フェアリィ空軍とは? わかりやすく解説

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フェアリィ空軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/04 05:51 UTC 版)

フェアリイ空軍(フェアリィくうぐん、Fairy Air Force FAF)は、神林長平SF小説戦闘妖精・雪風』シリーズ及び関連作品に登場する架空の軍隊である。

フェアリイ空軍

フェアリイ戦争初期、国際連合にて地球防衛機構が結成されたが、フェアリイ星が発見されると、通路の管理を如何するかで各国がもめ、戦いの主力だった大国が独占管理することは宇宙天体条約を盾に反対された。それによって地球防衛機構は国連から独立、超国家組織フェアリイ空軍を設立する。なお、強大な軍事力を持つFAFが独立する事を防ぐために、フェアリイ星で食料を自給する事は禁じられており、食料は地球側の食糧管理機構を通じて地球から輸入されている。

基地

フェアリイ星側の超空間通路を中心とした半径200キロの同心円状に、童話の妖精の名を冠したシルヴァン、ブラウニィ、トロル、サイレーン、ヴァルキア、フェアリイの六つの大型基地が設置されている。この中でもフェアリイ基地は全軍の中枢部であり、最も規模が大きい。これらの六大基地の地下には巨大な地下空洞が広がっており、その内部には一つの地方都市ほどの規模がある居住エリアが存在している。六大基地の他にも補給基地や戦略拠点として用いられるSAB(Strategical Air Base、戦略基地)や、前線基地であるTAB(Tactical Air Base、前線戦術航空基地)など複数の基地を持つ。TABはTAB-1~TAB-16までの16つが存在している。SABの総数は不明。

また、地球側のFAF及び地球防衛機構の本部はオーストラリアに置かれており、同地にはFAFの訓練施設も存在する。また、この他にも世界各地に出張機関を持つ。

組織

FAF全軍に対する意思決定権を有しているのは、フェアリィ基地に存在する統合参謀本部であり、その指揮下に各軍団と監理部が存在する。各軍団と監理部、及びその下部組織は以下の通り。

戦術空軍団
総司令官はシェーナー大将、後にギブリール・ライトゥーム中将。指揮下の部隊に戦術戦闘航空団と戦術開発団がある。後述する特殊戦も、戦術戦闘航空団内の一部隊である。
航空宇宙防衛軍団
防衛戦闘航空団と防衛偵察航空団を指揮下に置く。戦術空軍団とはライバル関係にある模様。また、空中移動基地として2隻のバンシー級原子力空中空母を保有している。
航空支援軍団
補給センター、通信管制団、航空救難団を指揮下に置く。
システム軍団
FAFの各種装備の開発を手掛ける軍団。飛行試験センター、基礎技術センター、技術開発センターを指揮下に置く。基本的には実戦には参加しない。なお、装備の設計は機械知性隊群によって行われている。「グッドラック」では本軍団内に、ジャムによるコピー人間の可能性のある人を集めた「再教育部隊」が編成されている。
気象軍団
気象管理センターと気象観測センターを指揮下に置く。
整備軍団
航空整備団と施設整備団を指揮下に置く。施設整備団は基地の除雪などを担当している。
情報軍団
情報収集団と解析センターを指揮下に置く。対ジャム戦だけではなく、FAF内部や地球相手の諜報活動をも行っている。総司令官はハインリッヒ・リンネベルグ少将だが、実際の指揮権は解析センター司令のアンセル・ロンバート大佐にある。
教育軍団
航空教育団と技術教育団を指揮下に置く。
医療軍団
戦闘心理研究所、航空医療研究所、医療センターを指揮下に置く。特殊戦に赴任してきたエディス・フォス大尉は、戦闘心理研究所に所属している。
監理部
  • 経理局
    各部隊の会計関係全てを管理する部署。各部隊に会計係を置いている。
  • 人事局
    各部隊の人事を担当する部署。入隊者の管理もこの部署が行う
  • 厚生局
    各部隊の衛生/生活管理や福祉、慰安関係の準備を行う部署。医療軍団と密接な関係にある。
  • 装備局
    建設資材や各部隊の装備などを調達、管理する部署。
  • 施設局
    基地などの各施設の保全や管理を行う部署。
  • 保安局
    FAF内での警察や司法を管轄する部署。憲兵隊などを指揮下に置く。
  • 広報局
    FAF内外への広報を担当する部署。

