中村秋香 なかむら あきか
静岡生まれ。国文学者、詩人、歌人。父は静岡藩士。嘉永6年(1853)駿府城代与力見習として出仕。松木琴園の門弟となり、また、戸塚精斎から漢学を学ぶ。明治4年(1871)廃藩置県により愛知県に仕官。6年(1873)に教部省、12年(1879)に文部省、23年(1890)には東京女子師範学校、翌年第一高等中学校に奉職。30年(1897)に高崎正風の推薦で御歌所寄人となる。また、35年(1902)には唱歌選定委員嘱託も受ける。和歌や古典の注釈書を多く執筆している。
| キーワード | 学者, 文学者 |
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- 著作等（近代デジタルライブラリー収載）
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- 活語図 / 中村秋香編輯 片野東四郎, 1874 <YDM78246>
- 小学女子書簡文梯. [1], [2], [3] / 中村秋香編 ; 小中村清矩閲 不二書屋, 明15.10 <YDM80708>
- 西国立志編. [1], [2], [3] / 中村正直原訳 ; 中村秋香和解 有終堂, 明15.12 <YDM9755>
- 書簡八面鋒 / 中村秋香著 不二書屋, 明18.6 <YDM80144>
- 新説歌がたり / 中村秋香著 福田書店, 明24.11 <YDM86138>
- 祝日大祭唱歌 / 中村秋香作 ; 奥好義選曲 福田書店,青山堂, 明24.11 <YDM73078>
- 帝国紳士用文 / 中村秋香著 青海堂, 明26.4 <YDM80369>
- 祝日大祭日歌詞解釈 / 中村秋香編 共益商社, 明26.10 <YDM73066>
- 中古文鑑. [1], [2] / 中村秋香編 青山堂, 明27, 28 <YDM81882>
- 日用文鑑参考書 / 小中村清矩 ; 中村秋香編. 増訂 青山清吉, 明27.2 <YDM79363>
- 新編遊戯と唱歌 / 中村秋香著 ; 白井規矩郎編. 訂2版 同文館, 明30.8 <YDM75499>
- 皇国文法釈義 / 中邨秋香著 大日本図書, 1898 <YDM78291>
- 皇国文法 / 中村秋香著 大日本図書, 明31.7 <YDM78289>
- 新編女子書簡文法式 / 中村秋香著 前川源七郎, 明31.11 <YDM80892>
- 新体詩歌自在 / 中村秋香編 博文館, 明31.11 <YDM88011>
- 中学音訓かなつかひ / 中村秋香著 文栄堂, 明31.12 <YDM77259>
- 吉野拾遺詳解 / 中邨秋香著 博文館, 1899 <YDM89065>
- 落窪物語講義. [1], [2], [3] / 中村秋香述 誠之堂, 明34-35 (中等教育和漢文講義 ; 第29編) <YDM88961>
- 兵庫県地理唱歌 / 中村秋香著 女学書院, 明34.4 <YDM73430>
- 志太温泉誌 / 中村秋香著 大日本図書, 明34.5 <YDM24892>
- 落窪物語大成. [1], [2], [3], [4] / 中村秋香著 大日本図書, 明34.7 <YDM88962>
- 菅公の歌 / 中村秋香著 ; 小山作之助曲 弘文館, 明34.8 <YDM72887>
- 唱歌菊水旗 / 中村秋香作歌, 梁塵士曲 弘文館, 明34.8 <YDM72889>
- 中古文鑑. [1], [2] / 中村秋香編. 訂正7版 青山堂書店, 1901.10 <YDM300459>
- 菅公伝 / 中村秋香著 誠之堂, 明35.1 <YDM6921>
- 修身教育十二ケ月唱歌 / 中村秋香著 ; 鈴木米次郎等曲 三育舎, 明35.5 <YDM73053>
- 女子消息文の手ほどき / 中村秋香著 ; 小野鵞堂書 文栄閣, 明36.2 <YDM80754>
- 新編手紙 / 中村秋香著 ; 小野鵞堂書 前川文栄閣, 明36.9 <YDM80294>
- 古今集詳解. [1], [2], [3], [4] / 中村秋香述 ; 加藤きみ子記 前川文栄閣, 明37-41 <YDM85932>
- 僧月照 / 中村秋香著 ; 白井規矩郎曲 修文館, 明39.3 <YDM72729>
- 秋香集 / 武藤元信編 ; 中村秋香著 五車楼, 明40.6 <YDM85573>
- 秋香歌かたり / 中村秋香（不尽廼舎）著 五車楼, 明40.6 <YDM85572>
- 不尽之屋遺稿 / 中村秋香著 ; 中村春二編 前川文栄閣, 明44.1 <YDM86520>
（注：この情報は、国立国会図書館ホームページ内の「近代日本人の肖像」の内容を転載しております。掲載内容の複製については、国立国会図書館の許諾を得る必要があります。）
中村秋香
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2025/06/12 08:40 UTC 版)
| 中村 秋香 なかむら あきか |
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中村秋香（1910年以前）
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中村 秋香[1]（なかむら あきか[2]、1841年11月12日（天保12年9月29日） - 1910年（明治43年）1月29日）は、日本の国文学者、詩人、歌人。
唱歌の作詞を多く行い、新体詩人としても活躍した[3]。祖父は漢詩人の山梨稲川、長男は教育者で成蹊学園を創立した中村春二。
