近鉄30000系電車
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近鉄30000系電車(きんてつ30000けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道(近鉄)が保有している特急形車両である。建造費は1次車7編成(28両)で27億円[1]。
注釈
- ^ 近鉄大阪線を基準として見た場合、参宮急行電鉄以来の呼称として、上本町に向かって右側を山側、左側を海側と呼ぶ[2]。
- ^ 10000系初代ビスタカーが登場したのが1958年、以来、1985年に新幹線100系の2階建て車両が登場するまで、国内唯一のダブルデッカー車両を運営する鉄道会社だった(バスでは1960年が国内2階建て車両の創始年)[3]。
- ^ 『近鉄時刻表』1979年の表紙に30000系の写真と「新ビスタカー」の文字があり、「この時刻表の見方」のページにはvマークの意味を「新ビスターカー」と記し、4頁では「NEW VISTA CAR」と記され、新とNEWが混在している様がみてとれる。また、『鉄道ピクトリアル』(第398号)1981年12月、38頁の近鉄関係者の解説において「ニュービスタカー」の言葉を使用している。そして、『信頼のネットワーク 楽しい仲間たち きんてつの電車』(1993年)近畿日本鉄道技術室車両部編纂、15頁の30000系の解説において「ビスタ・カーⅢ世」と記述している。竣功時と後年では同じ現業機関内においても呼び方が変化していることが判る。
- ^ 一例を示せば『国鉄監修時刻表』1980年10月号、グラビアページに30000系の写真が掲載されている。また、隔月発行の『伊勢志摩』(現・伊勢人)伊勢志摩出版舎(現・伊勢文化舎、第11号背表紙には30000系のイラストが掲載されている。
- ^ 10100系全18編成のうち、上本町向きの非貫通先頭車が5編成、伊勢志摩向きの非貫通先頭車が5編成、ほかは前後車輛が貫通扉付き先頭車で、他形式と連結する際は非貫通車寄りには連結できず、自由な位置で連結位置を決められなかった。もっとも、この問題は貫通式の30000系においてもパンタグラフ位置の問題で解決されたとは言えなかった。
- ^ 10100系は3両編成で組成されていたが、両端2両の出入台は運転室直後に配されている。このため、中間車には本来両方の連結面側に出入台があることが望ましい。ところが10100系の中間車では、海側が名古屋寄りに1か所、山側が伊勢寄りに1か所しかなく、車両を上からみると対角状の扉配置となって、必ずしも両方の連結面側に扉があるとはいえない。このことから、停車駅によっては最も長い距離を歩くパターンとして、付随車中央の座席から出入台に到達するまで1.5両分を歩く事態もあり、乗降に時間を要する一原因であった。
- ^ 赤尾取締役のアイデア。2階席の側窓を先頭車と同じ大窓にすると全体の印象として重々しくなるとして極力小さくした。
- ^ 『近鉄特急 VISTA CAR 30000系車両』(車両解説書)、1頁においてアレンジされたV字を「Vカットライン」と呼称しており、本項もそれに倣う。
- ^ このテーブル内に必要な配管類が全て通されて室内高さが確保された[18]。
- ^ 客室末端の座席が回転するためには壁面から座席の中心部まで790 mmのピッチを要するが、モ30200形や階上室の場合は500 mmしかない。
- ^ 1980年3月以降は30000系と18200系の併結は行なわれていない[23]。
- ^ 『ヤマケイ私鉄ハンドブック13 近鉄』山と渓谷社、表紙裏 ここに1984年当時の車両限界の図が記されており、現在の車両限界と同じ図となっている。つまり12400系や30000系が新造された時代と比較して車両限界が変更されていることが判る。
- ^ 30201Fのみ新製当初の形状をそのまま流用した。前位パンタ台も撤去されずそのまま残された[34]。
- ^ 30201Fは残した。
- ^ 今回更新による平床車のシートピッチは変化なし。
- ^ 前面表示器は22600系に準じたフルカラーLED式、側面表示器は12400系・12410系更新車に準じた3色LED式。
- ^ シートピッチそのものは前回更新後と同じ980 mm(Mc車)および1,000 mm(T車2階席)のままで、電気コンセントや足置き台は省略されている。
- ^ 近鉄難波駅17時00分発[50]。
- ^ 名古屋側より30214F+30215Fの組成で、モ30214形の運転台寄りのパンタグラフを降下のうえで運用した。
- ^ 名伊特急は下り4111列車、上り4310列車。湯の山特急は9117、9517、9216、9616の各列車で湯の山線内のみの運用[52]。
- ^ それ以前にも運用上の巡りあわせで併結することはあったが、定期列車としては今回が初めてであった[53]。
- ^ この時点で乙特急の1往復のみの設定だった。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k 『鉄道ジャーナル』(第145号)1979年3月号、14 - 20頁
- ^ 『近畿日本鉄道 参宮特急史』エリエイ出版部・プレスアイゼンバーン、105頁
- ^ 『鉄道ファン』(第293号)1985年9月号、19 - 25頁(バスの記述も含む)
- ^ a b 『近鉄パンフレット「近鉄特急ビスタカー」』1979年7月30日発行
- ^ 『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』関西鉄道研究会、174 - 175頁
- ^ a b c d e f 『鉄道ピクトリアル』(第505号)1988年12月臨時増刊号、60 - 62頁
- ^ a b c 『鉄道ファン』(第511号)2003年11月号、70 - 72頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第505号)1988年12月臨時増刊号、60 - 62頁、183頁
- ^ a b c d e f 『鉄道ファン』(第511号)2003年11月号、68 - 72頁
- ^ a b c d e f g h i j k l 『近鉄特急 VISTA CAR 30000系車両』(車両解説書)近畿日本鉄道、3 - 5頁
- ^ a b 『鉄道ピクトリアル』(第727号)2003年1月臨時増刊号、136 - 137頁