階級制度

惑星フェアリイに暮らすすべての人はフェアリィ空軍所属の軍人である。パイロットや指揮官はもちろんのこと、医官や文官、技官、市街地で商業に従事する者、地球からフェアリイに出向しているサラリーマン、娼婦に至るまで全員に階級が与えられている。また、最下級の階級は少尉であり、「将校のみで編成された軍」という、他国の軍隊から見れば極めて異質な制度が敷かれている。少尉という階級であっても一軍隊の中で最下級であることには変わりないため、およそ将校がすべきではない業務(除雪業務など)についている者も数多く、実質的には一般的な軍隊の下士官・兵卒としての扱いを受けている者も少なくは無い。 しかしながら、逆に階級にそぐわぬ大きな任務にあたる者も多い。一例を挙げれば、特殊戦第5飛行戦隊のジェイムズ・ブッカー少佐は各パイロットの出撃管理や作戦立案などにあたっているが、実質的には大佐クラスが行うべき業務である。また、戦隊の責任者であるリディア・クーリィ准将は、戦隊の性格上、一軍団長クラスの発言力を有する。このように、現場レベルにおいては階級が「上官と部下を区別するための記号」としての意味でしか扱われない場合も多く、ある程度の柔軟性を有すると推測される。

FAF語

フェアリイ空軍では、地球から離れた環境と正体不明の知性体との戦闘が行われていることからか、英語を基礎に徹底的に無駄を省いた言語が話されている。 この言葉は形容詞も少なく、簡素で高速に情報を伝えることが可能な、合理的であるが非人間的な語感がある。このことから、この特殊な言語をFAF語と称する場合もある。

特殊戦

特殊戦とは、『戦術空軍団・フェアリイ基地戦術戦闘航空団 特殊戦第5飛行戦隊』の事を指す。制式の部隊略号はSAF-Vとなっているが、FAF内では基本的にSAFのみで通じる。

高度な中枢制御体を搭載したスーパーシルフが配備されており、通称ブーメラン戦隊の名で知られている。 特殊戦第五飛行戦隊は、戦術航空軍団・フェアリイ基地戦術戦闘航空団に所属する一部隊に過ぎないが、 実際には独立した司令部と指揮系統を持つ軍団レベルの存在である。

あらゆる電子情報の収集を任務とし、その中でも主なものは戦術分析の為の戦闘のモニタリングである。配備されている13機が全て発進することは先ず無く、大抵は一機、多くても二機が他戦隊機の後についていく。特殊戦のパイロットに課せられた至上命令は「必ず生還しろ」であり、たとえ味方の戦隊が全滅しようとそれを援護することなく、味方機が危険な状態であろうと警告を発する程度でそれ以上の支援は一切しない。FAF内でも「最強の機体を持ちながら味方を見殺しにする冷血人間の集団」と忌み嫌われており、実際「他人に一切関心を持たない」という性向の人間ばかりが集められている。

使用機体

詳細は戦闘妖精・雪風#登場兵器を参照。

FFR-31MR シルフィード/スーパーシルフ(Sylphide/Super Sylph)
通常のシルフィードを戦術偵察向けに改良したモデル。原型の格闘型戦闘機シルフィードからベントラルフィンが省略され、より高性能なコンピュータを搭載している。特殊戦の主力機体。
FFR-31MR/D シルフィード/スーパーシルフ
スーパーシルフを戦略偵察向けに改良を施したモデル。通常はラムジェットブースタを装備しているが特殊戦に配備されているD型には装備されていない。
FRX-99 レイフ(RAFE)
無人戦術偵察機。開発目的は乗員を前線の脅威から退けるためではない。卵のように脆弱な人間のことを考慮せず、高機動を発揮させることを目論んだものである。
FFR-41MR メイヴ(MAVE)
FRX-99を有人機に改造したモデル。開発ナンバはFRX-00。機体の無人化により戦術がパターン化してジャムに付け込まれる事を恐れた特殊戦出撃管理士官ブッカー少佐の要請により製作された。現在FAF内に「雪風」一機のみしか存在しない。

