小豆洗いとは? わかりやすく解説

あずき‐あらい〔あづきあらひ〕【小豆洗い】

読み方:あずきあらい

小豆を洗う音をたてる妖怪川辺近づくと「小豆とぎましょか、人とって食いましょか、しょきしょき」と声がするという。全国伝承みられる小豆研(と)ぎ。

チャタテムシの別名。


小豆洗い

作者京極夏彦

収載図書巷説百物語
出版社角川書店
刊行年月1999.8

収載図書巷説百物語
出版社中央公論新社
刊行年月2002.2
シリーズ名C・NOVELS BIBLIOTHEQUE

収載図書巷説百物語
出版社角川書店
刊行年月2003.6
シリーズ名角川文庫


小豆洗い

作者龍膽寺旻

収載図書モノノケ大合戦
出版社小学館
刊行年月2005.9
シリーズ名小学館文庫


小豆洗い―巷説百物語

作者京極夏彦

収載図書御伽草子―妖かしの宴 3
出版社PHP研究所
刊行年月2001.11
シリーズ名PHP文庫


小豆洗い

読み方:アズキアライazukiarai

チャタテムシ目属す昆虫総称障子などにとまって立て微かな音が、立てる音や、小豆を洗う音に似ている

季節

分類 動物


小豆洗い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/17 15:05 UTC 版)

小豆洗い(あずきあらい)または小豆とぎ(あずきとぎ)は、ショキショキと音をたてて[注 1]川で小豆を洗うといわれる日本妖怪水木しげるゲゲゲの鬼太郎にも登場したことがあり、鳥取県境港市水木しげるロード銅像があるなど、マニアの間では知名度の高い妖怪である。


