大型鬼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/13 07:43 UTC 版)
ステージ上で立ちはだかる大型の鬼。いわゆるボス敵。各鬼にはそれぞれの鬼に似た変異種と呼ばれる上位の鬼が存在し、名称や外見の色彩、属性などが異なっている。極級の大型鬼は新たな攻撃パターンが追加されている。 ミフチ/深淵 蜘蛛のような身体と獅子のような頭を持つ大型の鬼。民間において牛鬼と呼ばれ恐れられる存在と同一のものと考えられている。鎌状の鋭い鉤爪は、幾多の獲物の血で濡れている。大型鬼の中では最もポピュラーな種であり、このミフチを討つことが、一人前のモノノフの証となる。 通常時の行動は大型鬼にとって最も基本的なものであり、突進や薙ぎ払い、鉤爪で切り裂くといったもの。糸を吐くことでモノノフの動きを止める事が出来る。タマハミ時には、足全てを軸にして自身をコマのように回転する攻撃をする。腹部に存在する塊にはササガニが入っており、前述の回転攻撃後に放出される。マフチ/真淵 ミフチの変異種。外殻は純白。爪はより巨大になり、血に染まったように赤い。腹部に存在する塊にはササガニ・不浄が入っており、タマハミ時の回転攻撃後に放出される。 カゼキリ/風切 四足獣のような姿をした大型の鬼。風を切って疾駆する姿から、この名が付けられた。俊敏な動きから繰り出される一撃によって多くのモノノフが命を落としている。力で小型の鬼を使役しており、モノノフ達が疲弊したところを狙うなど、「狩り」と呼べる知能的な行動を取る。 通常時の行動は、主に突進や爪で切り裂くといったもの。尻尾を振るう事で衝撃波を出したり、回転する事で周囲を薙ぎ払う。タマハミ時には、鬣の一部がブレード状に変形し、攻撃パターンも一部変化する。アマキリ/天切 カゼキリの変異種。天すら切り裂く刃を持つ鬼。タマハミ時に現れる長大な刃は天属性の力を宿している。 クエヤマ/崩山 山のごとき体躯を誇る大型の鬼。知能が高く、だまし討ちをするなど、狡猾な行動が報告されている。一方で、圧倒的な巨体から放たれる攻撃は、脅威の一言。突進や跳躍攻撃は、まともに受ければ、骨まで砕かれる。 基本的な行動パターンは巨体を生かした攻撃や岩飛ばしだが、急に腕を振るったり、カウンターなどの予測しにくいものが多い。タマハミ時には、突き出た腹が裂けて内部の口が露呈し、攻撃パターンも捕食を思わせるようなものになる。この姿に嫌悪と恐怖を煽られる者が続出している。ワダツミ/海神 クエヤマの変異種。水氷の力を身に宿しており、その一撃は霧氷を生み出す。 ヒノマガトリ/火凶鳥 四つの羽を持ち、空を自由に舞う大型の鬼。炎の力を身に宿し、灼熱の吐息で獲物を焼き焦がす。異界の領域を飛び越えて飛来することがあり、突然の襲撃を受けて滅びた村もある。また、小型の鬼を呼び出して使役する姿が目撃されており、鬼の社会性についての研究に一石を投じている。鳥を思わせる姿をしているため、富嶽の探していた「鳥の姿をした鬼」と思われていたが、後に彼が探していた鬼とは別種であることが分かった。 通常時の行動は、主に炎ブレスを使った範囲攻撃を行い、接近された時も尻尾を振ったり、全身を回転させてから飛行するといった攻撃を行う。タマハミ時には、炎ブレスなどの一部の攻撃がなくなるが、上体を起こすことで人間のような体格になり、上翼と下翼が入れ替わって上翼が鞭のような腕に変形する。