フェアリイ戦争

フェアリイ戦争とは、突如南極に出現した超空間通路を通じ、謎の異星体ジャムがファーストコンタクトと共に地球へと侵略をはじめたことにより勃発した戦争。

フェアリイ戦争初期、人類は地球防衛機構を結成する。この侵略に対抗するため、地球防衛軍の偵察部隊が<通路>を潜り抜け、その先で未知の惑星を発見することとなる。人類はその惑星をフェアリイと名づけ、フェアリイ側の通路を中心に六つの基地を建設、フェアリイ空軍を設置した。フェアリイ戦争は開戦から既に30年が経過している。

フェアリイ星

現在フェアリイ戦争が行われている惑星「フェアリイ」についてはその位置、生態系、地理など未だに詳しいことは分かっていない。フェアリイ星の太陽は近接連星であり、その一方から吹き出したガスが高空では赤い帯となって目視でき、ブラッディロードと呼ばれる。連星はその形成過程で惑星系の材料をすべて取り込むか蹴散らしてしまうため、フェアリイ星は自然の惑星ではないと考えられている。また、その周囲は強力な磁場と放射能帯に包まれている。フェアリイ星側の通路の周囲には六大基地が設置されている。密林や砂漠、山脈などが確認されており、とりわけ密林は様々な木々が折り重なり、非常に分厚い層のようになっているため、開拓は困難を極める。フェアリイ星に空軍しか置かなかったのはそれが一因であるとも言われる。また、ここには「原住恐竜」と呼ばれる恐竜のような生物が生息していて、撃墜された機体の乗員が被害に遭うこともある。原住恐竜の他にも、密林の上層部を歩く動物などが存在しているという。

超空間通路

超空間通路は、地球南極点から1000km、西経約170度、ロス氷棚の一点に存在する。最大直径は約3km、高さは10kmを超え、紡錘形をした巨大な霧の柱である。これにより地球とフェアリイ星は繋がれている。航空機で突入することで通過することができるが、自動車や徒歩などでも通過できるのかについては触れられていない。一般には<通路>と呼ばれているが、詳細は不明であり超光速航法の一種ともその中にフェアリイ星があるとも言われている。

ジャム

ジャムとは、超空間通路を通じ地球へと侵略してきた謎の異星体である。小説では、ジャムの機体にはまるで空間を切り取ったかのような黒のカモフラージュがされており、その黒さは立体感や距離感が得られないほどである。カモフラージュの中は銀色。OVAでは銀色の機体に目まぐるしく変化する縞模様が浮かび上がり、さらに常に振動(?)しているため、パイロットの目にかなりの負担をかける。

ジャムについては殆どわかっておらず、姿も現さないため、機体そのものがジャムではないか、フェアリイ星自体がジャムではないかなどとも言われている。ジャムを目撃したと証言する者によると黒い細かな金属片の塊のような形をしているとのことであるが、それがジャム本体であるという証拠は何もない。

ジャムは人間側が新しい兵器や機体を開発しても通常では考えられない短期間で対抗手段を打ち出しており、こちら側の技術レベルに合わせて手加減をしているのではないかとも思われている。またジャムに空戦兵器しか見られないのも同様の理由と考えられており、そのためFAFは陸戦兵力の投入に慎重になっている。

現在ではジャムは「人間」を認識しておらず(知覚出来ておらず)、実際に戦うFAFの戦闘機やコンピュータ群だけを知覚していると推定されている。これはジャムという存在が物理的・時限的性質上、人間を知覚できる領域に存在しないためとする説が有力である。ジャムと結託しクーデターを起こした情報軍大佐アンセル・ロンバートも、ジャムが人間を捕捉するために人間的な身体を有するジャム人間、“ジャミーズ”を作ったのであるという見解を示している。

参考文献

  • 神林長平 『戦闘妖精・雪風〈改〉』 ハヤカワ文庫、2002年、ISBN 4-15-030692-3
  • 神林長平 『グッドラック戦闘妖精・雪風』 ハヤカワ文庫、1999年、ISBN 4-15-030683-4
  • 早川書房編集部 『戦闘妖精・雪風 解析マニュアル』 早川書房、2002年、ISBN 4-15-208431-6

外部リンク


フェアリィ空軍

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 00:47 UTC 版)

