美唄町の住人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 13:29 UTC 版)
「宇宙家族カールビンソン」の記事における「美唄町の住人」の解説
コロナ 本編の主人公で唯一の地球人。事故を起こした宇宙船の生き残りで、おとうさんが助け出す。深い家族愛の中で育ったため、ちょっとワガママだが、心やさしい少女。おかあさんは「地球人として当たり前に、ちゃんと社会復帰できるように育てている」つもりだが、その一般常識は微妙にずれている。 連載が長期にわたったキャプテン版では徐々に成長し、それに合わせて幼稚園が設立され、小学校に改組され通うようになった。 己の境遇に何の疑問も持たず、「“両親”との容貌が違いすぎる、本当の親子なのか」という当然の質問をされたときには号泣して「いじめる」と騒いだ。 おとうさん コロナの育ての父親。ロボットのような風貌で、脚部は無く常に空中を浮遊しながら移動、変形して高速飛行することも可能。食事は普通に摂るが、かなりのゲテモノ趣味。性格はマイペースそのもので、常に奇妙な言動を繰り返している。元々は軍人で、途轍もなく悲しい過去を持つ。それ故か、普段は精神を深いところに押し込んでいるらしく、つかみどころの無い宿六状態でふだんは何一つ働かない。しかし溺愛するコロナのピンチには、豊富なオプション装備と合体して巨大兵器となり、敵を蹴散らす。なお、「敵」とは言っても、一概に敵対している相手とは限らない。 少年キャプテン版で、正体はウエスナー星宇宙軍独立空間騎兵隊所属のトリー准将と明かされた。まだ生身の肉体の頃、任務遂行のため民間人ごと街一つ焼き尽くしたことから「死に神」の二つ名を持つ。その時死んだ民間人には、彼の妻子も含まれていた。後に、人間の魂を宿すことにより起動することが判明した、惑星ウストベの学術調査団によって発見された3体のマシンの1機へ、アジーン准将、ドワー准将とともに魂を移植され現在の姿となる。続いてトリー准将を解析したデータを元に複製・量産を目的にした「4番目」が製作され、親衛隊のエリートを移植しチェトレ准将となる。しかしチェトレの裏切り行為により詳細は不明だが母星の住人は「苦しみながら死んでいく」こととなる。ドワーが刺し違え覚悟で猛攻の末にチェトレを葬り、トリーは住人たちを楽にしてやるため、母星を自らの手で爆破、以後3人は消息を絶つ。なお、アジーン、ドワー、トリー、チェトレはロシア語の1、2、3、4であり、本名ではなく「~号機」という意味である。 この事実を断片的にでも知るのは、惑星アニカでは、本人たちを除けばおかあさん、ライカ、アンディのみである。 目の形や奇怪な言動は、吾妻ひでおの漫画作品に登場するキャラクター『とつぜんDr.』の主人公などを務める「不気味」に似ている。掲載誌の異なるそれぞれのバージョンで、推進装置まわりの形状と変形プロセスが異なっている。 おかあさん コロナの育ての母親。全身が紫の毛むくじゃらの巨大ネズミ。作者によれば初期の構想では「婆さん鼠」だった。あらゆる家事をこなす一家の中心。旅芸人一座の座長として、第一線で活躍していたが、その過去は少年キャプテン版の1話目で軽く触れられた程度でおとうさん同様触れられていない。 風貌にそぐわず家庭的で優しく時には厳しい「おかあさん」を演じている。本心からコロナを愛しているのはおとうさんと同じ。性格はまさにおばさんそのもの。丸い巨躯の大半は体毛であり、実際の体格はかなり細身。 『それ行け宇宙パトロール』にも登場する惑星周辺のパトロール艦隊に属するフルネルソン提督や巨大インコのおタケさんなど、知人も多数。 彼女らが惑星アニカに住み着いた理由は、当時未知の宇宙人だった地球人類がコロナたちを探しに来ることを予測してのことだった。しかし作中ではナンデモ市場に地球人が登場しており、作中経過の中で既に地球人たちとの交流があると推測される。そうした意味では、辺境に住み着いたことは逆効果だが、結果、家族としての日々は続いている。 ターくん コロナがリスとして飼っている「ペット」。穏やかな性格。何故かリスと呼ばれるが、脳味噌と脊髄に四肢があるようなグロテスクな容貌のため、アップで登場すると常におかあさんに殴られる。口にあたる部分に無数の触手がある。おとうさんの突拍子のない行動や、コロナや他の住人達の暴走の主な犠牲者。死にそうな目に何度もあっている。 母星に帰れば名門セリブラム家の跡継ぎだが、今の生活を気に入っているため帰郷しないらしい。ちなみに母星の住人は、みんな同じ顔。触角に見える部分が目である。 一家の主であるおとうさんが何もしていないため、田植えや畑起こしなどは彼が担っている。