、3着に終わる。 その後は高知に戻り、ゴールデンバットと黒船賞の出走を賭けた一騎討ちに勝利し、黒船賞に高知代表の1頭として出走。佐賀記念同様にピッチ走法を見せるが、本家フィールオーライの主戦騎手滝川に攻略され直線で苦戦。何とか滝川を凌ぐもその後、グラインドハウス、キックザパストらに先手を譲り、駄目かと思われたが、最後にかつて山本菅助がミドリマキバオーに騎乗した際の得意技であったきつつき戦法と同じ騎乗を見せ、ゴール直前に差し切って優勝した。 その後、帝王賞に目標を定め、ステップアップとしてかきつばた記念に登録。地方馬に分がよく、中央馬もたいした実力馬はいないと高をくくっていたが、キングアナコンダら重賞常連組が出走。さらにレースは直線の短い名古屋競馬場の内枠で痛恨の出遅れ。終わったかと思われたが、やぶれかぶれで隼人のくり出したきつつき戦法により猛然と追い込んでキングアナコンダに急追。結局2着に終わったものの、収穫の多いレースとなった。 レース後は高知へ戻らず、フィールとの縁もあり、帝王賞へ向けて栗東トレーニングセンターにある酒井厩舎で調整される。競走馬スイミングプールではフィールも驚くほどの持久力を見せ、坂路調教馬場で脚力強化をはかり休養を経て帝王賞へ挑むこととなる。 歴戦の古馬が集まった帝王賞では絶妙な逃げを見せるキングアナコンダを果敢に追走。直線ではいったん遅れをとるものの、持ち前の根性とかきつばた記念で身につけたきつつき戦法、さらに栗東でのトレーニング効果もあり、脅威の粘りを見せ鼻差トータルケイオスを凌ぎ優勝。初Jpn1制覇を果たす。 その後は高知に戻り、転厩してきたグランドコブラとともに日本テレビ盃をステップレースにマイルチャンピオンシップ南部杯を目指す。 フォア賞の観戦直後、フィールを失ったことに伴う、「フィールショック」により情熱を失う。マイルチャンピオンシップ南部杯では9着と敗れる。 RTCでは飯富により特別トレーニングを行う。園田競馬場で行われる、ゴールデンバットが出走するレース、JBCクラシックを観戦する。 JBCクラシックの観戦後、飯富が「走れ、マキバオー」の台詞で泣き叫ぶ。 ゴドルフィンマイル(GII)に出走するためドバイへ遠征。レース前日に隼人の気合の空回りを不安視した福留調教師から山本菅助への乗り替わりをマキバオーには告げず隼人へ宣告される。マキバオーには隼人の怪我のための乗り替わりと説明されるがレース直前に隼人が実は怪我が原因で騎手の乗り替わった訳ではない事を知ってしまう。それが原因で動揺しスタートダッシュに失敗、出遅れてしまう。レース中はこのまま菅助と勝利してしまうと隼人とコンビを組めないのでは、との思いからこのレースに対する情熱を失ってしまうが、菅助の熱い説得により勝利への情熱を取り戻し、最後の競り合いを制し優勝する。 その後は、目標が定まらないことでのモチベーションの低下や、現役最強のまま引退を決意したファムファタールと自身を重ねることでレースに対する情熱を失ってしまう。しかしフィールの遺志である世界一という夢を受け継ぎ、引退をかけてフェブラリーステークスでアマゾン、バスターと決着を付けた後で凱旋門賞に挑戦することを決意。 フェブラリーステークスで新走法のロデオを繰り出し勝利、中央G1を制する。ステップレースの宝塚記念を余力を残し3着に入るも、レース後脚に炎症を起こしていることが発覚、以後脚のケアを続けながら凱旋門賞へ出走、ダイナスティやベンダバール、ムスターヴェルクらライバル達と根性勝負を演じ、最後の直線で一時先頭に立つも限界を迎え失速、4着に終わって引退。種牡馬となった。コミックス描き下ろしの最終話では、凱旋門賞に挑戦した3年後は高知で新馬たちのトレーナーとなっている。 また、スタミナ切れの時も寝てしまう馬であり、勝負根性を持っている。これをきっかけにバンダイの『オーナーズホース』でカード化している。 福留 隼人(ふくとめ はやと) 高知競馬福留厩舎所属の若手騎手。ヒノデマキバオー、ゴールデンバットの主戦騎手で高知競馬のホープ。愛称はハヤト。土佐弁で話す。