行動パターンも鞭を振るうようなモーションに変化する。アメノカガトリ/天輝鳥 ヒノマガトリの変異種。風雷の力を身に宿しており、紫電を放って敵を焦がす。 ツチカヅキ/土潜 巨大な腕鰭を持つ大型の鬼。本来は地面を掘り進むために使われると思われる腕鰭は、力強く発達しており、振り回されるだけで驚異的な破壊力を発揮する。また、地面に突き立て、身体を制動する目的にも使われ、「地面を滑る」という特異な突進攻撃も可能にしている。よってツチカヅキとの戦いでは、腕の破壊を狙うことが推奨される。 普段の動作は鈍いものの、地面を滑るといった攻撃は機敏かつ俊敏である。タマハミ時には、破壊された部位が前よりも強靭なものに再生し、背中の刀鰭が扇状に変形する。常時地下に潜るようになり、地上に打ち上げるには部位破壊を行い、潜れなくする必要がある。ホムラカヅキ/炎潜 ツチカヅキの変異種。外殻の隙間に溶岩を蔵しており、攻撃の度に炎が弾ける。一説に、ツチカヅキは年を経ると溶岩の海に向かい、力あるものがホムラカヅキに生まれ変わるらしい。 タケイクサ/建軍 猛々しい武将のごとく威圧感を放つ大型の鬼。四本の腕を持ち、それぞれに炎と氷の力を宿している。脚部に相当する器官を持たないため、移動は遅いものの、遠距離、広範囲の属性攻撃は危険極まりない。周囲に高濃度の瘴気をばら撒く危険な存在だが、八年前のオオマガドキ以来、目撃情報が途絶えていたものの、再び見かけられるようになった。 右半身が氷属性、左半身が炎属性を持ち、遠距離では氷を飛ばしてきたり、地面から炎を噴出させてくる。また近距離にいると腕で様々な攻撃をしてきて、前方にいるモノノフには容赦極まりない攻撃をしてくる。タマハミ時には、腕4本を足のようにして移動するようになり、一転して機動性が上がる。この時に炎と氷が混ざった光線を放つことがあり、ダメージを受けると炎上と氷結の状態異常を同時に受けてしまう。マガツイクサ/禍ツ軍 タケイクサの変異種。凄まじく濃い瘴気を身に宿し、右半身に風雷、左半身に大地の力を宿す。モノノフ達の間に流れる風説によると、かつては二本の脚があり、伝説のモノノフによって断たれ、封印されたのだという。 ミズチメ/水蛇女 女性のような姿をした大型の鬼。脚部が蛇のような形状をしていることから、この名がついた。知能が高く、呪術に長けており、水氷の力を自在に操る他、相手を眠らせる攻撃や、脚部の蛇を使った攻撃を仕掛けてくる。奇病「夢患い」の原因とされる。眠りに落ちたまま目が覚めないという症状の者が出た際は、周辺「領域」でのミズチメ捜索を推奨する。 タマハミ時には背中の殻を分離する。この時、殻に覆われている部位が露出し、攻撃可能になる。また、タマハミ時に脚部の部位を鬼祓いしてあると、最初のタマハミ解除時にその部分が強化されて再生されるが、再度この部位を破壊して鬼祓いをすれば、それ以降は再生されなくなる。殻は鬼祓いができるが、成否にかかわらず、タマハミ状態が解除される度に再生される。放っておくとタマハミ解除時に、ミズチメが爆発させる。カガチメ/巨蛇女 ミズチメの変異種。呪術に長け、風雷を自在に操る。「かがち」の名は、巨蛇(かがち)の事とも、風霊(かざち)の事とも言われる。 ダイマエン/大魔縁 巨大な鳥の姿をした鬼。その翼は岩のように硬く、刃のように鋭い。羽ばたける構造ではないことから、鬼特有の力によって、巨体を飛行させているのだと考えられている。