さりげなく相当体が頑丈。 プチアップル・パイ版ではプロテインで筋肉増強した事がある。 デザインの元ネタは1958年のB級ホラー映画『顔の無い悪魔(英語版)』に登場した怪物(英語版Wikipediaのポスター画像参照)。 ベルカ エルフのように長い耳を持つが、その先端は獣毛の人間型女性。保安官役の私設警官。交番に住んでいる。面倒見はいいが少し気が短い。馬鹿力の持ち主で、爆弾の直撃にも無傷という頑丈さを持つ。獣化能力を持ち、変身すると更にすさまじい怪力を発揮する。キャプテン版で何度か獣人化を披露してはいるものの、それが功を奏したことはただの一度もない。元傭兵で銃火器の扱いにも長けている。ライカとは傭兵時代の友人。貧乳。赤ん坊の頃のわずかな間、未来に飛んでライカに世話されたことがある。 出身は「雪と氷しかない星」。そういう環境で生まれ育ったため、寒さには強いが、暑さには極端に弱い。また暑さに負けて眠っている時には容易には目を覚まさない。余談だが、故郷のお土産は石鹸が定番のようである。 基本的にライカからの恨みは逆恨みがほとんどだが、ベルカも自分の身体能力を基準に物事を進める癖があるため、周囲を振り回すことがしばしばある。 名はロシア語のリスより。作者によると「ベルセルガ(狂戦士)」に由来するのもあながち間違いではないとのこと。 アフタヌーン版では後から舞台の惑星に来たため、コロナ一家の事情を知らなかった。 パーカー 無口で常に何を考えているかよく分からない、形容しがたい姿の謎の生物。コロナ一家の一員であるらしいが位置づけはいまいち不明。アニカ原住民の美的水準ではかなりの美人らしく、ジュンくんが一方的に惚れている。 フレッド・セイバーヘーゲンの小説『バーサーカー 星のオルフェ』のハヤカワ文庫・加藤直之版表紙イラストのパロディ。 アンディ 雑貨店店主。他にもゲームセンターや、居酒屋なども経営している。目玉型の大きなセンサーに足をつけたロボットで知識豊富。コロナの宇宙船のデータバンクの内容を保存しており、そこから母星の風習などを再生することができる。ただしデータバンク自体が事故で破損したため「ちまき」を「簀巻き」と間違えるなど精度が落ちる。本体は足の方で、目玉型センサーは壊れても取替えが可能。 ケン 風来坊。惑星アニカの環境に詳しい。飛行(滑空)形態をとれる。昆虫を思わせるような外見で、普段の言動は爽やかな好青年のイメージ。だがその一方で、ベルカの入浴シーンに遭遇したり「いやらしい本」を読んだりする場面もある。当初は陰ひなたからみんなをサポートする裏方役だったが、やがてライカにその役を譲り影が薄くなっていく。コロナの事情を知っているメンバーの一人。 『ムーミン』のスナフキンのパロディで、野外生活の達人。 ライカ 額に角、尻尾を有する人間型の少女。ベルカの傭兵時代の同僚。ベルカを逆恨みしており復讐のためにアニカに来た。厳格な父親に育てられた反動からか、ひねくれて悪ぶるが、根は憎めない天邪鬼である。また間が抜けた所があり、ベルカに復讐を試みては自滅する。科学知識が豊富で兵器、機械弄りが趣味らしく、さまざまな武器を持ち歩き新兵器を開発してベルカに挑むが、ほとんどライカの人為的欠陥による欠点があったりして結局返り討ちに遭っている。コロナたちと幼稚園から小学校に通うはめになった。 火竜の末裔であり普段は絆創膏で隠しているが背中には羽根がある。地水火風の魔術を操り、巨大な竜に変化することもでき、潜在能力は計り知れない。自然界からの支配を受けた状態での一種の先祖がえりと推測し獣人化が可能なのは知っていたが、巨大化出来ることは彼女も知らなかった。ドラゴン化状態では火を吐く、空を飛ぶ他、マイクロ波を吸収して熱に変換することができる。 当初自滅型のトラブルメーカーだったが、回を重ねるごとにトラブル収拾役となっていく。コロナ一家の事情を知らされていなかったが、いつの間にか自分で察した。それに関わる一話「過去から来た男」では自らを「この町にトラブルを持ち込んでほしくない人間」と称して、一家を守ろうとしている。 扉絵に登場することが多い。「『ベルカ』『ライカ』の名は旧ソ連が人工衛星に載せた宇宙犬の名に因む」という説があったが、後の文庫版にて作者本人が否定。単純に先行して登場したベルカのもじりだとのこと。 ショベルマウス 常に穴を掘り続ける、人間ほどの大きさの巨大ネズミ。日夜意味なく掘り続けて、埋めている。原住民トリオやライカを居候させている。性格はおだやかで、時に自滅したライカを迎えに行ったりもする。毛が生え変わったのか、物語途中から大きく風貌が変化している。時々ライカをわざとからかっている節がある。一家の事情を知る一人。 