万俵家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 13:55 UTC 版)
万俵 大介(まんぴょう だいすけ) 本作の主人公。関西有数の都市銀行・阪神銀行頭取。万俵家14代目当主。万俵財閥は阪神銀行を核に、阪神特殊鋼、万俵不動産、万俵倉庫、万俵商事、万俵信用金庫等から成り、阪神地方に絶対的な地位を占めていた。阪神銀行は都市銀行としての預金順位・全国第10位、預金額8000億、支店数130店、行員数約9000名。第一次世界大戦前までの万俵家は姫路の播州平野の一地方地主に過ぎなかったが、12代目の龍介が野心に燃えて神戸に進出し、13代目の敬介が資本力にものをいわせて群小の田舎銀行を自行に吸収して財閥の基礎を築き上げ、14代目当主の大介が冷徹な銀行家としての経営手腕を発揮して一介の地方銀行にすぎなかった阪神銀行を都市銀行第10位にまで成長させて万俵財閥を不動なものにした。自宅では妻・寧子と愛人・相子を同居させ、交互に寝室に呼び、さらには“妻妾同衾”という生活をしているが、そうしたスキャンダルが表に漏れないようにする細心さも持ち合わせている。大蔵省が進める金融再編を前に「小が大を喰う合併」を成し遂げ、何としても阪神銀行を守り抜くためにあらゆる手段を画策する。息子の鉄平が父敬介の子ではないかという疑念から、鉄平に冷酷な仕打ちをし、次男である銀平に後継者としての期待をかける。しかし、鉄平の死後、検死報告から鉄平の真の血液型が判明、自分と妻寧子の実の子であることが判明し、慟哭する。 万俵 寧子(まんぴょう やすこ) 大介の妻で、鉄平、銀平、一子、二子、三子の母。O型。高須相子に家事万端を仕切られ、子供たちの婚姻についても蚊帳の外に置かれ、屈辱的な生活を強いられている。京都の公卿・嵯峨子爵家の令嬢で、万俵家より「貧乏でもいいから華族の姫を」との要請で、零落した嵯峨家を救うため巨額の結納金と引き換えに万俵大介へ嫁いだ。これも閨閥結婚であった。おっとりして内気な性格が災いし、高須相子が家内を取り仕切るようになってからは正妻とは名ばかりの立場になっている。子供への愛情は格別である。入浴中に舅の敬介に踏み込まれて体をまさぐられ、気絶したことがあり、そのことが鉄平の父親について疑念を持たれるきっかけになっている。 美馬 中(みま あたる) 大蔵省主計局次長。鉄平や銀平にとっては義弟(妹の夫)、二子、三子にとっては義兄(姉の夫)にあたる。茨城の田舎寺の住職の息子として生まれる。東京大学卒業後、大蔵省に入省。銀行局の検査官時代に阪神銀行の検査に行った際に大介の目に留まり長女の一子の婿となる。永田と同郷という縁から永田とは密接に繋がっている。大蔵省を退職して代議士に打って出ることを考えており、その選挙費用を調達しようと何かと大介に対しては恩着せがましい態度をとる。銀行課長などを経て現在は大蔵省の本流である主計局の次長として予算編纂を行い、その傍らで大介へ極秘である都市銀行の経営実態内容の情報提供などを行い忙しい日々を送る。また、ルックスもあって女性にもてる上、大介の愛人である相子に言い寄るといった大胆な行動もとる。愛人の存在が発覚して、激怒した一子が実家に帰ったことがある。以後、一子との関係は冷えきっている。東洋銀行発足に奔走するが、東洋銀行の披露宴に出発する前に永田に呼ばれ、次期銀行局長への内定を受けるがその在任中に五菱銀行による東洋銀行の吸収合併を命じられ、次官→代議士を狙う美馬は次期総裁の呼び声高い永田の命を甘んじて受けることとなる。またそれは暗に大介を裏切ることを意味する。 高須 相子(たかす あいこ) 大介の執事兼愛人。物語開始の15年前に万俵家に家庭教師としてやってくる。学生時代にアメリカに留学し、そこで結婚・離婚を経験するなど不遇な人生を歩んできた。