納采の儀とは? わかりやすく解説

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納采の儀

読み方:のうさいのぎ

皇室における結納の儀式。結納の起源である。

のう‐さい〔ナフ‐〕【納采】

読み方:のうさい

結納(ゆいのう)をとりかわすこと。現在では皇族場合にだけいう。「—の儀」


納采の儀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 02:27 UTC 版)

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納采の儀 (のうさいのぎ)とは皇室の儀式のひとつ。皇族結婚するにあたって行われるもので、結納の起源となった。

歴史

納采の儀の歴史は古く、仁徳天皇の時代まで遡る。中国の習慣にならい、仁徳天皇が皇后を迎える際に贈物をされたのがその起源と言われる。

一般に「結納に相当する」といわれるが、「納采の儀」が「結納」として広まったといえる。

男子皇族の納采の儀

  1. 皇族の両親である天皇皇后宮家の場合、当該皇族の両親)が使者を結婚相手の実家へ供物を持たせて派遣する[1]
  1. 使者は結婚相手の両親に、納采の旨を伝え、供物を進呈する。
  2. 両親は供物を受けとる。
  3. 使者は供物が受け取られたことを天皇、皇后に報告する。

女子皇族の納采の儀

  1. 女子皇族と結婚相手の使者が供物を持って皇居(宮邸)訪問する。
  2. 侍従長が使者をもてなす。
  3. 使者は納采の旨を伝え、供物を進呈する。
  4. 侍従長が天皇、皇后に供物を進呈し納采の旨を伝える。
  5. 天皇、皇后が供物を受け取る。
  6. 侍従長が供物は天皇、皇后によって嘉納されたことを使者に伝える。
  7. 使者は嘉納の旨を報告する。

祝賀

納采が済むと、祝賀が行われる。納采を寿ぐ宴会が開かれ、出席者は納采を祝福する。

供物

雌雄のと一荷(瓶6本)の、それと緞子が送られる[1]

昭和平成の納采では、緞子はドレス用生地となっており、婚儀で着るローブ・デコルテなどに仕立てられる[1]。男子皇族の相手の場合、皇太子妃は5巻、親王妃は3巻、女子皇族の場合は相手側から2巻が贈られる[1]。酒は宮内庁御用達の蔵元から直送の清酒、鯛は日本近海で獲れた大物のマダイの雌雄一対を、台の上に八の字に並べる[1]。鯛は「鮮鯛料」(せんたいりょう)といって代料が贈られる場合もあり、典子女王と結婚した千家国麿は鮮鯛料を贈り、また酒に禰宜を務める出雲大社御神酒を贈った[2]

脚注

  1. ^ a b c d e (塚田 1993, pp. 102–106)
  2. ^ 典子さまと千家さんの「納采の儀」 正式にご婚約(2014年7月4日)、産経ニュース、2016年3月18日閲覧。

参考文献


納采の儀

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:38 UTC 版)

皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀」の記事における「納采の儀」の解説

一般結納にあたる納采の儀は4月12日9時00分から行われた。使者役である東宮大夫菅野弘夫小和田邸を訪れ金屏風置かれ1階16畳の応接間納采の品が届けられた。品の内訳は以下のような物である。 絹地5巻 のちにドレスなどに仕立てられる絹の服地京都の龍美術織物製で、朝見の儀で着るローブ・デコルテ使用された「明暉瑞鳥錦」(めいきずいちょうにしき)という白地金箔入った生地桃色系のうす香色生地四方(よも)の海」、金糸入り若草色生地呉竹」、白地にうす桃色をぼかし金糸入った楽興の時」、水色の「やまなみ」で、最後2点皇后育てたカイコの糸が使われた。 清酒一荷 宮内庁御用達蔵元から納入した清酒一升瓶6本が白木の箱に納められたもの。 鮮鯛一折 日本近海で獲れた大きさ50cm以上、2匹で10kgを越え大物の生のマダイ雌雄一対(計2尾)を、八の字の形に台の上並べたもの。 この以外には白い掛け紙輪結びにした金銀水引結ばれていた。 菅野雅子両親の前で納采口上述べ、品の目録白木の台に載せて雅子手渡した。 このときの雅子服装は、皇后美智子東京都中央区日本橋呉服店満つ本」に依頼して誂えたもので、黄金色紗綾形地紋に、扇に骨を付けない地紙散らし」の瑞雲扇面模様振袖皇后美智子1958年昭和33年)の婚約発表時に身に付け朱色七宝紋の丸帯で、もともとは皇太后良子香淳皇后)から譲られたものに、真珠帯留付けた両親モーニング色留袖であった儀式が終わると雅子両親皇居訪問し天皇・皇后皇太子挨拶をした。この日、天皇・皇后用意した真珠指輪皇太子雅子贈り訪問帰り左手薬指嵌めている。

※この「納采の儀」の解説は、「皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀」の解説の一部です。
「納采の儀」を含む「皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀」の記事については、「皇太子徳仁親王と小和田雅子の結婚の儀」の概要を参照ください。

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