機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/25 05:37 UTC 版)
「X-15 (航空機)」の記事における「機体形状」の解説
X-15のボディはテーパー比の少ない直線翼に、楔形の断面の全遊動垂直尾翼(胴体上下装備)、水平尾翼を持つブレンデッドウィングボディである。内部はほとんどが推進剤である液体アンモニアと液体酸素のタンクで占められており、機体後部にエンジンが搭載される。また、X-15A-2は胴体両側に、機体と同規模のドロップタンクを装備可能である。このタンクはマッハ2前後で投棄され、パラシュートを用いて落下させた後に再使用された。 エンジンは、当初予定されていたXLR99の製造が間に合わず、X-1でも使用されたXLR11を搭載していたため、本来の性能を発揮できなかったが、後半からXLR99エンジンを搭載し、本格的な実験に入っている。推進剤はいずれも液体アンモニアと液体酸素である。 X-15は自力で離陸せず、母機であるNB-52の主翼下に懸架された状態で高度13,870mまで上昇した後に空中発進する形式をとる。降着装置は前輪と後部のスキッドで、着陸の際には下に突き出た垂直尾翼のうち、半分を切り離す。なお、地上では後輪のかわりにドリーで尾部を支えている。 極超音速における空力加熱に対処するため、機体にはチタンやステンレスのほか、インコネルXと呼ばれる耐熱ニッケル合金を使用している。また、初期は機首に飛行データ計測センサーを有していたが、後に取り外されている。 操縦系統はエルロンを有さない(ロールの制御は差動式スタビレーターで行う)こと以外は従来のものと変わらないが、超高高度では空気力が小さいため、機首上下左右(ピッチおよびヨーを制御)と主翼両端(ロールを制御)に備えられた人工衛星と同様のRCS(Reaction Control System:姿勢制御小型ロケット)を用いる。 飛行特性はF-104に似ており、そのためF-104がチェイス機を務めることが多かった。また、操作性に関して、X-15のパイロットの一人であったビル・ダナは、X-15は安定した操縦しやすい機体だったと述べているが、同じくX-15のパイロットだったマイケル・O・トンプソン(英語版)は、X-15は挙動の予測のつかない機体だったといい、そのためX-15を「ブラック・ブル」という非公式の愛称で呼んでいた。
※この「機体形状」の解説は、「X-15 (航空機)」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「X-15 (航空機)」の記事については、「X-15 (航空機)」の概要を参照ください。
機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 08:13 UTC 版)
従来の日本機には見られない独特な形状のコックピット、および爆撃手用の窓を持った胴体で、下部には爆弾倉が張出している。A-26よりはズングリとした形状である。与圧式キャビンのため、キャノピーの枠は太く透明部分は小さい上に、胴体内に乗員通路を設けた関係で操縦席が左側に片寄った形になった(試作1、2号機は胴体の中心線上に配置)。このため、乗員の視界は非常に悪いものになってしまった。爆撃照準器は、フィリピンで捕獲したボーイングB-17に装備されていたノルデン爆撃照準器を国産化した10型照準器を装備した。 尾翼はキ77(A-26)のものと形状はほぼ同じだが、主翼は左右別々に組み立てられた物を胴体に装着するタイプで、燃料タンクも外翼のみインテグラルタンクで内翼部は防弾タンクになっていた。また、主翼の長さはA-26より翼端が少し切り詰められて短くなっていたが、同様に層流翼になっていた。燃料漏れにまつわる話が残っていないことから、主翼のインテグラルタンクの工法はほぼ確立していたと思われる。この他、細部の形状や装備は試作機によって微妙に異なっていた。
※この「機体形状」の解説は、「キ74 (航空機)」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「キ74 (航空機)」の記事については、「キ74 (航空機)」の概要を参照ください。
機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/08 20:20 UTC 版)
愛称のとおりの細長い機体に、きわめて薄い、小さな主翼を持つ。同様の目的で開発されたX-1やX-2とは異なり、滑走路からの離着陸を行う。エンジンはウェスティングハウス製のXJ34-WE-17(英語版)ターボジェットエンジンを胴体内に2基搭載。後のF-4と同様に、エンジン排気口より後方に垂直尾翼と水平尾翼を持つ。水平尾翼は現在の戦闘機にも通ずる全遊動尾翼である。操縦席には下方射出座席を備えており、パイロットは機体下部からエレベータで搭乗する。 なお、エンジンは当初、推力2722kgのXJ46ターボジェットエンジンを搭載し、マッハ2を狙っていたが、XJ46エンジンの直径が大きくなってしまったため細身のX-3の胴体に2基並べるのは不可能と判断され、XJ34の双発となった。これにより計画より2割近い出力減となった。さらに機体の多くの部分の材質をチタニウムからステンレススチールに変えた結果、重量は200kg近く増加した。NACAの協力もあり、XJ34に水噴射やアンモニア噴射を加えて推力の増強を図ろうとするも、失敗に終わった。
