昭和編の主なキャスト
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「やすらぎの刻〜道」の記事における「昭和編の主なキャスト」の解説
荒木勇(あらき いさお) 演 - 須森隆文→晩年(平成編):柳生博 小野ケ沢の住人で、大まかな住所は「山淵村字鰍沢」である。AB型。集落の世話係で、口髭・顎髭・もみあげと繋がった頬髭の3拍子揃った髭面が特徴。子沢山で貧しい。 最終的には貧しさに負けてしまい、実の娘のりんを身売りした(このことは老年期になっても心の傷となっている)。 それから5年後の昭和16年時点でも世話係を務めており、満蒙開拓団の説明会では説明役を務めたりしている。が、りんの一件と合わせて戦中には日本軍に取り入っているとされ、加えて偉そうな態度から評判は良くない。 終戦後は一時、関東から運ばれたがれき整理の元締めをして、公平たちを雇った。 平成編でも存命であり、鉄兵が生きていたことを聞きつけて公平のもとへとやって来る。 平成10年時点では当初は心身ともに健在であり、根来家の土地の一部が戦後の農地改革の関係で大急ぎで行った土地の測量が杜撰な物であり、結果として根来家の土地の一部が失われたことを「よくある話」と語っていたが、215話での公平と荒木の息子のイチとの会話によると、徘徊するようになっているらしい。 平成12年時も存命ではあるが、毎日のように徘徊するようになっており、家族からも困惑されている。221話にて、突然公平らを訪ねて来る。この際、息子が止めるのも聞けない状態であり、かなり暴力的になっていた(この様子を見ていた公平が「壊れていた」と述べるほどの状態であった)。近所から良く思われていない自覚はあったのか「嫌われ者の荒木」と大声で自称する。娘のりんへの想いも大声で何度も叫び、そのまま精神病棟へと入院する。 荒木りん(あらき りん) 演 - 豊嶋花 荒木家の長女。兄弟たちの世話と農作業に追われて学校に通えていない。口数は少ない。公平に恋心を抱いているらしく、しのが来るまでは公平もまんざらではなかった。 昭和11年のある日、「満州鉄道の重役の家で働く」とのことで村を出ていくことになるが、それは表向きで実際は公次曰く「女郎屋に身売りされたため」とのことだった。なお、公平が川に仲間らといたところにやって来て花を1輪手渡したのが最後の別れとなったが、公平が花を手渡された本当の意味を知ったのは、りんが旅立ったあとだった。 5年後の昭和16年時点の公平は通い慣れた道を歩くたびに、同じ道を通って小野ケ沢を離れてゆく彼女の姿を思い浮かべては「周りの大人たちに騙されて、満州の女郎屋へ売られていった」と感傷的になっていた。 後に海軍に志願した公次の壮行会の夜に、しのの口から「満州へ行った人から聞いた話」として、本当に満州の女郎屋へ売り渡され、かつその話によると「格子の向こうで俯いていた」と聞き、当初想像した以上の苦しい境遇にあることが語られた。この話は小野ケ沢の住民の間ではそれなりに知られてはいるが、父親の荒木本人には先述の通り、満州でお偉いさんの家で働くとしか説明されておらず、真実については「誰も本当の事を言えない」とのこと。 劇中では帰郷も家族との再会もないまま、満州の女郎屋で「カラスの歌」を口ずさむ様子が描かれたのを最後に本編から姿を消した。 吉村(よしむら) 演 - 千原せいじ 昭和11年のある日、小野ケ沢にぶらりとやって来た男。 公平らと顔を合わせるや養蚕業の衰退や、好景気の甲府で工場労働者になったり、満州で一花咲かせるのもありなどと小野ケ沢の住人をバカにしているかのような物言いをしてから去って行った。その本業は人買いで、貧しいと目を付けた家に取り入って主にその家の娘を買い取っては、女郎屋といったしかるべきところに売って儲けようとする狡猾で強欲な人物。 彼が小野ケ沢に姿を現してから程なくしてりんは彼に売られ、そのやりとりの様子は直接には描かれないものの、りんが彼の手で村から連れて行かれたことが公平に兄たちの口から語られている。