真のグレムリン
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「とある魔術の禁書目録の用語」の記事における「真のグレムリン」の解説
魔術結社「グレムリン」の本当の姿。科学と魔術の融合ではなく、あらゆる宗教のあらゆる「魔神」が参画できる組織のことであり、オティヌスですら打ち破れなかった漆黒の世界の裏側にある「隠世」と呼ばれる位相に複数の「魔神」が存在している。四大文明に出自を持つネフテュスや娘々などを筆頭にしているため、魔術結社として見ると非常に歴史が古い。
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真のグレムリン(魔神勢力)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:01 UTC 版)
「とある魔術の禁書目録の登場人物」の記事における「真のグレムリン(魔神勢力)」の解説
僧正(そうじょう) 声 - 津嘉山正種 真のグレムリンのメンバーである日本仏教由来の「魔神」。干からびた木乃伊そのものの外見で、不動明王の装身具を模した紫の僧衣と豪奢な純金の飾りを身にまとい、黄金の剣を杖の代わりにしている。外見は老人だが、「魔神」の中では比較的若い部類に入る。 かつて衆生の救済のため、厳しい修行の末に即身仏となる道を選んだものの、入定後に貴賎なく衆生を救済する事を望まない貴族の派閥争いに巻き込まれた結果、仏の座を与えられることなく「あさましい欲を捨てられなかった未熟者」として葬り去られかけた。その時すでに仏としての力を得ていた事で周囲のさまざまな情報を取得し、自分が受けた仕打ちから衆生の救済には新たな仏に座を与える必要がなかったと結論付け、哀れな欲を捨てる事ができない「衆生」の望んだ通り、自らを「仏となっても座も役割も与えられず、ただ莫大な力を持ち彷徨うモノ」と定義して「魔神」として再起動を果たし、その場で調整を進めていた貴族や僧達を皆殺しにして、役割を与えられることなく力を振るい続ける「迷い仏」と化す。そのため仏としての名を持たず、僧綱である僧正の名で呼ばれている。 一度手に入れたものには執着を抱かない性格で、上に立った物言いで他人を評価する悪癖がある。善悪も役割もないが故に、誰にも方向性もなだめ方も分からない存在であり、冤罪同然で押しつけられた「あさはかな欲を捨てられず、結果、役割のない仏となった」誰かとして動く事が世界の救済に繋がると信じて満足しているので、説得も通用しない。 自らが人としての死を迎えた時に周囲に存在し、乾燥の過程で遺体から滲み出たモノが絡み合って繋がりを得た「土」を自在に操る術式を有し、土で作った巨大な腕を振るい攻撃する。その際に利用した土は補充されることがないため、術式行使後に地盤の崩落を引き起こす。ただし、ガラスやコンクリートのように一度加工されたものを操ることはできない。加えて、「地面」に接している者を探知する能力もある。その真価は一代で仏となったことによる六道交差にあり、内臓が極端に委縮している木乃伊化した肉体をでありながら活動し、首を折られようが真空や1,000度を超える高熱にさらされようが問題なく活動することが可能で、時速60km/h近い速度で走る。上条は、誰も見た事のない六道の価値やランクをレールの切り替えのように操り、破壊される側、向かってくる側を「弱体化」させるという、左方のテッラの「光の処刑」に近い術式ではないかと推測したが、実際のところは不明。 隠世に潜み、実存世界の様子を観察していたが、オティヌスが崩壊した直後に干渉を行った結果アレイスターの侵入を許してしまい、「位相」を暴かれたため、実存世界に現れた。