神宮スパイダース
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本拠地は神宮球場。モデルは東京ヤクルトスワローズ で、慢性的な先発左腕不足に悩んでいる。球団名の由来はザ・スパイダース。連載開始一年目のシーズンでセ・リーグを制覇、二年目は最終戦で3位に滑り込み、クライマックスシリーズを6連勝で日本シリーズに進出し三連敗後の四連勝で幕張サベージを破り日本一を達成。三年目はモップスとの二強争いを制し二回目の優勝を果たしたが、クライマックスシリーズでは凡田以外良い所なくアドバンテージ1勝を含む2勝4敗で敗退。『東京ドーム編』一年目では3位に入りクライマックスシリーズ第一ステージでワイルドワンズと死闘の末敗れ、3年目は3位。選手の待遇に関してはかなり『渋い』部類。優勝年にも関わらずCS敗退という理由で一部のVIP待遇選手以外の待遇が悪かったため軒並み不満が噴出しその結果、凡田流出の憂い目に遭った。 大野 雪雄(おおの ゆきお) 声 - 白井悠介 外野手(左翼手)。背番号41→3→41、右投左打。25歳、年俸1000万→3900万→3600万円→1億円。山梨県出身。 大卒3年目の若手。守備にやや難があるもそれを上回る打棒が持ち味。スパイダーズ山梨県人会の三男。長男・トクや次男・夏之介や渋谷は先輩であるが、仲がいいため半分タメ語混じりで話している。天城など同期の野手は全員引退している。 山梨県人会の中では随一の素質を持ち、夏之介にも認められている。2年目後半に1軍定着し、わずか48試合で打率3割6分、14本塁打の好成績を残したことで球団から期待され、年俸1000万円から期待料込みで2000万円に倍増、背番号3を与えられる。しかしこれがプレッシャーとなり3年目のシーズンは不振に苦しむが、1軍のスタメンとしては一定の成績を残す。翌年はツーシーム等の動く球の影響で打率1割台まで低迷するも、同期で現ブルペン捕手の天城の助言もあり徐々に復調している。作中3年目は背番号を譲った縁で曽我部に帯同するようになり、影響を受けてか曽我部と互角の成績を挙げ年俸も大台に到達、東京3年目のころには丸金、曽我部とクリーンナップを組むチームの中心打者に成長した。 今でこそ好青年だが海藤大長坂高校時代は素行が悪く、不良とつるんで喫煙していた所を西浦と一触即発の状態になったこともある。翌日の練習試合で凡田をK.Oするも、西浦には威嚇されノーヒットに抑えられた上、試合後にケガも恐れず利き腕で殴られたことから、その迫力に恐れをなし西浦に心酔するようになった。 瀬川(せがわ) 声 - 早志勇紀 投手。背番号22。右投。29歳。年俸5000万円。 クローザー。社会人を経て6年目のシーズン途中にクローザーに定着。20セーブを挙げて年俸も倍増した。 しかし翌シーズンは救援失敗を繰り返し二軍に落とされ、新外国人クローザーの獲得まで検討されてしまうが、新外国人の契約がまとまらず難を逃れている。それを機に一軍復帰を果たし、その後は復調したようでクローザーの座を守り続けており、2年連続で胴上げ投手にもなっている。連載3シーズン目も安定したピッチングを続けるが、足に打球を受けて長期欠場。その間でセ・リーグ屈指のクローザーに成長した松浪に追いやられた感があり、実際首脳陣からも「もう瀬川の時代じゃない」と言われてしまう。 トーマス・ホットポッパー 声 - 小西克幸 投手。背番号65。左投。25歳。年俸2000万円。登録名は「トーマス」。 カリフォルニア出身のアメリカ人。2mの長身から投げ込むクセ球と馬力が武器のサイドスロー左腕。普段は温厚だがマウンドに上がるとすぐに頭に血が上る短気な性格。 外国人枠の関係からほとんど二軍暮らしをしており、たまに谷間や奇襲先発として一軍登板する。 一軍では2シーズンで通算3勝。マイナーよりも比較的環境のいい日本を気に入っているが微妙な立場にいるため、新外国人獲得の話が出ると自分の首を心配し焦りだす。 