また体内に爆発性の岩石を蔵し、上空から地上を攻撃する。結界がもっとも脆くなる直情より爆撃を受ければ、モノノフの里も無事では済まない。羽部分は破壊可能だが、岩を喰らって何度でも再生する。富嶽の故郷「ホオズキの里」を滅ぼした元凶で、長らくその所在が判明しなかったが、ホオズキの里の巫女と交わした約束の双子石によって、ようやく見つけ出す事に成功する。 他の鬼と違ってタマハミ状態になっても変形や変身を行わず、攻撃パターンも接近戦に絞られている。しかし、攻撃力が格段に上昇し、飛び掛かる際に地面を隆起させたり、翼の一部をブーメランのように飛ばしたりするようになる。 『極』では一部のモーションが改善され、羽飛ばしや再生をしなくなった。しかし、羽の呪部解体の条件が変わり、外側から順次破壊する必要がある(片翼だけでも計四回も破壊しなければいけない)。インカルラ/陰迦楼羅 ダイマエンの変異種。紺碧の翼を持ち、水氷の力を身に宿した。一説に、空の彼方、星の海へ飛び去ったダイマエンは、インカルラとなって戻ってくるという。 ゴウエンマ/業焔魔 獄炎をまとった大型の鬼。圧倒的な体躯に、すさまじい力を宿している。下位の鬼を支配して、組織的な行動を取らせる、指揮官のような存在と思われる。ゴウエンマの存在を許せば、鬼の勢力が拡大し、やがてオオマガドキが発生する。発見次第、必ず討伐すべき鬼である。 通常時は二本足で移動し、炎の力を操り、尻尾を振ったり、腕に炎をともして地面を殴るなどの攻撃をする。動きは驚くほど速いわけではないが、タマハミ状態になると手足でトカゲのような体勢で機敏な動きをしてくる(四肢、尻尾は破壊していると再生される)。ダイテンマ/大天魔 雷雲をまとったゴウエンマの変異種。蒼黒の身体には、恐ろしいほどの力が満ちている。 クナトサエ/岐塞 「塞ぐもの」の名を持つ鬼。強大な力を持つ上位鬼のうちの一体。すさまじく硬い甲羅を背負い、驚異的な防御力を誇る。その名の通り、強力な結界を張る能力を持っており、鬼たちの本拠を守る役目を負っているという。 通常時はモノイワに似た圧し掛かり攻撃や背中の角から落雷を発生させたり、尻尾を振って風を起こしたりする。タマハミ時には背中から「甲殻主砲」「甲殻砲」と呼ばれる突起が五つ出現し、回転しながらの砲撃などを仕掛けてくるようになる。ヨミトサエ/黄泉戸岐塞 クナトサエの変異種。生者と死者の国を分かつ巨岩の名で呼ばれ、その甲羅は現世と異界全ての物質の中で最も硬いという。 ヤトノヌシ/夜刀主 蛇に似た身体に四本の腕を持つ上位鬼。圧倒的な腕力と絶大な呪力を誇る。また知能が高く、タマフリに似た能力を使いこなす。自らが発する濃密な瘴気を周囲に振り撒き、「瘴気の巣」と呼ばれる危険地帯を作り出すことがある。 巨大な体躯と剣と棍棒の二刀流を武器とする。タマハミ時には蛇のような体勢となり、腕を地面に叩き付けたり、ジャンプしてからの圧し掛かり攻撃など、機動性と攻撃力に優れた攻撃を仕掛けてくるようになる。オカミヌシ/淤加美主 ヤトノヌシの変異種。腕力、呪力ともにヤトノヌシを凌ぎ、炎と氷の力を身に宿す。 トコヨノオウ/常夜王 王の名で呼ばれる最上位の“鬼”。異界の彼方より降臨し、この世にオオマガドキを告げる。圧倒的な力の前に人はただ絶望し、ひれ伏すしかないという。クナトサエとヤトノヌシに類似した鬼が融合した姿をしている。 上半身の鬼は右腕から多彩な呪力を放ち、左腕の大刀で薙ぎ払う。