【スクラムジェット】(すくらむじぇっと)
Supersonic Combustion Ramjet Engine. (SCRamjet Engine)
ラムジェットエンジンの一種で超音速燃焼(Supersonic Combustion)を用いるもの。
ラムジェットエンジンよりさらに高速域(マッハ6~8以上)での使用が想定されている。
ラムジェットは、流入する空気をインテイク部で亜音速に落とすが、その際に大きな圧力が発生し、摩擦熱も生じる。
高速になるとその問題が大きくなり、エンジンの構造材に強固なものが必要となる。
更に致命的なことには、摩擦熱によって燃焼室の温度が高くなりすぎると、燃料自体が吸熱反応を起こして燃焼することなく分解し、燃焼が維持できない。
よって、マッハ6以上では効率が落ちる。
それらの問題を解決するため、流速の減速量を超音速程度に留めたエンジンがスクラムジェットである。
燃料としては、超音速流内でも燃焼を維持するために、反応速度が速い(燃えやすい)液体水素が考えられている。
酸化剤を持つ必要がなく、比推力がロケットエンジンより遥かに良いために、宇宙往還機等の大気圏内用のエンジンとして有望視されている。
2004年、NASAのスクラムジェット無人試験機「X-43」が12,144km/h(マッハ9.68)を記録し、世界最速の航空機となった。
スクラムジェットエンジン
(スクラムジェット から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/10 21:59 UTC 版)
スクラムジェットエンジンは、ラムジェットエンジンの一種であり、超音速輸送機やスペースプレーンのエンジンとして開発が行われているものである。名称はSupersonic combustion ramjetの略称に由来する。
- ^ スクラムジェットエンジン-超耐熱材料への期待- - ウェイバックマシン(2009年9月20日アーカイブ分)
- ^ “SCRAMSPACE team awaits further information on launch”. The University of Queensland (2013年9月19日). 2013年9月21日閲覧。
- ^ 『スクラムジェットエンジン推力を従来の3倍以上に増強』(プレスリリース)航空宇宙技術研究所、2003年2月4日 。2022年9月22日閲覧。
- ^ 『スクラムジェット燃焼器の委託飛行実験について』(プレスリリース)宇宙航空研究開発機構、2006年3月20日 。2022年9月22日閲覧。
- ^ “Russia successfully launches 'unstoppable' cruise missile Daily Mail Online”. dailymail.co.uk 2017年6月1日閲覧。
- ^ “Global Missile Defense Is Feeble Against Russian Hypersonic Weapons - Analysts - Sputnik International”. sputniknews.com 2018年3月2日閲覧。
- ^ 「露、極超音速ミサイル海軍へ 2022年供給表明」『産経ニュース』、2021年11月4日。2021年11月18日閲覧。
- 1 スクラムジェットエンジンとは
- 2 スクラムジェットエンジンの概要
- 3 Hy-V スクラムジェット飛行実験
- 4 軍事利用
- 5 外部リンク
スクラムジェット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 21:34 UTC 版)
「スターフォックスシリーズ」の記事における「スクラムジェット」の解説
キャットが使用している戦闘機。上から見るとネコの顔の形をしている。
※この「スクラムジェット」の解説は、「スターフォックスシリーズ」の解説の一部です。
「スクラムジェット」を含む「スターフォックスシリーズ」の記事については、「スターフォックスシリーズ」の概要を参照ください。
「スクラムジェット」の例文・使い方・用例・文例
- スクラムジェットのページへのリンク