理化学研究所 組織の特徴

理化学研究所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/12 16:30 UTC 版)

組織の特徴

フロンティア研究システムは次世代研究のための先端的研究を行う部門として設置。基本的には、大学及び産業界とのコラボレーションによって、研究テーマが設定される。COEプログラムと同様にして、時限付きでプロジェクトが進行して、成果等によって評価され、研究継続か中止かの判断が行われる。現在[いつ?]のところ、後者の中止の判断はない。

2007年より企業などと連携したセンターを設置できるようになり[18]、理研BSI-オリンパス連携センター(オリンパスとの連携、2007年6月設置)や理研-東海ゴム人間共存ロボット連携センター(RTC、東海ゴム工業との連携、2007年8月設置)などが設置されている。

フロンティア研究センターはグループディレクター制を採用しており、グループディレクターを中心にして、研究プログラムの複数年次に渡る研究が行われている。グループディレクター制とは、任期付きの教授のようなものであるが、21世紀COEプログラムのように人事権、及び予算権を持つ。

科学技術庁所管の特殊法人であったため、主に産業界との連携を重視。そのため、グループディレクターとは理化学研究所において実施する研究開発のプロジェクトマネージャー的な存在である。

グループディレクターがプロジェクトマネージャーならば、プログラムディレクターはプロジェクトリーダである。グループディレクターを補佐する、複数のプロジェクトリーダーが所属し、各専門別研究テーマを遂行する。

雇用と職制

本所(和光研究所)の人事担当者が各研究所及びフロンティア研究センターから人材確保の要望を受けて求人を行い、求人担当である主任またはグループディレクターが面接を実施する。主任やグループディレクターの権限が国立大学等よりも大きく、雇用の可否が主任もしくはグループディレクターの判断によって決定される点が普通の国公立の研究機関との違いである。

主任研究員(大学における教授、准教授、講師に相当)以上の場合には、公募職のため、理化学研究所運営理事会の議決を以って行う。

一部の研究者及び事務系職員を除いて、大半の者は1年契約であり、1年ごとに厳しい研究評価をくだされる。任期制の職員に退職金は無い[19]。研究業績が基準に満たされない時は、雇用が解消される。一方で、年契約のシステムは研究者の流動性を生んでいる。優秀な研究者は理研で研究成果をあげて、ステップアップを兼ねて他の研究機関に移っていく。

一般の大学や大学院と同じ職制と、産業技術総合研究所の職制に該当する職制となっている。事務系職員に関しては、評議官もしくは監事職相当の職務まである。

戦前から伝統的に「研究に男女差は無い」という方針で運営し、現在でも多数の女性職員が在籍している[20]2006年6月6日には男女共同参画推進委員会を設置した[21]

幹部職員
  • 理事会(理事長・理事・外部理事)
  • 監事会(監査官・評議員)
  • 評議員会(各研究センターの事務職の長からなる会議)
  • センター長会(各研究センターの長からなる会議)
常勤職員
  • 研究系
    • センター長、グループディレクター、プログラムディレクター
    • 高等主任研究員、主任研究員、上席研究員、グループリーダー、チームリーダー、ユニットリーダー
    • 研究員(博士および研究経験者)
    • ポスドク研究員(特別研究員)
    • リサーチアソシエイト
    • テクニカルスタッフI, II
    • ジュニアリサーチアソシエイト
  • 技術系
    • 技術部長(グループディレクター)
    • 高等主任技術者
    • 主任技術者
    • 技術者
    • 技能者
  • 事務系
    • 事務センター長
    • 高等主任企画官
    • 主任企画官
    • 高等主任事務官
    • 主任事務官
    • 事務官
非常勤職員
  • 博士研究員(ポスドク研究員)
  • 契約技術者(プロパー)
  • 秘書・アシスタント職員
  • 客員研究員
  • 客員技術者
  • 招請研究員
  • 招請技術者

付記)以前は非常勤職員(最大3年)でも、業績を挙げると常勤職員へ登用されることがあったが、近年[いつ?]では著しく業績を挙げてもほとんど登用されず、外部への転出が求められる。技術系・事務系の場合には、非常勤職務中に国家公務員試験(I種)合格者は自動的に常勤職員へ登用される。