来歴
静岡藩藩士中村録翁の長男として生まれる。1860年（万延元年）、松木直秀の私塾に入り歌学を学ぶ。戸塚精斎に漢学を学ぶ[4]。
1871年（明治4年）、愛知県に仕官。1873年(明治6年）より教部省、内務省、文部省に奉職。1888年（明治21年）より東京高等女学校、東京女子師範学校、第一高等中学校の教諭を歴任[5]。1892年（明治25年）より1904年（明治37年）まで東京音楽学校の文学担当教員となり[6]、講義の他に唱歌の作詞を多く行う[7]。
1897年（明治30年）、宮内庁御歌所寄人となる。1902年（明治35年）、唱歌選定委員嘱託[8]。1910年（明治43年）、死去。享年70歳。墓所は染井霊園[9]。
森鷗外の妹小金井喜美子は女学校時代に中村の授業を受け、「痩せた小柄の更けて見える方」「黒板に書かれる字がひょろひょろとして、とても読みにくい」「先生には学校が終ってからも長くお附合いしましたが、お手紙も短歌も見事なものでした」と述べている[10]。
主な作品
著作
- 新体詩歌集（共著、大日本図書、1895年）
- 新体詩歌自在（博文館、1898年）
- 皇国文法（大日本図書、1898年）
- 中学音訓かなつかひ（文栄堂、1898年）
- 吉野拾遺詳解（博文館、1899年）
- 落窪物語大成（大日本図書、1901年）
- 秋香集（五車楼、1907年）
- 不尽之屋遺稿（中村春二編、1911年）
唱歌
- 雪（組歌『四季』第3曲）（瀧廉太郎作曲）[11]
- 散歩（瀧廉太郎作曲）[12]
- 無常（ジルヒャー作曲、瀧廉太郎編曲）[13]
- 尽せや（ドイツ民謡、瀧廉太郎編曲）[14]
- 祝日大祭唱歌（奥好義選曲、1891年）[15]
- 新年（山勢松韻作曲）[16]
- 十二ヶ月唱歌（鈴木米次郎、納所辨次郎、野村成仁作曲）[17]
- 菅公の歌（小山作之助作曲）[18]
- 漁業の歌（本元子（小山作之助）作曲）[19]
- 勅語奉答（小山作之助作曲）[20][21]
- 他郷の月（曲は「冬の星座」と同一）[22][23]
- 薔薇（曲は「庭の千草」と同一）[24]
- 恵の露（曲は「故郷の空」と同一）[25]
脚注
- ^ 「中邨秋香」とも。
- ^ 読みは「なかむら しゅうこう」とも。
- ^ 揖斐高. “中村秋香『秋香集長歌』翻刻と解題 序文”. 武蔵野書院. 2025年5月7日閲覧。
- ^ “近代名士之面影 第1集”. 竹帛社. pp. 52 (1914年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “不尽之屋遺稿”. 前川文栄閣. pp. 458 (1911年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “東京芸術大学百年史 東京音楽学校篇第1巻”. 音楽之友社. pp. 4. 2025年5月7日閲覧。
- ^ 淺野麻衣 (2014年). “明治後期の東京音楽学校における文学関連科目の実態”. 日本音楽教育学会. 2025年5月7日閲覧。
- ^ “近代日本人の肖像 中村秋香”. 2025年5月7日閲覧。
- ^ “文学者掃苔録”. 2025年5月7日閲覧。
- ^ 小金井喜美子. “鴎外の思い出”. 2025年5月7日閲覧。
- ^ 藤井宏行. “雪 組歌『四季』”. 梅丘歌曲会館. 2025年5月7日閲覧。
- ^ 藤井宏行. “散歩”. 梅丘歌曲会館. 2025年5月7日閲覧。
- ^ 藤井宏行. “無常”. 梅丘歌曲会館. 2025年5月7日閲覧。
- ^ 藤井宏行. “尽せや”. 梅丘歌曲会館. 2025年5月7日閲覧。
- ^ “祝日大祭唱歌”. 福田書店 (1891年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “新年”. 十字屋 (1902年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “修身教育十二ケ月唱歌”. 三育舎 (1897年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “菅公の歌”. 弘文館 (1901年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “新撰国民唱歌 第3集”. 開成館. pp. 40 (1901年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “レファレンス事例詳細”. レファレンス協同データベース. 2025年5月7日閲覧。
- ^ “祝日儀式唱歌 : 附略譜唱歌筆記帳”. 濟美堂書店. pp. 2 (1913年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “女子音楽教科書 教師用 巻之3”. 開成館. pp. 58-60 (1911年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “レファレンス事例詳細”. レファレンス協同データベース. 2025年5月7日閲覧。
- ^ “最新教育的体操と遊戯”. 嵩山房. pp. 736 (1910年). 2025年5月7日閲覧。
- ^ “唱歌萃錦 第1”. 中央堂. pp. 15 (1889年). 2025年5月7日閲覧。
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