下半身の鬼は口から火を噴き、長大な尻尾で薙ぎ払うが、何よりも強靭な足で領域を走り回る。タマハミ時には背中の翼が巨大化し、空をも駆ける。トコヨノオオキミ/常夜大王 王の中の王と称されるトコヨノオウの変異種。その力はトコヨノオウをも凌ぎ、人々の胸に本物の絶望を刻む。それでも希望を捨てずに戦い抜く者だけが、常世に朝をもたらす真のモノノフとなる。 上半身の鬼は右腕から多彩な呪力を放ち、左腕の大斧で薙ぎ払う。下半身の鬼は口から火を噴き、長大な尻尾で薙ぎ払い、自らが発する濃密な瘴気を周囲に振り撒くこともできるが、何よりも強靭な足で領域を走り回る。 ケルベロス 『ソウル・サクリファイス』とのコラボで登場する。PS Vita版限定。この世とも鬼の世とも異なる世界から現れた「魔物」。鬼に匹敵する凶暴性を持った禍々しい存在であり、モノノフの討伐対象に加えられている。 オラビ/叫 『極』より追加。極彩色の翼で天を駆けるヒノマガトリと似た姿の大型“鬼”。女性の叫び声にも似た甲高い声を上げることから、この名が付けられた。その機動力と声によって、“鬼”同士の連絡役を担っていると推測される。 攻撃パターンはヒノマガトリとほぼ同じだが、ブレスには気絶属性が付与されている。タマハミ時も形状は同じだが、攻撃がよりトリッキーになっている。オメキ/喚 オラビの変異種。煌く翡翠色の翼を持ち、その鳴き声は風を呼び、雷を生み出す。より戦闘に特化した能力を持っていることから、単なる連絡役に留まらず、北の鬼の先陣を務める存在であると推測される。 カゼヌイ/風縫 『極』より追加。猫のような姿をした、女性型の大型“鬼”。愛らしい外見とは裏腹に、その性質は狡猾かつ残忍。背後から音もなく忍び寄り、鋭い爪でモノノフを斬り裂く。 動作の全てが他の鬼と比べて早く、モノノフの背後を取ろうとする傾向がある。タマハミ時には周囲の風を操り、自身を透明化する(一定の動作時には姿を現す他、纏う風が背景と比べて少し派手なので見分ける事は容易だが、透明故に間合いが図りづらい)。アマモ/天裳 カゼヌイの変異種。天衣を纏うもの、という名で呼ばれる黒の猫鬼。 オンジュボウ/怨樹坊 『極』より追加。しなやかな体躯を持った大型“鬼”。山林に潜むことが多く、その身に異界の植物を寄生させている。敏捷で身軽、知的能力が高く、モノノフたちの意表を突いた攻撃を仕掛けてくる。 カゼヌイ並みの速さで行動し、攻撃もプロレスラーのような接近戦が殆どである。タマハミ時には背中から異界の植物を取り出し、植物から漏れ出る毒液で攻撃してくる。タマハミ終了時は投げ捨てた植物からガキ・不浄が出てくる。ショウケツジュ/焦血樹 オンジュボウの変異種。すさまじいまでの熱量を体内に宿し、その身に触れたものは、体液を沸騰させられ、身のうちから焼き焦がされるという。タマハミ終了時は投げ捨てた植物からオニビが出てくる。 ウロカバネ/虚屍 『極』より追加。漆黒の外殻で全身を鎧った巨大な“鬼”。その姿はクエヤマに酷似する。一説によるとクエヤマの骸を侵食して操る未知の“鬼”だという。 クエヤマとよく似た攻撃パターンを持つが、雷球や竜巻、タマフリに似た能力などの攻撃も追加されている。タマハミ時はクエヤマと同じく腹部が裂けるが、周囲のモノノフを引き込んだり、息を吐き出して後方に飛ぶ等、より行動的になっている。 イテナミ/凍波 『極』より追加。美しい女性の上半身と蛇体の下半身を持った大型“鬼”。