ラムの親戚・友人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 09:06 UTC 版)
「うる星やつらの登場人物」の記事における「ラムの親戚・友人」の解説
いずれも異星人。ラン、弁天、おユキは惑星小学校からのラムの幼馴染み。 テン 声 - 杉山佳寿子 / 成田紗矢香(パチスロ版) ラムの従弟で、頭部のつむじのあたりに角を一本生やしている鬼族の幼児。原作では第7巻から登場したが、アニメでは序盤の第3話から登場。ラムが諸星家に同居してからすぐ後を追うような形で登場している。 ゆっくりながらも空を飛ぶことができるものの、空を飛ぶのは苦手。急いで移動するときはオマル(にしか見えないアヒルを模した)型の小型飛行艇を使用している。口から強烈な炎を吐くため、よく火炎放射器代わりに使われる。なお、火炎を吐いても唇や口内が火傷することはない。頭を叩かれると本人の意識と関係なしに火炎を吐いてしまう。デタラメな関西弁をしゃべり、一人称は原作では女性には「僕」、男性には「俺」と使い分けているが、アニメでは「わい」に統一されている。 ラムの婚約者となったあたるを視察しに地球へとやってきたが、登場初期はあたるをラムの相手としてふさわしくないと思っており、たびたびラムのあたるへの印象を悪くさせようとしていたが、次第にそのような行動は少なくなっていきそのまま諸星家へ住み着いてしまった。あたるが精神的に同レベルの子供なのでいつもケンカが絶えないが、本心から憎みあっているわけではなく、「一回泣かしたらな気が済まん」程度のいわゆるケンカ友達といった関係。物語終盤ではあたるとの別れの危機に涙を流していた。 綺麗な女性や男に対する態度はあたるや面堂に類似している。女性には自分が子供であることを最大限に利用して愛らしく甘え、男性に対しては悪態をついたりいたずらをしたりと態度が悪いので、あたるを筆頭に男子生徒からは可愛げのないガキとしてジャリテンのあだ名で呼ばれている。また、面堂やあたるをアホ呼ばわりしている。幼児にしてはかなりの切れ者で、持ち前の機転の良さが周囲に好結果を出すこともよくある。なお、原作中でもラムから「だんだんダーリンに似てきたっちゃ」と言われ、相当なショックを受けていた。「飛ぶのが遅い、動きが鈍い」とチェリーにダメ押しされたときも相当なショックを受けており、繊細な面がある。よく宇宙のオマケ商品や玩具を持ち込むが、地球の動物に使用して怪物化させたりあたるに奪われて悪用されることが多く、ラムにしばしば注意されさらには電撃を受けることもある。飛ぶのも遅いが実際泳ぎが苦手で、ラムに猛特訓を受けたことがきっかけでさらにトラウマになっている。 母親の職業は「火消し」である。赤ん坊の頃から放火魔をどつき回して大火事を消すことに生きがいを感じる豪快かつ恐ろしい母の姿を目の当たりにしてきたために彼女を苦手とする。このことは彼が地球へ滞在している第二の理由でもあり、母が地球へやってきた際にはぎこちない敬語を使い、カチコチに緊張していた。この時、火を所構わず吐かないようにあたるへは半鐘が渡された。最終的にカーネーションを母に渡すことに成功し、思いを伝えることができた。母親は、鬼族の多くと同様に二本角の持ち主であり、テンの一本角は幼児の時だけではないかという説もあったが、原作者によると「テンちゃんは大人になってもずっと一本角」とのこと(サンデーグラフィック参照)。ジャリとは「子供」の意(=ジャリんこなど/例)。 2019年の東京ガスの実写CM「電気代にうる星やつら」シリーズではテン役を寺田心が演じた。原作とは異なりラム同様に電撃を放つ。 ラン 声 - 井上瑤(初代)、小宮和枝(二代目) / 花澤香菜 / 城雅子(パチンコ版・パチスロ版) 原作での初登場は第55話「体育祭危機一髪…」、アニメでの初登場は第35話「ひな祭り!ランちゃん登場」。ラムの幼馴染みで唇同士の接触で相手から若さを吸い取ったり、吹き込む能力を持つ宇宙人。科学技術と黒魔術に長けており、ラムへの復讐のために爆発する大小のカラクリ人形を手作りしたり、奇妙な道具を多数持つ機械が好きな女の子。 