注釈

  1. ^ 田島英三(1913年 - 1998年)は戦中に原子核研究に従事した物理学者。立教大学名誉教授、原子力安全研究協会理事長(コトバンク)。

出典

  1. ^ a b 人員・予算”. 理化学研究所. 2022年3月18日閲覧。
  2. ^ 理事長挨拶”. 理化学研究所. 2017年12月24日閲覧。
  3. ^ a b 【社説】24人目に科学ノーベル賞を受けた日本を眺める苦々しさ=韓国(中央日報日本語版)”. Yahoo!ニュース. 2019年10月11日閲覧。[リンク切れ]
  4. ^ a b 研究所名称変更のお知らせ(2015年4月1日)
  5. ^ 理化学研究所設置に関する建議案委員会. 第36回帝国議会. 【6月】.大正4年6月7日·第1号·大正4年6月8日·第2号.大正4年6月8日·第2号 帝国議会会議録検索システム
  6. ^ 『悲運の加速器、海底に沈む「米国の誤謬」』。産経新聞。2015年8月10日。
  7. ^ 田島英三 (1995). ある原子物理学者の生涯. 東京: 新人物往来社. ISBN 4-404-02208-5 
  8. ^ 財団法人理化学研究所に関する措置に関する法律(昭和22年法律第131号) - 国立公文書館
  9. ^ 株式会社科学研究所法 - ウィキソース。
  10. ^ 理化学研究所法 - ウィキソース。
  11. ^ 理化学研究所と宇宙航空研究開発機構との連携協力に関する基本協定の締結について 宇宙理化学研究所/航空研究開発機構(2020年3月26日)2020年3月28日閲覧
  12. ^ 国立研究開発法人理化学研究所法 | e-Gov法令検索”. elaws.e-gov.go.jp. 2021年8月14日閲覧。
  13. ^ a b 拠点”. 2021年9月26日閲覧。
  14. ^ 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会 情報科学技術委員会(第41回)配付資料 (参考1)次世代スーパーコンピュータ施設の立地地点を神戸に決定 平成19年3月28日 独立行政法人理化学研究所 文部科学省、2007年3月28日。(理化学研究所が公表したプレスリリース - アーカイブ
  15. ^ 神戸市医療産業都市推進本部 平成26年3月28日
  16. ^ 2018年4月に生命システム研究センター(QBiC)、多細胞システム形成研究センター(CDB)、ライフサイエンス技術基盤研究センターを統合して発足
  17. ^ a b 沿革”. 2021年9月26日閲覧。
  18. ^ 「理研-東海ゴム 人間共存ロボット連携センター」を開設 ―介護現場で“やさしく”働く「支援ロボット」の導入を目指す―』(PDF)(プレスリリース)2014年8月1日http://www.tokai.co.jp/pressrelease/2007/n07-08-01.pdf2014年9月19日閲覧 
  19. ^ 【理研STAP会見詳報】(4)懲戒処分対象なのに退職願受理「なぜ非常識なことを」記者の追及に理研「これ以上の負担は…」(1/3ページ)産経ニュース(2014年12月19日)
  20. ^ 理研の男女共同参画の現状について(独立行政法人理化学研究所 総務部長 大河内 真) - 平成16年度 文部科学省・女性の社会参画支援促進事業
  21. ^ 理研 環境報告書2009|男女共同参画への取り組み
  22. ^ “STAP細胞:理研、調査に8360万円 突出した代償に”. 『毎日新聞』. (2015年3月21日). http://mainichi.jp/select/news/20150321k0000m040158000c.html 2015年3月24日閲覧。 
  23. ^ 時事通信社 (2014年5月9日). “理研の特定研究法人先送り=STAP細胞問題で 下村文科相など”. WSJ. http://jp.wsj.com/article/JJ10016926435180684582116497382533504113200.html 2014年5月9日閲覧。 
  24. ^ “「特定国立研究開発法人」への指定問題”. 時事ドットコム. http://www.jiji.com/jc/foresight?p=foresight_12702 2014年5月31日閲覧。 
  25. ^ 矢吹孝文、市原研吾 (2014年6月22日). “理研、誤ったマウスを提供 41機関、研究に支障も”. http://www.asahi.com/articles/ASG5Y7T26G5YPTIL03P.html 2014年7月21日閲覧。 
  26. ^ “理研、前北京事務所長を提訴 1200万円不正送金”. 朝日新聞. (2014年8月8日). http://www.asahi.com/articles/ASG885VX3G88ULBJ00J.html 2014年8月9日閲覧。 
  27. ^ “元職員による公印等の不正持ち出し及び不正送金等について”. 理化学研究所. (2014年8月8日). http://www.riken.jp/pr/topics/2014/20140808_1/ 2014年8月8日閲覧。 
  28. ^ 生命科学論文:「画像不正」ネット投稿 阪大や東大確認へ/斎藤広子『毎日新聞』2015年1月9日(2016年12月6日閲覧)
  29. ^ 【超STAP事件】日本の学会は捏造論文だらけ!大スキャンダルに発展か 堀川大樹「むしマガ」Vol.272 2015年1月11日 2016年12月6日閲覧
  30. ^ 小保方さん“退場”も…論文コピペ疑惑が「大物」にも飛び火日刊ゲンダイ』2015年1月9日 2016年12月6日閲覧
  31. ^ 記者会見でも決着つかぬJ-ADNI事件「不都合な真実」 旧帝大でまたも不正が発覚 集中 Medical Confidential 2015年2月 (8巻2号 pp.25-27) 2016年12月5日閲覧
  32. ^ [1] 世界変動展望 著者 Twitter 2015年2月16日 2016年12月9日閲覧
  33. ^ インターネット上で指摘のあった論文の画像データに係る調査結果について 東京大学 2015年7月31日
  34. ^ 東大、論文画像「不正行為なし」 調査結果を発表日本経済新聞』2015年8月1日 2016年12月6日閲覧
  35. ^ [東大「論文に不正行為ない」]『朝日新聞』2015年8月1日 2016年12月6日閲覧
  36. ^ a b c ウィリアム・ブロード、ニコラス・ウェイト 著、牧野賢治 訳 編『背信の科学者たち-論文捏造はなぜ繰り返されるのか?講談社、2014年6月、320-321頁。ISBN 978-4-06-219095-4https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000188842 
  37. ^ 『研究不正再発防止をはじめとする高い規範の再生のためのアクションプラン』(プレスリリース)理化学研究所、2014年6月。 






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