しかし、万俵家に入り込んでからは家庭教師兼執事として、大介の妻・寧子を差し置いて万俵家の家庭内の一切を取り仕切る。大介がその勢力を拡げるために、息子や娘を政財界の有力な人物と結ばせる政略結婚のアイデアも産み出した。相子と大介との間に子どもはおらず、40代を超えてなお豊満な肉体を崩さない。 阪神銀行と大同銀行の合併成立の後、大介に手切れ金を渡され、万俵家を後にする。 万俵鉄平(まんぴょう てっぺい) 大介の長男。東大卒。阪神特殊製鋼の専務で、叔母婿の社長にかわり、会社を実質的に運営している。正義感が非常に強い。帝国製鉄からの原料供給に頼る不安定さを克服するため、高炉建設を強硬に進めたが、アメリカの大手取引先が買収されたことによる契約キャンセル、折からの鉄鋼不況、工事中の爆発事故に加え、大介の策略により会社は倒産(会社更生法の申請)。管財人として乗り込んできたのはよりによって帝国製鉄の役員であった。さらに頭取と鉄平の個人的な関係から阪神特殊鋼に過剰な融資を続けていた大同銀行が経営不安に陥り、阪神銀行に飲み込まれるかたちで合併、それこそが父の狙いによるものと知り、絶望し雪山で猟銃自殺する。自分は祖父の敬介と母の寧子との子供ではないのかという猜疑心に時折苛まれていた。
※この「万俵家」の解説は、「華麗なる一族」の解説の一部です。
「万俵家」を含む「華麗なる一族」の記事については、「華麗なる一族」の概要を参照ください。
万俵家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 08:33 UTC 版)
「華麗なる一族 (2007年のテレビドラマ)」の記事における「万俵家」の解説
万俵 鉄平(まんぴょう てっぺい)〈34〉 演 - 木村拓哉 主人公。1933(昭和8)年4月7日生まれ(最終回における死亡診断書の記載より)。 万俵大介の長男で、大介がオーナーを務める万俵財閥の主力企業・阪神特殊製鋼(以下、社と記す)専務。血液型はB型(物語の当初はA型とされている。戦時中の血液検査のあいまいさが物語のモチーフの1つとなって影響する)。 一族の出身である慶應義塾大学への進学を望んだ父の意向に対し、その反骨心から東京大学工学部冶金学科(現・マテリアル工学科)に進み、卒業後はマサチューセッツ工科大学へ留学した経験も持つ技術者でもある。 7年前(1960年の設定)、鶴田芙佐子と交際していた。芙佐子が自分の前から姿を消した後、元通産大臣で有力代議士の大川一郎の長女・早苗と結婚した。父と高須相子による閨閥結婚ではあったが、早苗との間に長男・太郎を儲けるなど円満な関係を築いている。 理想と情熱を合わせ持ち、仕事にかける志は高い。社の将来を考え、巨額の予算が必要となる高炉の建設を計画する。しかし、高炉の突貫工事は死傷者を出す爆発事故を発生させてしまい、社は倒産する(会社更生法適用)。 不幸な経緯のため、父・大介は鉄平を先代敬介と妻・寧子の間にできた不義の子と思い込んでおり、容姿や才覚などが祖父敬介に非常に似ている鉄平を快く思っておらず、鉄平自身も自身の出生の秘密は知らないものの大介に愛されていないと感じていた。また、志乃が生前に残した手紙から祖父・敬介が父親であること、芙佐子は自分の妹であることを知る(実際は志乃の勘違いであったが、このことが鉄平の運命に大きな影を落とす)。 その後、大同銀行を陥れるために見せ掛け融資を行い阪神特殊製鋼を倒産に追い込んだ父を告訴するため、妻子と共に万俵家を出て裁判に挑むが、阪神特殊製鋼の管財人となった帝国製鉄の和島所長により提訴を取り下げられ、専務を解任される。 絶望した鉄平は、無謀な突貫工事で阪神特殊製鋼を倒産させたことに責任を感じ、早苗宛の遺書に「僕は生まれてはいけない存在だった。父は苦しみから逃れようと、銀行発展や阪神特殊製鋼の倒産に捌け口を求めた。