身長175センチメートルと騎手としてはかなりの長身。中学3年の冬にテレビ中継された、山本菅助騎乗のミドリマキバオーが優勝した有馬記念を見て騎手を志す。当初は中央所属を希望していたがJRA競馬学校の受験に失敗、以来中央競馬に対し異常なコンプレックスと対抗心を抱くようになる。同じく中央から弾き出された境遇を持つ文太に何かと目を掛けており、文太もまた彼に全幅の信頼を寄せている。 高知に来た当初、その小ささから誰も乗れる者がおらず、見放されかけていた文太の騎手を買って出る。とはいえ、厩舎でもっとも小柄な者でも乗りこなせなかった文太に大柄な彼が乗れるはずもなく、最初は落馬の連続だった。だがそれでも彼は諦めず、1か月で乗りこなしてみせると周囲に宣言し、さまざまな訓練をこなして、1か月後のデビュー戦では最下位ながらも完走を果たしてみせた。 性格は強気だが文太の事を大事に思っており、その為、タレントとして利用されている現状を快く思っておらず広報の吉田と激しく対立する。また菅助には憧れと劣等感が入り混じった複雑な感情を抱いており、当初はかなり挑発的な態度を取っていた。威勢の良い気性だがいざ大舞台に上がったりすると途端に尻込みしてしまうシャイな一面に代表されるように精神的に脆い所があり、WSJSではそのせいで序盤は連敗するなど精神的に未熟な面が見られたが、文太と共に数々のレースを戦っていく内に真の自信をつけていき、中央の騎手と互角に張り合えるまで成長する。石田とは騎手学校受験時の同期でライバル意識を持っている。 金太を福留厩舎に預かっていた時、最後までその正体に気づかなかったほどの天然。 騎乗スタイルは基本的に逃げを得意としているが、連載中盤からは追い込みにも対応。また、その長身ゆえに長い手脚を生かして馬のストライドを伸ばせるといった長所を持つ。 ゴドルフィンマイルではパスポート取得のためドバイ入りが遅れ、同時期にドバイ入りした管助に文太の調教を依頼する。しかし合流後は、慣れない海外、マキバオーと管助というかつての黄金コンビを取り上げるマスコミやファンからのプレッシャー、さらには他日本馬の順調な仕上がりを見て調子を落とし、それが文太にも伝わってしまう。出走直前で政親に管助への乗り替わりを告げられてしまう。飯富の説得もあり文太のレースを見届けた後、来年は自分が歓喜の輪の中にいるという決意をする。 ドバイで騎乗できなかった精神的な成長を求めて、飯富の助言でモンゴル修行へと旅立つ。現地でミドリマキバオーとツァビデルによりきつつきや騎馬集団のコントロール術の特訓を行い、帰国。復帰戦の帝王賞ではペースを読み切り、レースを完全に支配する駆け引きの強さを見せ文太を勝利に導く。さらに凱旋門賞ではハグワールのプレッシャーにも動じず文太を落ち着かせる精神的な強さも手にしている。 コミックス書き下ろしの最終話では、文太と凱旋門賞に挑戦した3年後も引き続き現役騎手として活躍している。 名前のモデルは「隼人」を称した福留儀重。 福留 政親(ふくとめ まさちか) 福留厩舎を経営する調教師でハヤトの父親。通称「トメさん」。文太を我が子のように可愛がる。大変小柄な体格で、騎手のなかでもとくに小さい管助や直立状態の文太よりも背が低い。現役騎手時代は高知競馬の名物ジョッキーとして名を馳せ、鞍上に水上スキーのように直立する(脚が短過ぎて鐙に届かないせいもあるが)独特の騎乗スタイルから「福留の荒乗り」と呼ばれていた。だがその無理な騎乗がたたり、1日でこなした8レース中、5回落馬するという珍記録も作っている。 現在の文太の扱いや過剰出走による体の負担を憂いているが、一度でも赤字を出せば即廃止となる高知競馬の現状や関係者、馬主達からのプレッシャー、同じく経営が苦しい厩舎を維持せねばならぬという思いの間で葛藤を抱えている。一度、設備面などが中央競馬やほかの地方競馬に比べて劣ることから文太を手放してほかの厩舎への転厩も考えたが、周囲の説得により取りやめた。 