お茶を飲むのが好きらしく喫茶をよく自宅でしている。 露出度の高い銀のビキニ(アニメではピンク)、または淡色のシフォンのドレスを着用。友引高校では制服姿である。ふわふわカールの赤毛(アニメではピンク)でロリータ・ファッション(甘ロリ)の可愛らしい風貌である。極度の二重人格で普段はぶりっこで華やかで垂れ目の愛くるしい雰囲気の少女だが、怒ると牙を剥いて凶暴になり、吊り目となってドスの効いた河内弁でしゃべる。普段は「ラムちゃん」や「ランちゃん」「あたし」と話すが、キレると「ワレ」「オンドレ」や「ワシ」「ワイ」に変わる。母親も河内弁のような言葉でしゃべる。母親は怖い母親でいつもランはお仕置きを受けていた。「きつい性格だった」と本人は語っている。なおランの父親が登場する場面・描写はない。テンも同様で母親は登場するがテンの父親は一切登場していない。 いたずら好きのラムに付き合わされ、ひどい目に遭った挙句ランが叱られる羽目になることが多かった。ラムによる偶然の不幸と、言い訳を聞かない母親との板挟みが度重なり性格が歪んでしまった。大人になってその経緯を尋ねられるとラムはいつも巧みに言い逃れた。故にラムをいつか痛い目にあわせて復讐を…と考えるように(ラムの行動に悪気がないことを知るのは「風邪見舞い」においてである)。 レイに恋心を抱いていたが、彼はすでにラムと恋愛関係にあった。レイが幸せならば自分の恋をあきらめて、二人と友人関係を続けていく道を選ぼうと心に決めていた。ところがラムは地球であたると婚約し、レイとあっさり別れたことでついに激昂、その遺恨を晴らそうと地球にやってきた。ただそれ以前にラムはレイのあまりの卑しい食い意地に嫌気が差して別れているが、ランにとってその経緯は意味を持たない。 ラムに巻き込まれた数々の悲惨な過去を突然思い出しては怒りの感情を湧き上がらせ、復讐や嫌がらせを思い立ち、実行に移すなど非常に執念深い面を持つ。 怯えたり怒ったりすると牙をむき出し武器(バズーカなど)を取り出して人を襲う癖がある。問題の解決は相手を打ち倒すこと、と考えており精強な武器を潤沢に持っている。 友引高校の2年7組へ地球人の「蘭」として転入。ラムへの復讐として、婚約者のあたるの若さを吸い取るべくモーションをかけるが、ことごとくラムに邪魔される。一度あたると口づけをしたが、彼が錯乱坊の若返り薬(結果的には魔除けの薬)飲んでいたため、吸いきれず失敗。その後はあたるの若さを奪うことは断念するもラムに対する復讐心は消えず、たびたび思い出したように嫌がらせをする。当初はラム以外には自分が宇宙人であることを知られないようにしていたが、レイとデートをするようになった頃から、いつの間にか、あたる達の目の前でも自分が宇宙人であることを隠すような行動はなくなっていった(ただし、作中で明確に彼女自身から地球人達に正体を明らかにしたという描写はない。ラムの幼馴染みという点から、あたるなどには自然と知れたと解釈されている)。 連載中盤からは、レイとたびたびデートを重ねており、大食漢の彼のために大量の食事や弁当を用意し、その食べっぷりを悦に入った笑顔で見つめている。完結篇では弁天によりUFOをジャックされ、半ば強引にラム救出のため、レイと共に闇の世界に連れて行かれた。 ラム同様にあたるのことを「ダーリン」(いとしい方)と呼ぶが、ラムと違い特別好意を持っているわけでなく言わば通称であり、いじっているだけである。幼馴染ゆえラムも黙認している。 弁天(べんてん) 声 - 三田ゆう子 / 笹本優子(パチンコ版) / 根本圭子(パチスロ2) / 水間まき(パチスロ3) 原作での初登場は第10話「いい日旅立ち」、アニメでの初登場は第29話「せつぶん大戦争」。ラムの幼馴染みである宇宙人。福の神族。名前の通り七福神の一人弁財天で、節分の時期になると彼女ら福の神族は宿敵関係にあるラム達鬼族と(紅白玉入れ)合戦をする。自分たちの星で節分の行事が財政難で開かれなくなって以降は、たびたび地球に来て豆まき合戦をする。節分以外でも時折ラムの所へ遊びに来ている。あたるを色仕掛けで初めて利用した女性である。