能力実演旅行編SS
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 14:03 UTC 版)
「とある科学の超電磁砲」の記事における「能力実演旅行編SS」の解説
レッサー、ランシス、フロリス、ベイローブ イギリスの魔術結社予備軍「新たなる光」所属の魔術師。詳細は「とある魔術の禁書目録の登場人物#新たなる光」を参照 セタリー=S=スキーニキヤ 「ショッピングセンター」の「保安員」の一人。 見た目は大学生ほどの、長い金髪にスレンダーな長身の女性。非常に陽気かつ気さくな性格をした人物で、「にゃはは」という笑い方が特徴。美琴が「ショッピングセンター」に来た初日に彼女を出迎え、街についての案内を行う。 実はプロジェクト=コードEICの研究員の一人であり、研究レポートの執筆者である。ただし、街で横行している都市伝説の流布や上層部の思惑には全く関わっていない。最初に「とても価値のあるオレンジ」の話題に触れた人物でもあったため、レッサーから情報を得た美琴に襲撃され知っている事を白状するよう脅されるが、前述の通りコードEICで誘導されただけの何も知らない善人だったので解放された。 エニーリャ=G=アルゴヌスカヤ 「ショッピングセンター」の「保安員」の一人。 20代後半の赤毛の女性で、厳格かつ実直で頑固な人物。他の保安員と同じく「ショッピングセンター」上層部の思惑には関わっておらず、職務を忠実に遂行すべく一連の事件を捜査する。 銃で武装した大量の暴徒が街中で暴走した際には、上層部の退路を死守するための現場待機を無視して行動を起こし、ダクト経由で事態の中心地点へ移動して「硫黄の炎」を解体していたレッサーに接触するが、暴徒の波に呑まれて負傷し、駆けつけた美琴が主導者でないことを確認して意識を失う。その後、「行方不明」になった「上」から戒厳令の使用許可が出された事に違和感を感じて電子サインの出所を探り、遮断されていた通信衛星とのアクセスをヘリの機材で回復させ、UAV撃墜のための情報を美琴が学園都市側へ伝えるのを助けた。 カリーチェ=I=ニーキノシ ロシアの魔術結社に所属する女性魔術師。 コードEICの影響を受けた人間の精神面を魔術的な手法で観測するよう、「ショッピングセンター」上層部に雇われた。見返りとしてコードEICの魔術的な応用を試そうとしていたが、上層部から一方的に契約を反故にされ、その報復として上層部を皆殺しにする。しかし、株式売買センターで顔写真と名前付きのIDカードを確保したレッサーにより、個人情報をロシアの主要魔術結社5つに送信され、その妨害のために逆探知の危険を犯しながらも止むを得ず魔術的に横槍を入れる。自身を追跡してきたレッサーを仲間と共に攻撃するが、ベイロープの絨毯爆撃で味方が壊滅、代願の書面を回収したレッサーに術式を解除されて敗北する。 ロシア成教崩れの魔術師らしく、十字教系の術式を扱う。「エクス=ヴォト」と呼ばれる歴史上の守護聖人に代願して発動させる術式を得意とし、聖油を詰めたボールペンを媒介の霊装として振るい、虚空から自在に氷の刃を生み出すことができる。また、黙示録系の曲解で、3万枚の羊皮紙を接着させた符の塊を用いて広範囲爆弾とし、目に見えず障害物を無視して人間に癒えない苦痛を与える「硫黄の炎」や、聖パウロのエンブレムを利用した断頭攻撃なども使用する。 ピーター=ウェイルゴ フランスの学園都市協力機関の人間。「ショッピングセンター」で行われる美琴のデモンストレーションに招待されている。年齢50歳前後の初老の白人男性。 所属するフランス系の「協力機関」に繁栄をもたらし、降りかかる火の粉を全て払うという目的のためだけに行動しており、ショッピングセンターの反乱をサポートし、「自分の持っている科学技術を使ったビジネスモデルを確立する」恩恵を手に入れるため、「ショッピングセンター」上層部の死後、学園都市壊滅がもたらすフランス協力機関の利益のためにテロ計画を引き継いだ最後の黒幕。原因がコードEICの暴走であると演出するため、暴動で無人になったロケット発射場の管制室から工作を行い、ソーンツェ型水爆とUAVの設定をした後、調査活動を行えないようにコードEICの主要部品をロケットで外宇宙に飛ばそうとしていた。だが、美琴や「新たなる光」に所在を突き止められ、美琴が燃料の液体酸素をオゾンに変換したことで発射を阻止されてしまい、水爆の爆破を継続するために無酸素状態の発射場に飛び降りて自決を図るも、レッサーによって回収された。
