刑事貴族(パート1)初登場組
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「刑事貴族」の記事における「刑事貴族(パート1)初登場組」の解説
牧 俊介(警部補もしくは巡査部長) - 舘ひろし(第1話 - 第16話) 拳銃、ライフル、ショットガンの扱いから格闘戦にも精通する刑事課のエース。キザな喫煙家でサングラスを愛用し、より早く拳銃が抜きやすいとの理由からシングルのジャケットを好む。 クールで感情を露にすることはほとんどないが、凶悪犯に対しては一切の呵責がなく、場合によっては射殺さえも辞さない。荒々しい捜査を得意とし、チームワークを重んじる一方、時に単独で事件を解決させてしまう。権威を嫌い、捜査方針を巡って本庁や他所轄の捜査員と対立することも多い。 コーヒーを飲み終えた空の紙コップを刑事課エントランス脇のポールに放置して捜査に出かける悪癖があり、内勤の早苗がその後始末をしている。 デスクワークの場面はほとんどなく、リフレッシュスペースあるいは課長室内に設置されたレトロソファに座って、宮本課長と雑談する場面が多い。 登場期間が短かったためプライベートが描かれることはほとんどなかったが、城南署の須藤(寺尾聰)とは高校時代からのライバルで、ラグビーの全国大会準決勝で初めて顔を合わせて以降、お互いに刑事となってからも捜査でコンビを組むほどの仲であった。 第16話で志村と夕食を約束するが、事件解決後に約束の場所へ向かう途中、ナイフを握って逃走中の通り魔と出会い頭に接触。そのナイフが腹部に突き刺さり路上に転倒。意識が朦朧とする中で、志村を思い浮かべながら持っていた一輪のバラにキスをして息絶える。 使用拳銃:コルト・ガバメントMK IVシリーズ70パックマイヤーカスタム(通称:牧ガバ) 使用車両:マスタング・マッハ1。 風間 明(警部補もしくは巡査部長) - 郷ひろみ(第17話 - 第37話) 殉職した牧の後任。警察官歴13年。 本庁からの出向でFBIに3年間研修に出ていた。(出向捜査官記録では1987年9月20日から1990年9月までと記されている) 持ち前の鋭い勘と推理力で事件を解決に導く。英語堪能。 非番はジムで身体を鍛えたりしている。 慇懃な物腰だが、こうと決めたら決して揺るがない頑固さを併せ持ち、同級生が関わった事件でも私情に流されず、また本庁幹部の思想にそぐわない時は反して鉄拳を見舞うなど熱い一面がある。肉親は妹ひとり。 犯人は殺さずに逮捕する事を信条とし、「犯人の心臓を狙って撃つ時は刑事を辞める時」と決意を秘めている。FBI研修期間中には、それが災いして潜入捜査中の同僚を目の前で射殺されたことで、囮捜査、潜入捜査には否定的な立場をとっている。 配属当初は、村木の独断捜査を黙認した宮本課長の監督責任を非難し、そのことが牧の死につながったと批判。日米の考え方などで泉と対立することが多かった。 また、物語中盤で泉に言われたセリフそのものを終盤で言い返すといったケースもある。 終盤では活躍場面が減少するが、その理由が宮本や他のメンバーに内緒にして、FBI時代の同僚と協力して麻薬横流しの単独内偵捜査をしていたことによるものだった。捜査の手が伸びかけた麻薬組織の差し金によって「デスゲーム」という殺人ビデオと称して命を狙われるも逮捕。しかし、その後に岩田が身代わりとなって殉職してしまう。最後は泉に銃口を向けた犯人を射殺し、信念を自ら破った事で辞職を決意。入院していた泉には、辞意を黙ったまま別れを告げ、刑事課の面々には惜別のなかで代官署を去った。 使用拳銃:ベレッタM92SB。 使用車両:ソアラ2.0GTツインターボL、カリーナED2.0Gリミテッド ST183型前期モデル 志村 由美子 - 黒木瞳(第1話 - 第16話) パート1前期のヒロイン。普段はヒールを履いているが捜査に熱が入るとスニーカーに履き替える。銃撃戦では3人揃って(牧 由美子 泉)葬式は御免だとドライな一面も見せる。 拳銃の腕は的確で、牧も絶賛している。 潜入捜査や囮捜査に積極的であり、密告者になりすまして犯人を目的地へ誘き出したり、また看護師になりすまし弾丸の摘出処置にも応じる。潜伏先の子どもから「オバチャン」と呼ばれるも、何度も「お姉ちゃん」と、繰り返し伝えていた。 