顔を見るたび言い寄ってくるあたるを殴るだけでなく、パチンコの玉代わりにして竜之介に発射するなど、親友の婚約者と認識しながらも、かなり手荒く扱っている。 男勝りでサッパリした勝気な性格だが、性格が男な竜之介とは違い、女性であるという自覚はしっかり持っている。時に色仕掛けを有効に利用したりする。 不良グループを一人で潰してしまうほどケンカが強く、カツアゲなどもするスケ番である。また、母校の惑星中学校で、おユキ、ラムと共に「伝説のスケ番」と呼ばれている。愛用のエアバイク流星号を乗り回しており、自分でメンテナンスをしている。気性が激しくて荒々しいケンカも好きだが、可愛い一面も時折見せる。諸星を呼ぶときは「ラムのダーリン」、あるいは「お前のダーリン」、稀に「諸星」と呼ぶなど気遣いを見せる。 恋愛については不明。過去に彼氏がいたような記述もあるが、その真相は謎である。 露出度の高いビキニのプロテクターのような衣服を着用し、肩からは太い鎖を掛けている。この鎖は自宅UFOの鍵となっており、鎖に鍵がついているのではなく、UFOに鎖の形をした鍵穴がある(スケ番3人組に鎖を盗まれた際には自宅に入れないため、必死に奪還を試みたものの、最終的に勝手口が開いており中には入ることができたことが判明)。幼少時から同様の鎖(現在より小振り)を身につけていた。 おユキ 声 - 小原乃梨子 / 加藤有生子(パチンコ版・パチスロ版) 原作での初登場は第7話「お雪」、アニメでの初登場は第15話「おし入れの向こうは海王星」。 海王星の女王であり、雪と氷と冷気を操る雪女である。ただし熱や暑さに弱いとされる地球の雪女とは違い、温かい風呂や温泉に入ることも出来る。低温と氷を利用した様々な武器や技を持ち、作中で判明しているだけでもかなりの多数に上る。風邪になって体調を崩すと冷気を暴走させ、体温は零下にまで下がり、海王星全土を凍結させてしまうほどの冷気を発する。こうなると氷の武器や技も本人の意思に関係無く勝手に発動してしまい危険な事態となる。 また、様々な場所へと瞬間移動するための入り口を開くことができる。外見通りに普段は物静かで上品だが、その性格は冷ややかで怖く、腹黒くて陰湿(後述)。怒らせることは容易ではないが、ランによると、「怒らせた者は恐ろしい目にあう」という。こうなると周囲は極寒となり前述の氷の武器や技を使用するか、怒りの対象となった者を凍結させてしまう(両方の場合もあり、さらにひどい場合凍ったまま異次元トンネルに捨てられる)。付き人達からは「おひいさま」と呼ばれ、B坊という雪男から姉のように慕われている(なお原作ではB坊は下男とされる)。 大福帳を持ち歩いて金銭を管理している。海王星に自生する、クチバシを抜くとシャーベットになる生物(名前もそのままで『シャーベット』)を海王星の特産物として売り出したり、冷気の出る風鈴を販売して金稼ぎをする場面もある。弁天が暴れた時は賠償金をきっちり請求しているが、シャーベットが暴れて弁天のバイクを傷つけた時には「修理代くらい払ってあげる」と言っており、海王レミングがランの用意した菓子を食べてしまった時にも責任を取る意図があると思われる発言がある(もっともそれが余計に弁天やランを怖がらせてしまった)。作中では弁天に「筋金入りのドケチ女」、ランに「冷血商人(あきんど)」と陰口を叩かれている。それを聞いた際には「気にしていない」と言いつつ、二人を氷漬けにしている。 氷や冷気を操る超能力は作中屈指の強さを誇り、ケンカ慣れしている竜之介と弁天にも勝利するなど、腕っ節も相当のものである。それまで作中最強との呼び声高かったコタツネコにも前述の風邪で能力が暴走していたとはいえ、本人には敵対や攻撃の意図も無いままに一撃で勝利した。 弁天と同様、好きな異性に関する一切の情報が不明である。ただし初登場時にあたるに押し倒された時の台詞から異性に興味が無いわけではない様子。 防熱効果を持つ白い着物を着用しての登場が多い。その下は露出度の多いワンピース型の水着のような衣服を着用している(履物もハイヒールのロングブーツ)。氷のような見た目を持つ長い髪をポニーテールのように一つにまとめている。 初登場は、海王星の大量の雪を捨てるために4次元空間を開いたところ、あたるの部屋の押入れに繋がった話。