※この「機体形状」の解説は、「X-3 (航空機)」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「X-3 (航空機)」の記事については、「X-3 (航空機)」の概要を参照ください。
機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 08:21 UTC 版)
「Mi-28 (航空機)」の記事における「機体形状」の解説
Mi-28は機首下に機関砲、スタブウィングのパイロンに各種ミサイルやロケット弾を搭載する、攻撃ヘリコプターとしてはオーソドックスなスタイルとなっている。胴体幅は絞られ、正面投影面積が限定されており、エンジンは胴体後部左右にある。乗員は胴体前部にタンデム式に配置されており、前席が航法兼攻撃手、後席が操縦士となっている。副操縦装置も設置されていない。操縦席は防弾装甲が施されており、特徴的な機首には電子装備が搭載されている。また、テールローターはAH-64同様にX字の形をしている。 上述のように、Mi-28は兵員輸送用のヘリコプターではないが、機内には3人分を搭乗させられる空間が存在しており、兵士を救助した際などに利用される。
※この「機体形状」の解説は、「Mi-28 (航空機)」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「Mi-28 (航空機)」の記事については、「Mi-28 (航空機)」の概要を参照ください。
機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/08 16:03 UTC 版)
「X-2 (航空機・アメリカ)」の記事における「機体形状」の解説
X-2は40度の後退角を持った水平尾翼と主翼を装備する。耐熱性を考慮し、機体にはKモネルと呼ばれるニッケルと銅の合金が使用されている。また、機首切り離し型の脱出装置を備える。エンジンとしてカーチス・ライト製XLR25ロケットエンジンを1基装備。酸化剤・燃料には液体酸素・アルコールを用いている。降着装置は前輪と橇である。 X-2は空中母機EB-50の胴体下に懸架されて離陸し、空中にて母機から投下され、ロケットエンジンに点火後、実験飛行を行なう。
※この「機体形状」の解説は、「X-2 (航空機・アメリカ)」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「X-2 (航空機・アメリカ)」の記事については、「X-2 (航空機・アメリカ)」の概要を参照ください。
機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/24 15:15 UTC 版)
本機の開発にあたっては、いかに空気抵抗を減らすかという点に重点が置かれていた。そのため機体のラインは流れるような曲線を基本に設計されており、それまでの日本軍機とは異なったスマートな印象の形状の機体に仕上がっていた。この他、高速性を実現するために機体各所に工夫が施されていた。機体は全金属製で沈頭鋲を全面的に使用し、機体表面を滑らかに仕上げていた。低翼単葉で固定脚だったが、これは主脚を引き込み式にすることによる重量増加を避けたことと主翼をできるだけ薄翼にするための選択であった。主脚には流線型のスパッツを付け空気抵抗を減らすようにしていた。また背の低い風防は、段が出来ることを嫌ってスライド式でなく観音開き式になっていた。 二型は機体構造は一型とほぼ同じだったが、エンジン換装に伴ってカウリング(カウル)が再設計され機首周りがスマートになり、カウルフラップが装備された。一型と二型の外見的な主な違いはこの点で、横から見てカウリングと機首部に段差があるのが一型である。この改修により機体重量は増加したが、離着陸滑走距離が多少短縮された。
※この「機体形状」の解説は、「九七式司令部偵察機」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「九七式司令部偵察機」の記事については、「九七式司令部偵察機」の概要を参照ください。
機体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 19:38 UTC 版)
「X-43 (航空機)」の記事における「機体形状」の解説
機体規模はきわめて小さく、大人の身長ほどの全長しかない。形状はX-30のジェネラル・ダイナミクス案に酷似したリフティングボディで、全体で揚力を生み出す構造となっている。機体側面、及び上面に極めて小さな主翼と2枚の垂直尾翼を持ち、胴体下部に箱型のスクラムジェットを装備している。推進剤は液体水素を用い、空気中の酸素を酸化剤とする。燃料搭載量は約1kgに過ぎない。 飛行は、ブースター用に改修されたペガサスロケットの先端に取り付けられた状態でNASAのNB-52に搭載され、1万メートル程度の高空から空中発進した後、さらに高空まで上昇。マッハ2まで加速、ブースターを切り離してスクラムジェットを作動する。スクラムジェット燃焼時間はわずか10秒足らずで、おおむねマッハ10まで加速、高度3万メートルを飛行する。エンジンカット後は滑空しながらデータを収集し、廃棄される。つまり機体は使い捨てである。
※この「機体形状」の解説は、「X-43 (航空機)」の解説の一部です。
「機体形状」を含む「X-43 (航空機)」の記事については、「X-43 (航空機)」の概要を参照ください。
- 機体形状のページへのリンク