戦闘妖精・雪風」の記事における「フェアリィ空軍」の解説

FA-1 ファーン フェアリィ空軍の主力戦術戦闘機綴りには「Fern」と「Fand」の二種類がある。単発単座で、エンジンノズルは三次元スラストベクタリング下反角与えられ前進翼持ち水平尾翼及び機首下面カナード合わせて「3サーフィス」の翼配置構成している。主翼には下反角与えられているため、横方向機動性が高い。また、ジャム地上補給基地自動捕捉し攻撃する対地戦闘攻撃システム備えている。 ジャム戦争勃発時には地球実用評価中であり、フェアリィ星への侵攻あわせて優先的にフェアリィ空軍に配備された。当時水準では非常に機動性優れた戦闘機であり、実戦投入直後ジャム対す優位有していたが、ジャム側の性能向上によって優位失い戦闘爆撃機対地攻撃機として運用されることが増えている。しかし、新たな主力機のFFR-31 シルフィード高価であることから、前線部隊によってはいまだに制空戦闘機として運用されているケースもある。単座のA/B型と複座練習機C/D型存在するほか、C型一部改修した、FA-1C(SEAD)という対レーダー攻撃/対空火器制圧用の機体通称:フェアリィ・ウィーズル)が存在するスペック 全長:16.45m 全幅:11.56m 全高:4.83m 自重11,876kg 基準離陸重量16,662kg 最大離陸重量24,669kg エンジン:FNX-5010-Kターボファン×1基(最大推力8,221kg(地球大気内・ミリタリー推力)、12,877kg(地球大気内・アフターバーナ使用時)) 最大速度マッハ2.1 巡航速度マッハ0.8 限界高度:17,700m 武装20mmガトリング砲×1 翼下ハードポイント×4 胴体ハードポイント×3AAM、ASM精密誘導爆弾など最大5,800kgを搭載可能 FA-2 ファーンII(ファーン・ザ・セカンド) FA-1の後継機として開発され新型戦術戦闘機単発単座エンジン出力シルフィード60%ほどだが、自重60%を超えないまた、前進翼などの先進的な空力設計により、スーパーシルフよりも優れた機動性発揮することができる。自動操縦による無人化考慮されており、限界性能発揮した場合パイロットが耐えられないほどの重力加速度発生させるため、テストフライトを担当したヒュー・オドンネル大尉は、戦闘巻き込まれた際に作動した自動操縦による高機動に耐えられずに死亡している。 OVA版では、もとは高機無人戦闘機概念研究のための技術実証機だったが、運用柔軟性の不足やソフトウェア開発難航等の問題発覚したため、暫定的に操縦システムのみを有人研究機を製作してテストすることとしたとされている。機体形状後退翼前進翼組み合わせた一種W型翼で、エンジン及び操縦席部分が翼面部分の上にアームを介して乗せられ形状になっており、それぞれ独立して動くことで高い機動性発揮する劇中では開発当初想定通り無人戦闘機として運用されることも多い(無人化に伴う機体への改修行われていない)。スペック 全長:15.16m 全幅:12.60m 全高:4.76m 自重11,022kg 基準離陸重量16,112kg 最大離陸重量不明 エンジン:FNX-5010-K フィーニクスMk.XIFターボファン推力10,220kg(地球大気内。ミリタリーパワー)、14,780kg(アフターバーナ使用時))×1 最大速度マッハ1.8 巡航速度マッハ0.9 限界高度:20,880m 武装20mmガトリング砲×1 主翼胴体ハードポイント×5AAM、ASM精密誘導爆弾など最大6,400kgを搭載可能 FFR-31 シルフィード フェアリィ空軍の主力制空戦闘機で、FAF初の独自開発機。綴りは「Sylphide」。双発機で、原作では複座OVA版では単座となっている。翼型クリップトデルタ主翼上反角のついたカナード外反角のついた双垂直尾翼水平尾翼で、エンジンノズルは3枚ベーンによる可変ベクタリング方式採用している。スーパーシルフとの区別のため、「ノーマルシルフ」と呼ばれることもある。 それまで主力であったFA-1に代わる主力機として設計された。開発当初設計案は長射程AAM有する長距離迎撃機であったが、開発中格闘能力持たせるという要求高まり超音速巡航高機動を両立できる機体として完成した。しかし従来機体比べ生産コストはるかに高額となり、配備数少ない。OVA版ではステルス性重視した形状となっている。