川崎 丸雄(かわさき まるお) 声 - 高橋伸也 投手。背番号13、右投げ。38歳、年俸8000万円。 通算150勝の大ベテランであり、 最高で年俸2億3千万円にも到達したことのあるチームの功労者。 荒れ球だが球威で抑えるタイプで、年齢を感じさせない肉体の持ち主。200勝を志し現役にこだわる。現在は引退して1軍ピッチングコーチ。 車好きであり、1000万円を超える車を乗り継いでいる。現在の愛車は日産GT-R スペシャルエディション。 東光 淳次(とうこう じゅんじ) 声 - 稲田徹 捕手。背番号50、右投右打。32歳、年俸500万円。 ワセダ大学では主将も務めたスター選手で、ドラフト2位で入団。バッティングとインサイドワークは悪くないが、比較的弱肩のため一軍に定着できず、年に数回一軍登録される程度の4番手捕手に甘んじている。 ドーヨスポーツの北村記者は大学時代の同期で二軍捕手だった。しかしエース記者として活躍する彼に現在は2倍の収入差をつけられている。 その後スパイダーズを戦力外となり、スカウト転向の打診を受けるも辞退。トライアウトを受験するが日本の球団からは声が掛からず、職探しを始めようとしたところで、台湾の球団からオファーを受けて契約した。 樹 六破(いつき ろっぱ) 声 - 高木渉 外野手(右翼手)。背番号60、右投左打。26歳。年俸650万円→1300万→4600万円。栃木県出身。 大卒4年目で夏之介と同い年だが、「草野球のおっさん」と評されるほどの肥満体型。 引退後は妻の実家の和菓子店を継ぐことがほぼ決定しており、悲壮感はあまりない(後述の松浪によれば上がり調子の和菓子業界なら尚更といわれるぐらい需要があるらしい)。夏之介から見ると一球にこだわるハングリー精神に欠け、プロ向きではない性格の選手。体型だけでなく中身も草野球のおっさんと称される。 きたボールを何も考えずに打ち返しているため、四球や打点が極端に低い。しかし、そのようなプレースタイルでも二軍で打率3割以上を維持していることから、野球のセンス自体はかなり高いとも見られており、バッティング練習を見た首脳陣からは「バッティングだけなら4番打者」と評価されている。 作品内2シーズン目は開幕当初は1軍であったが、6月から2軍に落とされる。ただし以前のような気楽さは見られず、1軍への執着心を見せるようになった。 連載開始から2シーズン続け、順位確定に絡む9月になってから1軍に上がり大活躍することから「9月からの男」と評される。2シーズン目には9月からの1軍昇格にかかわらず、10本の本塁打を打っている。 井上(いのうえ) 内野手。背番号10、左投左打。27歳。年俸1億200万円。 プロ入り9年目。スパイダースのファーストのレギュラー。口髭が特徴。年俸が1億円を突破した年にファッション誌のモデルとの結婚を発表する。 是川(これかわ) 声 - 日野聡 投手。背番号37、右投げ。27歳。年俸2300万円。 大卒5年目。プロ入り1年目で10勝を挙げたものの、2年目7勝、3年目5勝と振るわず、4年目はケガの影響で一軍登録なし、5年目は2先発するも2KOと、直近で結果を出せていなかった。シーズン終了後に神戸オックスへとトレードされることとなる。なお、翌年一軍登板はなく、引退している。 兵庫県神戸市出身で、子どものころは大阪テンプターズファンだった。しかし入団後は神宮スパイダースを心から愛しており、夏之介に本心を打ち明けた場面では涙を流して別れを惜しむ。 丸金 千太郎(まるがね せんたろう) 捕手。背番号40、右投右打。24歳。年俸500万→5000万円→2億2000万円。東京都出身。 高卒6年目。ドラフト5位で入団。中学生の時両親が離婚し母子家庭に育ち、現在は妹の学費の面倒を見ながらプロ生活を送るハングリー精神の塊のような選手。「野球はお金を稼ぐ手段」と断言するなど、夏之介をもってしても自分以上と認めるグラゼニ体質。1軍昇格時の最低保障年俸1500万円の差額がボーナス代わり。 