水や氷を身体の組成に利用しており、それらを自在に操る。氷上での安定性を図るため発達したと見られる巨大な爪を持ち、その一撃も脅威となる。 戦闘では爪による切り裂きや氷塊飛ばしなどの攻撃を行う。タマハミ時には後頭部の蛇の顔が迫り出し、行動も蛇に近くなる。この事から女体は相手を欺く為の疑似餌ではないかと考えられている。ヨモツイラツメ/黄泉郎女 イテナミの変異種。その体色と、標的を瞬く間に死に追いやる戦闘能力から、血の色の黄色い泉、即ち「黄泉」の名で呼ばれる。大地の力を操る。 オノゴロ/自凝 『極』より追加。岩塊のような姿をした“鬼”。見た目に違わぬ圧倒的な膂力と防御力、属性耐性を誇る。北に現れた鬼の一種であり、目撃情報も多いことから、北の鬼の主力をなす存在であると考えられている。 攻撃パターンはパンチやボディプレス、カウンターと言った接近戦が多い。タマハミ時には四肢が変異(破壊してある場合は再生)し、背中からも一本の棘が生える。巨体を生かした転がりだけでなく、パンチやボディプレスなどに衝撃波が追加される。アヤナシ/理無 オノゴロの変異種。オノゴロの群れの中に時折、見られるようになった。計り知れない防御力を持つことから、この世の理の枠外にあるかという意味の名が付けられた。体組織を詳細に分析しても、“蝕鬼”の痕跡が見いだせない事から、オノゴロの存在が一定数以上に達したことにより、新たに異界から呼び出されるようになった新種の鬼だと考えられる。 ヤチギリ/八千切 『極』より追加。巨大な二本の牙が特徴の獅子に似た“鬼”。その牙によって獲物を千々に切り裂く姿から、この名が付けられた。逞しい体躯にはどこか王者の風格が感じられる。太古の鬼の上位種であり、カゼキリ、アマキリの同族でそれらを支配する王である。 攻撃パターンはカゼキリ系統に近いが、牙で地面を掘り返したり、横にタックルをすると言った違いがある。タマハミ時には牙と尻尾が巨大化(破壊してある場合は再生)し、巨大な牙による突撃や尻尾からかまいたちを生み出す等、攻撃範囲も広まる。 アンクウバッコ/闇空跋扈 『極』より追加。巨大な被膜を持つ蝙蝠に似た“鬼”。暗がりに潜み、音もなく滑空してモノノフに襲い掛かる。大将格の鬼に近侍する親衛隊のような役割を持つ鬼である。 攻撃パターンはダイマエン系統に近いが、状態異常で動きを拘束しようとする搦め手のような攻撃が多い。タマハミ時も外見に変化はないが、より隙が少なく、確実に相手の動きを止めようとする攻撃を繰り出してくる。テンキュウバッコ/天穹跋扈 アンクウバッコの変異種。音もなく蒼穹を飛び回る”鬼”。巨大な翼膜は本来、長距離、長時間の飛行には不向きだが、テンキュウバッコは天の力を使って、それを可能にしている。里の安全のためにも、看過できない存在であり、発見次第の討伐を求める。 イミハヤヒ/忌速火 『極』より追加。巨大な尾を持つ、獣のような姿の大型“鬼”。しなやかな身体には、凶暴な本能と圧倒的な力が満ちている。北の地に現れた未知の“鬼”のうちの一体であり、その来歴、生態は一切不明。 通常時の攻撃は尻尾から生み出した炎や滞空した状態での叩きつけが主流で、範囲はそれなりに広いが基本的には緩慢である。タマハミ時には四肢と尻尾が変異(破壊してある場合は再生)し、これまでと打って変わって烈火の如き激しい攻撃を繰り出してくる。 その正体は“蝕鬼”によって鬼へと変貌した天狐。