ねんぶつ‐おどり〔‐をどり〕【念仏踊(り)】
念仏踊り(ねんぶつおどり)
念仏踊り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/04 06:20 UTC 版)
念仏踊り(ねんぶつおどり)は、念仏を唱えながら踊る日本の伝統芸能で、さまざまな様式で全国に分布している。踊り手と歌い手が分かれているものと、自ら念仏を唱えながら踊るものがあり、後者は踊念仏とも言う。
解説
踊り手と歌い手が分かれている念仏踊りの起源は、菅原道真が仁和2年(886年)から仁和6年(889年)の4年間、讃岐守を務めた時に行った「雨乞いの踊り」とされ、翌年から村人達が感謝の意味で踊ったのが今に残るとされる。「念仏踊り」となったのは承元元年(1207年)に法然上人が宗教上の争いから讃岐に流され、この踊りを見てセリフとして「念仏」を唱えるようにさせたことによる[注釈 1]。現在でも香川県綾歌郡綾川町滝宮では8月25日に「滝宮の念仏踊」が行なわれ、全国に残る「念仏踊り」のルーツとして国の重要無形民俗文化財に指定されている[1]。
念仏を唱えながら踊るものは、平安時代に空也上人が始め、鎌倉時代に一遍上人によって広められたと言われ、空也念仏とも呼ばれる[2]。
国の重要無形民俗文化財に指定されている念仏踊りには、前述の滝宮の念仏踊のほか、長野県佐久市の「跡部の踊り念仏」[3]、同県下伊那郡阿南町の「和合念仏踊り」[4]、京都の「六斎念仏」踊りなどがある。
脚注
注釈
- ^ 道真の「人事を尽くして天命を待つ」という行動は、浄土宗の「他力本願」と相通じる[独自研究?]。
出典
- ^ 滝宮天満宮 滝宮念仏踊
- ^ 高山茂. “念仏踊 ねんぶつおどり”. 日本大百科全書(ニッポニカ)の解説. コトバンク. 2014年10月13日閲覧。
- ^ 佐久市役所 跡部の踊り念仏
- ^ 阿南町役場 和合の念仏踊り
関連項目
外部リンク
念仏踊り
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「須佐神社 (出雲市)」の記事における「念仏踊り」の解説
8月15日の切明神事で午後に行われる。境内の広場に2本の神事花が立てられ、その下に着流しを着た踊り手が円陣を描きながら「ナーマミドー」と唱え、笛に合わせて単調な動きで踊る。中世に田楽系の踊りに念仏聖たちの影響が加わったと考えられる、神仏習合色の強い踊りである。
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