実存世界に現れる際に世界の崩壊を防ぐため、自身の存在を無限に小分けすることで世界が許容できるレベルに落としていたが、そのために使用したゾンビの術式がアレイスターによって細工されていたため、新たなパラメーターを打ち込まれてしまう。 防犯オリエンテーションが行われているとある高校に現れ、上条を呼び出して六道ではない7つ目の道を示す採点者になるよう依頼し、代わりに運命論を支配する権利を与えると提案する。それを断られると学園都市に多大な被害を与えながら、逃走する上条の追跡を開始、「警備員」や右方のフィアンマの妨害もものともせず追い詰め、上条が正面から戦わずに科学的な絡め手を使い、周囲の被害を止めながら逃げるというらしくない戦法を取るのは一緒にいる美琴のせいだと批判して、協力者を馬鹿にされた上条を怒らせる。そして、第23学区でマスドライバーで宇宙空間まで打ち上げられるも、宇宙でアローヘッド彗星と一体化、軌道を操ってマッハ20以上の高速で地球に帰還しようとしたが、アレイスターの命令で出撃した脳幹の対魔術式駆動鎧に貫かれ、アレイスターに詫びを告げながら死亡した。 ネフテュス 声 - ゆかな 真のグレムリンのメンバーであるエジプト神話由来の「魔神」。体中に包帯を巻いた左右の瞳の色が異なる褐色の肌の美女。体に巻かれた包帯は、神の肉体を内外の劣化や腐敗から守るためのもの。四大文明の一角をなすため、「魔神」の中でも長老格。 その正体とは王の副葬として生き埋めにされた奴隷や召使い達の集合体で、葬儀の場に参列した泣き女を軸に創作された、豊穣神ヌトの子、冥神オシリスの妹にして死神セトの妻である女性神格「ネフテュス」を名乗る。神格が形成された経緯から非常に涙もろく、些細な事でももらい泣きしてしまう。権力者の身勝手で命を落とした過去から人間の死を踏みにじる行為や生贄の強要などを嫌う性格で、生け贄を強要するテスカトリポカとはソリが合わない。 半身であるセトがオシリスを殺した罪を滂沱の涙で浄化する事から、死と葬儀、神殺しの穢れを祓う属性を持つ。神の葬儀で大泣きしたという伝承により、自分が涙を流すところを見せて、他人の感情を揺さぶり、同じ涙を誘発させる「強制精神共振」の魔術を得意としており、「泣く」ことで他の「魔神」の感情や集中にも横槍を入れることができる。例えば、対象の魔術を増幅させ外部から暴発させる「伝播の涙」は、力が強ければ強いほど高威力の「攻撃」となる。ただ、精神変調の術式は降水などで他の水と判別できなくなると効果を失う。周囲に存在するありとあらゆる水分を一滴も残さず搾り取り、かき集めた水で巨大な刃を形成することもでき、電波の遮断などの応用も可能。この力には、四界の表層世界には存在しない神の絶命以上の穢れを持ってこなければ真正面から対抗できない。また、前述のように集合としての存在であり、自分の力を分割することに特化しているため、パラメーターにより力を奪われた状態でも新たな位相を1回生み出すだけの余力を有していた。肉体は風化し、時の流れと共に消えていったミイラが粉末状になったものの集積体であり、個の循環など求めず、多重に連結する生命力の輪は、並列回路のようにどこかが断裂しても繋がりを切り替えることで大きな循環を維持するので、肉体を大きく損傷してもほとんど影響はない。 自分自身に個人という概念がないので外の世界やそこに住む人々に興味はなく、王の供をするように無言の強要をしてきた者達の末裔と仲良くするつもりもないが、隠世に潜んで実存世界の様子を観察しながら、「神話の中で予定調和とみなされた、必要な犠牲として扱われた死の伝承に異を唱える女神」として、目の前の誰かが挫折するのを見ては誰も彼も見境なく優柔不断に肩入れし、勝手気ままに現れて、勝手気ままに感情移入して、勝手気ままに大泣きして現世に干渉していた。