畠山成幸とは? わかりやすく解説

畠山成幸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/27 19:28 UTC 版)

 畠山成幸 八段
名前 畠山成幸
生年月日 (1969-06-03) 1969年6月3日(55歳)
プロ入り年月日 1989年10月1日(20歳)
棋士番号 193
出身地 神奈川県
所属 日本将棋連盟(関西)
師匠 森安正幸七段
段位 八段
棋士DB 畠山成幸
戦績
一般棋戦優勝回数 1回
2017年3月13日現在
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畠山 成幸(はたけやま なるゆき、1969年6月3日 - )は、将棋棋士神奈川県出身。森安正幸七段門下。棋士番号は193。

棋歴

プロ入り前

プロ入り後

  • 弟の畠山鎮とともに、将棋界唯一の双子棋士である。しかも、1989年10月1日に二人同時にプロ入り(四段昇段)し、話題と驚きを呼んだ(奨励会三段リーグから1つの期に四段昇段するのは原則2名だけであり、その2名が畠山兄弟であった)。
  • 1990年度、竜王戦初参加の第3期竜王戦6組で兄弟揃って決勝に進出(両者5組昇級)、鎮と公式戦初対局が実現。この対局に勝利し決勝トーナメントに進出するも、1回戦で5組優勝の有森浩三五段(当時)に敗れる。
  • 1991年度に大型棋戦の第10回全日本プロトーナメントでベスト4に進出するも、準決勝で羽生善治棋王(当時)に敗退。第4期竜王戦5組では準決勝で鎮と再戦し敗れる(鎮は5組優勝)。昇級者決定戦で神崎健二五段(当時)にも敗れ4組昇級を逃した。
  • 1993年度、第43期王将戦の予選を7連勝で勝ち上がり、入るのが困難とされる王将リーグに名を連ねる活躍。リーグでは初戦で羽生善治竜王(当時)から1勝を挙げたが、残り5局を落とし1勝5敗で残留ならず。
  • 1994年度、新人王戦でベスト4。第13回早指し新鋭戦棋戦初優勝
  • 1995年度、第54期順位戦で、鎮がまだC級2組に留まっていた頃のC級1組順位戦で8勝2敗の2位の成績を収め、B級2組に昇級。
  • 1997年度、第45期王座戦でベスト4。第38期王位戦でリーグ入りするも1勝4敗で残留ならず。
  • 1998年度、第29回新人王戦で決勝に進出、三浦弘行との三番勝負では0-2で敗れて準優勝。第46期王座戦でベスト8。
  • 2000年度、第13期竜王戦3組で優勝し10期ぶりの決勝トーナメント進出と同時に2組昇級(鎮に1年遅れ)。決勝トーナメントでは初戦(2回戦)で5組優勝の山本真也に勝利するも、準々決勝で1組2位の羽生善治四冠(当時)に敗れた。
  • 2001年度、第42期王位戦で再びリーグ入りするも1勝4敗で残留ならず。
  • 2003年5月19日、勝数規定により七段に昇段した。
  • 2017年3月8日、勝数規定により八段に昇段した。

棋風

人物・エピソード

  • 大阪市福島区で英会話サロンを経営していたが、後に週1回の英会話サークルに規模を縮小し、2008年に終了した。
  • 目立つことが嫌いで、マスメディアからの取材やインタビューもほとんど受けない[1]。四段昇段後に応じた取材は、2011年に当時の将棋連盟会長・米長邦雄が『週刊現代』に連載していた『名勝負今昔物語』のために、米長本人から取材を受けたのが「20年ぶり。四段になってから初めて」であったという[2]。その後も目立つものは、藤井聡太との初手合となった2019年3月8日の第32期竜王ランキング戦4組2回戦での終局後のインタビュー[3]とその関連取材程度である[4]。なお当該対局は通算1000局目の節目となる偶然も重なった[4]
  • 鎮との公式戦成績は5勝5敗であり、順位戦ではまだ対局していない(2024年度終了時点)。