生み出した張本人である虚海の捕縛以降その出現はあり得ないはずだが、目撃情報は後を絶たない。取り逃した“蝕鬼”が野生の天狐を襲っているとみられる。なお天狐は“蝕鬼”に吸収されることはないので、イミハヤミを倒せば救出可能である。タケハヤミ/建速水 イミハヤヒの変異種。漆黒の身体を持つ、四脚獣型の大型“鬼”。水氷の力を自在に操る。出現経緯の解明は、今後の研究が待たれるが、より強力な霊力を持つ天狐が依り代となっているのではないかと推測できる。 コガネムジナ/黄金狢 『極』より追加。黄金の鱗に覆われた大型“鬼”。地下鉱脈に好んで出現、移動するため、希少な金属や宝石を身中に蔵していることが多い。ツチカヅキ、ホムラカヅキとの共通の来歴や生態、特徴などが各所に見られる。八年前のオオマガドキ以前には多く見かけられたが、欲に目がくらんだモノノフに乱獲された結果、今では希少な存在となっている為、遭遇できたモノノフは幸運。 ゴズコンゴウ/牛頭金剛 『極』より追加。牛頭人身の大型“鬼”。立派な角を持っていることから大将格の上位種とみられる。過去の文献には記録がなく、北に現れた新種の鬼であると考えられる。強大な炎熱の力を持ち、他の鬼を統率するような行動も見られることから、ゴウエンマに近い存在と目されている。 巨大な体躯と棍棒を武器とする。タマハミ時はゴウエンマ系統と同じく四肢と尻尾が変異(部位破壊してある場合は再生)し、トカゲのような体制になる。ゴウエンマと比べて動きは遅いものの、両腕を地面に突き刺してから放つ炎柱攻撃は威力・スピード・誘導性がかなり高く危険である。メズコンゴウ/馬頭金剛 ゴズコンゴウの変異種。馬頭人身の大型“鬼”。強大な水氷の力を持つ。現在のところ、他の鬼を統率する行動は報告されていないものの、ゴズコンゴウと同等、またはそれ以上の力を持っているとされている。 イヅチカナタ/何地彼方 『極』より追加。ホロウが長年追い続けてきた大型“鬼”。大きな単眼と背中の2本の触手が特徴。陰陽方の文献に残っている名前は「イヅチカナタヨリ来タリテイヅチカナタヘ去リシモノ」。時の狭間を回遊し、英雄の存在を感知すると、その時代に出現し、他の鬼を呼び寄せる役割と持つと考えられている。無数の時を渡ってきた結果、その存在は因果の捻れの塊となり万物の結びを解く性質を獲得したと推測される。 圧倒的な巨躯と触手や単眼から放つビームを武器とする。特にモノノフからミタマを奪う吸魂ビームは驚異で、ビームに当たるとタマハミ状態に移行する。タマハミ時には触手が変異(部位破壊してある場合は再生)し、本体が宙に浮き、触手から呪力攻撃を仕掛けてくる。吸魂ビームに被弾したモノノフはタマフリを封じられる他、そのモノノフのミタマの属性によって攻撃方法も変化する。カガヨウモノ/耀揺者 イヅチカナタの変異種。今大戦で初めて発見された新種の鬼。すさまじいまでの力を持つが、その実態は謎に包まれている。推測ではあるが、無数の時を渡り、無数の命を喰らった事で生まれ変わったのであろう。推測が正しければ、極限まで因果の捻れを溜め込んだ非常に危険な存在である。見かけ次第の討伐が望まれる。 ネクチメ/根朽女 『極』より追加。2014年9月25日のアップデートパッチで登場。ミズチメ、カガチメの原種とされる女性のような姿の大型“鬼”(頭部の部位破壊で女性と認識できる顔が出てくる)。蟲状の蝕腕になっている脚部と背中の球根が特徴で、土中の木の根からハクを吸い上げてる。