国立国会図書館デジタルコレクション
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| URL | dl |
|---|---|
| タイプ | 電子図書館 |
| 運営者 | 国立国会図書館 |
| 開始 | 2011年4月 |
| 現在の状態 | 運用中 |
国立国会図書館デジタルコレクション(こくりつこっかいとしょかんデジタルコレクション)は、国立国会図書館の収集・保存するデジタル資料を検索・閲覧できるウェブサイトである。略称はデジコレ[1]。2011年4月に国立国会図書館デジタル化資料(こくりつこっかいとしょかんデジタルかしりょう)として運用がはじまった[注釈 1]。2026年4月現在、6,757,362点の資料を収蔵する[3]。
歴史
背景
国立国会図書館は、帝国図書館および帝国議会の貴族院・集議院の図書館を源流とする図書館であり、1948年の国立国会図書館法にもとづき設立された。国会図書館は納本制度を通して日本国内の刊行物を網羅的に収集している[4]。
国会図書館は日本国内にインターネットが普及しはじめた1990年代頃より電子図書館構想を有しており、1994年には情報処理推進機構(IPA)との協働で「パイロット電子図書館実証実験プロジェクト」が実施されている[5]。同プロジェクトを通して、貴重書・明治期刊行図書のデジタル化が行われた[2]。1998年には国立国会図書館電子図書館構想が公表され、国内刊行物の網羅的収集とアクセスという国会図書館の重要な役割は、デジタル時代において電子図書館という形でも実現されるべきである旨が述べられた[5]。国会図書館所蔵資料のデジタル化は、2000年の貴重書画像データベース公開以降本格化した[6]。2002年には近代デジタルライブラリー(近デジ)が設置され、デジタル化した明治期刊行図書のオンラインでの公開が始まった[2]。近デジでは、その後大正期および昭和前期刊行図書の公開も行われた[7]。また、2003年には国際子ども図書館で所蔵する児童書を閲覧できる児童書デジタル・ライブラリーの提供も開始された[2]。
国会図書館は著作権法による制約から、著作権保護期間満了が確認できた資料・著作権者から利用許諾を得た資料・文化庁長官の裁定を受けた資料についてのみデジタル化およびオンラインでの公開を行っていた[2]。しかし、2009年に同法が改正され、31条2項にもとづき国会図書館は著作権保護期間内の資料についても複製および館内での公開ができるようになった[2][8]。また、同年度には従来1億円から2億円程度であった国会図書館所蔵資料のデジタル化予算として約127億円が計上され[9]、200万点を超える資料のデジタル化が実施された[2]。2010年には、インターネット資料収集保存事業を通して公的機関のウェブサイト上の資料が著作物単位で抽出・保存・提供されるようになった[7]。
設立と展開
国立国会図書館デジタル化資料[注釈 1]は、2009年度にデジタル化された大量の資料の公開のために設置された。近代デジタルライブラリーではストレージの拡張性が不十分であったこと、デジタル化資料に録音資料である歴史的音源が含まれており、そのストリーミング再生機能が必要であったこと、さらに、貴重書画像データベースおよび児童書デジタル・ライブラリーが更新時期を迎えており、システム統合が求められたことが新サービス設置の背景となった[2]。2011年4月4日、貴重書画像データベースとインターネット資料収集保存事業(著作別)を統合するかたちで国立国会図書館デジタル化資料の運用が開始され[7][10]、同年中には歴史的音源・雑誌・新聞の提供もはじまった。2012年には官報・憲政資料・博士論文の公開がはじまったほか、5月には近代デジタルライブラリーで公開されていた全資料が国立国会図書館デジタル化資料において提供されるようになった[7]。
2014年1月21日には、図書館向けデジタル化資料送信サービスがはじまった。これは2012年の著作権法改正を背景とするもので、これまで館内のみで利用可能であったデジタル化資料のうち、絶版などの理由で入手が困難なものについて、「図書館等[注釈 2]」に対する公衆送信が可能となった[12][13]。同日には国立国会図書館デジタル化資料は「国立国会図書館デジタルコレクション」としてリニューアルし、トップページのデザインが改められた[14]。この年には新たに科学映像の提供が開始された。また、2015年には脚本、2016年には手稿譜の提供も開始された[7]。2012年に近代デジタルライブラリーの全資料がデジコレ(国立国会図書館デジタル化資料)において閲覧可能になったのちも、同サイトはデジコレ所蔵資料のうち、インターネット上で公開されている図書・雑誌を検索するためのサイトとして残された[2][15]。しかし、博士論文など近デジで検索不能な資料も増加していたこと、デジコレの規模が拡大し、電子図書館サービスの中核を担う存在となってきていることなどから、2016年末をもって近デジはサービスを終了し、デジコレに統合された[2]。2022年5月19日には、個人向けデジタル化資料送信サービスが開始した[16]。これは、2021年の著作権法改正を背景とするもので、31条4項にもとづき従来図書館への送信が認められていた絶版資料が個人の登録利用者に対しても提供されるようになった[17][18]。
収蔵資料
国立国会図書館デジタルコレクションは2026年4月現在、6,757,362点の資料を収蔵する[3]。デジコレ収蔵資料は、既存の紙媒体などの資料をスキャンなどでデジタル化した「デジタル化資料」と、インターネット上で公開された刊行物を収集した「電子書籍・電子雑誌」に大別される[19]。
このうち、著作権など権利状況に問題がないことが確認できたものはインターネット公開されている。また、インターネット公開していない資料のうち、絶版などの理由で入手が困難な資料については図書館向けデジタル化資料送信サービスないし個人向けデジタル化資料送信サービスを通して閲覧することができる[20]。デジコレの所蔵する資料のうち2,099,786点がインターネット公開されており、2,339,304点が送信サービスで閲覧可能である[3]。図書館向けデジタル化資料送信サービスは、国会図書館ないし同サービスに参加している図書館で利用することができる[20]。個人向けデジタル化資料送信サービスは、日本国内の居住者であり、国立国会図書館の登録利用者(本登録)かつ個人向けデジタル化資料送信サービス利用規約に同意している者が利用することができる[21]。