それから5年後の時点で公平は身売りされたりんが村を離れる様子を思い浮かべる際に、りんを連れて行く彼の姿も思い浮かべていた。 武田の大旦那(たけだ) 演 - 篠塚勝 犬山の旦那を上回る規模の土地を有する大地主。国策である満蒙開拓団には乗り気であり、その縁もあってニキビたちが加わった開拓団は「武田開拓団」と名付けられた。 犬山の旦那(いぬやま) 演 - デビット伊東 ヒョウロクの父。小野ケ沢から下った所に位置する山淵村に家を構える、小野ケ沢一帯の大地主。住人達からは「犬山の旦那」の敬称で呼ばれている。 犬山ヒョウロク 演 - 澄人 公平の上級生。ガキ大将的存在。あと2日で特攻行きという状況下で終戦を迎え、予科練から帰還。階級は軍曹だった。 花田 演 - ワタナベケイスケ ヒョウロクの仲間。共に予科練から帰還。 望月 演 - 羽吹諒 ヒョウロクの仲間。共に予科練から帰還。 浅井常吉(あさい つねきち) 演 - 水野智則 しのの父。しのは彼と先妻のツヤ子 との間に生まれたが、両親の離婚に際して母方に引き取られ、その後、しのの母が亡くなり、母の血縁者がいなかったことから父を頼るものの、既に再婚しており、後妻がしのを引き取るのを反対した結果、根来家に引き取られることとなった。 後にしのを残し、他の家族と一緒に家と土地を手放して蒸発した。しのによると、甲府空襲で一家全員落命したという。 甲田友介 演 - 伊藤正之 ニキビの父。 甲田茂 演 - 古川がん ニキビの祖父。通称は「甲田のじっちゃん」。 ゆき 演 - 冨士眞奈美 村の老女。 米倉トメ 演 - 東山明美 室井淑郎(むろい よしろう) 演 - 真山勇樹 山淵村にある、公平たちが通う分校(後に法的な位置付けでは昭和16年に国民学校へと改められる)の教師。通称「室井先生」。小夜子先生と結婚しており、鉄兵とは同級で三平と親交がある。 日本が中国大陸にて勢力を伸ばしている関係で、中国と事実上の戦争状態であるにもかかわらず「戦争は良くない」などといった言動から特高から目を付けられた末、遂には分校に乗り込んできた彼らにより連行される。厳しい取り調べの末に釈放されたが、監視され続け、さらにはより山奥にある分校への突然の異動を命じられ、根来家以外の見送りがない中、小野ケ沢を去っていく。 昭和16年に公次が海軍に志願したのと同時期に召集令状が届き、家や職場を離れる羽目になり、その事を鉄兵に伝えていた。それを三平に伝えた鉄兵によると「三平を案じていた」とのこと。 その後、小沼の口からしのに、戦地へ送られたことが語られ、小夜子が三平と再会した際に「戦地から郵便が届いてくるが、文面はそんなに長くないのに、検閲が入ってあちこち塗り潰されている」と語っていた。 第66話にて、鉄兵の口から戦死したことが語られ、第67話では小夜子の口から三平に「軍から伝えられたのは、中支戦線で戦死しただけ」と、詳細については教えてもらえなかったこと、小夜子へと引き渡された遺体の内情がわずかばかりの遺髪と爪だけであったことが語られる。 室井小夜子(むろい さよこ) 演 - 小林涼子 分校の音楽教師。通称「小夜子先生」。三平たちから慕われている。夫が特高から目を付けられた関係で彼女も目を付けられ、片山教頭からも叱責される。 最終的には夫共々、小野ケ沢を去ることとなってしまう。 かつて、鉄兵が想いを寄せていたらしい。 のちに昭和16年時点では甲府で暮らしており、住所は「山梨県甲府市城西町二丁目三九ノ十」。三平とは甲府の美術展で会いたいと手紙を送り、再会を果たす。 第67話にて、夫の戦死を知った三平と甲府にて再会する。 郡司(ぐんじ) 演 - 吉本菜穂子 分校の教師。小夜子先生の後任。アコーディオンができるらしいが、腕はイマイチ。 片山(かたやま) 演 - 青山勝 分校の教頭。室井先生を快く思っていない。 小沼良吉(おぬま りょうきち) 演 - 大貫勇輔 小沼道場の道場主。しのの初恋の相手。先代の道場主である父の跡取り(父親はかつて分校で剣道を教えていたらしく、自身も剣道5段の実力者)。素手での喧嘩も強い様子。鉄兵とは顔馴染みらしく、「昔一度殴り合ったが、決着はつかなかった」と語られる。 