国鉄14系客車
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国鉄14系客車(こくてつ14けいきゃくしゃ)は、日本国有鉄道(国鉄)が1971年(昭和46年)より設計・製造した客車の形式。
注釈
- ^ 北陸トンネル火災事故の火災対策において、国鉄24系客車との製造および電源方式において併結問題での兼ね合いもある。
- ^ 12系をベースに設計されたため、試作車のB寝台車2形式は、当初「12系寝台車オハネ14形・スハネフ14形」として製造された。後にA寝台車・食堂車を含む量産車が登場した段階では「14系寝台車」と規定されている。
- ^ 14形と15形では定員や消火装置の有無などが異なるが、元々12系客車をベースとした共通の給電方式であり、その後24系25形寝台車の編入車が増えてきたこと、14形・15形自体の両数が減少しているなどの理由から、その後は14形・15形を区分することに意味がなくなりつつある[4]。
- ^ 1971年 大井工場で「旅客車のサービス業務省力化」研究の一環としていくつか試作研究された中から採用に至ったもの。この中では新幹線・特急用座席の自動転換や、581系上段・中段寝台を自動で回転設置・収納するというものも試作されていた。
- ^ 大窓1つあたり1ボックス6名×8窓分で48名となる。20系ナハネ20形は9ボックス定員54名であり1ボックス分減少している。
- ^ ナハフ21(および改造後のナハネフ21)、ナハネフ23の各形式。
- ^ ナハフ20(および改造後のナハネフ20)、ナハネフ22の各形式。
- ^ 量産車は新製時より非搭載。試作車についても、後年になり両方とも撤去されている。
- ^ 最初の事例は1984年(昭和59年)に登場した「さくら」・「みずほ」に連結されたオハネ14形700番台4人個室寝台「カルテット」である。
- ^ 24系25形で運行されていた「あかつき・明星」で分割併合に対応するため、20系電源車のカニ22形を改造したカニ25形を分割区間での電源車として連結している。
- ^ 2段寝台を向かい合わせに大窓1つに1ボックス×8で32名+小窓1枚に2段寝台1組2名。
- ^ 寝台設置・解体のための車掌補は廃止され、また2段寝台化により寝台内での着替えが容易になった。
- ^ 後に14形も改造され同様の装置が取り付けられた。
- ^ うち1両はオハネフ24形改造の100番台。
- ^ 本形式のAU13形冷房装置には、冬季でも運転可能なように送風ファンの上にカバーが付けられていることから12系のAU13形よりも高さが10cmほど高い。そのため、車両限界内に収めるために屋根高さを10cm低くして対応した。
- ^ 1975年3月ダイヤ改正で関西 - 九州間の定期急行列車に当系列が使用されることになったが、旧形客車時代に連結していた荷物車を引き続き連結する必要があったため、マニ37形の一部を当系列との併結ができるように対応改造した。
- ^ 食堂車オシ14形連結の場合は5両まで
- ^ 製造は富士重工業で、車体長は約15 - 16 メートル、車体幅は約2.7 メートル、車体側窓のシル・ヘッダーはない。1950年代後半に一等車・二等車・近郊列車用三等車・食堂車・荷物車の合計50両が輸出された。現在も近郊列車用三等車の一部が同国北東部のアラゴアス州の州都マセイオの近郊列車で現役を続けている。
- ^ 製造は近畿車輛、川崎車両、日本車輌、日立製作所、新潟鐵工所、帝国車輛、東急車輛、ナニワ工機ほか(パナイ鉄道向けは日立製作所のみ)。形式は7A・7Cなど、車体長は約21 - 22 メートル、車体幅は約2.9 メートル、車体側窓のシル・ヘッダーはない。1949年に1等車、3等車が輸出されたのを皮切りに、1973年までに多数の車両が輸出された。これらの中には日本の戦時賠償によって輸出されたものも存在。現在は定期運用を持たないものの、事業用を含めて数両が現役を続けている。
- ^ インドネシア国内の車両限界に合わせたことから、日本国鉄の車両と比べ、幅が広く、高さが低い点が特徴。
- ^ 当初はキハ400系気動車に準じたものだったが、特急化されてからはキハ183系に合わせた塗色に変更。
- ^ オハ14 701という車両番号は、ジョイフルトレイン「ホリデーパル」のロビーカーにも存在し、ホリデーパルの廃車まで重複車号となっていた。
- ^ なお、オハ14は合計208両が製造されており、JR東日本に所属されていたオハ14 201 - 208と番号が重複していた。
- ^ 熊本・広島・高松・大阪・名古屋・品川・仙台・盛岡・札幌・秋田・富山・松江・博多。
- ^ 1978年10月より、JR化以降の1998年7月まで「出雲1・4号」
- ^ スハフ14 5は「ユーロライナー」塗装のままであり使用されずにいたが、塗装変更を受け、2006年(平成18年)11月に土讃線で運転された、「SL急行土佐二十四万石博一豊&千代号」(C56 160牽引)において初めて使用された。
- ^ JR東日本の浪漫(長ナノ)において、1995年11月15日付の改造でオロ14 801-804、スロフ14 801・802は車籍が重複している[37]。
- ^ 実車の車番標記は変更されなかった。
出典
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- ^ “1972年ブルーリボン・ローレル賞選定車両”. 鉄道友の会. 2015年3月12日閲覧。
- ^ ブルトレ新系列客車のすべて、pp.11-13。
- ^ 14系寝台客車の系譜図、 p.17。
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- ^ グラフでみる営業 寝台車に対する評価 表紙3
- ^ 14系製造予算、p.12。
- ^ 国鉄鋼製客車 pp.68
- ^ 国鉄鋼製客車 pp.70
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- ^ “「寝台特急富士」展示場”. 日田天領水の里元氣の駅. 日田天領水. 2021年8月10日閲覧。
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