第16話で牧と食事の約束をしていたが 取り逃がした通り魔によって牧が殺害され、その知らせを宮本課長から聞く。号泣した後に代官署を去ったがその後の活動は不明。 使用拳銃:S&W M36チーフ 使用車両:フィアット・ウーノ・セレクタ 泉 裕史 - 布施博 体育会系で面倒見のよい猛突進型の刑事。喫煙家。 牧曰く「(被疑者に対して)あんまり優しくない」とのこと 「その手 離せや」「撃てやー!!」と、語尾に「や」をつける口癖が見られる。他人から上司である宮本課長を非難されるとキレやすい。上機嫌の照れ隠しや自身に都合の悪い時、相手が情けない時は岩田や村木、南さらには被疑者を小突くこともある。 岩田の話ではライフル狙撃はあまり得意ではないとのことであるが殺し屋になりすましていた時はクリアしている。牧に何度も窮地を救われたことから尊敬の念を抱いていたが、風間とは日米の考え方や最終話、刑事課のメンバーに伝えず、単独捜査したため岩田が犠牲になったことで対立することもあった。 牧、恋人、岩田の死に遭遇し、特に恋人を失った直後に岩田まで失う悲劇に「なんでだよ」と、呟きながら涙を流した。それらを乗り越えて最終話では、南青山署へ転属する。 使用拳銃:前期スタームルガーM117セキュリティシックス 2.74インチ、後期コルト・ガバメントMK IVシリーズ70(牧ガバを引き継ぐ) 青木 順子 - 高樹沙耶(1第17話から2第19話・3第18話 - 第26話) 志村の後任として城南署の少年課から転属してきた。通称は"順子(さん)"。 後輩の面倒見がよく、高校時代は陸上部だったため足が速い。また泉と互角もしくはそれ以上に論破できる。 パート2では単独で犯人(相手が複数の場合もある)に立ち向かう場面が増える。似顔絵が得意。2第19話で繁尾と共に警視庁捜査一課に転属となる。第19話時点での階級は巡査部長。 パート3の18話では合同捜査の為に代官署を訪れるが、本庁捜査一課の第一線で働いているうちに、情を棄てた捜査が増えていき、「人間らしい捜査」ができなくなっていく。結果的には真犯人を捕まえたものの、自分の上司すら疑った捜査方法を後悔し辞表を提出してしまう。しかし、本城の計らいで宮本が本庁の捜査課長から辞表を預かり、「人間らしい捜査」を取り戻すために事件後、代官署に再び赴任した。 藤村とは合同捜査では対立していたが、赴任後は特に衝突はなく打ち解けている。 使用拳銃:1ではS&W M36チーフ、2ではS&W M36チーフスペシャル2インチ(女性刑事では珍しくショルダーホルスター使用)ワルサーPPK、3ではS&W M60 2インチ(番宣写真ではワルサーPPK) 岩田 伸夫 - 布川敏和 スタート当初は刑事課の最年少だった若手刑事。警ら課時代の先輩である荻原巡査部長の推薦を受けて刑事課配属となった。家族には結婚した姉がいる模様。 泉とは付き合いが長いが、体育会系のノリに振り回されることが多々ある。口数が多く余計な一言で潜入中の風間の身分が露見したり、先走った行動で犯人の人質となり泉から鉄拳を見舞うことや また張り込み中に帰ってきた犯人の仲間に撃たれて肩を被弾する事態もあった。 前期は泉、後期は加えて青木、松野と組むことが多い。村木との相性は今一つで、ガセネタに振り回されたり犯人に逃げられたりと不満をこぼしている。 最終話で、風間と共に誘き寄せられた工事現場で覆面車のエンジンをかけようとした瞬間、車体と共に爆発炎上、風間の身代わりとなって殉職する。遺品の腕時計は風間によって修理を施され形見として泉の手に渡った。 使用拳銃:前期コルト・ローマンMK3クラシック2インチ ウエストホルスター着用 後期スタームルガーM117セキュリティシックス 2 3/4インチ (前期で泉が使用していた物)をショルダーホルスターにて装着 刑事課内でホルスター着用姿がみられる。 村木 拓 - 宍戸開(1第17話 - 3第17話・未出演回あり) 浅草南署の交番勤務から刑事に昇格する。子供には優しい。赴任初日、代官署に向かう途中、暴力団関係者の愛人を尾行中の松野と南を先輩刑事とは知らずに暴行を加えたりと誤解を与えてしまい、刑事課の第一印象は最悪。さらには当直の夜に拳銃を置いて買い出しをして、戻ってきた際に入口に立っていた警官が撃たれ、さらには後から駆けつけた防犯課の警官も撃たれる事態になり、丸腰のため追跡できなかったなど新人刑事ゆえの失敗も多いが持ち前の明るい性格でカバー。