道場主として近所の少年たちに剣道を教える一方で警察に勤めており、登場時の昭和16年時点では甲府署の特高課に属する刑事である。その関係から室井先生のことを知っており「とても真面目でいい人間」「反国家的な考えを持っていなかったら、友人になっていただろう」と評す。 しのには「もっとしとやかに優しい女におなりなさい」と助言した。 ヨシコ 演 - 真凛 青っ洟の嫁。かつてはヒョウロクと交際していた。 佐野ゆず 演 - 児島美ゆき O型。青っ洟の筆下ろし相手である後家。山淵村川上の自宅で産婆をしている。昭和18年の剛誕生の際に携わった。 名倉誠(なくら まこと) 演 - 芳野正朝→晩年(平成編):平泉成 山淵村の製糸会社「望月製糸」の手代。小野ケ沢で養蚕が盛んだった頃は、リアカーを引っ張って各家の庭先で生糸に加工される前の材料である繭を買い付けに来る「庭先取引」がいつもの光景であった。 平成編でも存命。翔に過去の養蚕や、当時の根来家について語り、ついには蚕の卵を提供する。 磯崎(いそざき) 自転車で小野ケ沢へ郵便物を届けに来る郵便配達人。昭和16年のある日に小夜子先生が三平宛に出した手紙を届けに来るが、この時応対したしのに「娘がお世話になっています」と、自身の娘がしのから薙刀の指導を受けている教え子であると説明した。その後、大東亜戦争が開戦した時点では徴兵されており、郵便配達人の役目も荒木が務めることとなった。 石松(いしまつ) 演 - 浜田学 小野ケ沢の近隣の飯場のタコ部屋から逃げ出した、陸軍に駆り出された朝鮮人労働者3人を捜索する役目を命じられた陸軍士官。同じく捜索に当たっていた飯場を仕切るやくざ者達と諍いの末、彼らを鉄兵らが叩きのめしたその場に現れるが、実は鉄兵の古馴染みである上に、元々やくざ者達の横暴ぶりを快く思っていなかったことから根来家の面々に対しては特に処罰はせずに大目に見た。また、鉄兵の母のギンとも親しくしていたようで、「おばさんは元気か?」と鉄兵に尋ねるが、そこで彼女が5年前に亡くなっていたことを初めて知り、「葬式にも出られず、すまなかった」と謝った。 リ・キマチ(イ・ジョンホ / 李?浩) / 生松和平(いくまつ わへい) 演 - 久保隆徳 昭和16年、タコ部屋から逃げ出した、陸軍に駆り出された朝鮮人労働者3人の中の1人。先に追っ手の警官隊に見つかって袋叩きにされた2人(1人は自力で動けないほど叩きのめされ、板の上に乗せて運ばれ、もう1人はかろうじて自力で歩ける程度に痛めつけられていた)の件によって同情したしのによって匿われ、事情を聞いた根来家の面々によって食事を与えられ、さらには鉄兵から「もし捕まっても、この家の人々の事は決して喋らない」という条件で山奥へと逃がされた。その後、1週間ほど山中で潜伏していたが、鉄兵によって山奥で暮らす人々(サンカ)の元に引き渡された。またこの際、鉄兵に対して彼から手渡された山刀一本で木を彫って作った根来家の面々の彫像を渡し、それは鉄兵の手で根来家へ届けられるが、それは鉄兵をして「まだ戦争が始まる前の、この村の結があった頃の皆(直接顔を合わせていない、公次の彫像まで作っていた)の姿」と評されるほどの見事な出来栄えであった。 朝鮮人としての本名は「リ・キマチ」で、それを聞いた公一からは「イキマツさん」と呼ばれた。また、朝鮮総督府の意向によって日本人としての名も有しており、そちらは「生松和平」。出身地は本人いわくチョルラナムド南部のチャンプン(ポソン近く)とのこと。 彼の手によって彫られた彫像は、平成編においてもしのと公平の自宅に飾られている。 山奥へ逃がされてからの経緯をしのと公平は長らく知らないままであったが、当人は終戦まで山奥で暮らす人々(サンカ)と共に隠れ住んでおり、終戦後は日本の支配下から独立した韓国へと渡る。それからは彫刻の才能を伸ばして21世紀においては国際的に有名な彫刻家へと大成しており、2011年3月に日本でのとある芸術賞の授賞式のために来日した際に根来家を訪れる。