海王星は男が他の星に出稼ぎに行ってしまうため、一緒に付いてきたラム親衛隊は雪かきの人員として重宝された。 ラム、弁天と3人で「伝説のスケ番」として名を馳(は)せていたとされるが本人は否定。ラム達が黒板消しに似た小学校時代の担任ロボットCAO-2に悪戯を仕掛ける時には入れ知恵し、鉄火肌の弁天に実行をそそのかすが、実行には関せず傍観に徹し、「友達を止めた」と主張して使用者責任を免れた上に先生からの受けが良い優等生然としていた。 レイ 声 - 玄田哲章 / 小西克幸 / 宇垣秀成(パチスロ版) 原作での初登場は第6話「愛で殺したい」、アニメでの初登場は第5話「変身美男子レイが来た!」。ラムの元婚約者。鬼族。あたるの母親、友引高校の女生徒、クラマ姫をはじめ、彼の顔を見た女性をほぼ全員一目惚れさせ、面堂を精神的に打ちのめすほどの色男でハンサム。本人も美形である自覚があり、時にそれを利用している。しかし頭が弱く、性格はかなりの天然ボケで、底無しの大食漢。興奮すると、見るからに滑稽で巨大な虎柄の牛鬼(ウシトラ:艮すなわち鬼門の方角に由来)に変身する。 初登場時にあたるの母親の手の甲にいきなりキスをして彼女を舞い上がらせたが、ラムによると「食べられるかどうか“味見”しただけ」というほど食い意地が張っている。 以前はラムと相思相愛の恋愛関係にあり、婚約もしていた。しかし所構わず食べ物を優先する卑しさや、滑稽な牛鬼の姿などを理由に、ラムに振られて婚約を解消されてしまった。ラムに未練があり、地球まで追ってきた。 黙っていれば超美男子だが、基本的に単語程度の言葉しか話さない。終盤はさらに極化して「ラム」「ラン」「めし」「うん」。牛鬼に変身後は「ぶも〜!」など彼なりの感情の擬声が多い。中期以後はデフォルメが進み、可愛らしくお馬鹿なキャラクターとなった。友引高校2年4組の自習時間に乱入したエピソードの際には、簡易通信機を用いてテンと「チャンネル0(レイ)」「腹が減ったから帰る」など、短いながらも会話をしている(原作には「ひそひそひそ」という手書き文字にしか表されていない)。 2度目の登場の際(原作第9話、テレビアニメ第6話)には、ラムに誠意を見せるはずだった貯金を手にしていたが、食欲に負けて牛丼屋に入ってしまった。それでもラムに「一緒に帰ろう」とせがみ、ラムから「まともな日本語でプロポーズしたら(考えても良い)」と条件を出された。カンペを見ながらプロポーズの文章を口にした(虎の巻を棒読みしただけ)レイだが、反故(ほご)にされた上に馬鹿にされて激怒した。彼が一小節の文章を話したのはこの回のみ。原作では、牛鬼姿の時に彼がラムを呼ぶときは、ゆがんだ線の吹き出しに幼児の手書きのような文字で「らむ」と書かれたセリフで描写されている(劇場版アニメ『オンリー・ユー・ノーカットバージョン』では、地球の牛丼屋に来た際「牛丼大盛り 味噌汁 おしんこ付き」と注文しており、日本語を二語以上話している場面がある)。 原作では第6話「愛で殺したい」、テレビアニメでは第5話で初登場。ラムに復縁を迫り、あたるも「同種族同士の結婚がよい」とレイの後押しをするが、ラムの「あたるとの子供がお腹にいる」という嘘に激怒。あたるとイモの早食い競争をするも敗北。大食いで負けたのはこの回のみである。 当初は恋敵のあたるを見ると襲いかかっていたが、ラムを見つけたり、食べ物を与えられたりすると襲うのを中断または止める。連載後半では諸星やランから食べ物を与えられて足止めされることもある。 また、テレビアニメ第144話では、美形の男と契りを結びたいクラマ姫に気に入られ、求められる。レイを奪還に来たランが窮地に陥るが、「めし」よりランを優先し助けた。もともとレイに好意を寄せ、地球に来てからは食事を用意してくれるランはレイにとっては大切な存在と言っても過言ではない。恋愛感情は不明であるが、好意的であり、満更ではない様子(後の頭内イメージでは「めし」の中に、ランの方がラムより近くにいる設定だった)。
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