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能力実演旅行編SS(用語)
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「とある科学の超電磁砲」の記事における「能力実演旅行編SS(用語)」の解説
ショッピングセンター 能力実演旅行編SSの舞台。学園都市協力機関の一つで、ロシア東部の原野に位置する巨大実験都市。 ドーム球場650個超の敷地面積を誇る世界一広大なショッピングセンター。商業に関する人間の心理効果を研究する目的で作られた金融・経済の思考実験場であり、世界中から客を取り込む一つのテーマパークとしても機能する。ありとあらゆる店舗や商品の揃った場所である。 高さよりも広さに重点を置いた平べったい構造をしている。街にいるのはほぼ観光客で、ホテル群には最大で20万人を収容できるだけの許容量がある。生活必需品と娯楽や嗜好品の区画に分かれているが、元々ロシアが銃社会であるため、日用品としてライフルが販売される。 一方で上層部は、「協力機関」という立場から脱却する事を目指し、ショッピングセンターが持つ断片的な知識の価値が高まる状況を作り出すため、コードEICを利用した大規模テロによる学園都市壊滅を目論んでいた。だが、雇用していた魔術結社との交渉が決裂した際に上層部は報復で皆殺しにされ、事件後、封鎖・解体が決定する。保安員 「ショッピングセンター」の治安維持用職員。日常的に迷子や万引きなどのトラブルが絶えないため、その対処として警察とは別に作られた。学園都市の「警備員」を参考にしているらしい。観光客で溢れ返る広大な商業施設で現場へ最短距離で直行するため、パトカーの代わりに大型ヘリ「ハインド」を使って上空をショートカットする。 半公開型AR 「ショッピングセンター」で普及している拡張現実 (AR)技術。学園都市から大規模な技術支援を受けて実現し、試験運用として導入されている。 街中のあらゆる壁、床、道路、看板が巨大なタッチ式モニタとなっているようなもので、特定の端末を用いずに動作と肉眼で必要な情報を呼び出すことができる。このため、街には街路樹が植えられている場所にしか土が存在しない。 通常なら携帯電話やPDAの画面を使った方が簡単なのだが、特定の機器を使わないと確認できない状況で、「悪口の書かれた紙を背中に貼られる」問題を回避するために開発されている。「第三者の手で容易にチェックできるかもしれない環境」を作って抑止を狙っている面もあり、自分が呼び出した情報を第三者が見られないよう、使用者の位置情報を調べてピントを合わせるように映像が表示され、情報の隔離レベルも個人で設定できる。これを逆手に取り、人間の居場所を探る事も可能。 プロジェクト=コードEIC 「ショッピングセンター」で極秘裏に進められている実験計画。およびそこで開発された情報システム。EICは「経済的情報制御(エコノミックインテリジェントコントロール)」の略称。 マスメディアによる宣伝・報道の操作からネット上や口コミの噂の流布まであらゆる情報を「流行」という形で波状的に制御することで、特定の対象へ自在にプレミア価値や否定的なレッテルを付加し、各店舗の売上増減やひいては経済市場全体の支配を目指すプロジェクト。