人間や科学サイドに対しては割と好意的であり、簡単に手が届く天に輝く星に辿り着くために情熱を注ぐ姿を素直に羨んでいる。だが、アレイスターにより「位相」を暴かれたため、実存世界に現れ、その際に世界の崩壊を防ぐために、自身の存在を無限に小分けすることで世界が許容できるレベルに落としていたが、そのために使用した魔神「ゾンビ」の術式がアレイスターによって細工されていたため、新たなパラメーターを打ち込まれた。 僧正に追われる上条たちの前に現れ、魔神同士の戦争を抑えて本当の犠牲を防ぐために僧正の能力についての情報を与える。僧正の敗北後、心の中ではまだまだ神様らしいことをしてみたいという想いを持っていたため、娘々を葬った上里を倒そうとするが位相の力ごと「理想送り」で肉体をえぐられ敗北。エジプト式の木乃伊の特徴として心臓以外の主要臓器を肉体の外に保管してあったためかろうじて復活、上条に上里の出現を警告した。その時にはすでに肉体の大半を失ったことで非常に衰弱しており、最後に残された神の力で自らの体を作り替え、サンプル=ショゴスが体内から消失したことで体内の脂肪を失い命を落としかけたパトリシアを救い、そのまま消滅した。 一方、上里によって「新天地」へ追放された9割以上の力は「魔神」たちとのケンカに明け暮れていたが、コロンゾンへちょっかいを懸けているうちに元の世界へ誤って帰還してしまう。その後は「人の業」を傍観するため、動機が一番希薄だった浜面に同行してロンドンへと向かう。名前しか知らない少女の笑顔を見るために傍観者から主人公になった浜面に肩入れし、一方通行に襲撃された浜面を助け、一方通行を列車から叩き落とすと同時に、いずれ後腐れなく全力で戦えるよう胸に詰まっていた血を吐かせることで彼の不調を治療する。最終決戦ではクイーンブリタニア号に侵入して再び一方通行と交戦したが、「人造の樹」を操った彼とクリファパズル545の絆を認め勝利を譲った。 娘々(ニャンニャン) 声 - 朝日奈丸佳 真のグレムリンのメンバーである道教由来の「魔神」。敢えて自ら命を絶ち「魔神」となった尸解仙で、れっきとした仙人でありながら、時に血を吸う鬼のように恐れられた存在。名前のとおり少女の姿をしているが、青白いと呼ぶのも生ぬるいほど病的に肌色が悪い。丈の短いチャイナドレスを着用し、額には札を貼っている。ノーパン。戦闘狂で、とにかくアクシデントを起こしたがって場を掻き乱す。四大文明の一角をなすため「魔神」の中でも長老格。 指先を変化させ、仙人の武器とされる様々な「宝貝(パオペイ)」を作り出す能力を持つ。宗教書や歴史書ではなく古代中国の「小説」に出てくる仙人の武具は世界の位相の仕組みと同質の物で、混ぜてしまうとお互いに相殺してしまう相容れることのできない奇跡を、壁で区切り、別々の枠に収めて、純粋さを保つ事で、尸解仙の持つ莫大な力をジャンルごとに小分けして管理するための代物である。また、武具同士がぶつかる際には「再現された火花」が飛び散り、見えない死角から標的を狙う。 隠世に潜み、実存世界の様子を観察していたが、アレイスターにより、「位相」を暴かれたため、実存世界に現れた。実存世界に現れる際に世界の崩壊を防ぐために、自身の存在を無限に小分けすることで世界が許容できるレベルに落としていたが、そのために使用した魔神「ゾンビ」の術式がアレイスターによって細工されていたため、新たなパラメーターを打ち込まれた。 ネフテュスと共に上条に僧正の情報を与えたが、脳幹が僧正を殺害したのを知り激情のままに学園都市を壊滅させようとする。しかし、上里の手にかかり新天地への期待に打ち震えながら消滅した。