近鉄3000系電車
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近鉄3000系電車(きんてつ3000けいでんしゃ)とは、近畿日本鉄道(近鉄)が1979年(昭和54年)から2012年(平成24年)まで保有していた一般車両(通勤形電車)である。
注釈
- ^ ただし、東急車輛製造との共同設計として、アルナ工機と富士重工業で東武9000系電車が1981年(昭和56年)、東武10000系電車が1983年(昭和58年)に、日本車輌製造で京成3600形電車が1982年(昭和57年)、京王7000系電車が1984年(昭和59年)に製造されている。
- ^ ク3501-モ3001-モ3002-ク3502の順に編成。
- ^ 後年の組成変更で普通鋼製である8074Fの中間車となる。
- ^ マルーン(マンセル記号5R3/14)に着色。
- ^ 連結器の首の長さが近鉄一般車両の標準と異なり、特急車両と同じ。のちの3200系・3220系も同様。
- ^ 床は茶色の敷物、壁面は樫の木目化粧板、天井はコルク模様の化粧板[1]。
- ^ このため、本系列は連続下り勾配区間を擁する奈良線での運用を考慮して、抑速制動を搭載するが、抑速回生制動中に失効が発生した場合に備え、これを発電ブレーキへ自動的に切り替えるための抵抗器が別途搭載されている[1]。この機構は後のVVVFインバータ制御車でも採用されている。
- ^ ただし、その後の新造車は複巻電動機を使用する界磁チョッパ制御へ移行したため、1C8M方式用のMB-3270-A(端子電圧340 V時、1時間定格出力160 kW)と1C4M方式用のMB-3277-AC(端子電圧675 V時、1時間定格出力160 kW)が量産され、このMB-3240-Aは以後製造されていない。
- ^ このため本系列は在来の電磁直通ブレーキ(HSC)車とは併結運用が不可能であり、長く限定運用を強いられた。また、本系列より後も通勤車においてはシリーズ21(2000年)登場前まで、他車と併結しない3200系や東大阪線(当時)7000系を除き、電磁直通ブレーキを採用し続けた。特急車は1992年に22000系で電気指令式ブレーキをVVVF制御と同時に採用したが、シリーズ21も含めHSC車との併結が可能なようにブレーキ読み替え装置を搭載する。
- ^ 能力10,500kcal/h[1]。
- ^ 大型車両用のホーム有効長が3両編成のため。
- ^ これにより近鉄から電機子チョッパ制御を装備する車両並びにステンレス車両が消滅した[2]。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 池田健(近畿日本鉄道技術室車両部長)「新車ガイド 近鉄初のステンレスカー3000系登場」『鉄道ファン』No. 218、交友社、1979年6月、pp. 47-53, 巻末付図。
- ^ a b c d e f g PHP研究所 編『近畿日本鉄道のひみつ』PHP研究所、2013年、136-137頁。ISBN 978-4-569-81142-0。
- ^ a b c d e f g h 三木理史「私鉄車両めぐり[148]近畿日本鉄道」『鉄道ピクトリアル』No. 569臨時増刊号 特集・近畿日本鉄道、電気車研究会、1992年12月、pp. 252。
- ^ 藤井信夫『私鉄の車両13 近畿日本鉄道II 通勤車他』保育社、1986年、56-57頁。ISBN 4-586-53213-0。
- ^ a b 『チョッパ制御ステンレスカー 3000系通勤車両』近畿日本鉄道、1979年。
- ^ “近畿日本鉄道 3000系”. 消えた車輌写真館. 鉄道ホビダス (ネコ・パブリッシング). (2013年9月4日)
- ^ 「近畿日本鉄道 -3000系が惜しくも廃車-」『鉄道ピクトリアル』No. 866、電気車研究会、2012年9月、pp. 115。
- ^ 「近鉄 その後のク3501-」『鉄道ピクトリアル』No. 867、電気車研究会、2012年10月、pp. 98。
- ^ 「コラム1 幻となった3000系の界磁位相制御化改造計画」『とれいん』No. 643MODELERS FILE、エリエイ プレスアイゼンバーン、2020年3月、pp. 32。
- 1 近鉄3000系電車とは
- 2 近鉄3000系電車の概要
- 3 車内
- 4 運用
- 5 休車・廃車
固有名詞の分類
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