昇段履歴

  • 1983年12月01日 : 6級 = 奨励会入会
  • 1984年01月01日 : 5級
  • 1984年04月01日 : 4級
  • 1984年11月20日 : 3級
  • 1985年08月20日 : 2級
  • 1986年01月10日 : 1級
  • 1986年07月21日 : 初段
  • 1986年12月20日 : 二段
  • 1987年07月10日 : 三段(第2回奨励会三段リーグ<1987年度後期>よりリーグ参加)
  • 1989年10月01日 : 四段(第5回奨励会三段リーグ成績2位) = プロ入り
  • 1993年04月01日 : 五段(順位戦C級1組昇級、通算78勝54敗)
  • 1996年04月01日 : 六段(順位戦B級2組昇級、通算168勝103敗)
  • 2003年05月19日 : 七段(勝数規定 /六段昇段後公式戦150勝、通算318勝224敗)[5]
  • 2017年03月08日 : 八段(勝数規定 /七段昇段後公式戦190勝、通算508勝436敗)[6]

主な成績

一般棋戦優勝

合計1回

在籍クラス

順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦
出典[7]
(出典)竜王戦
出典[8]
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
1989 48 四段昇段前 3 6組 0-1 4-0
1990 49 C251 6-4 4 5組 -- 3-2
1991 50 C224 7-3 5 5組 -- 2-2
1992 51 C211 8-2 6 5組 -- 4-2
1993 52 C122 5-5 7 5組 -- 4-1
1994 53 C114 6-4 8 4組 -- 2-2
1995 54 C109 8-2 9 4組 -- 4-1
1996 55 B220 6-4 10 3組 -- 3-2
1997 56 B211 6-4 11 3組 -- 2-2
1998 57 B207 7-3 12 3組 -- 1-2
1999 58 B204 4-6 13 3組 1-1 4-0
2000 59 B210 6-4 14 2組 -- 1-2
2001 60 B207 6-4 15 2組 -- 3-2
2002 61 B206 5-5 16 2組 -- 2-2
2003 62 B210 7-3 17 2組 -- 1-3
2004 63 B205 4-6 18 3組 -- 2-2
2005 64 B217 6-4 19 3組 -- 0-2
2006 65 B209 7-3 20 4組 -- 3-2
2007 66 B205x 3-7 21 4組 -- 1-2
2008 67 B221* 4-6 22 4組 -- 1-2
2009 68 B217* 4-3 23 4組 -- 1-2
2010 69 B217+ 6-4 24 4組 -- 1-2
2011 70 B208 6-4 25 4組 -- 3-2
2012 71 B208 4-6 26 4組 -- 1-2
2013 72 B213 4-6 27 4組 -- 2-2
2014 73 B217 4-6 28 4組 -- 1-2
2015 74 B217 4-6 29 4組 -- 2-2
2016 75 B217 4-6 30 4組 -- 3-2
2017 76 B219 5-5 31 4組 -- 1-2
2018 77 B213 3-7 32 4組 -- 1-2
2019 78 B219x 3-7 33 4組 -- 0-3
2020 79 B224*x 0-10 34 5組 -- 0-3
2021 80 C102 5-5 35 6組 -- 0-2
2022 81 C115x 2-8 36 6組 -- 0-2
2023 82 C129* 4-6 37 6組 -- 1-2
2024 83 C126* 38 6組 --
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績