元ネタはアーサー・K・バーンズの『惑星間の狩人』に登場する同名のモンスター。 ジョン 狼型人獣。映画館を営業。TV放送も担当。顔面分裂したスプラッター状態になったり、内臓を取り出したりできる。また頭部と胴体で別々に行動する事も可能。元映画監督で、好みはB級のスプラッター映画・ホラー映画だが、作った映画はことごとく数日で上映打ち切りになっている。料理も好きだが、味覚が一般人とはかけ離れているらしく、作るものは料理も映画もゲテモノばかりである。一家の事情を知る一人。 前述の異常な「肉体能力」も含めて、映画『遊星からの物体X』のパロディ。名前・キャラクターも同作の監督ジョン・カーペンターからとられている。知り合いには、同じく狼型人獣の映画監督ジョン・ランディスや、映画俳優カートがいる。 医者 風貌も行動もマッドサイエンティストのような人間型の医者。虫歯を麻酔無しで抜くなどかなりのヤブ医者。ただしライカを除けば彼が唯一まともな医療知識を持つ関係か、突っ込み役に回ることも多い。恐竜を遺伝子から再生し、血中に細工した科学者の一面も持つ。一家の事情を知る一人。 物語初期は語尾に「アル」がついていたが中盤あたりから普通の口調になった。 風貌の元ネタはテレビ特撮番組『スーパーロボット マッハバロン』の敵ボス、ゲオルク・ララーシュタイン。 ミドリ先生 幼稚園・小学校の先生を務める女性。駄菓子屋のバアさんの遠縁。人間型の美人で優しいお姉さんだが、聞き分けのない生徒には実力行使する。舌を異常に長く伸ばすことができる。最初はミステリアスかつ不気味な雰囲気を漂わせていたが、だんだん生徒に振り回されるなどのすっとぼけた面が目立っていく。 守銭奴であり、金目の物や儲けられそうな話や物には目が無い。 駄菓子屋のバアさん 駄菓子屋を営むバアさん。言葉を発しないが、どこかしらに喉はあるらしい。巨大な一つ目に二本の触手を伸ばした姿で、背中には機械らしきものが付属する。また体にはミドリ先生同様模様か部品のような物がちりばめられている。一家の事情を知る一人。 あまり喋らずマイペースなため、一見意思疎通は不可能にも思えるがフリップで筆談可能。意外と普通の性格。 ガンちゃん 本名は芦屋ガン●●●。人呼んで放浪の天災画伯。変な形の台車に乗ったタコのようなふにゃふにゃの異星人でリュックやテント類を背負っている。コーちゃんと仲が良い。 山下清画伯を演じた芦屋雁之助と映画『ガンヘッド』が元ネタ。 虹男 全宇宙にその名を轟かせる大悪人「怪人虹男」の5代目。先代までと較べて「怪人」としての才能に乏しいことを悩んでいる。シルクハットとタキシードに身を包み、いつも仮面を被っているが、仮面の下は普通の青年。地味に商才があり、事件を起すため、あるいは路銀を稼ぐために始める商売はそこそこ流行る。しかし、それが彼の意図通りの結果を引き起こすかはまた別の話である。ショウちゃんたちの住む洞窟に居候中。 元ネタは映画『虹男』。 最強男 宇宙最強を自称する、機械の体を持つ男。外見はネクタイを締めたアンドロイド。胸にレーザーや、肩、側頭部に小型砲台を持つ。妻と息子のボブとトムと共にアニカにやって来て住み着いた。親子そろってやたら高飛車な態度をとり、無闇に機関車を破壊するなど実力を見せ付けるデモンストレーションを行うが、その戦闘力はおとうさんには遠く及ばない。 一家で妻だけは比較的正常な性格で最強男が一番大人げない。 オタケさん インコ型宇宙人。コロナがインコを飼いたいと言い出した際に登場した。見た目こそインコだがコロナより大きい。 実はおかあさんの旧知で本業は宇宙パトロールの艦長。オタケサンは、タイムボカンのメスインコの名前。 デン助 猫型の生体端末。作者の読み切り漫画シリーズ『それ行け宇宙パトロール』に登場する辺境宇宙パトロールのメンバーでオタケさんの部下。かなり図々しい性格で、上がり込んだ家の食料や酒を勝手に飲み食いする。コロナが猫を飼いたいというドサクサからコロナ家の居候となる。上記の性格のため、パトロール隊員の中でもかなり嫌われているのだが、隊員としての腕は確からしい。猫の性質として「きれい好き」なため自主的に入浴するが、同様に猫の性質として「風呂が嫌い」であるため、入浴の際には凄まじい悲鳴を発する。また、鍋料理が好きだが猫舌。 チビ 猫型の生体端末。辺境宇宙パトロールのメンバーだが、情報共感能力に乏しく見習い扱い。コロナたちが見学に来た際には案内役を務めた。
※この「美唄町の住人」の解説は、「宇宙家族カールビンソン」の解説の一部です。
「美唄町の住人」を含む「宇宙家族カールビンソン」の記事については、「宇宙家族カールビンソン」の概要を参照ください。
- 美唄町の住人のページへのリンク