友人の制服警官を目の前で殺されたショックで記憶喪失に陥ったことがあるが、泉の荒療治で回復する。 演じる宍戸はパート1途中で虫垂炎を患い、療養のため複数のエピソードで未出演となっている。 パート2からは設定が一転。より猪突猛進型で基本的に子供には優しいものの、証言は信用しないなどファジーな性格に変貌。刑事歴2年(2第19話の時点)。本城と行動する時は必ずトラブルに巻き込まれる。警察学校同期の原田とは性格は違えどコンビの相性は抜群。 3になると刑事課内でたびたび喫煙するようになる。シリーズを通して基本的に「任せといてください」が口癖、シャツの襟を立てている場面もある。親友が事件に関わる事が何度かあり、「3」17話では結婚したばかりの交通課の女性警官が撲殺されてしまう。犯人を追い詰めた彼は犯人が使用した凶器で犯人を殴ろうと葛藤したが、最後は思いとどまり犯人を逮捕する。解決後は新人時代に世話になった上司の誘いを受けて古巣の浅草南署へ異動する。2年間のレギュラー出演は、本城よりも長い。 設定当初の役名は“村木拓”ではなく、キムラタクヤ (漢字不詳)だった。 使用拳銃:1ではコルト・ローマンMK3ニュータイプ 2インチ。2以降はコルト・ガバメントMK4シリーズ(牧ガバを泉より引き継ぐ) 松野 - 松井益弘→松井弘 刑事課のサブ刑事。 前期は武田、北見らと行動を共にし、主に聞き込みや張り込み、組事務所内にてガサ入れなどを担当する。牧が運転するムスタングに同乗させてもらうこともあった。 後期は風間、南、岩田らと行動を共にし、ミーティングでは僅かながら発言の機会も増えて、また風間の同級生が関わった事件で冷静に対応する風間に意見する場面も見られる。村木演じる宍戸の未出演期間中は単独での尾行も担当。風間のソアラを運転することもあった。 北見 - 谷嶋俊(第1話 - 第16話) 同じく刑事課のサブ刑事。 やや恥ずかしがり屋で、武田、松野らと行動を共にし、主に聞き込みや張り込み組事務所内のガサ入れなどを担当し、さらには武田と一緒に犯人確保も行った。 南 宏介 - 山田善伸(第17話 - 2第40話・未出演回あり) 第16話で降板した北見の後任。 「1」では松野と行動を共にすることが多い。松野、北見、南は事件現場の現場検証に立ち会ったり、容疑者や関係者を尾行する場面がある一方、拳銃を携帯、使用する描写は少なかったが、松野は第1話後半、抵抗を制止しようと犯人グループに拳銃を向け、南は、「1」最終回で犯人グループのアジトでの銃撃戦に武田と共に、参加、発砲する場面があるが、「3」後期加入の緒方に至ってはオープニング以外で拳銃を使用する描写はなかった。また、南は「1」ではネクタイを締めているが「2」からはノーネクタイのスタイルに変わっている。 、:「2」の前期では繁尾を主に、順子や村木と組むことがあり「2」の後期では夏美を主に、村木や藤村と共に行動する。本城とは家宅捜査や聞き込みのペアくじ引きで一緒になる程度だった。 スポーツや高所が苦手な一方、芸術に造詣がある文化系。第17話の冒頭時点で既に刑事課に配属されており、村木よりも若干先輩。岩田及び村木以外には全員敬語を使う。岩田との話し方で同期と思われる。村木演じる宍戸の病気療養中は、その代役を引き受けてスキー場ロケに参加する。 パート2第20話からは内勤の早苗と共にタイトルバックにクレジットされ、活躍場面も増える(ただし、タイトルバックラストの集合カットには入っていない)。パート2では本城たちが捜査で地方へ出向くとなぜか武田と共に留守番をさせられることが多い。原田や藤村をフォローする一面も見られる。最終話で容疑者の共犯グループを尾行中、巻かれてしまい、ガードレールを飛び越える際、片足を引っ掛けるNGテイクがそのままOAされていた。 工藤 - 田中靖浩(第1話 - 第16話) 内勤の制服警察官。由美子の潜入捜査では、裏口で泉と岩田の突入のために松野と正面玄関で注意をそらしたりと現場での活躍がある。 内藤 - 矢島昌樹(第17話 - 第26話) 工藤巡査の後任。内勤の制服警察官。 渡辺 早苗 - 星野すみれ→星野光代(「パート1」「2」全話)※パート2第20話から芸名変更 内勤の女性警察官。彼女の母親は捜査課の面々が足を運ぶ喫茶店に勤めていることがパート1第5話で判明する。 