だが、本当の親子でなくてもせめて優しく、僕に微笑んでほしかった」と大介への想いを記し、1968(昭和43)年12月31日、兵庫県の丹波篠山で祖父・敬介から譲り受けた猟銃を使い喉元から頭を撃ち抜いて自殺した(死因は脳挫傷)。死後、鉄平の死亡診断書に記載されていた血液型がB型だったことで、鉄平が大介夫妻の実子であることが判明し、大介との確執が「出生時に彼から不義の子の疑惑を持たれ、自殺したことでそれが晴れる」という最悪の形で解かれることとなった。 本ドラマは、第一回で鉄平が猟銃を手に丹波篠山の山中へ入っていくところから始まり、最終回で自殺の前日の夕方に遺書を書いている途中の鉄平が沈む夕日を見てから遺書に「何で僕は、明日の太陽を見ないのだろう」と記すところで終わっている。 万俵 大介(まんぴょう だいすけ)〈60〉 演 - 北大路欣也 関西有数の都市銀行・阪神銀行頭取にして、阪神特殊製鋼の非常勤取締役。終盤では東洋銀行頭取。万俵家の家長。AB型。慶應義塾大学経済学部卒業。 先代で父の万俵敬介が創立した阪神銀行を全国第10位の都市銀行にまで発展させ、同じく先代が設立した万俵鉄工を近代的な設備を備えた阪神特殊製鋼へと発展させた。また、阪神銀行、阪神特殊製鋼など十数社を傘下に持つ万俵財閥の総帥でもある。しかし、自宅では妻・寧子と愛人・相子を同居させ“妻妾同衾”という放蕩な生活をしており、晩餐の時に隣の妻の席に座った者がその日、大介と一夜を共にするのが大介・寧子・相子の暗黙の了解となっている。これは自宅だけでなく旅行先でも同じ。 大蔵省が進める金融再編を前に「小が大を喰う合併」を成し遂げ、何としても阪神銀行を守り抜く為にあらゆる手段を画策する。 息子の鉄平が敬介の子ではないかという疑念から、鉄平に冷たい態度をとり、次男である銀平に後継者としての期待をかける。そして、阪神特殊製鋼の倒産後、鉄平に「お前は爺さんの子」と前置きをした上で、「理性では愛そうとしたが感情が許さなかった。これが我々の逃れられぬ宿命だ」と告白し、鉄平を絶望させた。しかし鉄平の死後、検死報告から鉄平の血液型がB型であり、父・敬介の子ではなく自分と寧子の実子だということが判明し、今までの鉄平への態度は寧子の体を奪った敬介への憎悪から、自分で勝手に不義の子と思い込んだ八つ当たりでしかなかったことを思い知らされ、彼の棺の前で泣き崩れた。 万俵 早苗(まんぴょう さなえ)〈30〉 演 - 長谷川京子 鉄平の妻。元通産大臣・大川一郎の娘で、閨閥結婚で万俵家に嫁いできた。 夫・鉄平との間には長男・太郎を儲けるなど、元は大介と相子の策略による閨閥結婚であったが良好な夫婦関係を築いている。しかし、万俵家に漂う異様な雰囲気に嫌悪を感じている。鉄平が万俵家を出るとき、太郎を連れて実家に帰るよう言われるが、最後まで鉄平についていった。 鉄平が自殺する前にかけてきた電話で息子・太郎の言葉(鉄平の「お前は強い子になるんだぞ」の言葉に「うん!僕、強くなる!!」と元気よく返事をしている)に違和感を覚え「あなた、今どこですか」と優しく語りかけるが、「早苗…メリークリスマス」と返され、これが夫との最期の会話となった。 鉄平の死後、大川家に帰った。 万俵 太郎(まんぴょう たろう)〈4〉 演 - 荒木崇秀 鉄平・早苗夫妻の長男で大介・寧子の孫。両親の愛を一杯に受け、のびのびと育った。 鉄平の葬儀において、阪神特殊製鋼の電気炉から煙が昇る様子を大介に見せられた。その姿に参列した家族は感動するが、相子だけはそれまで自分同様に鉄平を否定していた大介の変化を受け入れられず、顔をしかめた。 万俵 銀平(まんぴょう ぎんぺい)〈31〉 演 - 山本耕史 大介の次男。父と同じ慶應義塾大学経済学部卒。 阪神銀行本店営業部貸付課長で、将来の阪神銀行頭取候補でもある。