- ^ a b 『決定版 近鉄特急』ジェー・アール・アール、38頁
- ^ 『近鉄特急 VISTA CAR 30000系車両』(車両解説書)1頁の写真
- ^ a b 『車両発達史シリーズ2 近畿日本鉄道 特急車』 関西鉄道研究会、4頁(海側の写真)と『鉄道ファン』(第215号)1979年3月、 76頁(山側の写真)の比較。
- ^ a b c d e 交友社『鉄道ファン』2018年2月号 Vol.58/通巻682号 柴田東吾「機器流用車の現状 大手私鉄後編」p.88 - p.93
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第505号)1988年12月臨時増刊号、183 - 185頁
- ^ 『近鉄特急 VISTA CAR 30000系車両』(車両解説書)近畿日本鉄道、11頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第505号)1988年12月臨時増刊号、61頁
- ^ 『鉄道ジャーナル』(第145号)1979年3月号、18号
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第398号)1981年12月号、31頁
- ^ 『近鉄特急 VISTA CAR 30000系車両』(車両解説書)12頁
- ^ a b c d 『近鉄特急 下』JTBキャンブックス、90 - 91頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第398号)1981年12月臨時増刊号、47頁
- ^ 『車両発達史シリーズ 近畿日本鉄道特急車』関西鉄道研究会、180頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第505号)1988年12月臨時増刊号、184 - 185頁 『車両発達史シリーズ 近畿日本鉄道特急車』関西鉄道研究会、129頁
- ^ 『車両発達史シリーズ 近畿日本鉄道特急車』関西鉄道研究会、129頁
- ^ 『車両発達史シリーズ 近畿日本鉄道特急車』関西鉄道研究会、60頁
- ^ 『とれいん』(第409号)2009年1月号、64頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第727号)2003年1月臨時増刊号、223頁
- ^ a b c d e f g h i j 『鉄道ピクトリアル』(第625号)1996年8月号、62 - 65頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第630号)1996年12月号、22 - 24頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第727号)2003年1月臨時増刊号、45頁
- ^ 『RM MODELS』2007年7月号、114頁
- ^ 『鉄道ピクトリアル』(第625号)1996年8月号、63頁の写真
- ^ a b c d e 『KINTETSU30000 VISTA CAR』2011年9月発行(当カタログにページの記載なし)
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w 『鉄道ファン』2011年9月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2011 車両データバンク」
- ^ a b c d e f g h i j k 『鉄道ファン』2012年8月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2012 車両データバンク」
- ^ 『近畿日本鉄道DVDBOOK 2013 SP』(MEDIAX MOOK408号)2013年7月30日号、51頁
- ^ 近鉄特急のイメージが大きく変わります! 近畿日本鉄道 2015年11月12日掲載
- ^ 『鉄道ファン』2018年8月号 交友社 「大手私鉄車両ファイル2018 車両配置表」
- ^ a b 交友社『鉄道ファン』2019年8月号 Vol.59/通巻700号 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル2019 車両配置表」(当文献にページ番号の記載無し)
- ^ a b 近鉄30000系「ビスタEX」の新塗装車が登場 交友社『鉄道ファン』railf.jp 2016年06月22日掲載
- ^ a b c d e 近鉄30000系が喫煙室取付け工事を終え出場 交友社『鉄道ファン』railf.jp 2016年9月1日掲載
- ^ a b c d e 『鉄道ファン』2017年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2017 車両データバンク」
- ^ a b c d e f 『鉄道ファン』2018年8月号 交友社「大手私鉄車両ファイル2018 車両データバンク」
- ^ a b c d e f g 交友社『鉄道ファン』2019年8月号 Vol.59/通巻700号 付録小冊子「大手私鉄車両ファイル2019 車両データバンク」(当文献にページ番号の記載無し)
- ^ 『鉄道ファン』(第215号)1979年3月号、77頁
- ^ 『決定版 近鉄特急』ジェー・アール・アール、81頁
- ^ 近鉄発行30000系パンフレット『近鉄特急ビスタカー』1978年12月発行 裏面 『決定版 近鉄特急』ジェー・アール・アール、153頁
- ^ 『決定版 近鉄特急』ジェー・アール・アール、119頁
- ^ 『ヤマケイ私鉄ハンドブック13 近鉄』山と渓谷社、16頁
- ^ 『鉄道ジャーナル』(第400号)2000年2月号、138頁
- ^ 『近鉄特急 下』JTBキャンブックス、74頁
- ^ 2階建て特急「ビスタカ-(30000系)」の階下席がグループ専用席になります (PDF) - 近畿日本鉄道プレスリリース 2010年3月19日
- 1 近鉄30000系電車とは
- 2 近鉄30000系電車の概要
- 3 概要
- 4 リニューアル車(ビスタEX)
- 5 沿革・運用
- 6 脚注
- 7 外部リンク
固有名詞の分類
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