  1. ^ 後述するように、水木しげる等は「ショキショキ」という音がするとしたが[1]、その原典の[2]柳田國男『妖怪談義』では小豆洗いではなく荒神が米を研ぐときに自ら「ショキショキ」と唱えるとある[3]。ただし柳田は江戸期の『白河風土記』に記録される小豆洗いは「サク〳〵(サクサク)」という音を立てると述べる。また佐藤清明は「シャリ〳〵(シャリシャリ)」の例を挙げる。
  1. ^ a b 水木しげる妖怪画談』(4版)岩波書店、2002年、147頁。ISBN 9784000023955https://books.google.com/books?id=_vcRAQAAMAAJ&q=ショキショキ 
  2. ^ a b c 姜竣『紙芝居と〈不気味なもの〉たちの近代』青弓社、2007年、184頁。ISBN 9784787220233https://books.google.com/books?id=7-wvAQAAIAAJ&q=ショキショキ。"『妖怪画談』のなかで比較的に聴覚イメージが豊富に付着している「小豆洗い」は、川のほとりで「ショキショキ」と小豆を洗うようなその音が、十町を行っても耳から離れないという。それでさえ名前に擬音の痕跡はすでにない。もちろん、それは柳田の『妖怪談義』の記述をほぼそのまま引用したものではある。"。 ; —「絵の<声>の聴き方、『文學』第5巻第2号(2004年3月号)、144頁に元々掲載(文章は若干改訂)。
  3. ^ a b 柳田國男妖怪談義グーテンベルク21、1957年https://books.google.com/books?id=AZ3kAAAAQBAJ&pg=PT117 
  4. ^ a b c d 多田編 1997, pp. 162–163
  5. ^ a b c d 村上 2000, pp. 12–13
  6. ^ 佐々木正興「伊予の妖怪変化」『伊予の民俗』第37号、伊予民俗の会、1985年5月、29頁、NCID AN003137172014年11月2日閲覧 
  7. ^ 渡辺重利他 著、塚田正明他編纂 編『長野県史』 民俗編 第3巻(3)、長野県、1990年、457頁。 NCID BN00168252 
  8. ^ 井田安雄 著「神異・怪異に関する話」、宮元常一他編 編『群馬県史』 資料編27 民俗3、群馬県、1982年、944頁。 NCID BN07547000http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/C1040314-000.shtml2014年11月2日閲覧 
  9. ^ a b 大藤 1943, p. 19
  10. ^ a b 柳田國男遠野物語・山の人生』岩波書店〈ワイド版岩波文庫〉、1993年、244頁。ISBN 978-4-00-007121-5 ; うち『山の人生』所収
  11. ^ 新評社 編『妖怪の事典』新評社、1979年、105頁。 NCID BA65465284 
  12. ^ a b 小玉他 1986, p. 36
  13. ^ 勝田市史編さん内部資料(10)昭和四十九年三月発行 『勝田の昔話と伝説』 勝田市史編さん委員会 p.93.話者名と聞き取った年月日の記入があり。
  14. ^ 多田編 1997, p. 101.
  15. ^ 今越祐子・増田昭子「多摩の昔話(一)平野部」『常民文化研究』第6号、常民文化研究会、1982年6月、54頁、NCID AN003327662014年11月2日閲覧 
  16. ^ 三好清敏・西崎伸承「ふるさとの民話 松山市伊台の民話」『あゆみ』10・11合併号、愛媛大学農学部付属農業高等学校郷土研究部、1974年2月、24頁、NCID AA122754422014年11月2日閲覧 
  17. ^ 大録義行編 『那珂の伝説 上』 筑波書林 1984年 pp.47 - 48.
  18. ^ a b 水沢他 1982, p. 903
  19. ^ 長野県上水内郡小川村」『民俗採訪』昭和35年度号、國學院大學 民俗学研究会、1961年、119頁、NCID AN003138742014年11月2日閲覧 
  20. ^ 福島県大沼郡金山町 調査報告書」『常民』第26号、中央大学民俗研究会、1990年2月、125頁、NCID AN001167822014年11月2日閲覧 
  21. ^ a b c d 佐藤清明「アヅイアラヒ/小豆洗い」『現行全国妖怪辞典』中国民俗学〈方言叢書 第七篇〉、1935年https://dl.ndl.go.jp/pid/1872879/1/5 
  22. ^ 細川修・杉本清人 著「口頭伝承」、所三男他編纂 編『長野県史』 民俗編 第2巻(3)、長野県、1989年、650頁。 NCID BN00168252 
  23. ^ 甲州秋山の民俗東京女子大学史学科民俗調査団、1974年、89頁。 NCID BN1606860Xhttp://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/1422009.shtml2014年11月2日閲覧 
  24. ^ 西浦左門「丹波美山の言葉と民俗」『近畿民俗』通巻136・137号、近畿民俗学会、1994年3月、4頁、NCID BA474988602014年11月2日閲覧 
  25. ^ 細川敏太郎「赤じゃぐまその他」『香川民俗』第2号、香川民俗学会、1966年7月、3頁、NCID AA115664062014年11月2日閲覧 
  26. ^ a b 柴田編 2008, p. 23
  27. ^ 武藤鐵城音と民俗(秋田県仙北郡角館附近)」『旅と伝説』11巻7号、三元社、1938年7月、29-30頁、NCID AN001397772014年11月2日閲覧 
  28. ^ 蒲生明「妖怪名彙」『民間伝承』4巻2号、民間伝承の会、1938年11月、8頁、NCID AN102194312014年11月2日閲覧 
  29. ^ a b c 多田 1990, pp. 135–136
  30. ^ 高橋八十八「聞き書(その三)新潟県松代町福島」『高志路』第247号、新潟県民俗学会、1977年9月、16-17頁、全国書誌番号:000086652014年11月2日閲覧 
  31. ^ 渡邊行一「西浜の聞書(三)」『高志路』第3巻第10号、新潟県民俗学会、1937年10月、53頁、全国書誌番号:000086652014年11月2日閲覧 
  32. ^ 山形県西置賜郡白鷹町 調査報告書」『常民』第31号、中央大学民俗研究会、1995年1月、111頁、NCID AN001167822014年11月2日閲覧 
  33. ^ 能坂利雄日本史の原像』新人物往來社、120 |quote=山裾一部の岩壁が、水勢にえぐられ、或程度の深さをもつ洞穴をかたちづくった。川水が洞窟をえぐり抜けて流れる時は、たまさか異様な音響をきく者が時代と共に増した。人々はその音に不審をいだき、かつ恐れ、神に似たものを感じるようになったのである頁https://books.google.com/books?id=tpYfAQAAMAAJ&q=小豆洗い 
  34. ^ 角田義治『現代怪火考』大陸書房、1979年、102-103頁。 NCID BA31782934 
  35. ^ 市川寛也『妖怪文化の現代的活用に関する研究―地域住民を主体とする妖怪存在の再創造の事例から―』筑波大学大学院人間総合科学研究科芸術専攻、2013年、108頁https://tsukuba.repo.nii.ac.jp/record/33337/files/DA07004_abstract.pdf 
  36. ^ 宮本幸枝「第1章 国民的有名妖怪 §小豆洗い」『日本の妖怪FILE』学研、2013年、18–19頁。ISBN 978-4-054056-63-3 
  37. ^ 今野圓輔 編『日本怪談集 妖怪篇』 上、中央公論新社中公文庫〉、2004年、39頁。ISBN 978-4-12-204385-5 
  38. ^ 日野巌・日野綏彦 著「日本妖怪変化語彙」、村上健司校訂 編『動物妖怪譚』 下、中央公論新社〈中公文庫〉、2006年、265頁。ISBN 978-4-12-204792-1 
  39. ^ 村上 2000, p. 203.


「小豆洗い」の続きの解説一覧

小豆洗い(あずきあらい)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/31 14:10 UTC 版)

妖怪のお医者さん」の記事における「小豆洗い(あずきあらい)」の解説

黒郎を集団襲った妖怪一匹少女容貌をしている。

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「小豆洗い(あずきあらい)」を含む「妖怪のお医者さん」の記事については、「妖怪のお医者さん」の概要を参照ください。


小豆洗い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/21 07:26 UTC 版)

日本の民話 (漫画)」の記事における「小豆洗い」の解説

1968年1月4日妖怪保存協会山田は、妖怪「小豆洗い」に人間文明教え幸福にしてやろう目論む。しかし、文明見せられた小豆洗いは「排気ガス汚染された街」「新鮮では無い食べ物」「視覚欲望刺激するだけの写真テレビ」に、うんざりして帰ってしまう。

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小豆洗い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 18:01 UTC 版)

奇異太郎少年の妖怪絵日記」の記事における「小豆洗い」の解説

奇異太郎は川で小豆を洗う音と歌を聞いただけで、小豆洗いより上流立ちションをしていたことを理由直接会っておらず、小豆洗いもその事実を知らない

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小豆洗い

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 09:02 UTC 版)

巷説百物語」の記事における「小豆洗い」の解説

時は春。越後山奥にある枝折峠川岸山小屋の中、夜半になっても静まる気配のない悪天長い夜に、百物語が始まる。(『怪』第掲載

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