端麗な容姿と明晰な頭脳を持つが、万俵家の空気を前にやや諦観気味の精神を持ち、万俵一族の行く末をまるで傍観者のように見つめている。 父・大介に対して決して敵わないという諦観を常に持ちつつ大介の片腕として傍にいる。兄・鉄平のことを自分に無いものを持っている人物として尊敬しており、慕っている。ゆえに、鉄平の高炉建設を応援し、また敵わないと思っていた父に、兄鉄平ならば勝てるのでは、と万俵家の未来にも期待をしていた。それだけに、爆発事故が起こった後、自棄酒を煽って鉄平の前に現れ「何で爆発事故なんか起こすんだよ」と詰め寄った。また、これ以降も飲酒してから自宅に帰るのが多くなり、それを咎めた相子に対しては「飲まないとやってられない」と返していた。母・寧子には息子らしい感情を持っている。 鉄平の自殺に際し、棺を前に大介に対して「兄さんを殺したのは、僕と父さんだ」と思いを語り、その後阪神銀行を退職。大介が東洋銀行設立記念パーティーに出席する中、自らは一子達に大介が銀行家としての精神を見失い、ただ銀行を大きくすることに走ったためいずれは転落するだろうと語った。 万俵(安田) 万樹子〈24〉 演 - 山田優 大阪重工社長の令嬢で、後に銀平の妻となる。大学時代に妊娠し、宝塚の病院でその子を堕ろした経験を持つ。 銀平は妻である万樹子に愛はなく、結婚生活は冷めたものであった。そして、義父である大介と高須相子の関係や歪んだ万俵家の秘密を知ってしまい、万樹子も相子と大介の仕掛けた閨閥結婚の犠牲者になる。 銀平の子を妊娠するが「堕ろしてくれ」と言われてしまったため、飲酒を重ね流産をした。その後、万俵家に嫌気が差し、実家に帰った。これに対して、閨閥の維持や世間体を保とうとする相子が彼女を連れ戻そうと実家にやって来るが、それを断った上でとある銀行の頭取が愛人問題発覚により辞任するのを報じる雑誌の記事を見せて「こんなことにならないよう、あなたもいずれ捨てられるのかしら」と言い放った。 美馬 中〈44〉 演 - 仲村トオル 一子の夫で大蔵省主計局次長。東京大学卒業。 大介の娘婿として大蔵省の情報を大介に提供している。一子との結婚生活は冷え切っており、大介の愛人である相子に言い寄るといった行動もとる。 最終的には銀行局長に昇進するが、永田大蔵大臣により富国銀行に東洋銀行を吸収合併させるよう命じられ、結果的に大介を裏切ることとなる。しかし、大介に対しては永田の命令に逆らえないとはいえ、裏切ることへは罪悪感を抱いていたためか、東洋銀行設立記念パーティーに出席した際には何食わぬ様子で笑顔を振りまく永田に隠れて大介に向かって神妙な表情を浮かべ、そこから何かしらの「無言のメッセージ」を感じ取った大介は表情を硬くする。 美馬 一子〈29〉 演 - 吹石一恵 大介の長女で中の妻。中との間に長男・宏を儲けるが、愛の無い結婚生活を耐え忍んでいる。自分自身が不幸せな結婚生活を送っている為、妹の二子と一之瀬四々彦の交際が発覚したが、反対することはなく逆にこの交際を応援している。 一子と美馬中の結婚は、大介と相子が最初に企んだ閨閥結婚である。美馬との生活に嫌気がさし、実家の万俵家に帰ってきた。 美馬 宏〈5〉 演 - 澁谷武尊 一子と中の長男で大介・寧子の孫。鉄平、銀平、二子の甥で太郎とは従兄弟。 万俵 二子〈22〉 演 - 相武紗季 大介の次女。昨春大学を卒業し、花嫁修業に専念している。 兄・鉄平と同じく大介と相子の関係は許容しておらず、芯の強い女性である。また、相子には嫌悪感を募らせている。 一之瀬四々彦とは密かに交際しており、鉄平も交際を喜び応援しているが、鉄平の会社の阪神特殊製鋼を残すために佐橋総理の甥との婚約を決意し一時は四々彦と別れた。しかし、鉄平の死と阪神特殊製鋼が大介によって売却されることを機に、四々彦と再び交際し、鉄平の写真の前で四々彦とアメリカへ行く決意を話した。 