結納
結納金
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/21 03:21 UTC 版)
結納金とは、結納の際に新郎家から新婦家へ贈られる金銭であり、本来贈られていた帯地や着物地に代わる物である。「御帯料」「小袖料」「帯地料」などと呼ばれる。元々は「この衣装を着て、どうかお嫁に来てください」という意味なので、結納金は「結婚式の式服代」に使うためのお金になるが、実際には、新婚生活の準備資金など、どのように使っても良い。なお、結婚情報誌などで新郎の給料の2か月分ないし3か月分、あるいは全国平均で〇〇万円等と記載されているが、これは雑誌側が提案したものであり、従う必要は無い。本来は、奇数であれば幾らでもよく、一般的には100万円、70万円、50万円、30万円等が用いられる(0を省いた数字で奇数と見る)。「9」は奇数だが「苦」の語呂となるので使わない。「8」は末広がりで縁起が良いイメージがあるが、偶数なので結納金には使わない。奇数を用いるのは、奇数は「分かれない」ため縁起が良いというものである。 先方に敬意を払い、結納金だけ渡すと失礼【礼儀を失う】との観点から、献上台に置き、熨斗・末広を添えて献上する。関西・近畿地方や九州地方など西日本では、結納品全体は飾った状態で、結納金と目録だけを広蓋盆や白木台などの献上台に載せて新婦側父親に手渡しをする。中部地方・関東地方では、手渡しを行わず、結納金・目録は他の結納品と一緒に飾ったままで、口頭で挨拶を述べる形式が主流である。 また、結納は献上する儀式から、決して支度金とはしない。 支度金とは、目下の者や、妾(めかけ)に使う言葉であり、この場合、失礼な言葉とされる。 新婦側は、一定の金品を、結納返しとして新郎側へ贈る。着物地に対して袴地を贈ったことから、「御袴料」(おんはかまりょう)、「袴地料」とも呼ばれる。 また、男性が入り婿として女性の家に入る場合は、一般的には男性から送る結納金の倍だといわれている。
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