| 種別[22] | 年代など[23] | ログインなしで閲覧可能 | 送信サービスで閲覧可能 | 国立国会図書館内限定 | 総計[22] | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| デジタル化資料 | 図書[24] | 明治期以降、2000年までに整理された図書など | 379,049 | 1,306,604 | 957,559 | 2,643,212 |
| 雑誌[25] | 国内刊行雑誌のうち、劣化した雑誌や学術雑誌など(刊行後5年以上経過したもの) | 23,826 | 861,932 | 574,133 | 1,459,891 | |
| 新聞[26] | 明治期以降に刊行された新聞のうち、資料保存のためにデジタル化したものなど | 3,381 | 0 | 257,761 | 261,142 | |
| 古典籍資料(貴重書等)[27] | 貴重書・準貴重書、江戸期以前の和漢書など | 97,781 | 19,092 | 4,396 | 121,269 | |
| 博士論文[28] | 1987(昭和62)から2000(平成12)年度に国内の大学から送付を受けた論文、1923(大正12)から1958(昭和33)年に学位授与された論文の一部 | 16,258 | 151,721 | 164,059 | 332,038 | |
| 官報[29] | 1883(明治16)年7月2日(創刊)から1952(昭和27)年4月30日に発行された官報 | 20,984 | 0 | 0 | 20,984 | |
| 帝国議会資料[30] | 帝国議会(貴族院・衆議院)の議事資料や出版物 | 3,063 | 48 | 0 | 3,111 | |
| 憲政資料[31] | 近現代の日本の政治家・官僚・軍人などが所蔵していた書簡・書類・日記など | 20,993 | 0 | 2,704 | 23,697 | |
| 日本占領関係資料[32] | 米国の国立公文書館が所蔵する戦後の日本占領に関する公文書のうち、米国戦略爆撃調査団文書、極東軍文書などの一部 | 120,906 | 14 | 27,657 | 148,577 | |
| プランゲ文庫[33] | プランゲ文庫(戦後GHQが検閲のために集めた日本国内出版物)のうち図書などの一部 | 4,342 | 25,064 | 21,884 | 51,290 | |
| 録音・映像関係資料[34] | カセットテープ、ソノシートなどの録音資料(付属する冊子などを含む)、レーザーディスクなどの映像資料(付属する冊子などを含む)、日本脚本アーカイブズ推進コンソーシアムから寄贈された1980年以前の放送脚本(テレビ・ラジオ番組の脚本・台本)の一部、明治期以降の日本人作曲家の手稿譜及びその関連資料の一部 | 6,144 | 2,973 | 55,637 | 64,754 | |
| 歴史的音源[35] | 1900年初めから1950年頃までに国内で製造されたSP盤などに収録された音楽・演説など | 6,137 | 0 | 42,595 | 48,732 | |
| 地図[36] | 明治期から1967(昭和42)年までに国内で刊行された地図資料 | 57 | 0 | 3,043 | 3,100 | |
| 特殊デジタルコレクション[37] | 一括で国立国会図書館に寄贈、収蔵されるなど資料群としての由来があり、ひとまとまりで維持・管理されてきたもの[20] | 2,567 | 59 | 6,385 | 9,011 | |
| 日系移民関係資料[38] | 中南米、北米、ハワイなどにおいて個人からの寄贈や購入などにより収集した日本人移民関係の資料の一部 | 33 | 9,768 | 13,822 | 23,623 | |
| 他機関デジタル化資料[39] | 科学映像、東京大学附属図書館デジタル化資料、愛・地球博、内務省検閲発禁図書など | 9,141 | 2,996 | 12,569 | 24,706 | |
| パッケージ系電子出版物[40] | CD-ROM、DVD-ROMやUSBメモリなどの電子媒体から複製した資料 | 0 | 0 | 3,986 | 3,986 | |
| 電子書籍・電子雑誌 | 国の機関[41] | 国立国会図書館が収集したインターネット上の刊行物(ウェブサイトに掲載された白書、年鑑、報告書、広報誌、雑誌論文など)、オンライン資料収集制度に基づき収集した資料及び国立国会図書館刊行物[20] | 139,845 | 0 | 8,378 | 148,223 |
| 地方公共団体[42] | 331,319 | 0 | 83,379 | 414,698 | ||
| 学術機関)[43] | 691,432 | 0 | 56,116 | 747,548 | ||
| 独立行政法人[44] | 95,416 | 0 | 9,478 | 104,894 | ||
| その他)[45] | 153,254 | 0 | 103,728 | 256,982 | ||
| 総計[3][注釈 3] | 2,099,786 | 2,339,304 | 2,318,272 | 6,757,362 | ||
脚注
注釈
出典
- ↑ “国立国会図書館サーチで検索できる目次データ | リサーチ・ナビ | 国立国会図書館”. 国立国会図書館サーチ(NDLサーチ) (2026年3月31日). 2026年4月8日閲覧。
- 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 木目沢, 司 (2015). “「国立国会図書館デジタルコレクション」のoais参照モデルへの準拠状況:「近代デジタルライブラリー」からの転換”. 情報管理 58 (9): 683–693. doi:10.1241/johokanri.58.683.