しのと公平に自分があの後どの様な状況であったのかを語ったり、三平や鉄兵のことを尋ねたりし、最終的には鉄兵をモデルとした「山梨の男」と題した木彫を、公平としのに渡して去っていった。 大本営発表の声 演 - 岐部公好 アナウンサー 演 - 小高三良 ラジオで戦局を伝えるアナウンサー(の声)。 荒垣(あらがき) 甲府第四十九連隊の士官で階級は中尉。自らの名で小野ケ沢を含む一帯の住人の内16歳から19歳までの男子全員に高山神社へ集結するよう、書面を介して通達し、当日に集った公平や三平を含む男子たちに帝国陸海軍の戦況について伝え、さらに「お国のために命を差し出す心根がある者、一歩前へ!」と命ずる。これに対し、男子たちの多くが前に足を踏み出すも、三平を含む数名がその場から動かず、とっさに前に出るも三平が動かなかったのに気付いてとっさに足を戻した公平を含む面々がその場に居合わせた憲兵から名前と住所と前に出なかった理由を口々に尋ねられる。だが、公平を含む多くの者達が「国策による食糧生産の最中なのに、自分がいなくなってはその務めを果たせなくなる」という一応理に沿った回答をしたのに対し、三平だけが「死ぬのが怖いからであります!」と正直に答えた結果、三平だけが憲兵から殴られ、以降の軍事教練でも教官たちから目を付けられることとなった。 下士官・士官 演 - 石田尚巳 西条五介(さいじょう ごすけ) 演 - 小久保寿人 小滝村の農家の出身。公平らとともに軍事教練に参加し、三平の友人になる。 その後、出征。貫井によると、生きているらしい、とのこと。 中村修(なかむら おさむ) 演 - 塩見大貴 大滝村の元養蚕農家の出身。公平らとともに軍事教練に参加し、三平の友人になる。 その後、出征。貫井によると、沖縄へ向かう途中で輸送船が爆撃されて戦死した、という。 貫井司郎(ぬくい しろう) 演 - 谷遼 大学生(音楽学校の声楽科の生徒)。実家は大滝村。公平らとともに軍事教練に参加し、三平の友人になる。 昭和18年秋、学徒出陣で出征。南洋へ送られる予定だった輸送船が爆撃されたため、出発準備のまま終戦を迎えて帰還した。 肥田(ひだ) 演 - 春海四方 軍上層部に繋がりのある大物。 有馬(ありま) 演 - 坂本真 帝国海軍の研究所の研究員。 鮫島紀子(さめじま のりこ) 演 - 佐久間麻由 ニキビの実姉。かつては公一と恋仲であり、互いに「公(こう)ちゃん」「紀(のり)ちゃん」と呼び合う仲であった。公平も幼い頃に顔を見ていた。甲田家の財政事情により無理やり別れさせられ、甲田家の本家である水沼村の質屋・鮫島家に嫁いでいた(この件で公一は無口になってしまったらしい)。 のちに満蒙開拓団に参加したが、肺病を患ったために帰郷。世間体を気にした鮫島家の意向で村外れの粗末な小屋に一人で隔離され、訪ねて来る者もおらず、治療も施されずに、ただ寝かされている状態だった。 公一からの小野ヶ沢に帰る勧めは笑いながら断った。 後に亡くなり、鮫島家の意向によって小屋ごと焼かれそうになるが、知らせを聞いて駆け付けた公平と公一によって荼毘に付され、普通の人と同じ様に丁重に弔われる。 鮫島家の老女 演 - 仲野元子 紀子の件で公平が訪れた、鮫島家の営む質屋にして自宅にて公平と対面した老女。紀子に会いたいと訴える公平に「病気がうつる」と難色を示すも、最終的には公平の懇願に折れて、紀子を隔離していた村はずれの小屋の地図を作って渡した。 愛煙家のようで、公平との会話の最中には煙管を手に喫煙していた。 老人 演 - 花王おさむ 鮫島の大旦那に頼まれて、紀子に一日二回食糧を届けている近所の農家の人物。かなりの高齢らしく、頭頂部が禿げ上がった白髪頭で、体の動きが覚束ない様でなおかつ言葉を発するのもままならないのが見て取れるが、紀子のことを「若奥さん」の敬称で呼び、かつ彼女を「顔も心もきれいな人」と評している。紀子が亡くなった際は公一の元へ報せに来た。 特高の刑事 演 - 加山徹 特高の刑事 演 - 小手山雅 山おじ 演 - 麿赤兒 鉄兵の狩りの師匠。小野ヶ沢近辺の山について詳しい古老。 役所の女性 演 - 有馬稲子 山淵村の役場である「西巨摩郡山淵村役場」にて働いている女性で、大日本婦人会の一員でもある。