渡辺明 (棋士)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/10 08:31 UTC 版)
渡辺 明(わたなべ あきら、1984年4月23日 - )は、将棋棋士。タイトル通算獲得数は、羽生善治、大山康晴、中原誠に次ぎ歴代4位で、永世竜王・永世棋王の資格を保持。所司和晴七段門下。棋士番号235。葛飾区立宝木塚小学校[1]、聖学院中学校・高等学校出身。
注釈
- ^ a b それ以前の九段昇段の最年少記録は、谷川浩司の21歳11か月だった。なお、谷川が名人になった当時の昇段規定では、名人位獲得当日(谷川は当時、21歳2か月)の日付での九段昇段ではなく翌年4月1日であった。したがって、仮に谷川が名人位獲得の日付で昇段していたとすれば、記録は破られていなかった。加えて、渡辺は2005年の10月1日から11月30日の僅か2か月で六段から九段まで3つ昇段したが、竜王戦の規定でのみ1年以内に2つ以上昇段できるように規定が変更されたのは、渡辺が昇段する直前のことであった。その後この記録は藤井聡太によって更新された(18歳11ヶ月)。
- ^ 渡辺はこの将棋について「自分の全公式戦の中でも3本の指に入る将棋」と自身のブログで振り返っている[16]。
- ^ ほかにも通算10期が必要とされる王将、A級在籍者以外は挑戦することも出来ない名人などがあり、単純な難易度の比較はできない。
- ^ 将棋棋士の遠山雄亮によれば、渡辺のような「顔が薄い」棋士は、ヒゲを生やせば似合いそうだとも指摘されている[37]。
- ^ a b c 六段の時に竜王位を獲得し、防衛し続けたまま九段になったため、段位として「七段」及び「八段」を名乗ったことはない。
- ^ 2004年12月28日の竜王獲得から継続中
- ^ 1997年度の丸山忠久に続く記録。
- ^ 1971年度の中原誠(8戦全勝)、2003年度の森内俊之、2011年度の羽生善治に続く記録。
- ^ 渡辺以外では、藤井聡太が順位戦2期連続全勝(2019年度・第78期C級1組 - 2020年度・第79期B級2組)を達成している。
- ^ 2020年6月10日・11日の第78期名人戦第1局に出場したことにより記録に終止符。またこの名人戦で名人を獲得したことにより、名人未獲得棋士のタイトル最多獲得記録も25期でストップした。
- ^ 2017年3月27日 - 第42期棋王戦第5局で勝ち、棋王位連続5期獲得により永世棋王の資格を得た。永世竜王と合わせて永世二冠達成。しかし、この時点では名人戦に出場したことがなかった。
- ^ 永世二冠達成者は渡辺の他に大山康晴・中原誠・羽生善治の3名いるが、3名とも永世二冠を達成する前に名人戦に出場している。
- ^ 羽生善治も六段で初タイトル竜王獲得後、七段と八段を名乗ることなく九段に昇段したが、初タイトル翌年に竜王を失冠し「前竜王」を称した期間を有していることが、タイトル防衛で九段に昇段した渡辺と異なる。
- ^ 2020年-2021年度は7-9月開催。
- ^ 挑戦者決定三番勝負の勝者は三浦弘行であったが、三番勝負敗者の丸山が繰り上げで挑戦者になった。詳しい経緯は将棋ソフト不正使用疑惑騒動を参照のこと。
- ^ 2020年-2021年度は7-9月開催。
出典
- ^ “葛飾が生んだスーパースター歓迎の集い|イベント|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2020年10月28日閲覧。
- ^ “「時代の転換点は2016年だった」渡辺明名人が語る将棋界と名人戦”. 毎日新聞 (2021年9月8日). 2021年9月8日閲覧。
- ^ 『将棋の渡辺くん』第2巻・p.19
- ^ 『将棋の渡辺くん』第3巻・pp.88 - 89
- ^ 渡辺明ブログ 順位戦。
- ^ 渡辺明『勝負心』文藝春秋(文春新書)、2013年、著者紹介。ISBN 978-4-16-660950-5
- ^ 「第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負 初防衛か最年少か きょう激突」『産経新聞』(東京本社)2020年6月8日付朝刊、12版、16面、特集。