大きく分けてブロック0 - 10コスト面から部品構成見直したダウングレード版のブロック20以降二分されている。性能面での違いはないとされているが、実際に素材違いによる機体剛性ソフトウェア簡略化などからわずかな性能差があるらしく、パイロットの間ではブロック10までが本物だという意味を込めて「オリジナル・シルフィード」と区別されることもある。 また、「アンブロークン・アロー」では、雪風と同じフェニックスMk.XIを搭載したシステム軍団所属エンジン性能評価用機、TS-1も登場するスペック 全長:18.50m 全幅:13.77m 全高:5.01m 自重不明 基準離陸重量35,660kg 最大離陸重量不明 エンジン:FNX-5010-H/J フィーニクスMk.Xターボファン推力9,677kg(地球大気内・ミリタリー推力)、12,664kg(地球大気内・アフターバーナ使用時))×2 最大速度マッハ2.7 巡航速度マッハ1.4 限界高度:18,800m 武装20mmガトリング砲×1胴体ウェポンベイ×7 左右エンジンポッド外側ハードポイント×2AAM、ドロップタンクなどを搭載可能 FFR-31MR(FRX-47) スーパーシルフ 機体強度優れるオリジナルシルフのうち13機を戦術電子戦偵察機したもの双発複座。より高度な電子頭脳搭載索敵機能高度化超音速巡航適したエンジンの搭載といった改修が行われ、「まったくの別物」と表現されている。OVAでは開発予算獲得のためにシルフィード派生機として登録されたまった別種機体であり、外観異なる。下記D型含めて13機が特殊戦第5飛行隊配備されている。また、バリエーションとしてD型のほかに、長距離迎撃戦闘機型のA型や、アビオニクス改良したB型エンジンを更に強化したC型計画されたが、いずれも計画中止となっている。 FFR-31MR/D スーパーシルフ FFR-31MRの空力特性操縦面を改善したもの。D型のほとんどはラムジェット・ブースターを装着した高速戦略偵察機として防衛偵察航空団配備されたが、数機がラムジェット・ブースターを装着せずに完成した。「雪風」のパーソナルネーム特殊戦第5飛行隊3番機 (B-503) として配備されている機体は、ラムジェット・ブースターなしで完成したうちの1機。機体制御は高度に自動化されており、パイロットの安全より任務遂行機体保護優先してパイロットから操縦権限を奪う例もある。 FRX-99 レイフ FFR-31MRの後継機として開発された、双発無人戦術偵察機綴りは「Rafe」。搭乗者への負担考慮しないことで、従来機体大幅に上回る機動性発揮する。 FRX-00の原型となった機体であり、レイフのみで編成された新特殊戦設立計画もあった。名前の由来は「知恵」。小説版では一機が特殊戦13番機として配備されており、OVA版では、この機体雪風のセントラルコンピュータがみずからのプログラム転送するほか、雪風プログラム転送した機体以外にも、システム軍団のTS-X1という機体登場する小説版では、ステルス性意識した形状を持つ。翼型胴体滑らかに繋がる、前縁フラットのないシンプルなクリップドデルタで、ストレーキ部分を持つ。尾翼は二組存在し最適な位置自動選択するため、垂直、双方兼ね備えていると言えるまた、機首前進角のついたカナード有するエアインテーク機体上下左右に計4基持ち二次元推力偏向ノズルを持つ。 OVA版では、主翼折り畳み可能な軽い上反角のついた前進翼で、最高速度飛行する際は裏返って後退翼となり、着陸時には垂直に立ててエアブレーキとして使用する垂直尾翼存在せず機首には後退角のついたカナード装備有人機においてコクピット存在する部位には、セントラルコンピューターユニットのセンサー類存在するエアインテーク胴体下部および上部左右の計3基。エンジンノズルはベクタードノズル。スペック 全長:18.0m 全幅:14.52m 全高:6.28m ヌード重量11,860kg 基準離陸重量不明 最大離陸重量34,220kg エンジン:FNX-5011-D-20 フィーニクスMk.XIターボファン10,220kg(ミリタリー推力時)、14,930kg(アフターバーナー使用時)) 最高速度マッハ3.3 巡航速度マッハ1.75 限界高度:24,800m 武装20mmガトリング砲×1 主翼ハードポイント×2 主翼ハードポイント×2 胴体ハードポイント×6短距離空対空ミサイルAAM-III、中距離空対空ミサイルAAM-V、長距離空対空ミサイルAAM-VIIを搭載可能 その他、各種可視光赤外線カメラ赤外線ラインスキャン、コンフォーマル・マルチバンドESMセンサー等の各種偵察装備装備可能 FRX-00 (FFR-41/FFR-41MR)メイヴ FRX-99と同時に試験的に開発され有人戦術偵察機双発複座原作OVA版ではメイヴ開発経緯若干異なる。 