2軍調整中の夏之介との経験を買われ、レギュラー捕手の寺杉の故障に伴い夏之介の女房役として1軍に昇格。スタメンに起用された試合で4打数4安打5打点と優れた結果を残し、寺杉から正捕手の座を奪取。スタメンに定着し、4番に任命された。その後13年間1軍に在籍し続けた。 同点打・逆転打を非常に多く打ち、広角にホームランを打てる。首脳陣からは「『好打者』と『長距離砲』のハイブリッド」と非常に評価も高い。 バッティングに反してインサイドワークに関しては頼りない面があり、夏之介や渋谷からは若干の不安感をもたれている。 優れた成績を残す反面好不調の波の激しく安定感に欠ける。しかし監督の意向でどんな時もスタメンで使われ続けたため、行く度となく勝てる試合を落としていることに批判も出ている。 日本シリーズでは夏之介同様スランプに陥り、「逆・シリーズ男」と呼ばれるようになる。しかし、相手のエラーや打撃妨害など決勝点を生み出したり、優勝が決まる最終戦では逆転3ランホームランを打ち、日本シリーズMVPに選ばれた。その後の年俸交渉で5000万になり、家も埼玉県外れのアパートから都心の高級マンション、高級車を乗り回す派手な生活になり性格も天狗で人を見下すナルシストになっていった。 翌シーズンからは開幕7戦連続ホームランを放つなどシーズン144本塁打という前人未到の活躍が期待されたが、杉里のインコース攻めで小指骨折し途中退場した(翌日から一塁手で出場したが、その日以降打撃不振になってしまった)。 スコット 投手。背番号27、左投げ。 作品内1年目のオフで獲得した新外国人。スコットを獲得したため、西河内の獲得はならなかった。 夏之介が2軍へ調整に行った代わりに1軍に合流しローテーション入り。8月上旬からの1軍にも関わらず、その年9勝を挙げた。 綾野(あやの) 投手。左投げ。名古屋ワイルドワンズ→神宮スパイダース 左の先発が極端に不足しているチーム事情から、渋谷とのトレードで入団した投手。名古屋では左腕エース格だった。 松浪 東次(まつなみ とうじ) 投手。背番号44、左投げ。瀬戸内カーナビーツ〜神宮スパイダース 年俸1500万円→8000万円。 作品内2年目のオフに、田辺監督の独断により戦力外から拾われる形で入団。瀬戸内時代、レギュラーシーズンでは今一つもポストシーズンで大活躍するという、夏之介と似た境遇で頭角を現した。その年の契約更改で大幅アップを要求してフロント陣と険悪になり、翌年怪我でシーズンを棒に振った途端すぐに戦力外となった。左のワンポイント中継ぎとして食い込もうと凡田をライバル視していたが敗戦処理も果たせなかった所田辺のアドバイスでオーバースローからスリークォーターに転向、シンカーを武器にその日の試合で勝ち投手になり瀬川の代理クローザーとしてマウンドに上がるようになった。 一度戦力外になり年俸が大幅に下がったことから、妻の実家である八王子市の町工場から1時間近くかけて電車通勤している。家族思いのため子持ちの樹とも気が合い、息子も父に憧れて野球を始めている。しかしその町工場は経営が逼迫しており、社員が義父である社長含め3人しかいない上、皆高齢者。社員に工場の跡継ぎになってほしいと泣きつかれたこともある。 曽我部(そがべ) 外野手(左翼手、中堅手)。右投げ右打ち。33歳。年俸8000万円→2億円。背番号3。東京都出身。九州シャープホークス〜メジャーリーグ〜神宮スパイダース 九州シャープホークスで主力選手として活躍し、オックス監督時代の田辺にトラウマを残した。メジャーリーグに挑戦し1年半ほどレギュラー、その後はスーパーサブとしてそれなりに活躍。作品内2年目のオフに日本球界復帰を決意。大阪テンプターズと札幌パープルシャドウズが獲得合戦を繰り広げたが、在京志向が強かったためスパイダースへ前者2チームより安い年俸8000万円で売り込みをかけ、田辺監督の意向もあり入団。入団の条件として大野がつけている背番号3を希望し受け入れられたため、背番号は3。中堅手のレギュラーに落ち着くもやってきたスパイダースで丸金のバッティングセンスに脱帽、自分が天狗になっていたのを思い知らされ丸金に帯同する。