- ^ “新四段誕生のお知らせ *藤井聡太(史上最年少四段)・大橋貴洸”. 日本将棋連盟 (2016年9月3日). 2017年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年1月14日閲覧。
- ^ 「将棋世界」「新対局日誌」(1995年6月号)
- ^ a b “新竜王に20歳の渡辺六段 3番目の年少記録”. asahi.com. 朝日新聞社 (2004年12月28日). 2004年12月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月13日閲覧。
- ^ “王位戦 挑戦者に深浦八段”. 中日新聞 (CHUNICHI Web). 中日新聞社 (2007年6月14日). 2007年8月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月13日閲覧。
- ^ 渡辺明ブログ 第21期竜王戦七番勝負第6局
- ^ 渡辺明ブログ 2011年10月1日
- ^ “2014年度 将棋日本シリーズ 東京大会 JTプロ公式戦 決勝戦”. JT ウェブサイト. 日本たばこ産業株式会社. 2015年2月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月13日閲覧。
- ^ 渡辺明ブログ 新棋戦について。
- ^ “棋王戦五番勝負第4局。”. 渡辺明ブログ (2016年3月22日). 2022年9月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月14日閲覧。
- ^ https://www.shogi.or.jp/news/2016/10/29_13.html (アーカイブ)https://megalodon.jp/2016-1012-1943-43/www.shogi.or.jp/news/2016/10/29_13.html 日本将棋連盟公式サイト「第29期竜王戦七番勝負挑戦者の変更について」2016年10月12日
- ^ 瀬尾淳「第76期順位戦最終局 A級 史上初の6者プレーオフに」、『将棋世界』(2018年5月号)、日本将棋連盟 pp. 56-65
- ^ 「渡辺明棋王が2回目の優勝 将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」『日本将棋連盟』、2018年11月19日。2018年11月21日閲覧。オリジナルの2018年11月21日時点におけるアーカイブ。
- ^ “渡辺明棋王がタイトル防衛 第45期棋王戦五番勝負第4局”. 日本将棋連盟 (2020年3月17日). 2020年4月1日閲覧。
- ^ “王将戦 渡辺が寄せきり2連覇 3冠を堅持”. 毎日新聞. (2020年3月26日) 2020年4月1日閲覧。
- ^ “第47回将棋大賞受賞者のお知らせ”. 日本将棋連盟 (2020年4月1日). 2020年4月1日閲覧。
- ^ “藤井七段が渡辺棋聖に勝ち、3勝1敗で棋聖を奪取 タイトル獲得最年少記録を更新 第91期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第4局”. 日本将棋連盟 (2020年7月16日). 2020年7月16日閲覧。
- ^ “渡辺が4勝目を挙げ名人獲得 名人戦第6局”. 日本将棋連盟. 2020年8月15日閲覧。
- ^ “渡辺王将、3連覇!谷川九段に並んだタイトル通算27期 第70期王将戦7番勝負第6局”. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “渡辺明3冠、棋王戦9連覇でタイトル28期 ついに谷川九段超え!歴代単独4位”. 2021年3月18日閲覧。
- ^ “渡辺明王将VS藤井聡太竜王 第71期ALSOK杯王将戦七番勝負第4局 藤井聡太竜王が王将奪取&最年少五冠に”. 日本将棋連盟 (2022年2月12日). 2022年2月12日閲覧。
- ^ NHK杯戦準決勝対三浦八段戦。
- ^ 『光よりも速く』光速ノート152
- ^ 「勝負師向き、立ち直りの早さ」 読売新聞 2005年1月24日