宮本課長と武田を除けば、全シリーズ通して村木の次に出演期間が長い(村木78回・渡辺77回)。パート2になってからは、本城刑事発案の囮捜査に参加するようにもなった。 パート2第20話から南と共にタイトルバックにクレジットされる。 相沢 より子 - 安永亜衣(第23.29.31.35話) フランス料理店に勤めるフリーター。宝石店に勤務していた頃、いわれのない売上金窃盗の疑いをかけられた過去を持ち、それ以来警察に対して不信感を抱いていた。第23話で同級生が起こした強盗殺人事件の参考人として泉と出会い、当初は反発しながらも互いの真意を知るうちに好意を寄せはじめる。刑事課の面々とは事件を通じて対面している。徐々に交際を重ねた末に婚約を交わすが、泉の自宅で帰りを待っていた際、本人たちとは全く無関係の事件に巻き込まれ殺害されてしまう。 武田 秀彦 (警部補) - 地井武男(シリーズ全話出演) 係長的立場の刑事。通称「タケさん」。本城からは「タケ先輩」と呼ばれる。 パート1では主に現場に出て捜査の指揮を取ることが多かったが、「2」以降は主にデスクワーク(報告書や鑑識との打合わせ等)が多くなる。その為、宮本課長と一緒に刑事課内にいることが多い。各シリーズで1~2話程度メインのストーリがある。 パート1では「刑事は靴の底を履き潰してナンボ」が信条をしていたが、「2」以降は「捜査はチームワーク」が信条となる。その為、原田と女性刑事以外には特にカミナリを落としている。 また、宮本課長同様にこの頃から性格が軟化。上記のカミナリや小言がかなり増えていき、次第に血圧も上昇してしまった事も悩みのタネであるが、「2」の最終話で本城の昏睡状態に「これ以上、同僚に死なれるのはまっぴらですよ。」と、牧の死や岩田の殉職に続いて、本城まで失うことに声を詰まらせ懸念していた。 課内で唯一の妻帯者であり、高校生の娘まみとのコミュニケーションがうまくとれず悩んでいたが、娘が関わった事件を境に、親子関係が多少改善する。 使用拳銃:S&W M103インチ FBIスペシャル 宮本 謙(警視もしくは警部) - 松方弘樹(シリーズ全話出演) 曲者揃いの部下達の行動は全てお見通しの代官署刑事課課長。そのためか「どうしてうちは勝手なことばかりする奴が集まるんだ」と、人事課にも宮本の性格を見抜かれている模様。 「1」の前期はシングルのスーツにベスト着用していたが、後期以降はダブルのスーツを着用する。次第にスーツの色や靴下も派手になり、武田からエンディング前の課内での会話で指摘を受けるシーンがある。 部下の窮地や本庁の査問委員会や刑事部長にも臆することなく主張したりと優しく見守る管理職という立場であるため、自ら現場に出るシーンはシリーズ通じて数えるほどしかない。 釣りが趣味で、常に釣り関連雑誌を愛読し、出張先で釣りをしたり、仕事中でも自室で竿を磨いたりしている。 表面は飄々としているが、荒っぽい取調べで容疑者を自供させたり、「1」の最終回や「3」の第1話で主犯格(現職の警視正)の元に出向いて出頭を促したりする際は普段からは想像出来ないような雰囲気を出し、しのぶを勝手に捜査へ連れ出した本城と藤村に連れ戻すように語気を強めて命じることもあった。 署内では牧と度々行動を共にしており、特に連れションの場面が多いが、その度にハンカチを失念して牧から借りていた。 風間とはコーヒーを飲みながらコミュニケーションを図り、誰よりも早く終盤での単独行動を見抜いていた。(風間明を参照) 「2」から本城の登場で性格が軟化し、彼のペースに完全に振り回されてしまう。武田からは「課長は本城に甘い」と苦言を呈され、更には上層部に頭を下げる機会が劇的に増えてしまい、胃薬を常備している。 結婚はしていたが、かつて逮捕した犯人の逆恨みにより妻を殺害されたことが「2」後期、藤村との会話で武田の口から語られている。 田辺しのぶは外縁の姪にあたり、死去した妻の妹の娘。優しい口調ながらも色々と教育の為に指摘をしている。また子供はいない模様で、しのぶが署内から容疑者に拉致された際には、感情を露わにする場面がある一方、青木を本庁捜査一課に送り出す際にも、ラストシーンの刑事部屋で娘を嫁がせる父親の心境であるかのように武田に語りかけている。
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