スーパーシルフ雪風本機プログラム転送したため以後特殊戦1番機 (B-501) として運用されることになり、同時にパーソナルネーム雪風」を引き継いでパイロット担当するOVA版では同時開発されず、特殊戦配備されレイフ有人改修したものとなっており、1番機ではなく3番機として引き続き運用されている。レイフ原型として開発されたため、無人機なみの優れた機動性発揮する。のちに心理分析用ソフト「MAc Pro II」をインストールされ、その言語エンジン応用することで、ある程度人語によるコミュニケーションが可能となり、人語命令理解することもある。OVA版後半では、機体表面ジャムのような赤い紋様発生させる視覚的な迷彩「ジャムセンスジャマー」を装備するフリップナイト・システム システム軍団カール・グノー大佐提唱した無人戦闘機システム母機指令受けてジャム迎撃するが、完全な自動行動も可能。無人機特有の高機動と、カートリッジ式連射可能な光学兵器レーザー機関砲」を備えた最新兵器OVA版ではレイフ派生型として開発され、さらに機首部分核弾頭装備し自爆兵器として運用視野入れられている。その機首形状から「ハンマーヘッド」とも呼ばれジャム総攻撃に際して3機のフリップナイトがFFR-41に随伴して出撃するバンシー級原子力空中空母 フェアリィ星上空を航行し続け空中航空母艦。2機が存在し防空圏外環の要となっている。綴りは「BANSHEE」。FAF航空宇宙防衛軍団所属全長687m、全幅1,400m自重は9,650t、搭載機40機に達す巨大航空機であり、16基の原子力推進ターボファンエンジンによって飛行する実証試験機であるバンシーI、着艦訓練用地上設置モデルバンシーII経て実用化されたバンシーIIIバンシーIVの二隻が任務に就いており、絶対防空圏呼ばれる防空網外環部の要として運用されていた。バンシーIII建造中に電子機器などの変更が行われたため、就役順はバンシーIVが先となっている。OVA版でのバンシーIV形式番号はAAC-04。 原作OVA版では扱い異なり原作でのバンシーIV謎の敵性体「ジャム」との交戦後、突如制御不能になり乗員が退艦。その後調査中にアクシデント発生し制御系破壊され墜落しバンシーIIIジャム大規模侵攻の際、自爆し空中崩壊するOVA版でのバンシーIV原作同様のトラブル見舞われたあと、絶対防空圏突破してFAF基地への接近図ったため、防衛用の短距離弾道ミサイル直撃によって撃墜される。バンシーIIIバンシーIV喪失穴を埋めるため大規模な改修を受け、多数FAF人員搭載して惑星フェアリィからの脱出用いられる海上航行する現実航空母艦様に空中艦載機発着を行う。巨大なため、地上建造したエンジンつきの外殻気球吊り上げたあとに滑空させ、空中艤装を行うという特異な工法完成されている。地表へのランディング考慮されておらず、半永久フェアリイ星防衛圏外縁を一定の軌道飛び続けるという設定原子力推進は、惑星フェアリイが人類にとって墜落した際のリスクがない環境なので採用された。 バンシー空中空母実戦配備数は4隻の予定だったが、建造予算がかかり過ぎることと、二隻でも空域十分に防衛できることから、バンシーVとバンシーVI建造中止された。 船体機体)は三層別れている。トップデッキ管制区画対空砲区画居住区画。 ミドルデッキ:離着艦区画推進区画格納庫区画。 ロワデッキ:原子炉区画対空防御区画格納庫区画発艦区画胴体中央の滑走路水上空母違い飛行中戦闘機輸送機前輪拘束装置捕まえて下ろす着艦した大型機による重心移動無くすため、バランスウェイトを移動させて姿勢保ったり、方向転換利用する内部には各基地からのクルー勤務するための居住区医療施設食堂などもあり、生活水準比較的高い。 OVA版でのバンシー飛行軌道大きく変更して絶対防空圏への突入やフェアリィ星からの撤退利用されるなど、巨体らしからぬ機動性発揮するが、原作では遠心力飛んでいるため下手に動かすと落ちるとの理由から、変針角度傾斜率には大きな制約かかっている。 