膨大な防犯カメラから人の挙動を読み取って感情を予測し、自動的にニュースソースを作成、最適のタイミングで波状配信する事で、人間を個人としてではなく、集団の塊として制御する。「すでに存在する商品」を軸に様々な情報を付加し「自由度のある脅迫」を提示しているので、一種のマインドコントロールとも言えるが、あくまで集団心理を利用して無意識に行動を誘導するだけなので、強制的な洗脳とは異なる。実現すれば第三者が一方的に収益を決めつける事ができ、本気で使えば一国を超大国に押し上げ、銃弾1発も使わず敵対国を滅ぼす事もできるとされる。 システムの中枢となる巨大コンピュータは地下施設の株式売買センターに置かれている。その計算領域の3分の2がコードEICのために利用され、実際の株取引は残り3分の1で賄われる。 本来は「必要以上のプレミア価値をつけた商品情報」の流布を目的とする悪意のない経済実験だが、「ショッピングセンター」上層部に悪用され、学園都市とショッピングセンターの両都市で目的に沿った都市伝説を流布し、それに沿った大規模テロ計画を実行するために用いられた。 ニホンダルマ / マグロヒロイ 「新たなる光」が「ショッピングセンター」内で経営している店舗。実態は「新たなる光」がコードEICを調査するために用意した拠点である。正式には「軽食・土産物屋 ニホンダルマ」。店名の由来は同名の都市伝説。特典では「ニホンダルマ」表記だったが、『外典書庫』収録時に「マグロヒロイ」に変更されている。 内装や棚の配置などは通常のコンビニエンスストアと同様だが、扱っている商品は羊皮紙の古書や瓶詰めの昆虫など不気味な品ばかりであり、美琴からは「オカルトコンビニ」と呼ばれる。それ単体では効果のない霊装の材料をお守り代わりとして適当に売っている。調査活動を隠すのが目的なので、商売自体は道楽に近い。 とても価値あるオレンジ 学園都市のネット上で流行しているローカルな都市伝説。 概要は、「某国で奇妙なオレンジを購入した旅行者が帰国後不審に思い問い合わせると、果肉の中にベニオオアシグンタイアリの卵が100個以上産み付けられていた」という物で、最後に「大量の卵が孵化しオレンジが破裂する」というオチが付く。 元々は中米でサボテンを買う話で、「中身」についても軍隊蟻ではないとされる。オレンジと軍隊蟻の組み合わせは学園都市だけの極めてローカルな都市伝説であり、少なくともロシア国内では広まっていない。ベニオオアシグンタイアリ 作中に実在する肉食性の軍隊蟻。体長2 - 3センチメートルの黒色の体に、その名の通り長く赤い足が特徴。オスメス共に兵隊アリになる珍しい種で、オスには透明な翅がある。特定の巣を持たず、女王蟻を中心とした5万 - 20万匹程度でコロニーを構成し、哺乳類を好んで捕食する傾向がある。食糧問題によってコロニーが激減した場合は、確実に獲物を得るために果物の果肉の中に潜伏して擬態し、果物が刺激を受けたり周囲の気温が急激に上下すると女王蟻のリミッターが解除されて卵が無尽蔵に孵化、複数の女王蟻が誕生する。いくつかの村落を全滅させたこともある獰猛な危険生物である。 生物爆弾 「とても価値あるオレンジ」になぞらえ、ベニオオアシグンタイアリの卵が果肉に産み付けられたオレンジを利用した生物テロ。街中にオレンジを設置し、誕生した蟻を無尽蔵に増殖させる事を目的とする。環境が激変する状況でなければ卵の孵化や成虫の活動は見込めないというのが最大の欠点で、これのおかげで安定した保管と使用ができるという面もあるが、意図的な「爆発」を引き起こすには人工的な手法で気温や湿度が絶えず切り替わる場所にセットする必要がある。 犯人は都市伝説と同様の状態にしたオレンジを20個用意し、それによって「ショッピングセンター」を壊滅させようと企てた。「爆発」の一つが美琴に阻止されため、探りを入れていた犯人はレッサー達と美琴を遠隔操作の重機で襲撃するが、その存在を疎んじた上層部によって犯人は殺害され死体も処分される。 