公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
1989 15 12 3 0.8000 [9]
1990 52 30 22 0.5769 [10]
1989-1990
(小計)
67 42 25
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
1991 34 17 17 0.5000 [11]
1992 31 19 12 0.6129 [12]
1993 52 32 20 0.6154 [13]
1994 46 30 16 0.6522 [14]
1995 41 28 13 0.6829 [15]
1996 36 22 14 0.6111 [16]
1997 41 21 20 0.5122 [17]
1998 43 28 15 0.6512 [18]
1999 35 15 20 0.4286 [19]
2000 42 27 15 0.6429 [20]
1991-2000
(小計)
401 239 162
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2001 41 24 17 0.5854 [21]
2002 29 12 17 0.4138 [22]
2003 33 18 15 0.5455 [23]
2004 32 17 15 0.5313 [24]
2005 37 21 16 0.5676 [25]
2006 24 12 12 0.5000 [26]
2007 34 17 17 0.5000 [27]
2008 26 9 17 0.3462 [28]
2009 29 12 17 0.4138 [29]
2010 26 12 14 0.4615 [30]
2001-2010
(小計)
311 154 157
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2011 28 17 11 0.6071 [31]
2012 33 14 19 0.4242 [32]
2013 25 12 13 0.4800 [33]
2014 27 8 19 0.2963 [34]
2015 26 8 18 0.3077 [35]
2016 29 14 15 0.4828 [36]
2017 31 13 18 0.4194 [37]
2018 24 6 18 0.2500 [38]
2019 27 9 18 0.3333 [39]
2020 24 1 23 0.0417 [40]
2011-2020
(小計)
274 102 172
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2021 25 9 16 0.3600 [41]
2022 27 8 19 0.2963 [42]
2023 27 9 18 0.3333 [43]
2021-2023
(小計)
79 26 53
通算 1132 563 569 0.4973 [44]
2023年度まで

著書

脚注

  1. ^ 「プロ棋士カラー名鑑2017」 (扶桑社)など
  2. ^ 米長邦雄『将棋の天才たち』181ページ。『週刊現代』2011年12月10日号初出。
  3. ^ 藤井聡太七段、畠山八段を下す 竜王戦ランキング戦4組:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2019年4月8日閲覧。
  4. ^ a b 盤上の風景:/32 将棋 畠山成幸八段 独特の存在感示し30年 /大阪”. 毎日新聞. 2019年4月8日閲覧。
  5. ^ 日本将棋連盟からのお知らせ(2003年8月11日時点のアーカイブ)”. web.archive.org (2003年8月11日). 2024年8月9日閲覧。
  6. ^ 畠山成幸七段が八段に昇段|将棋ニュース|日本将棋連盟”. www.shogi.or.jp. 2024年8月9日閲覧。
  7. ^ 名人戦・順位戦」『日本将棋連盟』。
  8. ^ 竜王戦」『日本将棋連盟』。
  9. ^ [1][名無しリンク]
  10. ^ [2][名無しリンク]
  11. ^ [3][名無しリンク]
  12. ^ [4][名無しリンク]
  13. ^ [5][名無しリンク]
  14. ^ [6][名無しリンク]
  15. ^ [7][名無しリンク]
  16. ^ [8][名無しリンク]
  17. ^ [9][名無しリンク]
  18. ^ [10][名無しリンク]
  19. ^ [11][名無しリンク]
  20. ^ [12][名無しリンク]
  21. ^ [13][名無しリンク]
  22. ^ [14][名無しリンク]
  23. ^ [15][名無しリンク]
  24. ^ [16][名無しリンク]
  25. ^ [17][名無しリンク]
  26. ^ [18][名無しリンク]
  27. ^ [19][名無しリンク]
  28. ^ [20][名無しリンク]
  29. ^ [21][名無しリンク]
  30. ^ [22][名無しリンク]
  31. ^ [23][名無しリンク]
  32. ^ [24][名無しリンク]
  33. ^ [25][名無しリンク]
  34. ^ [26][名無しリンク]
  35. ^ [27][名無しリンク]
  36. ^ [28][名無しリンク]
  37. ^ [29][名無しリンク]
  38. ^ [30][名無しリンク]
  39. ^ [31][名無しリンク]
  40. ^ [32][名無しリンク]
  41. ^ [33][名無しリンク]
  42. ^ [34][名無しリンク]
  43. ^ [35][名無しリンク]
  44. ^ [36][名無しリンク]

関連項目

外部リンク




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