八年前のオオマガドキ以来、目撃情報が途絶えていたが、最近になって再び姿を見せるようになったという。 攻撃パターンはミズチメ系統と同じだが、蝕腕を砲台に見立てて戦車のような形態になるなどの特異な動きが多い。タマハミ時には背中の蟲が排除されて動きが少し早くなる。この形態時には触手二本を足にして立ち上がり、全身にスポットライトを浴びながら、モデル歩きで練り歩く攻撃が追加される。タマハミ解除後の爆弾や触手再生はミズチメ系統と同じ。 トコヨノメノキミ/常世女王 『極』より追加。2014年9月25日のアップデートパッチで登場。北の地でオオマガドキが発生した際に、出現を確認されたらしい女性のような姿の大型“鬼”。トコヨノオウ、トコヨノオオキミとの共通の特徴が各所に見られる。 上半身の女性型の鬼は右腕から生じる多彩な呪力を、左腕の弓にこめて放つ。特に『魂』の破敵ノ術のような攻撃は威力が高い上に予備動作が速く回避は困難である為、右腕の速やかな破壊が推奨される。下半身の鬼は口から火を噴き、長大な尻尾で薙ぎ払うが、何よりも強靭な足で領域を走り回る。タマハミ時には背中の翼が巨大化し、空をも駆ける。 マガツミカド/禍ツ帝 『極』より追加。2014年9月25日のアップデートパッチで登場。見上げるほど巨大な“鬼”で、民間に流布する“鬼”の姿によく似ている。強靭な肉体と四本の腕で棍棒を自在に振り回し、全属性の呪力を操り多彩な攻撃を仕掛けてくる。非常に古くに存在した鬼で、モノノフ結成前から存在したともされる。上半身の特徴からタケイクサ、マガツイクサはこの鬼の眷属であるとも、この鬼の下半身が封印された姿だとも言われているが、真相は定かではない。 通常時は打撃や武器などの物理攻撃だけでなく、多種多様な呪力攻撃をしてくる。タマハミ時には仏像などに見られる座禅や合掌の体勢を取り、額の第三の目が開く。攻撃時には背中の副腕が合掌し、後光や曼荼羅、魔法陣のようなものを展開して呪力攻撃を放ってくる。
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大型鬼
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 08:17 UTC 版)
ミフチ(深淵) 蜘蛛のような身体と獅子のような頭を持つ大型の鬼。民間において牛鬼と呼ばれ恐れられる存在と同一のものと考えられている。鎌状の鋭い鉤爪は、幾多の獲物の血で濡れている。大型鬼の中では最もポピュラーな種であり、このミフチを討つことが、一人前のモノノフの証となる。 マフチ(真淵) ミフチの変異種。真なる淵から現れ出る鬼。外殻は純白。爪はより巨大になり、血に染まったように赤い。 カゼキリ(風切) 四足獣のような姿をした大型の鬼。風を切って疾駆する姿から、この名が付けられた。俊敏な動きから繰り出される一撃によって多くのモノノフが命を落としている。力で小型の鬼を使役しており、モノノフ達が疲弊したところを狙うなど、「狩り」と呼べる知能的な行動を取る。 アマキリ(天切) カゼキリの変異種。天すら切り裂く刃を持つ鬼。タマハミ時に現れる長大な刃は天属性の力を宿している。 クエヤマ(崩山) 山のごとき体躯を誇る大型の鬼。知能が高く、だまし討ちをするなど、狡猾な行動が報告されている。一方で、圧倒的な巨体から放たれる攻撃は、脅威の一言。突進や跳躍攻撃は、まともに受ければ、骨まで砕かれる。