江戸訛りで「ひ」が発音できない。 田辺(たなべ) 声 - 二又一成 神戸オックス監督〜スパイダース監督。背番号90。65歳。 打者の左右を重視した采配をするため、夏之介を重用している。本人曰く「気が弱い」らしく、打者の左右などの理由から急なリリーフや続投を行うことがあり、過去に手痛い目にあった選手を取りたがる。痔持ち。東京二年目にチームの若返りを理由にスパイダース監督を退任。 波越 拓郎(なみこし たくろう) 田辺退団後のスパイダース新監督。「策士」と呼ばれるキレ者でオープン戦で大野、丸金、曽我部にわざと三振をさせ本調子に程遠い凡田の復活をモップス陣営にアピールし、公式戦で滅多打ちにする策を授ける。 小里(こざと) 声 - 石野竜三 スパイダーズ1軍ピッチングコーチ。背番号80。56歳。 田辺監督と行動を共にすることが多い。 迫田(さこた) 声 - 乃村健次 スパイダースブルペンコーチ。背番号79。39歳。かなりの強面。 中継ぎ投手陣の責任者であり、夏之介にとって最も直接的な上司。打者の年俸によって打たれたり抑えたりする夏之介の特徴を見抜く。 ブルペンコーチとして夏之介不在の中継ぎや回しにくさを最も感じており、夏之介の先発転向後も中継ぎに戻すよう進言している。 富士野 泰山(ふじの たいざん) 外野手。左打。年俸4億円→2億円→2千万円。福岡シャープホークス→文京モップス→神宮スパイダース 福岡シャープホークスからFA加入した大物スラッガー。元々はモップスのファンだったが、層の厚い球団では活躍できないと読みドラフト前の会見で「(好きな球団は)しいて言えばセでは大阪テンプターズ、パでは福岡シャープホークス」と語った(実際にこの二球団から指名が入っている)。前球団では味わえなかった重度のプレッシャーから開幕当初は18打席0安打という大不振に陥っていたが、徳川ヘッドコーチの「心で打て!」というアドバイスに感化され初ヒットでホームランを放った。夏之介とは同じFA組であり、500万円もする高級腕時計をプレゼントするなど仲が良い。2度目のFA権を取得するが、その年に自由契約となり、スパイダースと契約した。同年、パン屋で働いていた女性と結婚。 鳥海 啓太(とりうみ けいた) 一塁兼外野手。左打。文京モップス→所沢ジャガース→神宮スパイダース 夏之介と同級生で、高校時代は四番&エースで夏の甲子園制覇という輝かしい経歴を持つ。大学でも好成績を残してモップスにドラフト1位で入団した。しかし球団の大補強&入団当時通算500本塁打をマークしていた主力選手という厚い層によって出場機会はなく二軍の帝王状態になっていた。外野手にも挑戦するが、富士野の加入によってさらに出場機会が絶望的になった。しかし助っ人のマーク・コーンが20打席1安打という大不振で二軍落ちしたことにより自身初の一軍昇格。即スタメンで3安打1ホームラン2打点という大活躍で人生初のお立ち台を体験したなど、オールスター前までは主力として活躍していた。オールスター初出場も経験したが、オールスター初打席で受けた頭部死球によってイップス状態になり二軍落ち。さらに入れ替わるようにマークが復調、出番なくその年のオフに2対1のトレードでジャガーズ移籍となった。そのジャガーズも二年で戦力外となりトライアウトを経てスパイダースに入団した。その年は代打屋として活躍し、年俸が900万円から2700万円に上がった。 堺(さかい)、釜萢(かまやつ)、前田(まえだ)、加藤(かとう) 声 - 亀山雄慈(堺)、中村和正(釜萢)、石井隆之(加藤) スパイダースのレギュラー。ポジションはそれぞれサード、セカンド、ライト、ショート。 名字はザ・スパイダースの堺正章、かまやつひろし、前田富雄、加藤充と同じ。上記の井上(井上孝之および井上順)、大野(大野克夫)、田辺(田邊昭知)も同様。
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