あずき〔あづき〕【小‐豆】
あずき (小豆)
あずき
あずきの原産地は一般に東アジアと考えられています。しかし、最近、祖先野生種と考えられているヤブツルアズキ(V.angularis var. nipponensis(Ohwi) Ohwi & Ohashi)が、日本、朝鮮半島、中国からヒマラヤにいたる広い地域に分布していることが明らかになったことから、栽培化が起こった地域を再検討する必要が出ています。 あずきの名の由来は、江戸時代の学者、貝原益軒の「大和本草(やまとほんぞう)」によれば、「あ」は「赤色」、「つき」及び「ずき」は「溶ける」の意味があり、赤くて煮ると皮が破れて豆が崩れやすいことから「あずき」になったとされています。なお、英語では、"adzuki bean"、"small red bean"などと表記されます。 日本では、縄文時代から古墳時代前期までの遺跡からあずきの炭化種子が発見されており、奈良時代初期の「古事記」に初めてその名が登場します。古来から人々の生活と密接に結びついた豆で、我が国や中国、朝鮮ではあずきの赤色に魔除けなどの神秘的な力があると信じられ、行事や儀式などに供されてきました。これらの習俗は中国に始まり、朝鮮半島を経て我が国に伝えられたとされています。 日本の主要産地は北海道で、国内生産量の8割強を占めています。また、輸入ものは主として中国から天津小豆(てんしんしょうず)、東北小豆(とうほくしょうず)などの銘柄で輸入されています。 | |
あずきの中でも、特に大粒で煮ても皮が破れにくい特徴を持つ特定の品種群は「大納言」と呼ばれ、流通・加工上、普通のあずきと区別して扱われ、一般的にあずきと言う場合は、大納言以外の普通品種を指します。あずきの普通品種には、「エリモショウズ」、「きたのおとめ」、「しゅまり」等があり、作付面積は、「エリモショウズ」が約5割を占めています。また、あずきの種皮色は通常は赤(あずき色)ですが、黒、白、緑、茶、灰白、斑紋、白地赤斑などありますが、国内生産があるのは白小豆(しろあずき)と呼ばれる白系統で、岡山県の「備中白小豆」、北海道の「きたほたる」などの品種がごく僅か生産されています。 あずきのほとんどは餡や菓子の原料になり、和菓子、冷菓、菓子パン、汁粉、ゆであずきなどに用いられています。白小豆は貴重なあずきの白餡となり、生菓子、羊羹、最中等に用いられます。 |
あずき
食品名(100g当たり) | 廃棄率(%) | エネルギー(kcal) | 水分(g) | たんぱく質(g) | 脂質(g) | 炭水化物(g) | 灰分(g) |
豆類-豆類/あずき/全粒、乾 | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
豆類-豆類/あずき/全粒、ゆで | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
豆類-豆類/あずき/ゆで小豆缶詰 | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
豆類-豆類/あずき/あん/つぶしあん | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
豆類-豆類/あずき/あん/さらしあん | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
豆類-豆類/あずき/あん/こしあん | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
菓子類-菓子類/甘納豆/あずき | ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() |
アズキ
(あずき から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/09 01:46 UTC 版)
アズキ(小豆、荅、Vigna angularis)は、マメ科ササゲ属アズキ亜属に属する一年草。種子は豆の一種(広義の穀物)である。しょうずともいう[4]。
注釈
出典
- ^ 文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』
- ^ 厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2015年版)』
- ^ 食品成分データベース 文部科学省(出典は『日本食品標準成分表』2015年版)2021年2月21日閲覧
- ^ a b 素材図鑑:小豆 北海道貿易物産振興会(2021年2月21日閲覧)
- ^ 歴史的に栽培の始まりは複数の地域(日本を含む)で独立に始まったと考えられる。
- ^ 星川清親『新編 食用作物』訂正第5版(養賢堂、昭和60年5月10日)p.460
- ^ a b 日本豆類協会. “あずきとは何?”. Weblio辞書. ウェブリオ株式会社. 2019年5月24日閲覧。
- ^ “アズキ”. 農業生物資源ジーンバンク. 植物画像データベース. 農研機構遺伝資源センター. 2019年5月24日閲覧。
- ^ 滋賀県湖北農業農村振興事務所 「滋賀県長浜市における小豆の生産振興について」
- ^ 対照的にダイズという名前は中国大陸の漢字「大豆」由来と考えられる。
- ^ 橋本食糧工業 「あずきのいろいろストーリー」
- ^ 農林水産省東海農政局 「あずき」 Archived 2013年3月20日, at the Wayback Machine.
- ^ 『本草和名』 下巻、日本古典全集刊行会〈日本古典全集〉、1926年 。
- ^ 豆類協会 「国内生産」
- ^ デジタル大辞泉(だいなごん‐あずき / 大納言小豆)小学館(2017年6月02日閲覧)
- ^ 農林水産省のおはぎの説明ページ
- ^ 農林水産省 「小豆(あずき)の大納言の名前の由来を教えてください」 Archived 2015年1月21日, at the Wayback Machine.