タマハミ時には、突き出た腹が裂けて内部の口が露呈する。この姿に嫌悪と恐怖を煽られる者が続出している。 ワダツミ(海神) クエヤマの変異種。水氷の力を身に宿しており、その一撃は霧氷を生み出す。タマハミ時には、突き出た腹が裂けて内部の口が露呈する。この姿に悪夢を見せさせられる者が続出している。 ヒノマガトリ(火凶鳥) 四つの羽を持ち、空を自由に舞う大型の鬼。炎の力を身に宿し、灼熱の吐息で獲物を焼き焦がす。異界の領域を飛び越えて飛来することがあり、突然の襲撃を受けて滅びた村もある。 アメノカガトリ(天輝鳥) ヒノマガトリの変異種。風雷の力を身に宿しており、紫電を放って敵を焦がす。鮮黄色の翼はみなぎる雷に輝き神々しくさえ見える。 ミズチメ(水蛇女) 女性のような姿をした大型の鬼。脚部が蛇のような形状をしていることから、この名がついた。知能が高く、呪術に長けており、水氷の力を自在に操る他、相手を眠らせる攻撃や、脚部の蛇を使った攻撃を仕掛けてくる。奇病「夢患い」の原因とされる。眠りに落ちたまま目が覚めないという症状の者が出た際は、周辺「領域」でのミズチメ捜索を推奨する。 カガチメ(巨蛇女) ミズチメの変異種。呪術に長け、風雷を自在に操る。「かがち」の名は、巨蛇(かがち)の事とも、風霊(かざち)の事とも言われる。 ゴウエンマ(業焔魔) 獄炎をまとった大型の鬼。圧倒的な体躯に、すさまじい力を宿している。下位の鬼を支配して、組織的な行動を取らせる、指揮官のような存在と思われる。ゴウエンマの存在を許せば、鬼の勢力が拡大し、やがてオオマガドキが発生する。発見次第、必ず討伐すべき鬼である。 ダイテンマ(大天魔) ゴウエンマの変異種とみられるが詳細は不明。雷を纏う蒼黒の身体には、恐ろしいほどの力が満ちている。ただ魂を喰らうだけでは、これほどの力は身に付かないはずで、なにか別の要因があると推測されている。 オンジュボウ(怨樹坊) しなやかな体躯を持った大型“鬼”。山林に潜むことが多く、その身に異界の毒を持つ植物を寄生させている。敏捷で身軽、知的能力が高く、モノノフたちの意表を突いた攻撃を仕掛けてくる。 ショウケツジュ(焦血樹) オンジュボウの変異種。すさまじいまでの熱量を体内に宿し、その身に触れたものは、体液を沸騰させられ、身のうちから焼き焦がされるという。その身に熱を生み出すを持つ植物を寄生させている。 オノゴロ(自凝) アヤナシ(理無) イテナミ(凍波) ヨモツイラツメ(黄泉郎女) ゴズコンゴウ(牛頭金剛) メズコンゴウ(馬頭金剛) アンクウバッコ(闇空跋扈) テンキュウバッコ(天穹跋扈) コガネムジナ(黄金狢) オヌホウコ(隠這蠱) フシミヅハ(伏水走) ダイバタチ(大刃断) アマツミツツカ(天津光束) ナルハヤテ(鳴疾風) センザンオウ(千山王) ウシヲキナ(潮大魚) アケハワニ(朱牙和邇) カシリ(呪詛) トコイ(呪宣) ハクメンソウズ(白面僧都) ビャクエン(白炎) コクロウ(黒瀧) シンラゴウ(森羅睺) トキワノオロチ(時輪大蛇) テンリンカイジャ(転輪界蛇) バンケイト(万計都) ヤトノヌシ(夜刀主) オカミヌシ(淤加美主) カゼヌイ(風縫) アマモ(天裳) オラビ(叫) オメキ(喚) ウロカバネ(虚屍) ツキカヅキ(土潜) ホムラカヅキ(炎潜) トコヨノオウ(常世王)
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