宝塚記念のレース後、文太の僅かな炎症を即座に見抜くなど調教師として優秀であり、骨折したフィールを高知滞在で完治させた際はオーナーの松平社長に祝勝会パーティーで感謝され、その手腕を本多社長に感嘆されていた。 ゴドルフィンマイルでは調子の出ないハヤトに「思い出作りに来たわけではなく、勝ちに来た」という厳しい判断の元、出走直前で管助への乗り換えを告げる。 コミックス書き下ろしの最終話では引き続き調教師を続けており、以前とは比較にならない数の競走馬を管理している。 名前のモデルは福留儀重の父、福留親政(こちらも「隼人」を称した)。 ゴールデンバット 性別:牡 毛色:黒鹿毛 生誕:2001年4月20日 血統:父 オジイサン(オジジアン)、母 ゴールドライオン、母父 ストームバット(ストームバード) 主戦騎手:福留隼人 おもな勝ち鞍:珊瑚冠賞 高知競馬が誇る期待のエース。角刈り状のたてがみを持つ土佐男児的な風貌で、口にくわえたワラ(かつて厩舎に敷かれていた寝ワラ)がトレードマーク。 地元ではハヤトを主戦騎手に破竹の9連勝を達成し、その活躍振りから「土佐の帝王」と称される。文太の良き兄貴分であり「バットのだんな」と呼ばれ慕われている。10連勝を懸け地元開催の黒船賞に出走したが、中央の有力馬たちには太刀打ちできず7着と惨敗してしまう。レース前には観客の一人から「鳥なき島のコウモリ」とも評されてしまっていた。 その後はふたたび4連勝を飾るが、黒船賞の敗戦をきっかけに、ぬるま湯の地元で勝ち続ける自分に疑問を抱き始める。そして、黒潮ダービー出走の夢を断たれ、毎夜馬房で泣き崩れる文太の姿を見て自分の不甲斐無さを恥じ、「鳥なき島」から脱し「真の」帝王となることを決意。福留厩舎や高知競馬全体の再生のため、また黒船賞での借りを返すべく県外のレースに挑む。手始めに出走したさきたま杯では、早くも黒船賞で敗れたグラインドハウス、クインズアメジストらと再度激突。ハウスへの雪辱はならなかったが、アメジストら2頭の中央馬を破り高知競馬所属馬としては大健闘の4着に入着する。その成績に妥協する事なくさらなる飛躍を誓い、のちに強豪揃いのJBCクラシックにも出走。この際は最下位という大惨敗を喫してしまうが、その経験を生かし、遠征を目指す文太の併せ馬としてトレーニングに協力。 その後も高知で順調に勝ち続けていた中、文太の黒船賞を目前に「高知代表として高知競馬を守る」との名目で、突如、文太に黒船賞出走権を賭けての騎手抜きでの一対一の勝負を挑む。結果、文太に敗するが、その真意は黒船賞出走が目的ではなく、文太に競馬界の世代交代という厳しい現実を、情に流されることなく受け入れさせることにあった。 血統的なモデル馬はバトルライン。 ココナッツクランチ / 小夏(こなつ) 性別:牝 毛色:鹿毛 生誕:2002年3月7日 血統:父 ショーヘイ(シャーディー)、母 ココナツクラッシュ、母父 ボボブラジル 主戦騎手:福留隼人 ハヤトが主戦を務める牝馬。馬房は文太と隣同士。レース時にはシャドーロールを装着する。決して実力は低くはないものの、どうにも勝ち切れず未勝利が続いていた。ハヤト達にも直接または間接的にこのことをからかわれており(ほとんど悪気がなかったり、無自覚なものが多い)、本人も気にしている。 黒潮ダービーを目指すため療養に専念しようとした矢先の文太を、詐欺まがいの客寄せのために尚も酷使し続ける吉田に対し、股間に猛烈な後ろ蹴りを見舞うという形で天誅を加えた。 文太の初の遠征となった荒炎賞後でのレースにて、経験を積んだハヤトの、今までに見られなかった逃げを捨てた騎乗スタイルで差し馬としての才を開花させ、なんとか初勝利を果たす。 文太やバットと比べるとレースシーンでの活躍描写は少ないが、吉田が事あるごとに空気の読めない言動を見せる度、股間に蹴りをお見舞いするのはお約束。単行本2巻の登場馬名鑑での二つ名は「福留厩舎の癒し系 必殺玉割り娘」。 なお、父方の祖父(父の父)はカスケードの母方の祖父(母の父)でもあるダンキチ(ダンジグ)である。 