- ^ 「大納言」 日本豆類協会
- ^ “ホッカイシロショウズ”. アグリナレッジ. 農林水産省 (2017年). 2020年1月13日閲覧。
- ^ 三宅曜子「素材の特徴から創り上げるブランド商品とは」『旬レポ中国地域』、経済産業省中国経済産業局、3頁、2013年3月 。
- ^ 「ささげ」豆類協会(2015年9月15日閲覧)
- ^ “第3章 調理室における衛生管理&調理技術マニュアル”. 文部科学省. 2020年6月6日閲覧。
- ^ “ささげ”. 農林水産省東海農政局. 2020年6月6日閲覧。
- ^ a b “小豆粥はいつ食べる?”. ディライトクリエイション (2021年1月15日). 2021年12月31日閲覧。
- ^ 食の医学館. “アズキとは”. コトバンク. 朝日新聞社. 2019年5月24日閲覧。
- ^ Yoshida, Kumi; Nagai, Nobukazu; Ichikawa, Yoshiki; Goto, Miki; Kazuma, Kohei; Oyama, Kin-ichi; Koga, Kazushi; Hashimoto, Masaru et al. (2019). “Structure of two purple pigments, catechiopyranocyanidins A and B from the seed-coat of the small red bean, Vigna angularis”. Sci. Rep. 9 (1). doi:10.1038/s41598-018-37641-0.
- ^ 齋藤優介, 西繁典, 小疇浩 ほか「豆類ポリフェノールの抗酸化活性ならびにα-アミラーゼおよびα-グルコシダーゼ阻害活性」『日本食品科学工学会誌』2007年 54巻 12号 p.563-567, doi:10.3136/nskkk.54.563, 10.3136/nskkk.54.563
- ^ 堀由美子, 村社知美, 福村基徳 ほか「アズキ熱水抽出物 (アズキ煮汁) の成分とその抗酸化能」『日本栄養・食糧学会誌』2008年 62巻 1号 p.3-11, doi:10.4327/jsnfs.62.3
- ^ 小嶋道之, 山下慎司, 西繁典 ほか「小豆ポリフェノールの生体内抗酸化活性と肝臓保護作用」『日本食品科学工学会誌』2006年 53巻 7号 p.386-392, doi:10.3136/nskkk.53.386, 日本食品科学工学会
- ^ Mark T. Sampson, Largest USDA study of food antioxidants reveals best sources, American Chemical Society, Public Release: 16-Jun-2004, Eurek Alert, 2016年9月4日閲覧
- ^ EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (2010). "Scientific Opinion on the substantiation of health claims related to various food(s)/food constituent(s) and protection of cells from premature aging, antioxidant activity, antioxidant content and antioxidant properties, and protection of DNA, proteins and lipids from oxidative damage pursuant to Article 13(1) of Regulation (EC) No 1924/20061". EFSA Journal (英語). 8 (2): 1489. doi:10.2903/j.efsa.2010.1489 (inactive 14 January 2015)。
- ^ “Withdrawn: Oxygen Radical Absorbance Capacity (ORAC) of Selected Foods, Release 2 (2010)”. United States Department of Agriculture, Agricultural Research Service (2012年5月16日). 2012年6月13日閲覧。
- ^ 小嶋道之, 西繁典, 齋藤優介 ほか「小豆ポリフェノールの単回および継続投与が血清グルコース濃度に及ぼす影響」『日本食品科学工学会誌』2007年 54巻 1号 p.50-53, doi:10.3136/nskkk.54.50, 日本食品科学工学会
- ^ 小嶋道之, 西繁典, 齋藤優介 ほか「小豆ポリフェノール飲料による高脂肪食投与雌マウスの体重増加抑制」『日本食品科学工学会誌』2007年 54巻 5号 p.229-232, doi:10.3136/nskkk.54.229, 日本食品科学工学会
- ^ 小嶋道之, 西繁典, 山下慎司 ほか「小豆エタノール抽出物添加飼料によるラットの血清コレステロール濃度抑制」『日本食品科学工学会誌』2006年 53巻 7号 p.380-385, doi:10.3136/nskkk.53.380, 日本食品科学工学会
- ^ 佐藤伸, 向井友花, 嵯峨井勝「ポリフェノールを含む小豆抽出物が高血圧自然発症ラットの血圧上昇および内皮型一酸化窒素合成酵素の発現に及ぼす影響」『日本衛生学雑誌』2008年 63巻 2号 p.489, NAID 10024477587
- ^ 小西 史子ほか「小豆焙煎粉の抗酸化能と小学校家庭科教材への活用」『日本家政学会誌』2012年 63巻 6号 p.301-307, doi:10.11428/jhej.63.301, 日本家政学会