FEP-1AWACS 早期警戒管制機バート・ルータン設計した航空機のような特異な形状の三胴機で、機体下面大型回転式レーダードームを持つ。主翼は高アクペスト比のガル翼で、機首下向きカナード有する原作では同様の役割を持つ機体登場しているが、具体的な名称など設定されていないOVA版では地球環境観測用の大型機を改造したものとなっており、長大主翼二重反転プロペラを持つ燃費良いターボプロップエンジン長時間滞空が可能。 FEP-1ACC 空中指揮管制機。AWACS同系統の機体で、レーダードーム代わりにセンサーポッドを装備しており、通信能力強化されている。劇中では主にFRX-99の管制を行う。 C-31F フェアリィ空軍で使用される大型輸送機原作では単なる無名輸送機であり、OVA版名称など設定付与された。胴体部と主翼部分別々にブロック化されており、仕様変更容易な設計となっている。輸送機タイプC-31Fのほか、胴体主翼部に銃座追加した対地攻撃機AC-31、無人戦闘機フリップナイト・システム輸送するC-31M、人員輸送目的とした旅客機型のC-31Pなどのバリエーション存在する派生型種類運用する部隊によって「フィンバック」、「ゴーレム」、「トロル」、「リングレイス」、「マルコチャン」など、さまざまな通称呼ばれる無人空中給油機 『アンブロークン・アロー』に登場給油を必要としている機の通信に応じて自動的に合流し空中給油を行う。作中では「ミルキー」のコールサイン呼ばれ、「ミルキー3」が登場する訓練用標的機 原作にのみ登場ターボプロップエンジン可変ピッチプロペラ搭載ラジコン無人機である。劇中ではFAF訪れた日本空軍参謀司令に対してFFR-31と偽って紹介する巡航爆撃機 原作にのみ登場記述のみで具体的な形状、性能描写されていないBAX-4(バックス・フォー) 実験評価中の陸戦兵器将来的にはこれを用いた陸戦部隊創設し海兵隊ならぬ空兵隊としてジャム基地侵攻することも視野入れられていた。システム軍団試験中の機体再教育部隊反乱の際に持ち出され、フェアリィ基地混乱陥れる原作では人が乗って操縦する二足歩行人型兵器で「パワード・アーマー」と表現されているが、ほかのコンピューター制御することにより無人戦闘も可能。武装としては腕部対人機関砲装備している。型番制式化された暁には「BAR-1」といったものになるらしい。 OVA版では空挺戦車として登場する。8輪の装輪戦車であり、前部後部連結した連接車となっている。車体下部スラスター前部後部にひと組ずつ配置され折り畳み式補助翼用いてある程度滑空を行うことが可能となっている。武装として前後部にファランクス状のガトリング砲塔を1基ずつ、計2基を装備し車体前部には兵員乗降用のハッチを2基有している。劇中ではフェアリイ基地地下都市上部にある、モノレール路線配備され専用車両に搭載された状態から空挺降下を行う。 モーターグレーダー 原作登場基地整備軍団機械除雪隊保有する大型除雪車両。重量16トンエンジン出力は約300馬力で、燃料戦闘機と同じジェットフュエルを用いている。有人車両だがビーコン波によって進路管制されており、乗組員操縦する要はない。 戦闘機械知性体 戦闘機搭載のセントラルコンピュータ、特殊戦戦術コンピュータFAF中枢コンピュータなど、軍事支援用のコンピュータシステムブッカーなどがこう表現している。「ジャム勝て」という根本的な命令や、そのための自己保存必要ならば人間排除すら選択することもある。 機械知性体内でも考え方には差があり、一部人間有用性理解している特殊戦戦闘知性体たちは、最終的にジャム対す特殊戦との共闘体制が必要と選択する。この状態をエディスは「新種複合生命体」という造語説明する人間とは異な認識手段思考によって、機械知性体は「ジャムどのような存在なのか」を個体差こそあれ大まかに理解しているとされ、ブッカー達から問いただされた際には、ジャムから非戦協定提案されたことを明かすまた、人間側感知していない、ジャムからの宣戦布告のようなものもすでに受けていたと考えられている。OVA版には登場しない

※この「フェアリィ空軍」の解説は、「戦闘妖精・雪風」の解説の一部です。
「フェアリィ空軍」を含む「戦闘妖精・雪風」の記事については、「戦闘妖精・雪風」の概要を参照ください。

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