グランドコブラ 性別:牡 毛色:栗毛 生誕:2004年4月5日 血統:父 ラブリィブラリィ(ライブリマウント)、母 グランドポジション、母父 ヤクルトスワロー(スイフトスワロー) 所属:船橋・堀江厩舎(高城厩舎?)→高知・十河厩舎→福留厩舎 主戦騎手:正木 時二→来島 道久 おもな勝ち鞍:高知県知事賞、かきつばた記念 船橋競馬時代には、同世代のなかではアマゾンスピリットに次ぐ実力馬として有望視されていた。よく切れる末脚を持ち関係者からは「アマゾン級」と評価されていたが、何かとアマゾンと比較される事に不満を抱いていた。 ダービーグランプリでは正木の騎乗で文太と対決するが敗退、その後は自分に向けられるアマゾンの影を断ち切ろうと凡走と敗北を繰り返し、高知競馬へ移籍することとなった。 移籍後の十河厩舎では不満を爆発させ自傷行為を繰り返すようになり、管理馬の少なく交流重賞で活躍する福留厩舎で引き取ることとなる。 福留に引き取られた後も誰にも心を開かず荒れていたが、トメの提案で来島騎乗で文太と対戦、「好きなようにやらせろ」とのトメの指示で大逃げを図るがラストで失速し敗退する。 敗戦のショックとトメの言葉によってアマゾンの呪縛を婦っ切り来島とコンビを組んで高知競馬でやっていく決心を固める。その後は文太を「チーム福留の大将」と立てて叱咤激励したり、バットを「旦那」、小夏を「姉さん」と呼んだりしているなと、福留厩舎に馴染んでいる様子。 文太の凱旋門賞挑戦後の書き下ろしストーリーでは10歳になっても現役競走馬を続けており、福留厩舎の大親分となっている。 血統のモデルは2004年のフェブラリーステークス4着馬で笠松所属のミツアキタービン。前作から登場しているサトミアマゾンのライバル、ラブリィブラリィの産駒でもある。 福留夫人(本名不明) 政親の妻でハヤトの母。文太を「文ちゃん」と呼び可愛がっており、バットや厩舎の面々からは「おかみさん」「ママさん」と呼ばれる。 競馬に関する知識は一般人よりはやや詳しいといったところ。文太の出走の際にはバットらのために厩舎にテレビを繋いであげたり、「金太」として振舞うフィールを気遣ったりと、気の回る面倒見のよい性格。 文太の勝利を祝い文旦ケーキを作るがほとんどの場合無駄になる。 雷電號(らいでんごう) 桂浜の土佐闘犬センターで飼われている闘犬。全身の無数の傷と凶悪な極道面が特徴だが、性格は至って温厚。子犬のころの事故で犬歯を折ってしまい、以来経験浅い若い犬に自信を付けさせるためにわざと負けるかませ犬としての生活を強いられていた。そして遂に嫌気が差し、センターを脱走。逃亡中、桂浜に訪れていた文太とハヤトと偶然出会う。その際の威厳ある言動と貫禄から、文太とハヤトからは横綱と勘違いされることになり、尊敬の対象となる。 桂浜を訪れたとある観光客の車にこっそり同乗し高知競馬場へ。文太のレースに違和感を抱き、高知競馬の現状を知ったうえで「負けぐせ」がつくことの怖さを文太やハヤトらに語る。その後も長らく福留厩舎で寝泊りし文太らをサポートしていたが、ある日唐突に闘犬センターに連れ戻されてしまう。横綱だと思っていた雷電號を応援しようと駆けつけた文太達に、大関を務める犬のかませ犬にされている姿を見られてしまい、その素性がとうとうばれてしまうことに。痛めつけられ続ける雷電の姿に文太は激昂し、雷電を庇い大関と対決。闘犬を相手にしての競走馬としての文太の勝負強さを見届けた後、文太を執拗に痛めつけようとする大関を頭から地面に叩きつけてケリをつけ、牙はなくともその力強さを証明するに至った。 その後は土佐闘犬センターに留まることとなったが、正月には福留家に顔を出したり、帝王賞でも応援に駆けつけるなどしている。折ってしまった歯は文太の黒船賞で稼いだ賞金で治し、現在は名実ともにセンターの横綱を張っている。作中随所に描写されるように非常にIQが高く、頭の切れる犬である。一見無茶に見えるも、全て計算のもとに成り立っている様々な方法で文太のトレーニングのサポートをしており、非常に優秀なトレーナーとしての一面を持つ。
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