- ^ “「渡辺明五段に聞く 3年目で開眼、「プロらしい将棋」に」”. NIKKEI NET 将棋王国. 2003年8月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月10日閲覧。
- ^ 別冊少年マガジン 2020年8月号「将棋の渡辺くん」より
- ^ “防衛へ渡辺2連勝 金沢で棋王戦第2局”. 北國新聞 (金沢市: 北國新聞社). (2014年2月23日). オリジナルの2014年2月26日時点におけるアーカイブ。 2014年2月23日閲覧。
- ^ a b 『将棋の渡辺くん』3巻・p.61
- ^ 渡辺明ブログ 明日NHK杯戦決勝。のコメント欄参照。
- ^ 『将棋の渡辺くん』5巻・p.125
- ^ 羽石竜示 (2013年9月18日). “ヒゲを生やした棋士が少ないのは?”. エキサイトニュース 2022年9月27日閲覧。
- ^ “明日NHK杯戦決勝。”. 2020年9月22日閲覧。
- ^ 松本博文 (2020年3月26日). “冬将軍・渡辺明王将(35)春三月の終わりにフルセットの激闘を制して王将位防衛達成”. Yahoo!ニュース. 2020年4月8日閲覧。
- ^ “王将戦第1局 渡辺王将が貫禄先勝!さすが“冬将軍”広瀬八段の猛攻一蹴”. スポニチアネックス (2020年1月14日). 2020年4月8日閲覧。
- ^ a b 羽生善治VS渡辺明、将棋界「新ライバル戦記」(3)始発電車で一緒に帰った | アサ芸プラス
- ^ “糸谷八段、千田六段、室谷女流二段の共通点とは?将棋界の師弟関係の魅力に迫る(ライター:直江雨続)”. 日本将棋連盟 (2017年1月5日). 2018年3月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年3月21日閲覧。
- ^ 「超刊スポニチ」2015年1月24日「渡辺王将連勝!あらエッサッサ~ 郷田九段の猛攻に耐えて逆転」
- ^ 『将棋世界』2016年4月号「棋士に聞く本音対談」村山慈明七段×戸辺誠六段「酷評カラスの雛たちは巣立った」
- ^ 渡辺竜王の日常を妻がマンガ化、福本伸行と渡辺の対談も - コミックナタリー・2013年5月9日
- ^ 将棋の渡辺名人、「参謀」の助言を受けて囲碁の特訓中 村瀬信也 - 朝日新聞(2020年11月5日)
- ^ 妻の小言「おやつ」 2009年4月27日
- ^ 「オトコの別腹」 朝日新聞 8月30日夕刊
- ^ “将棋ソフト不正疑惑 第三者委会見一問一答 「指摘された疑惑にはソフトの不正使用を疑う証拠能力はない」”. 産経新聞 (産経新聞社): p. 2. (2016年12月26日) 2022年2月15日閲覧。
- ^ “三浦弘行九段と将棋連盟が和解 会見詳報(上) 渡辺明竜王が三浦弘行九段に謝罪「2、3回、『すみませんでした』と…」”. 産経新聞 (産経新聞社): p. 4. (2017年5月24日). オリジナルの2017年6月7日時点におけるアーカイブ。 2017年6月8日閲覧。
- ^ “渡辺明名人、1秒間に8000万手読むコンピュータを購入しディープラーニング系のソフトも導入(1)” (2021年8月16日). 2022年2月2日閲覧。
- ^ gooブログアクセスランキングおよびgooオフィシャルブログ一覧参照。
- ^ 渡辺明ブログ 管理人からのお願いに、いきさつやお願いが掲載されている。
- ^ 渡辺明ブログ 管理人より、コメントについて。に、いきさつや渡辺本人のコメントが掲載されている。
- ^ 【サッカー×将棋 特別対談】村井満Jリーグチェアマン×将棋棋士・渡辺明二冠「接近する将棋とサッカー」 - SOCCER KING・2014年8月18日
- ^ 将棋連盟フットサル部〜佐藤天彦八段VSサッカー元日本代表・小村徳男さん。 - いしかわごう公式ブログ・2016年2月8日
- ^ 日曜日の将棋連盟フットサル部「FCセンダガーヤ」。乃木坂46の伊藤かりんさんも参戦してくれました。 - いしかわごう公式ブログ・2016年5月18日
- ^ 渡辺明 (2017年11月12日). “将棋、マンガ、競馬。”. 2017年11月14日閲覧。
- ^ 『将棋の渡辺くん』第6巻 pp.26 - 28
- ^ 「カーリング」のブログ記事一覧 - 渡辺明ブログ