「新天地」では「魔神」たちとのケンカに明け暮れていたが、ネフテュスと同じくコロンゾンへちょっかいを懸けているうちに元の世界へ誤って帰還してしまう。その後は「人の業」を傍観するため、動機が一番希薄だった浜面に同行してロンドンへと向かう。「黄金」消滅後は浜面と共に移動するコロンゾンを襲撃したものの、五体満足のまま取り逃がす。クイーンブリタニア号ではアレイスターに攻撃を仕掛けたが、負傷を度外視して真正面から戦えたことに満足して敗北を認め勝利を譲った。 ゾンビ 真のグレムリンのメンバーであるブードゥー教由来の「魔神」。全身縫い目だらけの少女。 魔神が持つ無限の力を無限に等分することで、世界にとってギリギリ許容可能なレベルにまで自己をとどめる術式「鏡合わせの分割」を考案した。 サンジェルマンの撃破に前後して脳幹に討たれ、自らがほかの「魔神」たちに施していた術式を上書きされる。 ヌァダ 真のグレムリンのメンバーであるケルト神話由来の「魔神」。全身に戦化粧の入れ墨を入れ、左手に銀の義手をつけた青年。片腕を失いながらも医術の神の力の借り神々の王の座に返り咲いた戦の神ヌァダの伝承に倣い、自らの腕を切り落として試練を乗り越えた存在。 銀の義手からヌァダの肉体に寄生していた何億何兆もの白い蟲「ダルヴ=ダオル」を使役する術式を使う。これらは牙も脚もない数mmのウジのような蟲で、「新天地」ではギャンブルのモチーフがマイブームだったのか、ビルを押し潰すほど巨大な賽子、MIRVのように分裂する巨大なコイン、ビル1棟丸ごと切断しかねない巨大ギロチンのようなカード、台風のような巨大ルーレット盤などを作り出した。 上里に襲われ「銀の腕」だけを残して消滅したため、新天地では隻腕となっている。 キメラ 真のグレムリンメンバーであるギリシア神話由来の「魔神」。ライオンの鬣のようなファーをつけた金髪で背の高い優男。人間の限界を超えた美しさに辿り着くために他の生き物の因子や構造を取り込んでいることから「ナルシストの変態」扱いされているが、人間では彼の存在が「美し過ぎて耐えられない」ため、視認するだけでなく声を聞き匂いをかぐだけでも発狂しかねない。ネフテュスによれば、「四面四角の教会芸術から解き放たれたルネサンスの反動」らしい。 テスカトリポカ 真のグレムリンメンバーであるアステカ神話のテスカトリポカに由来する「魔神」。片足に義足の代わりに黒く磨き上げられた丸い鏡を受けた浅黒い男。娘々によれば「ケツァルコアトルと間違えられたスペイン人に対抗する意味で生み出された」存在であるとのこと。 太陽神として無数の閃光の槍を発射する術式を使い、国家が丸ごと呑み込まれてもおかしくない規模の大爆発を起こす。また、本体が地球に叩き落とされれば爆発で地球全体が巨大な白熱電球のように発光し、氷河期を一瞬で終わらせるほどの高熱を発生させることもできる。 プロセルピナ 真のグレムリンメンバーであるローマ神話のプロセルピナに由来する「魔神」。西洋風の黒いドレス型の喪服に同色のベールで顔を隠す妙齢の美女。上里の手に掛かり消滅。 母親が使った世界全土をマイナス60℃の雪と氷で覆い尽くす神罰を元にした、惑星規模の人工氷河期発生魔術を使用する。唯一の体から出た者は体内に取り込んだものを強引に死へ落とすザクロの粒を模した術式を使っていたが、これはサンプル=ショゴスでできた張りぼてがシャンボールで作った偽の術式であったため、本人もこの術を使えるかは不明。 「忘れられた神」 ラヴクラフトの参考資料にされたせいで「原典」を忘れられてしまった「魔神」。棒人間のように非常に単純化された姿をしている。「魔神」でなければ認識すらできない「何か」を操る。
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