- ^ a b 伊藤智広, 伊藤裕子, 水谷峰雄 ほか「ヒト胃癌細胞におけるアズキ熱水抽出物によるアポトーシス誘導」『日本食品科学工学会誌』2002年 49巻 5号 p.339-344, doi:10.3136/nskkk.49.339, 日本食品科学工学会
- ^ 中西裕二「民間信仰と正当性の所在: 粥占という事例から」『福岡大学研究部論集 A:人文科学編』2006年3月 5巻 6号 p.21-37, NCID AA11584634, 福岡大学研究推進部
- ^ 服部純子「農耕者と漁撈者の比較心理(2) : 神祭祀を通しての信仰心」『国際基督教大学学報. I-A, 教育研究』1999年 41巻 p.147-170, NAID 110007324620, 国際基督教大学
- ^ 水谷令子, 久保さつき, 西村亜希子、「三重県における粥占い神事」『日本食生活学会誌』1996年 7巻 2号 p.55-61, doi:10.2740/jisdh.7.2_55, 日本食生活学会
あずき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/05/18 15:38 UTC 版)
団子屋の女将。宿禰が食べる団子の膨大なツケに頭を悩ませている。商売上手で夏は海の家も経営している。その割には若々しい(年齢未発表)。どうやら独身のようだ。宿禰の師匠である葵とは交換日記をする仲。
※この「あずき」の解説は、「御意見無用っ!!」の解説の一部です。
「あずき」を含む「御意見無用っ!!」の記事については、「御意見無用っ!!」の概要を参照ください。
あずき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2013/05/13 14:30 UTC 版)
メイクアップアーティストのアシスタント。性別、女。年齢、17歳。血液型、A型。好物、三明治、愛玉。
※この「あずき」の解説は、「OPEN小將」の解説の一部です。
「あずき」を含む「OPEN小將」の記事については、「OPEN小將」の概要を参照ください。
あずき(木ノ原 あずき)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 09:25 UTC 版)
「ひまわり幼稚園物語あいこでしょ!」の記事における「あずき(木ノ原 あずき)」の解説
いつも眠そうにしている女の子。どこででも寝られる。ドタバタでやかましい幼稚園内、水の中などなど。誕生日会の折り紙の鎖作りは黙々とこなす。たつや、かなとは同じ月生まれ。じゅん&じゅんことは同じアパート。
※この「あずき(木ノ原 あずき)」の解説は、「ひまわり幼稚園物語あいこでしょ!」の解説の一部です。
「あずき(木ノ原 あずき)」を含む「ひまわり幼稚園物語あいこでしょ!」の記事については、「ひまわり幼稚園物語あいこでしょ!」の概要を参照ください。
あずき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/06 13:51 UTC 版)
メイクアップアーティストのアシスタント。性別、女。年齢、17歳。血液型、A型。好物、三明治、愛玉。
※この「あずき」の解説は、「OPENちゃん」の解説の一部です。
「あずき」を含む「OPENちゃん」の記事については、「OPENちゃん」の概要を参照ください。
あずき(声:吉倉万里)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:43 UTC 版)
「みんなで鍛える全脳トレーニング」の記事における「あずき(声:吉倉万里)」の解説
パンダ(♀)。おっとりのんびりした性格。不思議さんで刹那主義。
※この「あずき(声:吉倉万里)」の解説は、「みんなで鍛える全脳トレーニング」の解説の一部です。
「あずき(声:吉倉万里)」を含む「みんなで鍛える全脳トレーニング」の記事については、「みんなで鍛える全脳トレーニング」の概要を参照ください。
あずき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/24 15:30 UTC 版)
「キング・オブ・アイドル」の記事における「あずき」の解説
NEMS LABOでIOSが人間以外にオブジェクトが出るかの研究のために飼われている白い犬。そのため、首輪型のIOSを装置している。作者の設定ではフレッシュメイツ1組の16人目とされていた。
※この「あずき」の解説は、「キング・オブ・アイドル」の解説の一部です。
「あずき」を含む「キング・オブ・アイドル」の記事については、「キング・オブ・アイドル」の概要を参照ください。
あずき
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 07:26 UTC 版)
御座候の餡に使用しているアズキの品種「エリモショウズ」が、落葉病というアズキの病気に抵抗性がないため作付けが年々減少していた。耐病性品種から代用品種を模索するも、味や生産の面で問題があり、適したものが見つからなかったために、将来に危機感を覚え、2005年(平成17年)自社で育種を開始した。エリモショウズと既存の耐病性品種(しゅまり)との交配の結果、12年の時を経て2017年(平成29年)に耐病性を備え色と味が当社商品の餡に適した新品種「紫さやか」を作出した。これは普通小豆(大粒の大納言小豆と対比した中・小粒系統)としては民間初の新品種であり、2020年(令和2年)1月現在出願中である(第33087号2018(平成30)年4月出願 同年9月9日公表 同社と株式会社バイオテックとの共同出願)。
※この「あずき」の解説は、「御座候」の解説の一部です。
「あずき」を含む「御座候」の記事については、「御座候」の概要を参照ください。
あずき
荅
「あずき」の例文・使い方・用例・文例
あずきと同じ種類の言葉
- あずきのページへのリンク