- ^ 「渡辺明名人、囲碁・名人戦の控室に現れ趙治勲名誉名人・二十五世本因坊と二面指し対決」女流本因坊戦•KK共同通信 (@KK_joryu) August 26, 2020
- ^ ここ数日。 - 渡辺明ブログ(2020年8月26日)
- ^ なんと聞き手は渡辺明名人!高尾紳路九段が囲碁名人戦を解説!~馬券購入はギリギリ、高尾九段「秒読みの訓練をしているのかと…」~【第45期囲碁名人戦第1局】
- ^ 二刀流?!将棋の渡辺明二冠に囲碁アマ三段の免状 仲邑菫二段とのハンディ戦勝利の実力評価 - サンケイスポーツ(2022年3月30日)
- ^ 『将棋の渡辺くん』第1巻・p.136
- ^ 『将棋の渡辺くん』第6巻 p.29、p.32
- ^ @TobeMako|twitter(2016.8.3)、渡辺明ブログ2016.8.1)他
- ^ 明日の告知。 - 渡辺明ブログ
- ^ 『将棋の渡辺くん』第1巻・p.31
- ^ http://www.gruri.jp/article/2015/01060830/
- ^ 「渡辺明の思考」(河出書房)124~125ページほか
- ^ 棋士・渡辺明の日常を妻が描く「将棋の渡辺くん」1巻、渡辺のぬいぐるみ化も - コミックナタリー・2015年12月9日
- ^ 『別冊少年マガジン』2016年4月号「将棋の渡辺くん」
- ^ 『別冊少年マガジン』2017年12月号「将棋の渡辺くん」924頁
- ^ 『絶景本棚2』・pp.138(本の雑誌社)
- ^ 中央競馬ワイド中継・スタッフの四方山話160話「渡辺竜王リターンズ!」2009年5月10日はNHKマイルカップ(GI)施行日。
- ^ 私の競馬はちょっと新しい 第8回 日本将棋連盟棋士 渡辺明さん - JRA-VAN
- ^ 『競馬最強の法則』(KKベストセラーズ)2009年4月号・pp.126 - 127
- ^ 『将棋の渡辺くん』第1巻・カバー裏「将来の夢」
- ^ 第74期名人戦第1局ニコニコ生放送など
- ^ 「渡辺明ブログ」(2016-05-14)ほか
- ^ ラジオ日本公式サイト「トピックス『渡辺竜王の有馬記念に王手!』(12月24日)」
- ^ “現役最強棋士、渡辺明王将が有馬記念ライブ予想に挑戦 “万哲”小田記者と25日トークショー”. www.sponichi.co.jp. 2020年12月21日閲覧。
- ^ 言葉はすべて単純明快。自分を飾らず何事も楽しむ。棋士・渡辺明 34歳。(livedoor NEWS)
- ^ 『将棋の渡辺くん』第5巻 p.46、p.89
- ^ “https://twitter.com/watanabe_1984/status/1535890364791328771”. Twitter. 2022年6月24日閲覧。
- ^ 『将棋の渡辺くん』第5巻 pp.49 - 52
- ^ “中日・平田が初代「球王」に輝く 決勝で巨人・丸に勝利 プロ野球最強将棋王決定戦”. www.sponichi.co.jp. 2020年12月21日閲覧。
- ^ 将棋の渡辺くん 第1話 - 別冊少年マガジン
- ^ 『将棋の渡辺くん』第6巻・pp.50 - 56
- ^ 『将棋の渡辺くん』第1巻・pp.33 - 34、p.117、カバー裏
- ^ 『将棋の渡辺くん』第2巻・p.5
- ^ 『将棋の渡辺くん』第2巻・p.19、p.24
- ^ 『将棋の渡辺くん』第1巻・p.70、p.74、p.126
- ^ 『将棋の渡辺くん』第1巻・p.152
- ^ 『絶景本棚2』・pp.139(本の雑誌社)
- ^ 『将棋の渡辺くん』3巻・pp.138 - 139
- ^ 『将棋の渡辺くん』3巻・p.102
- ^ “渡辺明棋王、600勝(将棋栄誉賞)を達成”. 日本将棋連盟 (2019年1月9日). 2020年4月4日閲覧。
- ^ “NHKラジオ「王手!最後のお願い」に渡辺明三冠が出演|将棋ニュース|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2020年3月21日閲覧。
- ^ “中日・平田、球界の将棋王初代“球王”に就位!巨人・丸との決勝戦棋譜公開”. スポニチアネックス (2020年12月23日). 2021年3月15日閲覧。
- 渡辺明_(棋士)のページへのリンク