伊勢電気鉄道ハ451形電車とは? わかりやすく解説

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伊勢電気鉄道ハ451形電車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/21 09:15 UTC 版)

伊勢電気鉄道ハ451形電車(いせでんきてつどうハ451がたでんしゃ)は伊勢電気鉄道1928年に導入した、動力装置や運転台を備えない付随車形式の電車である。


注釈

  1. ^ 現在の近鉄鈴鹿線の前身。
  2. ^ この区間の免許は元々伊勢鉄道と揖斐川電気に買収された養老鉄道の2社が出願していたもので、審査の結果養老鉄道に免許が交付され、出願が却下された伊勢鉄道は一度建設を断念した。しかし、養老鉄道を買収した揖斐川電気はこの区間に鉄道を建設する意欲が薄く、それを知った伊勢鉄道が免許線の譲渡を申し入れ、これに揖斐川電気が応じたものであった。
  3. ^ デハニ101形デハニ101 - デハニ106およびデハ121形デハ121 - デハ122。その後、電化に伴う乗客増に対応し、同クラスのデハニ131形デハニ131・デハニ132およびデハニ111形デハニ111・デハニ112をそれぞれ1927年7月と同年8月に導入している。
  4. ^ ただし、本形式は付随車ながら車体そのものは一端に乗務員扉を設けるなど、明らかに制御車のそれとして設計されている。
  5. ^ この運用形態は、許認可権を持つ鉄道省の担当者には理解できなかったらしく、乗務員室を備えていたこともあって、これは乗務員室に制御器やブレーキ制御弁を備える制御車ではないのか?という照会が監督部門より出された。これに対し、伊勢電気鉄道側は既存の機回り線を使用して終端駅で入れ替え作業を行うために付随車とした旨、回答している。
  6. ^ 当初、付随車であるハ451形の設計に対する一部設計変更認可という形で申請したことから、付随車としての記号がそのまま踏襲された。
  7. ^ ただし、愛知電気鉄道電7形の設計を流用したデハ121形については例外的に、基本となった電7形と同様にトラスロッドを装着しない設計となっている。
  8. ^ 外部に対して開口していないため明かり取り窓はなく、純粋な装飾である。
  9. ^ 端子電圧750V時1時間定格出力74.6kW、定格回転数985rpmウェスティングハウス・エレクトリック社製WH-556-J6のライセンス契約外で製作された同等品。
  10. ^ 連結相手となる在来電動車各形式のブレーキ仕様から、STE非常直通ブレーキであった可能性が高い。
  11. ^ 他社では後年になって、電磁給排弁を併用し電磁非常直通ブレーキとすることで解決が図られている。
  12. ^ 関西急行電鉄も関西急行鉄道もいずれも短編成での運用を前提に電動車のみを新造しており、さらに近畿日本鉄道成立後最初に製作された制御車のク6321形も短期間で電装されてモ6261形となっていた。そればかりか、戦後の特急運転開始時には便所付き制御車として旧伊勢電気鉄道クハ471形であるク6471形を3両全車充当するという状況(本来いずれかが便所付きとして製作されていて然るべき、新造特急車のモ6401形とク6551形は共に便所無し)であった。このため、長距離運用でしかも停車駅数が少ないために編成中に最低1両は便所付き車両の連結が求められる急行運用では、ク6451形・ク6461形の計6両と、南大阪線系統からの転用車で改造により便所が設置されたク6501形10両のいずれかの連結が不可欠であった。
  13. ^ ク974・ク975の竣工時点ではサ6461形3両は現役であったため、本形式3両の内いずれか2両分の台車が転用されたことになる。
  14. ^ この時点で歯数比はモハニ201形の22:67=3.05へ統一されている。
  15. ^ 端子電圧750V時1時間定格出力75kW。
  16. ^ 近鉄における狭軌線向け(広義の)カルダン駆動車は、1957年製造開始の6800系以降WN駆動方式が標準となっている。
  17. ^ ただし、名古屋線改軌以前から養老線での運用が存在していたことが、車体更新前の1952年に撮影された写真で確認できる。
  18. ^ 時期は明らかではないが、PC系電空カム軸式制御器から東洋電機製造製の電動カム軸式制御器への交換が実施されている。また、パンタグラフも新造時の芝浦製作所製から、三菱電機S-710へ交換されている。
  19. ^ WABCOのM三動弁と組み合わせて使用される、純正ブレーキ制御弁の一つ。基本機種であるM23弁の派生モデルで、コック切り替えにより、単車運転時の直通ブレーキと連結運転時の自動空気ブレーキの2つの動作モードに対応(M23弁は自動空気ブレーキにのみ対応)し、制御管式の場合、最大2両編成までの範囲で使用された。
  20. ^ ブレーキ制御弁がM三動弁で制御管式の場合、最大3両編成まで対応。M三動弁で配管の構成を変えて元空気溜管式とした場合には最大5両編成までに対応する。
  21. ^ 申請にあたっては「制動装置中「ブレーキヴァルヴ」ハ他車トノ併結運転ノ関係上」交換したいとのみ記しているが、併結対象となる各形式の内、その時点でブレーキ制御弁の指令機能の互換性が問題となるのは、A動作弁を搭載したデハニ231形のみであった。

出典

  1. ^ 『鉄道史料』第44号 p.45
  2. ^ 『鉄道史料』第47号 p.41
  3. ^ 『鉄道史料』第47号 pp.31-35
  4. ^ 『鉄道史料』第47号 pp.45-48
  5. ^ 『鉄道史料』第51号 pp.18-19
  6. ^ a b c d e f 『鉄道史料』第52号 p.2
  7. ^ a b c d 日車の車輌史 図面集-戦前私鉄編 下 pp.125-126
  8. ^ a b c d 『鉄道史料』第51号 pp.21-24
  9. ^ a b c 『近鉄旧型電車形式図集』 pp.163・202・204
  10. ^ a b 『鉄道史料』第51号 p.22
  11. ^ 『日本車輛製品案内 昭和5年(NSK型トラック)』 p.3
  12. ^ 『日本車輛製品案内 昭和3年(鋼製車輛)』 p.56
  13. ^ a b c 『鉄道史料』第51号 p.24
  14. ^ a b 『鉄道史料』第61号 p.42
  15. ^ 『鉄道史料』第51号 pp.22-24
  16. ^ 『鉄道史料』第51号 p.21
  17. ^ 『鉄道史料』第52号 p.15
  18. ^ a b 『鉄道ピクトリアル No.569』 p.139
  19. ^ a b c 『鉄道ピクトリアル No.727』 p.191
  20. ^ a b c 『近鉄旧型電車形式図集』 p.205
  21. ^ a b 『鉄道ピクトリアル No.220』 p.77
  22. ^ 『鉄道ピクトリアル No.569』 p.246
  23. ^ 『近鉄旧型電車形式図集』 p.163
  24. ^ 『鉄道史料』第51号 pp.22-23
  25. ^ a b 『鉄道史料』第51号 p.23
  26. ^ a b 『私鉄電車のアルバム1A』p.130
  27. ^ 『鉄道車両のダイナミクス』 p.248
  28. ^ 『鉄道ピクトリアル No.569』 p.229
  29. ^ 『近鉄旧型電車形式図集』 p.164
  30. ^ 『私鉄電車のアルバム1A』pp.130・135
  31. ^ a b 『鉄道ピクトリアル No.422』 p.91
  32. ^ 『鉄道史料』第61号 pp.39-40
  33. ^ 『鉄道史料』第55号 p.21


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