しのと公平が婚姻届を提出した際、しのの大きく膨らんだお腹を見て「その子は将来何かの機会で戸籍を見た際、自分は親が結婚するよりも先に出来た子供なのかと困惑する」と懸念し、気を利かせてしのが結婚後すぐに身ごもったかのように婚姻の日付を実際よりもずっと前にずらしてくれた。 松岡千代(まつおか ちよ) 演 - 横山めぐみ 通称は「松岡夫人」。公平曰く「いい匂いがした」。夫は南洋で戦死した。A型。 昭和18年の終わりに東京から子供2人を連れて疎開して来て、かつてハゲが住んでいた若松家の空き家に住む。亡き夫共々クリスチャンで、それは子ども2人も同じである。 昭和23年、親戚に引き取られて一家3人で東京に帰って行く。 松岡百合子(まつおか ゆりこ) 演 - 小川未祐 千代の娘。昭和18年時点で16歳。A型。取り調べを受けた松岡夫人の言によると、既に洗礼は済ませている、とのこと。 松岡清(まつおか きよし) 演 - 原田敬太 千代の息子。昭和18年時点で7歳。ある日、同じく疎開してきた子供2人と共に出かけた先で道に迷い、立ち入り禁止の軍の施設に入り込んだことから3人全員それぞれの家にて軍により家族からも事情を聞かれることとなるが、家に入れたところでクリスチャンの証である十字架を見られたことで母が甲府にて取り調べを受けることとなった。 才賀(さいが) 演 - 木村龍 マーシャル諸島で負傷し両足切断に至った傷病兵(陸軍兵長)。南巨摩にある陸軍病院の分院にて、足を骨折して入院する公平と同室になる。戦地での過酷な経験や、どこからか仕入れてくる大本営発表とは異なる実際の戦況の情報から、日本の敗戦はそう遠くないと考えている。 士官 演 - 古舘寛治 甲府憲兵分隊の士官。松岡夫人への取調べの最後に、自身も元々クリスチャンであることを語った。 立田秋夫 演 - 狩野見恭兵 「立田三兄弟」の長男。四番沢の酒井のおばあさんの家へ三兄弟のみで疎開してきた。当初はクリスチャンである松岡一家を軽蔑し、清をイジメていたが、公一に一喝されて止めた。 昭和20年3月10日の東京大空襲により、浅草で鉄工所を営む両親を失ってしまう。 終戦後、程なくして三兄弟で東京へと帰って行く。なお、このときの旅費は公平が渡したものである。 立田春彦 演 - 三谷麟太郎 同、次男。終戦直後の年齢は14歳。 立田夏夫 演 - 山田刃 同、三男。終戦直後の年齢は12歳。 後妻 演 - 蒻崎今日子 常吉の後妻で、しのの継母。しのをいじめて実家から追い出した過去を持つ。昭和20年6月、根来家にしのを訪ねて食糧を求めに来る。横浜の家を焼け出されて、甲府の湯田にある友人宅に夫婦で身を寄せていること、常吉が会いたがってることも伝える。しのによると、甲府空襲で常吉と共に落命したという。 ジョー・ナカジマ 演 - 夕輝壽太 日系3世。祖父は熊本出身でサトウキビ畑労働の移民、祖母は長崎出身。マウイ出身のためアメリカ国籍で、日米開戦による日系移民に向けられる差別をどうにかしようと志願して米軍に入った。兄は第442連隊戦闘団で戦死した。ハワイには妹・エミリーが住んでいるらしい。 進駐軍の通訳として派遣されて、昭和20年の秋に小野ヶ沢を訪れ、幸子と親交を深める。また、公平らに対しては自分や兄、そして多くの日系移民が軍に志願入隊して戦地で戦ったことから日系移民に対する差別的な扱いは減っていったが、日本で生まれ育った祖父母からは入隊を反対され、祖母の故郷の長崎に原爆が投下されたことでとうとう祖父母から絶縁されてしまい(兄が名誉の戦死を遂げた英雄として、故郷の人々が多く参列した葬儀に際しても、家中の扉や窓を閉め切って参列すらしなかった)、「戦争が家族の仲を壊した」と心中を語った。 新田のじいさん 演 - 竹本純平 左官職人。かつては神崎の製糸場にいた。引き揚げ船で一緒になった三木姉妹から住む場所を相談され、名倉に依頼する。 赤線の娼婦 演 - 安藤聖 赤線の客 演 - 松澤仁晶
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