- 1 2 3 4 “国立国会図書館デジタルコレクション”. dl.ndl.go.jp. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 「国立国会図書館」『図書館情報学用語辞典 第5版』。コトバンクより2026年4月8日閲覧。
- 1 2 村上, 泰子; 杉本, 節子; 北, 克一; 「マルチメディアと図書館」研究グループ (2010). “国立国会図書館電子図書館構想の変遷と課題: 合意形成過程としてみた「長尾構想」を中心に(グループ研究発表,第51回研究大会)”. 図書館界 62 (2): 128–137. doi:10.20628/toshokankai.62.2_128.
- ↑ 木目沢, 司 (2017). “「国立国会図書館デジタルコレクション」におけるデジタル情報の長期保存の仕組みについて”. 日本写真学会誌 80 (1): 35–40. doi:10.11454/photogrst.80.35.
- 1 2 3 4 5 “国立国会図書館デジタルコレクションの歩み”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “平成21年通常国会 著作権法改正等について | 文化庁”. www.bunka.go.jp. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 「蔵書のデジタル化 資料を守り、活用する」『国立国会図書館月報』第586号、2010年、31-34頁。
- ↑ “2011年4月4日 4月から「貴重書画像データベース」と「インターネット資料収集保存事業(著作別)」が変わります”. warp.ndl.go.jp. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “著作権法第31条 - 日本図書館協会オフィシャルサイト”. www.jla.or.jp (2025年6月27日). 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “国立国会図書館による絶版資料の図書館等への自動公衆送信等を含んだ改正著作権法が成立”. カレントアウェアネス・ポータル (2012年6月21日). 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 株式会社インプレス (2014年1月14日). “国会図書館、絶版本など全国の図書館へデジタル配信、著作権法改正で可能に”. INTERNET Watch. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 「「国立国会図書館デジタルコレクション」にリニューアルします」『国立国会図書館月報』第634号、2014年、32頁。
- ↑ “「国立国会図書館デジタル化資料」と「近代デジタルライブラリー」の違いは何ですか。”. 国立国会図書館. 2012年6月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年11月30日閲覧。
- ↑ “「個人向けデジタル化資料送信サービス」開始のお知らせ”. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 株式会社インプレス (2022年5月19日). “国会図書館、絶版本をPCやスマホで閲覧可能に 約152万点”. Impress Watch. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “E2412 – 令和3年著作権法改正:図書館関係の権利制限規定の見直し”. カレントアウェアネス・ポータル (2021年8月19日). 2026年4月8日閲覧。
- ↑ 大森, 穂乃香; 中村, 魁 (2021-03). “016 6.デジタル技術による記録とデジタルアーカイブ[15]文化財業務で使える国立国会図書館の電子図書館事業”. 奈良文化財研究所研究報告 : デジタル技術による文化財情報の記録と利活用3 27: 90–99. doi:10.24484/sitereports.90271-15058.
- 1 2 3 4 “国立国会図書館デジタルコレクションについて”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “個人向けデジタル化資料送信サービス”. 国立国会図書館. 2026年4月9日閲覧。
- 1 2 “コレクション”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “資料デジタル化について”. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “図書”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “雑誌”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “新聞”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “古典籍資料(貴重書等)”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “博士論文”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “官報”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “帝国議会資料”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “憲政資料”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “日本占領関係資料”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “プランゲ文庫”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “録音・映像関係資料”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “歴史的音源”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “地図”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “特殊デジタルコレクション”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “日系移民関係資料”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “他機関デジタル化資料”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “パッケージ系電子出版物”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “国の機関”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “地方公共団体”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “学術機関”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “独立行政法人”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
- ↑ “その他”. 国立国会図書館デジタルコレクション. 国立国会図書館. 2026年4月8日閲覧。
外部リンク
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