死のネックレス / 輝くネックレス 「恋人から贈られた物体を透過する電磁波を放つ石がついたネックレスのために細胞を壊されて死亡する」という都市伝説。特典では「死のネックレス」表記だが、『外典書庫』収録時に「輝くネックレス」に変更されている。 作中では物体を透過して対象を即死させる「超高周電磁波ライフル」として、学園都市に侵入したテロリストが使用した。さらに、超高周波の電磁波を浴びせると発火、爆発するおそれがあって回収された、大量の有害電磁波検知剤「SC39」の爆発物を射出、起爆する事で、不測の事態に対する陽動としていた。しかし、超高周電磁波の殺傷能力さえ打ち消せる手段があれば脅威度は高くないため、核施設作業用の駆動鎧を装備した警備員によって制圧された。ウランの置物 / キケンな置き物 ウランの結晶にまつわるネックレスの都市伝説がコードEICによって変質したもの。特典では「ウランの置き物」表記だが、『外典書庫』収録時に「キケンな置き物」に変更される。 概要は、「テロリストが『ショッピングセンター』の裏市場で密売買した核物質を核爆弾に加工する取引を行おうとしている」というものだが、細部が異なっている。学園都市ではテロの標的が学園都市として伝わり、「ショッピングセンター」ではテロリストが学園都市の人間で標的が「ショッピングセンター」として伝わっている。 「とても価値あるオレンジ」に代わって流布された「死のネックレス」がウランに関連して変化した物で、先の2件と違って全世界規模で広がっているのが特徴。「ショッピングセンター」では特に深く広まり、美琴を狙った暴動を誘発する。こちらで用いられたのは水爆ではなく、黙示録系を曲解した「硫黄の炎」による魔術的な広範囲爆弾だった。 ソーンツェ型水素爆弾 「ウランの置物」になぞらえた学園都市への核攻撃テロに用意された水素爆弾。 一次計画は、学園都市に潜入したテロリストによってソーンツェを運び、タイマー式起爆装置で起爆させるというもの。二次計画は、核兵器懸架能力を備えたMIG-21改良機3機編隊を囮として使い、その隙に小型UAVで起爆信号を送信し起爆させるというもの。 結果的に美琴からの情報提供で、爆発前にUAVは撃墜されるが、対応の速さから学園都市側はこの状況を事前に予測していたのではないかとされる。 車輪の大蛇 「ショッピングセンター」に雇われたカリーチェ=I=ニーキノシ達が用意した、全長70メートルを超える拠点殲滅用の超大型霊装。 直径3メートルから15メートルの巨大な大小無数の車輪が噛み合い、大蛇のようなシルエットを構成している。基本的には大理石のような白い石で、外殻だけが金色の金属で補強される。 魔術師という個人を倒すためではなく、敵対者の本拠地を地形ごと薙ぎ払うために用いられる「重さで潰す兵器」。ソロネの伝承を基礎に「神の如き者」の「天使の力」を使い、武力によって世界の均衡を保つ性質を応用して常に車輪と車輪の間隔を「安定」「保持」「調整」、さらに最大級の堕天使を1000年縛る鎖のエピソードによって瓦礫を車輪の表面に吸い寄せると同時に、「悪を縛る鎖が信徒を拘束する事はない」という意味を拡大解釈して味方を守る。また、自転車のギヤを変えるようにパターンを替え、より効率的に敵を追う事も可能。ただし、大きすぎる瓦礫を呑み込んだりギヤを組み替えたりする時、重力を無視して車輪と車輪が一時的に距離を取るので、その一瞬は攻撃の手が止まる。 元々はショッピングセンター側が報酬を支払わなかった時の「保険」のための仕掛けであったが、戦闘部隊がレッサーとベイロープに敗北したため、後方支援要員によって呼び出された。だが、美琴の「超電磁砲」で車輪の列を逸らされた隙に術式をレッサーに解析され、「安定」のための条件を上書きされて崩壊した。
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