万俵四人兄妹の中で、大介と相子による閨閥結婚に巻き込まれず、自分の道を歩むことが出来た唯一の人物。 万俵 寧子〈54〉 演 - 原田美枝子 大介の妻で、鉄平、銀平、一子、二子の母。O型。高須相子に家事万端を仕切られており、屈辱的な生活を強いられている。 華族(公家・嵯峨子爵家)の出身で、万俵家より貧乏華族でもいいからとにかく華族から妻をもらいたいということから、巨額の結納金と引き換えに家を救う為、万俵家の大介の元へ嫁いだ。これも閨閥結婚であった。華族出身のため家事・執事に疎い上に内気な性格が災いし、高須相子が家内を取り仕切るようになってからは、正妻とは名ばかりの有名無実化している。 子供たちへ抱く母親としての愛情は格別であるが、鉄平に対しては彼が敬介の生き写しのような姿を見せた際に、逃げ出さずにはいられなくなるほど怯えてしまう。それは、かつて入浴中に浴場へ入ってきた敬介に体を奪われたことがトラウマとなり、それから数十年経ってもいまだ変わらず、この時だけは恐怖が愛情さえをも塗りつぶしてしまう。 鉄平の死後、彼が大介との子供と知った時は、今まで夫と相子から受けた仕打ちと鉄平の無念を晴らすかのように「鉄平さんは…あなたの子供だったんです!」と今までにない形相で迫り、号泣した。 しかし、今までの仕返しを目論み性格が豹変することなどはなく、それどころか家を出る直前の相子に今までの感謝と、傷心の夫を生涯支え続けるとまで言っており(寧子の場合、離婚したところでいく宛も帰る場所もないということもある)、万俵家による閨閥結婚の最初の犠牲者だったが、大介への愛は早苗と同様、彼とは正反対に本物だったことがこちらも鉄平の自殺により証明された。 高須 相子〈39〉 演 - 鈴木京香 大介の執事兼愛人。15年前に万俵家に家庭教師としてやって来る。 学生時代にアメリカに留学し、そこで結婚・離婚を経験するなど不遇な人生を歩んできた。しかし、万俵家に入り込んでからは、人並み外れた政治力で大介の妻・寧子を差し置いて万俵家を仕切るなど、一族内で絶大な力を発揮する。 大介がその勢力を拡げるために、息子や娘を政財界の有力な人物と結ばせる政略結婚のアイデアも生み出した。相子と大介の間に子どもはいない。 阪神銀行と大同銀行の合併成立の後、大介に手切れ金を渡され、万俵家を後にする。 万俵 敬介 阪神銀行の興祖。大介の父であり、鉄平、銀平、一子、二子の祖父。A型。 英雄の気質を持つ情熱的で積極性のある技術者だったが、それゆえに豪放で好色である。料亭「つる乃屋」の女将・鶴田志乃との間にも娘・芙佐子を作り、正妻との間には大介と石川正治の妻である娘を作る。彼の情事が、万俵家に漂う怨念の元凶として暗い影を落とす事になる。 万俵家の大広間には彼の肖像画が飾ってあり、その容貌は白髪交じりの髪の色と口元の髭以外、鉄平に酷似。 なお、大介の父親ではあるが、劇中で大介は基本的に晩年の敬介に対して用いていたと思しき「爺さん」の呼称を用いている。 将軍 万俵家の庭の池の主である金色の巨大な錦鯉。 鉄平の祖父・敬介が手を叩いた時にのみ現れ、大介が手を叩いても現れない。大介が祖父に酷似している鉄平に試しに手を叩かせると現れたので、鉄平が敬介の子であると確信し「やはりお前は、爺さんの…」と呟いた。それ以降、親子の確執と悲劇が始まったが、所詮は大介1人の勝手な妄想だった。 最終回で鉄平が悲しみと怒りをぶつけて石を投げつける。鉄平の死後、後を追うように逝く。
※この「万俵家」の解説は、「華麗なる一族 (2007年のテレビドラマ)」の解説の一部です。
「万俵家」を含む「華麗なる一族 (2007年のテレビドラマ)」の記事については、「華麗なる一族 (2007年のテレビドラマ)」の概要を参照ください。
- 万俵家のページへのリンク